沼津アルプスの最高峰

伊豆  鷲頭山   392m
わしずやま




2004年3月28日

3月28日 原村=精進湖=本栖湖=朝霧高原=多比〜多比口峠〜鷲頭山〜多比口峠〜多比=多摩

雪の八ヶ岳の次は春の沼津アルプスを目指しました。低いけれども海抜ゼロメートルからの登山は醍醐味があります。鷲頭山の山頂ではお花見もできて楽しい山行でした。


3月28日

朝5時に起床する。今日も良い天気だ。朝食後、支度をして予定通り8時に出発する。八ヶ岳や北アルプスの眺めが素晴らしい。諏訪南から中央高速に入り甲府へ向かう。この時間は右手の甲斐駒ヶ岳の光線の加減が良く、山のヒダがくっきりと見える。やがて正面にこれから向かう富士山がぼんやりと見えてきた。甲府南で中央高速を降り、上九一色村を目指す。

高度を上げてゆくと、しだいに南アルプスの山々が浮かびあがってくる。時々、樹間から見える白根三山が素晴らしい。二つ目の長いトンネルを抜けると精進湖に到着し、ここで富士山に再会する。



精進湖で富士山に再会。


精進湖から一走りで本栖湖に到着する。湖面から沸き上がるモヤが神秘的だ。富士山を左に見ながら朝霧高原を走る。



神秘的な本栖湖。




与謝野晶子の歌碑で。


朝霧高原の道の駅で野菜を買い込み、さらに南へ沼津を目指す。富士からは海岸沿いに走るが、この辺りはすでに春の気分だ。伊豆半島へ向けて南下し、多比に到着した。

多比のバス停が登山口になっているので、その先の細い道を左に入り行き止まりの所に車を止めたが、通りかかった豆腐屋さんが海の方に止めた方が良いと言うので、トンネルを一つ戻って海辺に駐車した。

標高3メートルから標高392メートルの鷲頭山へ向けて登山開始だ。登山口のバス停まで戻らずに、細い車道をそのまま登って行く事にした。こちらの道の方が迂回しているので登りは楽かと思ったが、ミカン畑の中の急な登りが続く。



多比を出発。


急登から解放されて水平道を歩くようになると伊豆半島と海を眺めながらのんびり歩けるようになる。頭上の新緑の木々がまぶしいほど光っていて、とても気持ちが良い。



新緑の木々と菜の花がとても気持ち良い。


やがて道は下りになり、行き止まりの道を左に見送って少し下り、登ってくる正規の登山道に合流した。道標にしたがって左に曲がり、しばらく水平道になるが、再び急な登りが始まる。道路脇に廃棄物が散乱する、あまり気持ちの良くない道だ。周遊道路を右に分けさらに登って行くと大きな貯水タンクがあり、登山口の一本松は近い。一本松には黒いドラムカンが置いてあり、ここで一休みして衣服を調整する。

登山口から山道の急登が始まるが、所々に群生するスミレの花が目を楽しませてくれる。岩の階段を登るとしばらく水平道になり、左の樹間から鷲頭山が望める。再び急登が始まると一登りで多比口峠に到着する。峠から左に鷲頭山へ向けて少し登ると見晴らしの良い展望台があり、富士山と再会した。少し雲がかかっているが広い裾野の雄大な富士山を眺める事ができた。



所々に群生するスミレの花。




多比口峠への登り。




多比口峠からの富士山。


多比口峠からは280メートル付近の小さな登下降が続く。まずはロープをつかみながらの急降下がある。その先はウバメカシの岩尾根と呼ばれる細い稜線になる。ウバメガシの木が茂っているので高度は感じないが、右側がスッパリ切れた所も有るので注意深く歩く。



ロープをつかみながらの急降下。




ウバメガシの木の中の登下降。


しばらくは左手に海を、右手に富士山を眺めながら登下降を繰り返すが稜線が右に曲がって行くにしたがって富士山は見えなくなり、代わりに箱根から伊豆の山々が広がる。振り返ると大平山の丸い山頂が下に見える。最後のコブを越え、一段下ると戸ガ谷からの登路を合わせて鷲頭山への急登が始まる。要所にはロープが設置してあるので安心して登れる。一度、南尾根へトラバースすると傾斜は少し緩くなり、頂上は近い。やがて人の声が聞こえると頂上に到着した。



振り返ると大平山の丸い山頂が下に見える。


頂上で伊豆半島や駿河湾を眺め、記念撮影をする。北側には樹林があり、残念だが富士山は頭しか見えない。その代わり、山頂には立派な桜の木があり、桜の花の下で箱根の山を眺めながらのんびりとコーヒーを飲んだ。思いがけずお花見ができて満足である。



鷲頭山の山頂にて。




鷲頭山山頂でのお花見。




山頂から駿河湾と伊豆半島を望む。


桜の花に別れを告げて来た道を下る。登る時は下りは大変だろうと思ったが、意外な程に快調に下って行く。鷲頭山の下りを終えて、ウバメガシの岩尾根を慎重に行き、多比口峠の展望台に到着する。ここで一休みして、雲が無くなった雄大な富士山の眺めをしばらく満喫した。



再びウバメガシの岩尾根を行く。




多比口峠からの雄大な富士山と愛鷹山の眺め。


多比口峠からの下りは急だが、楽に感じる。黒いドラム缶の登り口からは舗装道路になり、正規のルートを下って、ごちゃごちゃした家並を抜けてバス停のある登山口に到着した。車までは短いトンネルを抜けてすぐに着いた。

東名高速の沼津インターへ向けて走って行くと、駅に近づく程に渋滞してきた。渋滞を避けて何とか東名高速に入るが、厚木の手前で3時間程の事故渋滞だそうだ。駒門PAでトイレ休憩をして厚木に向けて走ると、大井松田の手前から大渋滞が始まった。秦野まで我慢して走り、秦野から246号を走る。こちらも渋滞しているが脇道から相模原へ抜けて何とか8時前に帰宅できた。

沼津アルプスは急な登下降があり、意外に時間がかかる。無理をせず余裕をもって行動したほうがよい。富士山が見えないと楽しみも半減なので、天気の良い日を選んで歩きたい。

3月28日 標高 到着 出発
原村 1225 7:02
精進湖 910 8:10 8:14
本栖湖 910 8:23 8:32
朝霧高原 850 8:40 8:52
多比 10:25 10:42
一本松 165 11:22 11:30
多比口峠 280 11:50
鷲頭山 392 12:58 13:37
多比口峠 280 14:34 14:43
一本松 165 14:59
多比 15:22 15:32
駒門PA 365 16:43 16:52
多摩 115 19:54
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