2003年6月21日
21日 多摩=作場平橋〜笠取小屋〜笠取山〜水干〜中島川橋〜作場平橋=多摩
梅雨の中休み、運良く台風一過の好天の中を歩くことができました。春ゼミの鳴く中、新緑の光を浴びて気持ちの良い山行になりました。
6月21日
5時半に多摩センターを出発し吉野街道から青梅街道へ入る。朝早いので快調に進み、小河内ダムで休憩する。青梅街道をさらに進みツヅラ折れの登りが始まると、すぐに右へ一之瀬への道を入る。岩場の下の落石の多い道を急いで通過し、桃源郷のような二之瀬の集落に着く。さらに奥に入って行くと笠取山の登山口になる作場平に着く。早出したかいがあり、駐車場はまだ余裕がある。
駐車場の川よりに新しいトイレが建っている。トイレを済ませて8時過ぎに出発した。しばらくは傾斜の緩い、薄暗い樹林の中を歩く。今日は天気が良く、暑くなりそうだ。頭上では春ゼミが元気に鳴いている。
しだいに樹林は明るくなり、新緑の葉がまぶしい程に光っている。多摩川の本谷を小さな橋で渡ると尾根状の登りになる。傾斜の緩い尾根を真っすぐ登って行くと水平道との分岐に出て、ここで一休みする。
樹林の中を登って行くとしだいに登りが急になってくる。我慢して登って行くと、道は左に水平道になり、苺の花が咲く明るい沢筋を登るようになる。左岸の石垣の道を真っすぐ登るようになると笠取小屋の水場は近い。
水場で喉を潤し、顔を洗う。笠取小屋までは一投足である。小屋の前の広場にあるベンチで一休みする。大菩薩嶺が尖って見える、気持ちの良い場所である。小屋の近くにはクリンソウが群生している。
ここにも新しいトイレが建っている。小屋とトイレの間の樹林の中の道を行くと、すぐに明るく開ける。整備された広い道が真っすぐ笠取山方面へ向かっているが、左の山道に入るとレンゲツツジの群生を見ることができる。雁峠への道を左に見送ると正面に小高い分水嶺がある。
多摩川、荒川、富士川の分水嶺である。ベンチが有るので一休みする。ここから見る笠ヶ岳は尖っていて、なかなか形が良い。今日はあまり遠望は利かないが、大菩薩嶺や国師ヶ岳がよく見える。
水干へ続く広い道から左に分かれて笠取山を目指す。少し下り、あとは頂上まで急登が続く。時々振り返りながらゆっくり登って行くと眼下に雁峠が見えた。登り切った所が西峰と言うべきが、笠取山の西のピークである。ここで記念撮影をして昼食にする。大菩薩の山並みを眺めながら飲むコーヒーは格別である。
笠取山の西斜面は開けているが、東へは岩ぽい小さな登下降が続く。二つ目ぐらいの狭い頂上が笠取山の頂上である。しばらく小さな登下降が続き右に下る。以前はザレた斜面の下りだったが道が整備されて歩きやすい。水平道との分岐に降り立ち、右にしばらく行くと水干に到着する。
水干には苔から垂れた水が溜っていた。60メートル程下の水場へ下ってみる。水が岩の間からわき出て流れになっており、まさに多摩川の始まりである。
再び水干に戻り、ベンチで一休みしてからクロブチ尾根の分岐へ戻る。分岐からの下りは緩やかに道がつけられていて、とても歩きやすい。よく整備された笹の道を下って行くと再び春ゼミの鳴き声が響く。オダマキが一輪咲いていた。
富士山が見えるはずのベンチで大菩薩嶺を眺めて一休みする。少し下ると水平道の分岐があり、さらに下って林道に降り立つ。暑い林道を速足で歩き、程なく作場平の駐車場に到着した。
帰りもたいした混雑は無く、3時間弱で多摩に到着し、駅の近くで暑気払いをした。梅雨の晴れ間の幸運な一日であった。
車でないとアプローチが不便だが、初心者に手ごろなルートである。笠取小屋から頂上を往復しヤブ沢を下るのも良い。
6月21日 | 標高 | 到着 | 出発 |
作場平橋 | 1310 | 7:44 | 8:20 |
水平道分岐 | 1510 | 8:51 | 8:59 |
笠取小屋 | 1770 | 9:41 | 10:00 |
分水嶺 | 1840 | 10:17 | 10:24 |
笠取山 | 1953 | 10:50 | 11:27 |
水干 | 1830 | 11:55 | 12:30 |
ベンチ | 1560 | 13:34 | 13:43 |
林道 | 1350 | 14:08 | − |
作場平橋 | 1310 | 14:26 | 14:50 |