2004年6月26日〜27日
6月26日 多摩=瑞牆山荘〜富士見平小屋〜瑞牆山〜富士見平小屋
6月27日 富士見平小屋〜大日小屋〜金峰山〜大日小屋〜富士見平小屋〜瑞牆山荘=黒森=多摩
梅雨の真っ只中、雨を覚悟でアプローチの良い瑞牆山と金峰山のテント山行の計画を立てました。予想に反して雨は降らず、そこそこの展望もあり、高山植物にも恵まれ楽しい山行ができました。
6月26日
朝6時に車で多摩を出発し中央高速を走る。曇り空だが今のところは雨は降っていない。途中の双葉SAで軽く朝食を済ませ、須玉で中央高速を降りる。増富温泉を過ぎ、気持ちの良い渓谷を走り、里宮平の瑞牆山荘に9時前に到着した。林道を100メートルほど入った所に大きな駐車場ができており、そこに駐車する。
支度をして瑞牆山荘へ戻り、トイレを済ませて出発する。樹林の中の緩やかな道を少し歩くと急登が始まった。道はよく整備されていて歩きやすい。林道を横切り、なおも急登は続く。やがて尾根状の所に出て急登から解放される。ベンチが有り、樹間から瑞牆山が見える。
幅の広い山道をゆっくり登る事わずかで富士見平小屋に到着した。早速テントを張り、荷物を整理し瑞牆山登山の準備をする。
天気はまずまずで、予定通り瑞牆山へ向けて出発する。小屋の左から天鳥川へ向けてトラバースぎみに進む。樹間から左手に瑞牆山の岩峰が雲の中に見え隠れしている。最後は天鳥川へ一気に下り、急登を前に河原で一休みする。
暗い樹林の中を行くと左に桃のような大岩があり、その脇の階段を登る。しばらく沢沿いに登る。ロープの張ってある所もあるが、困難な所は無い。沢から離れるとシャクナゲの中を急登するようになる。シャクナゲの花は咲いていないが、気持ちの良い登りだ。左上に「大ヤスリ岩」が見えてきたが、なおも急登は続く。
「大ヤスリ岩」の基部を過ぎなおも登り、「大ヤスリ岩」が眼下に見えるようになるとコルに到着する。ここまで登れば頂上は近い。瑞牆山山頂の岩峰の裏に回り込み、少しトラバースした後、小さな岩を乗り越えると一登りで山頂に到着した。早速、記念撮影をして昼食にする。
曇っていて遠望はきかないが、山頂は明るく、山麓の眺めが良い。八ヶ岳や南アルプスの雲の中だが、一瞬金峰山の山頂が雲の中から現れた。瑞牆山の山頂にはほんの少しシャクナゲの花が咲いていた。
いつの間にか賑やかになった山頂を後に登って来た道を下る。急な下りをゆっくりと慎重に下って行くと、いつの間にか頂上の岩峰が遥か頭上になってゆく。急な下りの連続に飽きたころ、左から沢の音が聞こえ傾斜も緩んでくる。天鳥川に到着し、顔を洗って河原でゆっくりする。
再び急斜面を登り、右手に樹間から瑞牆山を眺めながらトラバースすると富士見小屋に到着する。群がってくる虫に閉口しながらビールで乾杯して、しばらくくつろぐ。
歩いて3分ほど下った水場で水を汲み、夕食の支度を始める。虫がうるさいのでテントの中で食事をする事にする。美味しいカレーとサラダと煮物を食べ、お酒を飲んで8時前にサッと寝てしまった。
6月27日
朝3時に起床する。昨夜は暑くも寒くもなく快適に寝られた。外は意外にも星空だ。フカヒレ玉子オジヤに舌鼓を打ち、コーヒーを飲んで4時半に金峰山へ向けて出発した。小屋とトイレの間の道を行くと、やがて気持ちの良い尾根状の登りになる。
右手の雲の中から時々、甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山がシルエットを見せる。左手の濃い樹間からは何とか瑞牆山を見る事ができる。やがてトラバースするようになり、樹林がしだいに濃くなってきた。
鷹見岩との分岐を過ぎると大日小屋への下りが始まる。青い屋根の大日小屋を下に見て一休みする。見上げると大日岩が光っている。幕場には数張りのテントが張ってある。
濃い樹林の中の急登が始まる。シャクナゲの中を登って行くが、残念ながら花は咲いていない。やっと大日岩の基部に到着し甲斐駒ヶ岳の展望にありつく。もう一登りでベンチのある小川山との分岐に到着し一休みする。日当たりの良い大日岩からの展望も良い。
