上越
平標山
1984m
たいらっぴょうやま
2001年10月27日〜10月28日
谷川連峰の西端に位置する
三国トンネル〜三国峠〜三国山〜三角山〜平標山の家〜平標山〜平標山の家〜元橋
今日は、上越の三国峠の紅葉を見に平標山へ行きました。平標山へは昔、谷川岳から縦走をして行った事があります。今回は比較的楽な西側から登ってみました。山の紅葉は終わっていまたが、懐かしい谷川連峰と再会できて大変満足のできる山行でした。
27日朝、予定より30分遅れて6時に家を出発した。既に車の量は多く渋滞が心配されたが、案の定関越自動車道の鶴ヶ島JCTからノロノロの渋滞が始まった。しかし、それ程の渋滞にはならず、一安心だ。月夜野で関越自動車道を降り三国峠へ向かう。猿ヶ京あたりから国道沿いに素晴らしい紅葉が始まる。工事で片側通行になっている三国トンネルを越え、苗場スキー場を過ぎ、いくつかの洞門が終わると右手に「苗場ふれあいの里」という別荘地の看板がある。さの看板の10m先に駐車場の入口がある。元橋の平標山登山口の駐車場に9時に着いた。
駐車場の公衆電話から「ゆざわタクシー」に電話をすると、ちょうどこちらへ向かっている車が有り、10分後に着くとのことで、非常に幸運であった。車に戻るとすぐにタクシーがやって来た。お客が二人降り、確認すると電話で予約したタクシーであった。タクシーには少し待ってもらい、急いで支度をして、飛び乗った。おかげでタクシーの迎車料金の三千円と待ち時間が節約できた。再び、苗場スキー場の横を通って三国トンネルへ戻る。トンネルの手前の駐車場でタクシーを降りた。料金は2160円であった。トンネル手前の左に三国峠への登山口がある。
三国トンネルの横の登山口。
三国峠への登山道の取り付きは階段状の急な登りだが、すぐに歩きやすい広い道になる。傾斜もほどほどで歩きやすい。標高1200m以上は既に紅葉は終わっており、落ち葉を踏み締めて登る。
三国峠への紅葉の山道を歩く。
三国峠に着くとベンチが有り、何人かが休んでいた。我々も神社の前で一休みする。休んでいるうちに群馬側からも人が登ってきた。見上げると三国山手前のピークがおむすびのように見え、その先端へ向けて木の階段が伸びている。
三国峠の鳥居と神社。後方は三国山方面。
ゆっくり階段を登って行く。高度が上がるにつれて周囲の山がよく見えるようになる。苗場スキー場のある筍山の右に特徴のある苗場山が見えて来た。榛名山や赤城の山もよく見える。
真っ赤な紅葉が残っていた。
苗場スキー場の筍山と後方の苗場山を望む。
ストックを使うと木の階段が傷つくのでストックを使わずに登る。かなり辛い。ストックのありがたみが良く分かった。上部ではストックの石突を握ってグリップを突いて登った。
三国山へ続く木道の階段。
やっとたどり着いた三国山山頂の頂上は意外にも狭かった。山頂の標識の前で写真を撮ってもらい周囲の山を眺める。遠くの山は霞んでいるが、噴煙を上げる浅間山の向こうに八ヶ岳が、東には今年登った日光白根山が遥かかなたに見える。
三国山の山頂にて。
三国山の山頂の白樺林の向うに日光白根山が見える。
噴煙を上げる浅間山。
登って来た道を戻り、少し下ると平標山への道が分かれる。ここでやっと木の階段から解放された。樹林の中の緩い下りを行くと突然前方に平標山が現れた。少し行くと右手に谷川連峰の山々が姿を現した。かなり感動的だ。
平標山が姿を現した。左が平標山、右が仙ノ倉山。
三国山から50m程下り、鞍部で三国峠からの巻道と合流する。ここから1600mを攻防する小さな登下降が続き疲れるが、素晴らしい谷川連峰の眺めと紅葉の山肌が疲れを癒してくれる。
谷川連峰の山々。右奥に谷川岳が見える。
左が万太郎山、中央がオジカ沢の頭、右が川棚ノ頭。
素晴らしい景色と天気に満足。
三国山から1時間半歩いてやっと三角山に着いて昼食にした。狭い山頂に一組休んでいたが空いている場所に荷物を広げ、お湯を沸かしラーメンを食べる。三角山には苗場スキー場の有る浅貝からも道がある。
左は三角山。遠方に仙ノ倉山が望める。
三角山を下ると大源太山のトラバースになる。大源太山の分岐を過ぎると下りぎみになり細い尾根を行くようになる。目の前には平標山から仙ノ倉山が聳えている。平標山への登山道は木道の階段が続いており白い線のように見える。
平標山への道。道が白いのは木道の階段。
もうすぐ平標山の家だ。
仙ノ倉山の山肌を彫刻刀で切り込んだように赤谷川上流の沢が切れ込んでいる。沢の音が心地よい。ここから眺めていると、沢の滝や淵が箱庭のようだ。
赤谷川上流の金山沢。下部に滝が見える。
尾根を左に回り込みシャクナゲの尾根を登るとすぐそこに今日の宿、平標山ノ家が見えた。
国境稜線に静かに建つ平標山の家。
平標山の家に着いた。
暗い小屋に入りチェックインする。素泊まりで一人三千円である。少し疲れてはいるが明日の天気は悪そうなので平標山へ今日の内に登っておくことにする。水とワインとつまみをサブザックに入れて平標山へ向かう。小屋からの高度差は300m程だが、ずっと木の階段が続く。正子がだるそうに登っているので先に行く事にする。
