丹沢
焼山
1060m
袖平山
1432m
やけやま そでひらやま
2000年2月12日
丹沢の北東部に位置する。
焼山登山口〜焼山〜黍殻山〜姫次〜袖平山〜姫次〜東野
先週、石砂山のついでに偵察をしてきた焼山へ行きました。少し寝坊してしまい出発が一時間遅れましたが、そこはバイクで一時間の近さですから何とかなります。低山歩きを始めて一年半になりますが、山に登ってコーヒーを飲みながら以前登った山を眺める(再会する)のが一番の楽しみです。山に登るということは、山と友達になることかなと、最近思っています。
8時に家を出発して、道志道へ向かう。バイクを焼山登山口に止めるか下山予定の東野(ひがしの)に止めるか迷ったが、東野発9時20分のバスに乗れそうなので、東野に止めてバスで焼山登山口へ下ることにした。9時に東野へ到着しバス停近くの農協の駐車場に止めた。急いで支度をしてバスに向かう。
寒いので出発前のバスに乗せてもらい、登山の支度を続ける。バスは定刻に出発し、初めは二人だった乗客も、ポツリポツリと増えてきた。焼山登山口でバスを降り、バス道を少し戻る。左手に焼山が見えた。
焼山の道標に従って左に曲がる。林道をしばらく歩くと右側の沢を渡る。橋を渡ると広場があり、柵で囲まれた建物が見える。「花火工場。立入禁止。」と書いてあるが、工場の雰囲気ではない。左の舗装された林道をさらに進む。「焼山3.4km」の標識を右に見てどんどん進む。林道が長いのでおかしいと思い地図を見ると、尾根への分岐はとっくに過ぎているようである。このまま林道を進んでも沢ルートから焼山へ登れるが、舗装道路はいやなので戻る事にする。
注意深く左の分岐を探しながら林道を下ってゆくと、先ほどの標識の手前に分岐が有った。分岐には焼山という小さな標識があったが、これでは注意していないと見落としてしまう。少し登り尾根にでると西野々からの道に合流する。尾根道の傾斜はきつくもゆるくもなく、程よい傾斜で気持ち良く高度をかせげる。左手は植林だが、右手は自然林で石砂山あたりが時々見える。50分ほど歩いた所にベンチが有り、一休みした。
ここから少し傾斜がきつくなるが、さほどでもない。前方に二つのピークが見えるが、焼山はその奥にあり見えない。左のピークを左に巻くと沢からのルートと合流する。さらに斜面を登ると階段状になり、左の尾根にでる。尾根を回り込むと南の丹沢の山や焼山の頂上が顔をだす。しばらく尾根を登ると右手に高尾山から陣馬山への稜線も望める。石砂山がずいぶん下に見え、かなり登って来た事が実感できる。
やがて右の尾根が近づいてくると尾根は斜面に消え、頭上に焼山の頂上が覆い被さってくる。頂上直下の雪の付いた北斜面を右に左に登る。やがて左の尾根にでると明るく開け、巻き道との分岐にでる。ここを右に登り尾根をひと登りすると白樺林が見え、頂上に着く。
頂上には10メートルぐらいの高さの白い展望台がある。まずお湯を沸かし、展望台へ向かう。少しもやついているが、本間ノ頭、仏果山、宮ヶ瀬湖、陣馬山、その奥の奥多摩の山が見え、楽しめる。下に降りてラーメンを作るが、お湯が沸いたところでガス欠で火が消えてしまった。不覚である。やむを得ずお湯でラーメンをふやかして食べることにするが、コーヒーはおあずけになってしまった。
昨晩、丹沢山の小屋に泊まったという登山者が姫次(ひめつぐ)方面からやってきた。食事をしながら姫次からの道についての情報を得た。焼山まではほとんど雪が無かったが、この先は雪が有りそうだ。食事をすませ、別れを告げ、早々に焼山を出発した。
焼山から少し下るが、姫次までは400m近い登りが続く。焼山頂上まで誰にも会わなかったが、焼山からは登山者とすれ違うことが多くなる。比較的人気のある山のようだ。そういえば、先ほどの登山者が丹沢山の小屋も満員だったと言っていた。左手に丹沢山を眺めながら気持ちの良い稜線歩きが続く。40分ほど歩くと右に平丸への分岐がある。ここを下ると道志道の東野の手前に降りられる。
