浅間山を眺めて

上信越  篭ノ登山  2227m
かごのとやま




2004年10月23日

10月22日 多摩=原村
10月23日 原村=横谷渓谷=池の平〜東篭ノ登山〜西篭ノ登山〜水ノ塔山〜高峰温泉=御代田

黒斑山から浅間山を眺める計画でいましたが、浅間山の噴火の影響が長引き、半径4Km以内は立ち入り禁止の状態です。この為、目的地を篭ノ登山、水ノ塔山に変更し、紅葉と浅間山の眺めを楽しみながら歩きました。


10月22日

豊田駅前を8時過ぎに出発し中央高速を順調に走り、10時半に原村に到着した。今夜も星空で明日の天気が期待できる。

10月23日

朝5時に起床し、家で朝食を済ませる。原村の家の紅葉も今が盛りである。今日は少し時間に余裕が有るので、紅葉を楽しみながらドライブする事にする。

まず、麦草峠へ向けて走り、途中の横谷峡谷で車を止め、30分程散策する。南側の斜面にはまだ日が差していないが、北側の斜面は朝日を受けて黄色く輝いている。「乙女滝」や「霧降の滝」を眺めて車に戻る。



まだ日の差さない横谷渓谷の紅葉。




紅葉の「霧降の滝」にて。


蓼科の北側からビーナスラインに入り、八子ヶ峰方面へ向かう。途中の蓼科山や北横岳の眺めが良い所で車を止め眺めを楽しむ。八子ヶ峰の手前では左に八ヶ岳の美しいシルエットを見ることができた。



紅葉の蓼科山を望む。




左の天狗岳から横岳、赤岳、阿弥陀岳のシルエット。




見上げる北横岳は雄大だ。


スズラン峠の先で右に女神湖へ向かう。女神湖を車で一周して東部町へ向かう。長門牧場の先の眺めの良い所で車を止め、明日登る予定の荒船山を遠望した。東部町から湯ノ丸へ向けて紅葉を楽しみながら上がる。湯ノ丸の地蔵峠で車を降りるとひんやりと冷え込んでいた。



明日登る予定の荒船山を遠望する。


湯ノ丸から高峰への林道は気持ちの良い紅葉の中を走る。スキー場の中を上がり、左に篭ノ登山が見えて来ると池の平の駐車場に到着する。駐車場は広く余裕が有り、トイレもきれいだ。早速支度をして東篭ノ登山へ向けて出発する。



池の平の駐車場から見上げる東西の篭ノ登山。


尾根を少し登りると下りになる。カラマツの尾根だがシャクナゲも多い。しだいに登りになるが急登ではなく、程よい登りである。やがて頭上が開け樹林帯の上に出る。眼下に池の平が見え、振り向くと雲の上に槍穂高が浮かんでいるのが見える。



少し上ると東篭ノ登山の山頂が見える。




松の紅葉が気持ち良い。




樹林帯を抜けると明るく開けた。




池の平をバックに登る。


ここからは気持ちの良い展望の登りになる。今日は残念ながら八ヶ岳は雲の中で、赤岳の先しか見えないが、雲が無ければ八ヶ岳の展望が素晴らしい所である。展望を楽しみながら登って行くと程なく東篭ノ登山の頂上に到着した。浅間山は雲の中だが正面に四阿山が望める。ここで大勢の人が昼食を取っているが、我々は静かな西篭ノ登山まで行って昼食にする。



東篭ノ登山の山頂にて。




東篭ノ登山から見る四阿山。


東篭ノ登山から、四阿山を右に見ながら湯ノ丸方面に向かって下る。少し急な下りだがすぐにコルに到着する。コルからの登りは石がゴロゴロした、少し歩きにくい道だ。西篭ノ登山の山頂付近で振り返ると、いつの間にか浅間山の雲が切れて浅間山が姿を現していた。山頂の西側の槍穂高が見える場所で昼食にする。



