第10章 財政 |
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第73条 |
(法律によらない租税賦課または公債募集の禁止) |
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法律による場合を除き租税を賦課してはならない
法律による場合を除き公債の募集または保証の供与をしてはならない |
第74条 |
(国の財政) |
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宗教基金を除き政府がいけ取るすべての収入、公債および債権の償還により受け取るすべての収入は別段の定めがないかぎり政府に納入される |
第75条 |
(国庫からの支出) |
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次の場合を除き、国庫からいかなる支出もすることはできない
国庫に請求される支出
国家予算に配分された支出
国家予算が審議中のとき法律により認められた支出の前払い金
緊急事態において必要とされる支出 |
第76条 |
(国庫に請求可能な支出) |
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次の事項への支出は国庫に請求され、議会による承認を必要としない 王室費
最高裁判所長官および最高裁判所判事に対する報酬、特別手当
年金
次の公職者に対する報酬および特別手当
両院の議長、副議長
王室会議の常任委員会の委員長と委員
権力乱用調査委員会の委員長と委員
法制局長官
選挙管理委員会委員長と委員
最高裁判所、王室会議、権力乱用調査委員会、法制局、選挙管理委員会等の行政費
政府が弁済義務のあるすべての経費 |
第77条 |
(歳入と歳出) |
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国王は会計年度ごとに次の事項を含む年間予算を議会の合同会議に提出させなければならない
歳入見込み
国庫からの債務支払金額
歳出予算 年間予算には、前会計年度において各省が支出目的を達成したか否かの詳細報告書を添付しなければならない |
第78条 |
(予算) |
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予算は予算法により支出をその細目ごとに分類されていなければならない |
第79条 |
(補正予算) |
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国王は次の場合には補正予算を下院に提出させることができる
予算が特定事業への金額が不足したとき、または予算に定められていない事業に支出が必要になったとき、支出が予算を超過するとき、補正予算の額は項目ごとに分類するものとする |
第80条 |
(会計の承認の別規定) |
(一) |
第10章の規定にかかわらず、当該会計年度の経費の一部は予算審議中であっても、法律により事前に支出することが出来る |
(二) |
会計の承認に関する法案は、歳入、歳出予算案が第77条の規定により提出されるまで提出されてはならないし、会計承認額は予算の三分の一を超えてはならない 会計承認法に基ずく支出は予算法の中に含まれる |
第81条 |
(特別支出の承認) |
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第10章の規定にかかわらず、自然災害、侵略、内乱など非常事態が生じたり、第77条の定める細目記入が不適当と国王が判断するときは、国王は細目を記入することなく支出案を下院に提出させることができる |
第82条 |
(臨時費) |
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臨時費を法律により定めることができる |
第83条 |
(財政手続に関する法律) |
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予算化された金額の項目の変更および他の財政手続に関する法律は別途定める |