八ヶ岳
横岳
2480m
よこだけ
2001年7月7日
八ヶ岳の北部
山頂駅〜坪庭〜七ッ池〜横岳〜亀甲池〜双子池〜雨池峠〜坪庭〜山頂駅〜山麓駅
梅雨の中、天気予報は雨でしたが妻と八ヶ岳へ行きました。雨なら雨池だけと思っていたら意外にも好天に恵まれ、当初の予定通り横岳に登って池巡りをしてきました。八ヶ岳には横岳が二つあります。南八ヶ岳の横岳は岩山ですが、今回登った北八ヶ岳の横岳は穏やかな山です。周辺には七ッ池、亀甲池、双子池、雨池と沢山の池に恵まれています。残念ながら日没のため雨池には行けませんでしたが楽しい山歩きができました。
昨夜遅く八ヶ岳の家に着いたので少し朝寝坊してしまった。9時半に家を出発し、蓼科へ向かう。10時過ぎにピラタスのロープウェーの駐車場に着くとロープウェイが10時10分に出発するというのであわてて荷物を持って飛び乗った。ピラタスのスキー場の上空を進み7分で山頂駅に着いた。
ロープウェイで坪庭に向かう。
ロープウェイを降り、駅の前の階段で靴の紐を締め、支度をして出発する。今日の山行は坪庭の探勝路での植物鑑賞から始まる。キンロバイ、ウラジロヨウラク、コケモモ、ゴゼンタチバナ、コマクサ、コイワカガミ、ガンコウランと鑑賞しながら20分ほど歩くと横岳への分岐に着いた。ここを左に進み坪庭の探勝路と分かれる。
坪庭のコケモモ。
縞枯山を望む。
坪庭から横岳へ向かう。
さらに花を眺めながら溶岩の道を歩くと、しだいに下りになり分岐から10分程歩いて小さな木の橋を渡る。ここから原生林の登りになる。しだいに急になるが心地の良い登りである。登るにつれて樹林が薄くなり、時折坪庭が足元に見えるようになる。さらに登ると縞枯山がしだいに低くなっていくのがわかる。三ッ岳との分岐に登り着くと稜線歩きになり傾斜が緩くなった。再び花を眺めながら歩いて行くとすぐに北横岳ヒュッテに着いた。
北横岳ヒュッテが見えた。
小屋の前のベンチで一休みして空身で七ッ池へ向かう。小屋の前の小道を2分ほど下ると池に降り立つ。横岳を湖面に映し静かな場所だ。
七ッ池に映る周辺の山。
再び小屋に戻り荷物を担ぎ横岳を目指す。小屋から再び急登な登りになるがすぐに横岳の南峰に着いた。着いたのは南峯で、山頂を示す看板は無いが三角点が設置して有る。置いてある丸太をベンチ代わりにして一休みしながらお湯を沸かし昼食にする。正面に聳える蓼科山が素晴らしい。眼下には蓼科湖が小さく見える。
横岳山頂から蓼科山を望む。
横岳から縞枯山を見下ろす。左下に縞枯山荘の屋根が見える。
ゆっくりコーヒーを飲んでから横岳の北峰へ向かう。北峰は南峰より7mほど高い。南に目をやると雲に覆われた南八ヶ岳の山々が圧巻である。
横岳北峰から南八ヶ岳の峰々を望む。
いよいよ亀甲池へ向けて下る。左下に水の枯れた小さな横岳の火口の池が見えたが、すぐに急な樹林の中の下りになる。突然大きなイワカガミを一輪見つけた。しだいに岩や木の根の上を歩くようになり歩きにくくなる。
立派なイワカガミ。
亀甲池への木の根の道。
途中、亀甲池の水面が見えたがなかなか池には着かない。かなりの時間をかけてやっと湖面に下り着いた。横岳までは大勢の人で賑わっていたが亀甲池まで来ると急に人が居なくなり静かである。池から見上げる横岳の斜面はとても急に見える。今日の亀甲池は水が多く底の亀甲状は見えないが、池の中の岩の上でのんびりと一休みする。
静かな亀甲池。
深い笹で覆われた道を双子池へ向かって歩く。ここは一昨年の11月に逆方向に歩いている所だ。暗い沢筋を50m登り、峠を越えて50m下ると双子池の雌池の湖畔に出る。池を眺めながら、池の左側を半周すると小屋に着いた。
水の色が美しい双子池。
小屋の前のベンチに座り一休みする。少し先に雄池があり、二つの池が小屋の所で隣り合う形になっている。小屋の作業の声で少し騒がしかったが、やがて林道の方から団体がやって来て、あたりは更に賑やかになった。
賑やかな小屋を後に雨池へ向けて林道を歩く。緩い勾配を登り切ると大河原林道に出る。ここを右に進むと分岐があり、直進するとすぐにゲートがある。ゲートの車止めの鎖をまたいで直進するとしだいに上りになる。大きく左に曲がると右に落石止めの柵が連なり、大きな岩で柵は今にもはちきれそうだ。左手に目をやると佐久の盆地が広がり、いい感じだ。
林道の安全な所で止まって原村の家に電話をしていると沢山のブヨのような虫が群がってきた。この後、最後まで虫に悩まされることになる。林道をさらに進み、左手に頂上にアンテナが建つ低い八柱山が見えると雨池峠への分岐は近い。
雨池峠の分岐から雨池まで往復30分の距離だが日没が近いので今日は雨池はあきらめて、林道から右へ雨池峠への登山道へ入る。しばらく暗い樹林の登りが続くが、やがて沢沿いの登りになり明るくなる。左の縞枯山が近づき縞枯山からの道を合わせると雨池峠に着く。この先は小川沿いの整備された道を行くが、やがて木道歩きになる。青い屋根の縞枯山荘を右手に見て、さらに進み小さな尾根を回り込むと坪庭探勝路の出口に出る。
夕暮れの縞枯山荘。
すでに5時にロープウェイの運転は終わっているので坪庭には人っ子一人居ない。ロープウェイ山頂駅の近くのベンチで一休みして水を飲み最後の下りに備える。日没が近づくなか、スキー場の中の山道を下る。道はほぼロープウェイに沿って下ってゆく。ほぼ中間地点のリフトの上に着くころには少し暗くなってきた。途中の人工のお花畑にもそこそこに急いで下る。ようやく山麓駅が見えてきた。何とか駐車場には暗くなる前に着くことができた。
ロープウェイでかなり登れるので手軽に山歩きを楽しめるため軽装のハイカーが多いが、天候の変化にはより注意が必要である。
7月7日 | 標高 | 到着 | 出発 |
原村 | 1270 | − | 9:29 |
山麓駅 | 1790 | 10:08 | 10:11 |
山頂駅 | 2237 | 10:18 | 10:37 |
北横岳ヒュッテ | 2390 | 11:43 | 12:06 |
横岳南峰 | 2473 | 12:18 | 13:23 |
横岳北峰 | 2480 | 13:27 | 13:37 |
亀甲池 | 2045 | 15:10 | 15:25 |
双子池小屋 | 2045 | 16:00 | 16:20 |
雨池分岐 | 2145 | 17:12 | 17:18 |
坪庭 | 2235 | 18:05 | 18:12 |
山麓駅 | 1790 | 19:20 | 19:27 |
原村 | 1270 | 20:01 | − |
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