西篭ノ登山へ向かう。奥は湯の丸山。




振り返ると噴煙を上げる浅間山が見えた。




西篭ノ登山の山頂にて。


昼食後、同じ道を東篭ノ登山に向かう。山頂で地図を広げて見える範囲で回りの山の名前を確認する。東篭ノ登山からは水ノ塔山へ向けて浅間山を正面に見ながらの縦走になる。ここから見ると南斜面が崩壊していて危なそうだが、実際に行ってみると、しっかりした道がついているので危険は無い。一度大きく下り振り向くと東篭ノ登山が意外と大きく聳えている。



水ノ塔山と東篭ノ登山の間、黒斑山の奥で噴煙を上げる浅間山。




水ノ塔山への稜線と赤ゾレの崩壊。


崖を右手に見てほとんど稜線通しに歩いて行くが、危ない所では北側のシャクナゲの樹林の中に道がつけられている。小さな岩峰をいくつか越え、赤ゾレの赤い崩壊地を過ぎると最後の登りになる。登り切ると稜線通しの道は崩壊しており、左側のシャクナゲの樹林に入る。岩とシャクナゲの木で歩きにくい道を登ってゆくと水ノ塔山の頂上に到着した。



赤ゾレの稜線を行く。




水ノ塔山の岩峰を望む。




北側の巻き道を行く。




水ノ塔山に到着。


ここまで来ると噴煙を上げる浅間山の迫力が感じられる。八ヶ岳が見えないのが残念だが、はるばる来た篭ノ登山も2つ見えている。高峰温泉はすぐ目の下に見えるが、下山道は大きな岩がゴロゴロして歩きにくい。素晴らしい紅葉を眺めながらの下りで飽きることはないが、意外と時間がかかる。池の平からの車道が近づいてくると樹林に入る。小さな登りを越え、「うぐいす展望台」を通り、リフト小屋を回り込むように下って行くと高峰温泉の建物に到着する。



高峰温泉がすぐ目の下に見える。




意外と苦労する高峰温泉への下り。


早速、登山靴から運動靴に履き替え、リュックを高峰温泉に置いて池の平へ向けて林道を走る。尾根を回り込み登りになった辺りで早歩きに切り替え、池の平へ急ぐ。今日歩いた稜線の下の林道をゆるやかに登って行き、30分程で池の平の駐車場に着いた。駐車場には白いデリカが1台止まっているだけだ。管理のおじさんが数人いてゲートを閉める時間を気にしている。今度は車で今登って来た道を下る。

高峰温泉で待っている仲間を乗せて御代田のペンションへ向かう。途中でガソリンを入れているうちに暗くなってきた。「白い雲、青い空」のペンションに到着するとオーナーの池田さんが迎えに出てくれた。池田さんとは山岳ガイド資格更新研修で一緒に訓練した仲である。「白い雲、青い空」は奥さんの料理がおいしい事でも有名である。



ペンション「白い雲、青い空」の素晴らしい夕食。


部屋に入りゆっくりしていると、ゆらりゆらりと地震が始まった。大した揺れではなかったが新潟では大変な事になっていた。それも知らず、我々は素晴らしい夕食と、ワインと、桧のお風呂で今日一日の疲れを癒し、素晴らしい時間を過ごすことができた。そして気持ち良く10時過ぎに眠りについた。

池の平から東篭ノ登山の往復だけでは少し物足りない。夏のシーズン中であれば、車坂峠に車を置いて、シャトルバスをうまく使って縦走できるが他のシーズンには車を取りに戻るしかない。駐車場は車坂峠と池の平にしか無いので、必然的に今回のようなルートになってしまう。地蔵峠と高峰温泉の間の林道は夕方の5時にゲートを閉められてしまうので下山時間に注意が必要。

10月23日 標高 到着 出発
原村 1225 7:13
横谷渓谷平 1265 7:39 8:14
地蔵峠 1725 10:06 10:11
池の平 2060 10:23 10:40
東篭ノ登山 2227 11:35 11:47
西篭ノ登山 2212 12:23 13:11
東篭ノ登山 2227 13:50 13:59
水ノ塔山 2202 15:00 15:08
高峰温泉 1935 16:10 16:51
御代田 910 17:44
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