2005年11月23日
11月23日 多摩=渋沢=大倉(講習)=秦野=多摩
山岳ガイドの技術講習として上級登攀ガイドの新保さんのレスキュー技術講習を受講しました。
11月23日
朝8時に大倉のスポーツセンターの下に集合した。受講者は全員で7名、講師は新保さんを含めて2名である。まず挨拶をしてハーネスやヘルメットなど登攀用具を身に着ける。
ここでガイドとしての持ち物チェックがある。手袋は登攀用の指の無いものはだめで、指の有るものを腰に掛ける。笛とナイフは首に掛けずに腰に掛けるなどのコメントが有った。
少し下って斜面で訓練が始まる。まずエイトノット、クローブヒッチ、ボーラインなどの固定の結びをおさらいする。次にロープを斜面に垂らしてフリクションヒッチの練習をする。マッシャー、クレイムハイストの他、片手でのプルージック結びの練習をする。斜面でロワーダウンなどの練習をしてお昼になる。
午後は搬送の訓練で始まる。背負ってはいけないケース(ケガの状況による)の説明を受けてから、ザックと雨具の上着を使った搬送の実地を行う。ボトムビレーによる斜面の登下降も行った。
いよいよ吊り上げである。1/1、1/3、1/5、1/7と4種類のシステムを順を追って練習する。種類が事なる1/2システムをやらなかったのでとても分かりやすい内容になった。
1/1システムがまず基本になる。ロワーダウンから仮固定、マッシャーを使ったシステム設定、システムチェック、バックアップ設定、仮固定解除、バックアップ解除、吊り上げの手順がスムーズにできるようになった。1人で1/1システムを使う時は自分の体重を使って、下りながら引き上げる事になる。
1/3システムは次の基本である。クライアント側のロープにクレイムハイストで結び引き上げ側のロープにカラビナを掛ける。これで上方向に引くのだが、クライアントの体重が重いと辛い。
1/5システムと1/7システムは1/3システムの応用で、補助ロープを固定またはバルトダンで結び引き上げ側のロープのカラビナに固定する。マッシャーのカラビナをこの補助ロープに掛けて引き上げる。一人で楽に引き上げられるが、その分一度の引き上げ距離が少なくなる。
レスキュー技術は頭で理解しているレベルでは駄目で、緊急な状況でいかに早く正確に安全に処置できるかが重要である。事故が無ければ通常のガイド山行で使う技術ではないので日常の訓練が必要になる。