ニューズ・ライン(4月1日~15日)
2013年4月15日
■ ダハール・マオイスト議長北京訪問
ダハール・マオイスト派議長は中国政府の招待をうけて14日から1週間の日程で北京を訪問することになった。この訪問は2008年の北京オリンピック以来3度目となる。また、中国から帰国後最も早い時期にインド訪問も計画されている。
■ 石油事業の再編
NOC (Nepal Oil Corporation ネパール石油公社)は石油製品を一手に扱つかっているが、経営能力の無さと傘下で契約しているLPG 工業協会、石油販売業界、石油等運送協会との癒着などから大幅な赤字が続いている。
政府は石油製品の需給バランスを保つために、NOCに加えて民間企業の参入を計画しているが、現在のNOCと業界の関係はとりわけNOCから多額のコミッションを得ている業界にとって死活問題となる為反対の狼煙をあげている。担当している商業・供給省では現在までに8社が名乗りを上げておりライセンス取得の手続きを進めており処である。ライセンス取得には精製所RS.20billion(約200億円)、石油製品取扱会社RS.10billionn(約100億円)LPG輸入会社RS.5billion(約50億円)の払い込み資本金が必要である。
■ 本年度国家予算(2012年7月15日~2013年7月14日)決まる
レグミ選挙管理内閣は遅れていた本年度の国家予算を発表した。本来なら昨年7月から実施されるべき国家予算であるが、昨年5月の制憲議会解散のあとバッタライ管理内閣が続き政治混乱のあおりをうけて遅れていたものである。
ネパールの国家」予算システムは1960年からであるが本年度も数か月しか残されていない時期に予算が決定されたのは初めてである。総額404billion Rupee の主な省別内訳は
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教育省 |
63.431 Billion Rupee |
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地方開発省 |
36.743 Billion Rupee |
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公共事業省 |
30.588 Billion Rupee |
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内務省 |
23.498 Billion Rupee |
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国防相 |
21.437 Billion Rupee |
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厚生省 |
20.240 Billion Rupee |
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復興省 |
12.579 Billion Rupee |
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農業省 |
12.297 Billion Rupee |
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都市開発省 |
10.893 Billion Rupee |
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森林省 |
5.007 Billion Rupee |
■ 経済成長率は3.56%、個人所得は62,510ルピー
中央統計局によれば2012/2103の経済成長率は3.56%にとどまり前年比に比べて約1%ダウンしている。ここ数年の成長率は
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2007年 |
2.75% |
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2008年 |
5.8% |
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2009年 |
3.9% |
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2010年 |
4.26% |
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2011年 |
3.85% |
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2012年 |
4.48% |
また、個人所得は国内総生産では62,510ルピーであるが、海外からの送金分を含めると80,685ルピーとなる。
■ 第47回FNCCI総会の開催
第47回FNCCI(Federatio of Nepal Chamber of Commerce and Industry 日本の経団連に相当)が開催された。総会はネパールの最も急を要する問題の一つである、電源開発について総会とは別に分科会を設けて議論された。
第一部会の標題は、"International Best Practices for Hydoropower Development "
官房長官の司会により
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1. |
Arvin Mehta (インド通産省次官補) |
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2. |
Lu Gaojun ( TG Corporation of China ) |
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3. |
Jean Michael ( 世界銀行電源開発担当) |
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4. |
Richad Taylor (国際電力協会) |
第二部会の標題は、" Together for Hydoropower Development in Nepal "
ジャー電力相が司会を担当し
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1. |
Yongping Zhai(アジア開発銀行) |
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2. |
R・Y Sharma (IFC) |
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3. |
H・Manocha (V-President of GMR Energy) |
等電源開発のエキスパートにより議論が展開された。
■ 選挙は11月から12月
レグミ選挙管理内閣は当初6月に想定されていた選挙が準備の完成を待って11月から12月にかけて行われると言及した。
■ ネパール航空がAirbus 320-200購入
ネパール航空は A320-200 2機を購入する契約をエアー・バス社と調印した。2015年3月と3月にそれぞれネパール航空に引き渡されるが価格はナビゲイション・システム等の付属する機材を追加することによって変わるが、おおよそ50Million USD と積算されている。ネパール航空は現在B7152機で営業しているが4機になることによって日本への再就航も期待される。
■ プラスチック・バッグは禁止
カトマンズ市環境保全局は6月15日から20micron以下のプラステイックバッグの買い物等での使用を禁止することにした。すでにスーパー・マーケット等には紙や布製のバッグを使用すよう指導している。
■ カトッマンズ市内にヒョウが現れる
ワイルド・キャットと呼ばれるヒョウはカトマンズ近郊の山等に生息するが市内パシュパテイ・テンプルに現れたヒョウもここ1週間ほどこの辺りを徘徊しており牛などを襲っていたそうである。ネパールでは原則的には野生動物を殺すことは禁止されており通常ヒョウ等も森の中に追い返されている。
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