平標山へ続く木道の階段。
荷物が急に軽くなったので始めはバランスが悪いが、しだいに木の階段にも慣れてきた。自分でテンポをとりながらゆっくり登る。前方におむすび状のピークが見えるが、高度計によると平標山の頂上はまだ先だ。しかし、その先は傾斜が寝て歩きやすくなった。頂上から人の声が聞こえる。
やっと山頂に到着。
頂上から土樽側を見下ろすと、眼下に池塘が見え、土樽へ尾根が続いている。仙ノ倉山の左には谷川岳も見える。昔、四季を問わず夜行列車でやって来て谷川岳連峰の山々を歩いた事が懐かしい。頂上には西ゼンの沢を登って来たのだろうと思われる4人がいて、記念写真を撮ってあげた。その4人も土樽へ下って行き一人になってしまった。
土樽方面を見下ろす。下に平標ノ池の池塘が見える。
ゆっくりワインを飲んでいると正子がやって来た。ちょうどそこへ谷川岳から縦走して来た人が来たので、お互いに記念写真を撮りあった。
平標山の山頂にて。
ワインも半分になってしまい今夜の分が足りなくなりそうなので下山を開始する。木の階段の下りは思いのほか楽である。体を前傾してポンポン快調に下れる。30分程で小屋に着き、早速夕食の支度を始める。小屋の中は暗いので外のベンチでお湯を沸かしていたが、外もしだいに暗くなり寒くなってきたので小屋の中で食事をする事にした。小屋にも明りが灯り明るくなった。この小屋はソーラ発電で、バッテリー充電のため非常に節電が行き届いている。
今晩の夕食は鰻である。鰻丼を食べて、ワインを飲み一日が終わった。小屋の定員は60人だが、今晩の泊まり客は13人で、一枚の布団にゆったりと寝る事ができる。消灯の8時前に寝入ってしまった。
朝4時に目が覚めたがまだ外は暗いので、しばらくまどろんでいた。5時になって皆起き始めたので朝食の支度を始める。まずお湯を沸かしモーニングティーを作り、それを飲みながらご飯を暖める。レトルトなので簡単だ。
外が明るくなったので、外で食事をすることする。今朝は霧が濃く平標山はもちろん、20m先も見えない。今日は平標山を登って仙ノ倉山を往復し、松手山経由で元橋の駐車場へ下る予定だったが、平元新道で直接元橋に下る事にする。
朝食を終え、ゆっくりと紅茶を飲み、支度をし、小屋のおやじさんに挨拶をして7時に出発した。意外にも出発するころになるといくぶん霧が晴れてきて、苗場山がうっすらと見えるようになった。
平標山の家を出発。
下り始めはしばらく急な下りが続くが、しっかりとした階段ができており楽である。しかし、まだ所々工事中の所が残っている。下るにしたがって木々の紅葉が美しくなってくる。特に黄色いカラマツの紅葉が鮮やかだ。50分程で林道に降り立った。登山口には水場もあり、静かな場所である。ここから元橋の駐車場まで気持ちの良い紅葉の林道を50分歩く。
林道沿いの紅葉。
紅葉の林道を元橋へ向けて歩く。
車止めのゲートを過ぎ、橋を渡ると別荘地の中を歩くようになる。やがてスポーツクラブのような建物とプールが見える。ここが三国小学校である。小学校の前で右折し無線基地局のアンテナの先を左折し、別荘地の管理事務所の前を通って駐車場に着く。
元橋にある平標山登山口駐車場で待つ愛車のスカイライン。
三国トンネルを越えて法師温泉へ向かう。法師温泉の回りはまさに紅葉の見ごろである。法師温泉の駐車場に車を止めてタオルを持って行ったが、宿泊客以外は10時半まで入れないとの事。一時間も待つのは辛いので紅葉を眺めるだけで諦めて猿ヶ京へ向かう。
法師温泉の紅葉。
猿ヶ京へ向かい、国道沿いのテルメ国境という日帰り温泉に入る事にした。温泉で1時間ゆっくり休み月夜野から関越自動車道で八王子へ向かう。温泉へ入る前は小降りだった雨もいつの間にか本降りになっていた。渋滞も無く、無事に帰宅した。
平標山の家は宿泊者以外には水を供給しない方針なので注意。しかし、沢まで5分ほど下れば水は得られるようである。
10月27日 | 標高 | 到着 | 出発 |
自宅 | − | − | 6:05 |
元橋 | 980 | 9:01 | 9:12 |
三国トンネル | 1080 | 9:23 | 9:37 |
三国峠 | 1320 | 10:10 | 10:19 |
三国山 | 1636 | 11:07 | 11:24 |
三角山 | 1685 | 12:49 | 13:35 |
平標山の家 | 1650 | 14:26 | 14:56 |
平標山 | 1984 | 15:41 | 16:11 |
平標山の家 | 1650 | 16:45 | − |
10月28日 | 標高 | 到着 | 出発 |
平標山の家 | 1650 | − | 6:58 |
林道 | 1200 | 7:49 | 7:56 |
元橋 | 980 | 8:49 | 9:00 |
猿が京 | − | 10:30 | 11:20 |
自宅 | − | 13:50 | − |