丹沢
八丁坂ノ頭
1350m
はっちょうざかのかしら
2001年2月17日
丹沢の北部。
東野〜八丁坂ノ頭〜東野
今日は久々にアイゼンとピッケルを使って雪遊びをしようと、手近な北面の斜面を選びました。昨年の同じ頃焼山から姫次歩いた時に下山に使った八丁坂ノ頭の北斜面です。あの時は姫次からの富士山の眺めもなかなかでした。しかし、今日はカメラを忘れてしまい、写真は無しです。残念。
バイクのエンジンの始動に手間取り家を出発した時は9時半近くになっていた。相模原から三ケ木を過ぎ快調に進む。道志道に入ると路面の凍結が心配なのでスピードを落とす。東野で左に入る。分岐が多くわかりにくい道だが二度目なので問題はない。神ノ川への道から左に林道へ入る。人家が切れてしばらく走ると道路は全面凍結になりバイクを道端に止める。
東野から2キロ程の所だ。今日はアイゼンを着けるので雪用の山靴に履き替える。ここでカメラを忘れてきた事に気付いた。今日は姫次まで行って富士山の写真を撮ろうと思っていたが、少し元気が無くなった。凍結した林道を20分歩くと八丁坂ノ頭への登山道の取り付きに着いた。途中、「蛭ヶ岳は積雪1.5mのため通行不能」の立て看板があった。きっと直下の急斜面が雪崩れるのだろう。八丁坂ノ頭の取り付きには「平成10年に八丁坂ノ頭で熊を発見、熊に注意」の看板があり気持ちが暗くなる。樹林の暗い登りがさらにさらに気を重くする。
途中で引き返そうかとも思ったが、10分程登ると尾根上に出て明るくなる。雪は深くゆるいのでアイゼンを着ける必要は無いが、アイゼンとピッケルの歩行訓練(雪遊び)が目的なので、ここで着けることにする。このアイゼンとピッケルとはもう長い付き合いで、1974年冬の谷川岳での訓練以来27年になり、色々な雪山を共に歩いてきた。しかし、佐藤君からモンブランの登山に誘われた時に、このタニの鍛造アイゼンは代える決心をした。先日、高田馬場の「かもしか」に行き、カジタのプレスアイゼンを買おうとしたが、今ひとつ決心がつかず見送ってしまった。今週の金曜日の会社の帰りに「かもしか」に寄るつもりでいたが、急な社員の不幸でお通夜となり果たせなかった。
雪がやわらかくてアイゼンもピッケルもきまらないが、元気を出して尾根を登る。樹林の尾根だが、時々右手に大室山、左手に黍殻山の姿が見える。一時間ほど登ると尾根上のピークがあり、ここは左から巻く。少し下り、また登りになる。左の黍殻山の尾根との高さ比べをしながら登るがなかなか届かない。空腹も感じるようになり、足のあがりもしだいに鈍くなってきた。
期待していた頂上直下の急斜面は雪が深く、残念ながらアイゼンを効かせて歩くことはできない。頂上に近づくにつれ傾斜は緩くなるが、トレースもはっきりしなくなり、ラッセルはきつくなる。尾根に出てから2時間、歩き続けてようやく八丁坂ノ頭に着いた。今日はここで昼食にして、あとは下山しよう。丹沢の山々を望める場所の雪を踏み固めてお湯を沸かしラーメンを作る。左には宮ヶ瀬湖が見え、その向こうに厚木の町が広がる。眼前には本間ノ頭から蛭ヶ岳への尾根がそびえる。
帰りは同じ道を下る。焼山への稜線の道はトレースが無く、全く踏まれていない。午後になって雪が腐ってきたためアイゼンが団子になり歩きにくい。意地になってアイゼンをはずさず、ピッケルで団子になった雪を落としながら下る。一時間ほどで林道に降りつき、そのままバイクの場所まで歩く。今日はカメラを忘れてしまい残念であったが、雪山歩きの初期の目的は果たせ、満足である。
雪が融け、凍結するようになると上部の急斜面ではアイゼンが必要になる。
場所 | 高度(m) | 到着 | 出発 |
---|---|---|---|
自宅 | − | − | 9:25 |
東野林道 | 470 | 10:28 | 10:44 |
林道登山口 | 600 | 11:04 | − |
尾根 | 660 | 11:14 | 11:25 |
八丁坂ノ頭 | 1350 | 13:20 | 14:09 |
林道登山口 | 600 | 15:19 | − |
東野林道 | 470 | 15:25 | 15:45 |
自宅 | − | 16:55 | − |