さらに5分歩くと黍殻山(きびがらやま)への分岐がある。この分岐は少しわかりにくい。まっすぐ巻き道を行くのが一般的だが、今日は右に黍殻山へ行く。取り付きは踏み跡のような道で歩きにくいが、やがて尾根状の道になり、10分程で頂上に着く。頂上には自動雨量計の建物があるが見晴らしは無い。下りは少し急だが、左に鉄条網の柵がでてくると、すぐに先ほどの巻き道に合流する。
しばらく巻き道を歩くと左手に黍殻山避難小屋がある。外見から見ると立派な小屋のようだ。ここから姫次までは登りが続く。道は八丁坂の頭への尾根の南側を巻くように登ってゆくが、熊笹の気持ちの良い尾根である。しだいに雪が増え、いつのまにか登山道は雪道になっていた。やがて八丁坂の分岐に着き、左に丹沢山から本間ノ頭の眺めがすばらしい。仏果山や宮ヶ瀬湖も遠望できる。
緩い傾斜の雪道を気持ちよく登ってゆくと40分ほどで姫次に着く。姫次とは山の名前なのか場所の名前なのか良くわからないが、ともかく袖平山よりも1m高い平らな山頂である。東海道自然歩道の最高地点で唐松林の美しい場所である。樹林の間から袖平山が見える。最高地点にベンチが有り、一休みした。
少し下るとパッと展望が開ける。正面の富士山が大きい。左には蛭ヶ岳、右には大室山がそびえている。西側が開けてベンチが並んでおり、登山者が景色を眺めながら一休みしている。ここも姫次である。
右手に袖平山目指して進む。袖平山は姫次とほぼ同じ高さの山である。少し下り、小さなピーク越えるとベンチのある小さな広場に登りつく。ここからの蛭ヶ岳も雪がついてなかなか見ごたえがある。
袖平山の頂上は右に少し登った所だが、踏み跡程度の道しかない。あまり人が行かないらしい。不遇な山である。たどり着いた頂上には何も無く、立て札ひとつ無い。西側が開けていて、富士山、大室山の眺めが素晴らしい。大室山の左には御正体山も見える。右に目をやると、三頭山がはるか彼方に見える。20万分の1の地図を広げて、山を見ていると飽きない。
再び姫次に戻り、八丁坂の頭の分岐まで下る。降り口は尾根状だが、やがて北斜面になり雪が多くなる。登山道は凍りついており、初めは「技術でカバー」なんて言っていたが、とうとうアイゼンを使うはめになってしまった。アイゼンで氷の斜面を降りるのも気持ちがいい。やがて尾根状になると雪が消え、アイゼンをはずした。あとはただひたすら下るのみである。右手の黍殻山がずいぶん高く見える。
八丁坂の分岐から一時間少々歩いて林道にたどりついた。思ったより長い下りであった。振り返ると大室山がそびえている。林道を下り、民家にでると分岐が沢山あり、ルートファインディングが難しくなる。しかし、先週バイクで偵察に来たかいが有って、迷わず東野の農協の駐車場に着いた。
東野は橋本からバスを乗り継ぐとかなり遠い。バスの場合は藤野から利用したほうが便利である。丹沢山の小屋に泊まって縦走すると充実した山行ができる。
場所 | 高度(m) | 到着 | 出発 |
---|---|---|---|
自宅 | − | − | 8:06 |
東野 | 360 | 8:59 | 9:20 |
焼山登山口 | 265 | 9:43 | 9:43 |
ベンチ | 520 | 10:30 | 10:34 |
焼山 | 1060 | 11:41 | 12:12 |
平丸分岐 | 1160 | 12:37 | − |
黍殻山 | 1272 | 12:55 | − |
八丁坂ノ頭 | 1350 | 13:30 | − |
姫次 | 1433 | 14:00 | 14:14 |
袖平山 | 1432 | 14:30 | 14:54 |
姫次 | 1433 | 15:10 | − |
八丁坂ノ頭 | 1350 | 15:27 | − |
林道 | 600 | 16:36 | − |
東野 | 360 | 17:07 | 17:20 |
自宅 | − | 18:14 | − |