高度順化訓練

富士  富士山  3776m
ふじさん




2006年7月21日夜〜23日

7月21日 本厚木=足柄SA
7月22日 足柄SA=富士宮登山口〜浅間大社奥宮〜剣ヶ峰〜久須志神社
7月23日 久須志神社〜浅間大社奥宮〜富士宮登山口=足柄SA=本厚木

まだまだ梅雨明けにならず、週末の天気は安心できない状況ですが、土曜日の天気はまずまずなので予定通り高度順化訓練のため富士山に登りました。今回の目的は山頂で一晩過ごすことで、富士山頂久須志神社の扇屋に宿泊しました。


7月21日

夜の11時に本厚木で仲間をピックアップして東名高速を走る。御殿場で降りて富士スカイラインの五合目まで上がる予定だったが、雨のため足柄サービスエリアで仮眠して様子を見ることにした。

7月22日

朝6時に起きたが、まだ小雨である。天気は回復の方向なので朝食を済ませて出発する。御殿場で高速道路を降り、富士スカイラインを行く。次第に雨は弱まり、登るにつれて雲が切れるようになった。五合目の駐車場は下の方こそ空いていたが、上の駐車場はいっぱいだ。運良く空きを見つけ駐車する事ができた。



駐車場で出発の準備。


雲は次第に下がり、我々が支度を終えるころには日が差すようになった。日焼け止めを塗って出発する。道路から登山道を少し上がった所にチップトイレがある。雨が上がり、今日は気持ち良く登れそうだ。



五合目から出発。




手が届きそうな所に山頂が見える。


富士宮ルートは歩きやすい道で、小屋が少なく快適である。斜めに登って行くとすぐに六合目の小屋があり、そこからジグザグの登りになる。眼下には雲海が広がり、愛鷹山が少し頭を出している。登るにつれて、宝永山が山らしく見えてくる。六合五勺の小屋の所で一休みする。



愛鷹山が少し頭を出している。


登るにつれて人が増えてくるような気がする。七合目で一休みする。ここで三千メートルを越えるが高度障害も無く快調だ。八合目、九合目と小屋のたびに休む。九合目から山頂までは距離があり、途中に九合五勺の小屋がある。この辺りは傾斜がやや急になってくるが、登りやすい道が続く。



六合五勺の小屋を見下ろす。




ゆっくり登る。




八合目への登り。




溶岩の上は滑らないので歩きやすい。




眼下の宝永山。




九合目への登り。


浅間大社奥宮の山頂に着くと沢山の人でにぎわっている。ここにはポストと郵便局もあり、人気が有る。きれいな公衆トイレも整備されている。一休みして浅間大社奥宮にお参りする。



鳥居をくぐると山頂だ。




浅間大社奥宮の山頂に着いた。




剣ヶ峰をバックに。




剣ヶ峰をバックに。


ここから剣ヶ峰は目と鼻の先である。にぎわう浅間大社奥宮を後に左方向へ進む。しばらく平坦な道を歩き、ザラザラの坂を登ると3776mの日本の最高峰、剣ヶ峰に到着した。ここからの富士山火口の眺めは迫力がある。



ザラザラの坂を登る。




3776mの日本の最高峰剣ヶ峰に到着。




富士山火口の眺めは迫力がある。


測候所の所で一休みしてから時計回りに久須志神社へ向かう。左手には雲の上に南アルプスの連山が眺められる。一ヶ所リッジ状の所があり風が強いが、他は歩きやすい道で、火口壁を眺めながら歩く。まだ残雪があり、解けた水をポンプで吸い上げている。久須志神社には予定どおり3時過ぎに到着した。神社にお参りしてから、今日の宿になる扇屋に入る。



左手には雲の上に南アルプスの連山が眺められる。




久須志神社へ向かう。




火口には残雪がある。




もうすぐ久須志神社だ。




久須志神社に到着。




富士山頂の山小屋(中央が扇屋)。


扇屋は夕方の5時から朝の3時半までが宿泊時間で、それ以外は休憩時間である。5時前に夕食のカレーを食べて、6時には消灯になり、後は寝るだけである。湿った冷たい布団だが、込み合っていないのでゆっくり寝られるのが有り難い。個人差はあるが、高度障害も出ず寝ることができた。明日は雨なので登って来る人は少ないと思っていたが、夜半から外で人の声がしてきた。

7月23日

朝、2時過ぎにトイレに外に出ると霧雨が降っていた。小屋の前には雨の中、うずくまって休んでいる人達がいる。夜行登山が普通になっている富士山は不思議な山だ。小屋に戻り布団に入っていると、雨音が激しくなってきた。

全員3時半に起こされ、小屋の従業員が手際よく布団を片付ける。入り口を明けると休憩の人達がドッと入って来るので、雨具を着て急いで出発の支度をし、朝食のラーメンを食べて小屋を出る。

外は相変わらず小雨が降っているが、夜登って来た人で賑わっている。霧の中、ヘッドランプをつけて浅間大社奥宮へ向かう。御殿場口ルートを下って宝永山を経由して下る計画だったが、視界が悪いので昨日登った富士宮ルートを下ることにする。浅間大社奥宮に到着すると、ここも登って来た人で賑わっている。

下るに連れて雨は弱まり、視界も良くなってきた。一本道なので迷う心配もなく、快調に下る。こんな天気でも登って来る人が沢山いるのだから富士山はすごい。八合目の小屋の前で一休みして、さらに下る。五合目には7時半に到着した。そのまま車で下り、東名高速の足柄サービスエリアで顔を洗い、着替えをしてすっきりした。小雨模様の高速道路を快調に走り、昼前に帰宅した。

富士山は徹夜で登り、ご来光を眺めてから下山するというのが常識になっている。しかし、山慣れない人たちが睡眠不足で三千メートルを超える山を観光気分で登るのはとても安全とは思えない。沢山の小屋があるから何とか安全が保たれているのかもしれないが、もう少し安全で楽しい富士登山を考えるべきだと思う。

7月21日 標高 到着 出発
本厚木 19 23:09
足柄SA 430 23:52
7月22日 標高 到着 出発
足柄SA 430 6:50
富士宮口駐車場 2372 7:49 8:05
新五合目 2401 8:12 8:17
六合五勺 2800 9:17 9:32
七合目 3034 10:12 10:20
八合目 3226 11:00 11:20
九合目 3408 12:01 12:23
九合五勺 3548 12:52 13:00
浅間大社奥宮 3720 13:38 14:00
剣ヶ峰 3776 14:20 14:32
久須志神社 3719 15:07
7月23日 標高 到着 出発
久須志神社 3719 4:22
浅間大社奥宮 3720 4:47 4:53
八合目 3226 5:49 5:55
六合目 2502 7:06 7:11
富士宮口駐車場 2372 7:23 7:34
足柄SA 430 8:24 9:10
本厚木 19 9:47
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