高尾陣馬
生藤山
990m
しょうとうさん
2001年12月15日
三頭山から高尾山へ続く稜線。
上川乗〜浅間峠〜生藤山〜醍醐丸〜陣馬山〜景信山〜高尾山〜高尾山口駅
いつか奥多摩湖から三頭山を登り、笹尾根を縦走して高尾山まで歩いてみたいと思っていますが、今日はその後半の浅間峠から高尾山への道を歩いてみました。
朝、6時に起きて三頭山から笹尾根を歩く事に決めた。インターネットで都民の森へのバスの時間を調べ、電車の接続を調べると6時45分には家を出発しなければならない事がわかった。急いで朝食を取りながら支度をして家を飛び出した。
八王子経由で予定通り8時10分に武蔵五日市に着いたが、バス停には無情にも12月から都民の森行きのバスは運休との張り紙が有った。8時57分の数馬行きに乗る事にする。バスを待つ間に地図を見て、今日は浅間峠から笹尾根の下部を歩いて高尾山へ抜けるルートに変更することにした。コースタイムで10時間程だが頑張れば明るい内に高尾山に着けるであろう。
数馬の手前の上川乗でバスを降る。10時10分前だ。日没まで約7時間しかない。車道を左に上野原方面へ向かい、南秋川の橋を渡る。
上川乗で南秋川を渡り高尾山への旅が始まる。
車道を5分ほど進むと左に小さな広場がありその奥に登山口がある。少しわかりにくい所だ。沢の右岸を少し歩き橋を渡ると右手の斜面の登りになる。道は歩きやすい傾斜で作ってあるので快調に高度を上げる。
尾根状の所に出ると祠のようなものが有り傾斜が緩くなる。尾根の右を巻くように落ち葉の道を進む。稜線に近付くにつれて風が強くなり落ち葉や枯れ枝が飛んでくる。途中小さなコルが有り左に踏み跡が有るがここは真っすぐ三頭山方向へ進む。尾根の反対側へ出て巻き道を行くと正面に東屋が見えた。浅間峠に到着だ。快調に40分で登り着いた。
落ち葉を踏みしめて東屋のある浅間峠に到着。
ここから高尾山までは小さな登下降の続く稜線漫歩である。落ち葉を踏み締めて緩い稜線の登りが続く。覇の落ちた樹間から左には以前MBIで歩いた浅間嶺が見える。右の樹林が切れると富士山が現れた。
左手の樹間から浅間嶺を望む。
右手に富士山が姿を現した。
小さなピークを二つ越え、急な尾根を登ると熊倉山に着く。熊倉山の頂上にはベンチが有り、南側が開けているので富士山の展望が素晴らしい。先週NDSで歩いた倉岳山周辺の山もよく見える。
今日最初のピーク、熊倉山に到着。
振り返ると、今日登るはずだった三頭山が遥かに見える。三頭山からここまでかなり距離がありそうだ。左に目をやると、権現山その左に扇山が見える。前方には生藤山が手の届きそうな所にある。
熊倉山から三頭山を振り返る。
扇山と権現山を振り返る。
目の前に見える生藤山へ向けて下る。生藤山で一本立てる事にしよう。生藤山へは近く見えるが、登下降が多く意外と時間がかかる。やっと登り着いたピークには軍刀利神社の祠と鳥居が立っていた。富士山を正面に見る気持ちの良い広場だ。
軍刀利神社の祠。
次のピークは三国山である。上野原からの登山路もあり、頂上で昼食をとっているパーティーがいた。このあたりからやっと人に会うようになる。生藤山には巻き道も有るが今日は直登ルートを行く。かなり辛い登りだがすぐに山頂につく。ここも富士山の展望台になっていて展望を楽しめる。
生藤山にて。
生藤山からしばらく岩稜ぎみの稜線が続く。少し行くと生藤山より高いのではと思えるピークを過ぎる。急な稜線を下り再び登り今日の最高峰の茅丸に着く。やはり南側が開けた良い展望台だ。
今日の最高峰である茅丸の山頂。
少し下り登り返すと連行峰に着く。茅丸と同じくらいの高さである。左に秋川方面への道が分かれる。茅丸を過ぎると前方の視界が開ける。左に関東平野の都会が広がり正面には今日の終着点の高尾山が見える。その右手前には頂上がはげた陣馬山も見える。
