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ネパール憲法の概略 <その5>

第6章 王室会議
 
第34条 (王室会議)
(一) 国王は、憲法で定められる王室会議を設置する
(二) 王室会議は次の会員により構成される
(a) 国王の任命する王族
(b) 首相
(c) 最高裁判所長官
(d) 上院議長
(e) 下院議長
(f) 王室常設委員会議長
(g) 副首相
(h) 大臣
(i) 下院の野党党首
(j) 陸軍元帥
(k) 大僧正
(l) 最高司令官
(m) 警察庁長官
(n) 権力乱用防止調査委員会委員長
(o) 会計監査委員委員長
(p) 人事委員会委員長
(q) 選挙管理委員会委員長
(r) 法制局長官
(s) 国王秘書長
(t) 政府書記官長
(w) および卓越した業績のため名声を博している人々から国王が指名した者
(三) 省略
(四) 王室会議は国王が招集し、司会する。国王臨席無く皇太子が18歳に達している場合は皇太子が司会し、皇太子が18歳に達していない時、または出席しない時は国王の指名するものが司会し、指名されないばあいには常設委員会の議長が司会する
(五) 王室会議の常設委員会議長は、次の場合には会議を招集し司会する
(a) 国王死去の時、または退位する時
(b) 精神的、、身体的に国王がその職務を遂行できないと、王室会議の全会員の四分の一以上が請願書に署名した時
(六) 第5項(a)により召集された会合は、王位継承に関する法律、慣習、慣行に従い、国王の法定相続人を宣言する
また、国王が18歳以下の場合には規則により摂政または摂政会議員指名を宣言する
ただし、国王が18歳に達したときに摂政、摂政会議は消滅する
(七) 国王が精神的、身体的に無能力であるか否かを判定するため第5項(b)により召集された王室会議の全会員の三分の二以上をもってその無能力を決議したときは、王室会議は皇太子が18歳に達している場合には皇太子を摂政と宣言し、そうで無い場合には規則によって摂政、または摂政会議を宣言する
ただし、国王の死去、もしくは退位のとき、または国王が職務に復帰できると王室会議に通知したとき摂政または摂政会議は消滅する
(八) 省略
(九) 省略
(十) 省略
 (十一) 省略
 (十二) 省略
 (十三) 省略
(十四) 国王は王室会議の会員のなかから王室会議常設委員会を構する事ができる。この委員会は次の会員を含む15名以内の会員によって構成される。
(a) 首相
(b) 最高裁判所長官
(c) 上院議長
(d) 下院議長
(e) 大僧正
(f) 最高司令官
(十五) 省略
(十六) 省略
(十七) 王室会議常設委員会の議長または会員に任命される要件は
(a) 50歳に達している事
(b) 法律により資格を剥奪されていないこと
(十八) 省略
(十九) 王室会議常設委員会は、その職務を遂行する為に必要な規則を定める事が出来る
(二十) 王室会議の会員の報酬は国王が決める
(二十一) 省略
(二十二) 省略
(二十三) 王室会議常設委員会の会員は国王に宣誓を行う

<解説>
 この章は国王に関する王室会議が述べられているが手続上の部分が多く、別途規則を制定しているケースが多い為省略が多くなった。いずれにしても王室会議の会員になり得る者はネパールのVVIPと言う事がいえる。


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