しばらく小さな起伏の道を行く。急登が始まる所で一休みして一気に急登を越えると稜線に出て樹林から解放された。一気にアルペン的な風景になり、ゴゼンタチバナ、コメバツガザクラ、コイワカガミ、ツマトリソウ等の高山植物も見られるようになった。千代ノ吹上では右手から吹き上げて来る風が気持ち良い。
正面に見える五丈石がだんだん近づいて来る。左手には岩峰群をかかえる小川山がのどかに広がっている。振り返ると瑞牆山の雲も切れて来た。右手は相変わらず雲に覆われているが風が心地良い。
金峰小屋へのトラバース道を左に分けると最後の登りが始まる。大きな岩がゴロゴロしていて登りにくい所も有り、苦労しながら登る。登り切ると手の届きそうな距離に五丈石が聳えている。少し下ると緩い登りになり五丈石の広場を過ぎ、金峰山の頂上に到着した。
記念撮影をしてから周囲の山を眺める。ちゃんと見えるのは小川山など北側の山だけだが、国師岳の陰がうっすらと見えた。五丈石の広場に戻って、昼食にする。
登って来た道を下る。左手から吹き上げてくる雲と合わせて、千代ノ吹上への稜線はとても気持ちが良い。時々五丈石を振り返りながらゆったりと下る。
樹林に入ってからの下りは意外と長い。途中で一休みして、大日岩のベンチでも休み、大日岩の基部を回り込んでシャクナゲの斜面を下ると大日小屋に到着する。小屋の水場で顔を洗いスッキリしたところで、長目の休憩を取った。頭上に聳える大日岩を眺めながら、水で溶かしたインスタントコーヒーを飲むのもなかなかいける。
鷹見岩の分岐までは暗い樹林の中の緩やかな登りが続く。長いトラバースが終わり尾根の下りになると富士見平小屋は近い。小屋に到着すると早速テントを撤収して荷物をまとめる。荷物は重くなったが、充実感で足取りは軽い。ゆっくりと2日間の山行を思い出しながら踏み締めるように下り瑞牆山荘に到着した。
車で黒森の「みずがきランド」に行き、ラジウム鉱泉で汗を流す。予定より遅くなったので須玉で夕食を済ませて中央高速で八王子を目指す。相変わらずの小仏トンネルの渋滞にうんざりしながらも夜8時過ぎには無事帰宅した。
千代ノ吹上から上の稜線はアルペン的でとても気持が良いが、冬は西風が強く、夏は雷に注意が必要な場所である。富士見平から金峰山までの行程は意外に長いので早立ちしてゆったりと歩こう。
6月26日 | 標高 | 到着 | 出発 |
堀之内 | 115 | − | 5:34 |
双葉SA | 370 | 7:28 | 7:57 |
瑞牆山荘 | 1525 | 8:52 | 9:20 |
富士見平小屋 | 1805 | 10:07 | 10:51 |
天鳥川 | 1805 | 11:16 | 11:24 |
瑞牆山 | 2230 | 12:48 | 13:23 |
天鳥川 | 1805 | 14:35 | 14:45 |
富士見平小屋 | 1805 | 15:14 | − |
6月27日 | 標高 | 到着 | 出発 |
富士見平小屋 | 1805 | − | 4:35 |
大日小屋 | 2040 | 5:31 | 5:44 |
大日岩 | 2175 | 6:23 | 6:35 |
砂払ノ頭 | 2320 | 7:22 | 7:32 |
金峰山 | 2595 | 9:00 | 9:45 |
砂払ノ頭 | 2320 | 10:45 | 10:54 |
大日岩 | 2175 | 11:34 | 11:40 |
大日小屋 | 2040 | 12:07 | 12:36 |
富士見平小屋 | 1805 | 13:23 | 14:02 |
瑞牆山荘 | 1525 | 14:49 | 14:58 |
黒森 | 1160 | 15:08 | 16:18 |
須玉 | 480 | 16:48 | 17:30 |
堀之内 | 115 | 20:10 | − |