展望の山

甲府　 茅ヶ岳 　１７０４ｍ
かやがたけ

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いったん右にトラバース気味に下ってから女岩の右の斜面を登る。完全に落葉した樹林の広い斜面を右に左に、淡々と登る。３０分ほど登ってやっと稜線に出た。目の前に金峰山から甲武信岳の奥秩父の山々が広がる。

右の樹林越しに奥秩父の山を望みながら稜線通しに登る。傾斜は少し急になる。「深田久弥終焉の地」の石碑の前で手を合わせさらに登る。葉が落ちて見通しは良いが、なかなか頂上は見えない。やがて上方から賑やかな声が聞こえ、茅ヶ岳の頂上に到着した。

頂上から、甲斐駒ヶ岳を中心とする南アルプス、富士山、奥秩父とパノラマが広がる。隣の金ヶ岳の奥には八ヶ岳が見える。茅ヶ岳の頂上は霜がとけてドロドロであり、人が多いので展望を楽しんだ後に金ヶ岳へ向かう。

コルまで１００メートルの下りだが、下り始めは少し急である。下るにつれて金ヶ岳の登りが急峻に感じ、正面に見える岩峰が威圧的である。コルからは１５０メートルの登りになる。少し登ると目の前に小さな岩峰が見えた。石門である。石門の穴を抜けて少し登ると先ほど正面に見えた岩峰の上に出る。

しばらく尾根状の急登が続く。右側は樹林だがスッパリと切れているので要注意である。やがて茅ヶ岳より高くなり、見晴らしの良い場所を過ぎると最初のピークに到着する。ここから右に観音峠への道があるがあまり歩かれていないようだ。

金ヶ岳へはもう少し歩かなくてはならない。小さな起伏の頂稜を行き、２５メートル下り同じだけ登ると金ヶ岳の頂上に到着した。山頂は樹林に覆われているが、東南面が開けており富士山や南アルプスを眺める事ができる。見晴らしの良い所で昼食にする。

南アルプスには雲がかかってきた。鳳凰三山の地蔵岳のオベリスクだけが雲の間から飛び出している。金ヶ岳から茅ヶ岳に少し戻った所に南面が広がった気持ちの良い所があり、少し止まって景色を眺める。茅ヶ岳とのコルへは急な下りだが比較的歩きやすい。岩峰の左を下り、石門の穴を抜けるとコルは近い。

コルから１００メートルの登りが始まる。しだいに急登になるが階段状で歩きやすい登りだ。頂上に近づくと相変わらず賑やかな声が聞こえてきた。もう一度茅ヶ岳からの３６０度の眺めを楽しみ、今朝と同じ道を下る。

稜線の下りは景色も良く、変化があって飽きないが、樹林の斜面の下りは単調で長く感じる。女岩に到着し水を飲んで一休みする。後は歩きやすい真っすぐの下りを重力に逆らわずに進むのみである。自然と足が早まり汗をかいたころ深田公園に到着した。

深田公園のベンチで一休みしてから車に向かう。韮崎のインターまでは近いが、笹子トンネルと上野原が渋滞しており時間がかかる。上野原で中央高速を降り、和田峠経由で高尾に出る事にした。

• アドバイス

茅ヶ岳の稜線までは穏やかな登りが続き単調だが、稜線に出ると右に奥秩父の山々を望みながらの急登になる。時間があれば金ヶ岳に行くとさらに充実する。観音峠へ下るコースは要注意である。

• コースタイム