連行峰から陣馬山、高尾山を望む。
連行峰からは大きく下る。急な稜線を200メートル下ると植林の中を歩くようになり、暗く視界は無くなる。いくつかの巻き道があるが稜線通しに小さな登下降を繰り返す。やがて着いた醍醐丸は稜線上の小さなコブで左側は開けているが樹林の中のピークである、ここから八王子になる。醍醐丸は八王子で一番高い山だそうだ。
八王子の最高峰である醍醐丸の頂上。
醍醐丸からどんどん下ると舗装された林道に降り立つ。林道を右に行くと和田峠に着く、和田峠からは陣馬山への長い階段が続く。予定より少し早く陣馬山に着いたのでベンチでラーメンを作る事にした。強い西風の中何とかお湯を沸かしラーメンを食べ、慌ただしく高尾山へ向けて出発する。さすがにこの時間に高尾山へ向けて歩く人は居ない。
陣馬山から生藤山を振り返る。
陣馬山から新宿方面を望む。
どんどん巻道を通って先に進む。後は時間との競争だ。影信山まではかなり時間がかかった。頂上には登山者はおらず、茶屋を閉めているところであった。
景信山から城山と高尾山を望む。
影信山を下り城山に登り返す。城山で水を飲み、後は高尾山口へ向けてどんどん下る。一丁平を下り切ると高尾山への最後の登りになる。右手に夕焼けの山を眺めながら登る。何とか明るい内に高尾山に着けそうだ。頂上の少し手前の右側に樹林が開けた所が有り、丹沢や富士山を眺められる。そこに6人程の人がいて三脚を立て富士山の夕焼けを撮っていた。私も立ち止まって一枚撮った。
夕日の富士山を望む。
高尾山への登りを行く。人気の無い紅葉台を過ぎ、最後の石段を登ると高尾山の頂上に着いた。暗くなった頂上には誰も居ないが、振り返ると富士山が今日の別れを告げている。ようやく高尾山に着きホッとしたが、さらに高尾山口駅までの下りが待っている。
やっと高尾山に到着。後方は富士山。
眼下には相模原の夜景が広がり、素晴らしい眺めだ。道の所々に外灯が有り、ヘッドランプは無くとも歩くのに不自由は無い。薬王院に着くと意外と大勢の人が居るので驚いた。まだロープウェイは運転しているので夜の観察に来た団体もいて賑わっている。薬王院の中は初めてな上に道が複雑で分かりにくいが、迷わずに高尾山口への道に出ることができた。コンクリートの道を少し下るとロープウェイの駅に着く。ここからの夜景も素晴らしい。
ロープウェイの乗り場を過ぎると人気は無くなり、外灯が無いので真っ暗だ。ヘッドランプを着けて真っ暗な参道を下る。舗装された車道だが、なかなか傾斜がきつく膝にくる。夜道を30分ほど下り正面に甲州街道のオレンジ色の明りが見えるとすぐにロープウェイの駅前広場に着いた。高尾山口駅から調布経由でゆっくり帰宅した。
距離は長いが起伏が小さいので、あまり疲れずに歩ける。暑い季節を避けて、できるだけ軽い荷物で歩きたい。中央線側にエスケープルートが多数あるが、暗くなってからエスケープルートに入ると危険なので早い判断が必要。
12月15日 | 標高 | 到着 | 出発 |
自宅 | − | − | 6:45 |
上川乗 | 410 | 9:48 | 9:51 |
浅間峠 | 881 | 10:35 | − |
熊倉山 | 966 | 11:13 | − |
生藤山 | 990 | 11:41 | 11:50 |
茅丸 | 1019 | 12:03 | − |
醍醐丸 | 887 | 12:54 | − |
和田峠 | 705 | 13:17 | − |
陣馬山 | 857 | 13:37 | 14:07 |
影信山 | 727 | 15:24 | − |
城山 | 670 | 15:59 | 16:05 |
高尾山 | 599 | 16:42 | − |
高尾山口駅 | 190 | 17:35 | 17:52 |
自宅 | − | 19:10 | − |