奇岩の道から

道志  石老山  694m
せきろうざん


1999年12月19日

相模湖の南。

顕鏡寺表参道〜顕鏡寺〜石老山〜大明神展望台〜箕石橋〜顕鏡寺表参道

土曜日の早朝、箱根山へ行くつもりで起きたのですが、今日は雲りで明日は晴れとの天気予報なので、山へは明日行く事に変更して、今日は年賀状づくりを始めました。結局、年賀状作りは日曜日の昼前までかかってしまい、手近かな石老山へ行く事にしました。偶然にも去年、石老山に登ったのも同じ12月19日でした。


11時半に家を出発した。昨年の失敗にこりて、今日は顕鏡寺から登るルートにする。ピクニックランドの手前の石老山登山口の看板の所で左折し、石老山へ向かう。やがて相模湖病院の青い建物が見えた。病院の横に駐車場が有り、バイクをそこに止める。顕鏡寺まで車道があるのだが、今日は別ルートで下るのであまり上までバイクでは行くわけにはいかない。

病院の横の道を顕鏡寺へ向けて歩いて行くと二股へでた。さて地図で確認しようと地図を出してみたら、箱根の地図を持ってきている事に気がついた。今日は地図無しで歩かなくてはならない。二股を左に登りぎみに進むともとの駐車場に着いてしまった。道は下り気味だが、まっすぐに進むのが正しい。

道はすぐに左手に曲がり、登りになる。顕鏡寺への道は急だが、周囲に大きな岩がたくさんころがっていて、飽きない。それぞれの岩には名前がつけられており、解説の看板を読みながら進む。岩に階段が彫ってある所も有り、参道だけになかなか手がかかっている。石老山顕鏡寺に着いた。石老山という山の名前は、この寺の名前からとったものである。本堂の建物は新しいが1100年の歴史のあるお寺である。


石老山顕鏡寺。

本堂の前に神奈川県で一番高いイチョウの木があり、その横から登るのだが、なんとなく右のトイレの方へ行ってしまい、墓場で行きづまって、おまけに犬に吠えられてしまった。少しロスしたが、元に戻りいちょうの木の横の短い階段を登りはじめた。そこには岩窟が有り、岩の下の空間を利用して小さな祠があった。

ここからも岩がころがる斜面を登ってゆく。岩は大きすぎてよほど広角レンズでないと絵にならない。吉野の岩というなにやら聞きなれた名前の岩が有った。弁慶が拳の跡をつけたという岩である。その上の方に奥の院の赤い祠が有る。


吉野岩。左奥に奥の院が見える。

奥の院から少し登ると八方岩が有り、ちょっとした展望台になっている。しかし、危険防止の綱が乱雑に張ってあり興味をそがれる上に展望もさほどではない。ここから大岩が無くなり奇岩の道は終わり、傾斜も緩くなった。道は尾根状になり、融合展望台に着いた。いくつかベンチが有り、眼下の相模湖の眺めも良い。


融合展望台から相模湖を望む。

ここからさらに尾根状の道を進む。残念ながら樹林が濃く展望は無い。小さなピークを下り、登り返すと石老山の頂上だ。意外にも頂上はたくさんの人でにぎわっていた。「しろうまの会」という障害者のパーティーが大勢いて、にぎやかである。頂上からは道志と丹沢の山と富士山しか見えないのだが、今日は霞んでいて眺めが良くない。

車椅子の女性もいて、人と車椅子それぞれ別に背負子に乗せて下山して行った。ゆくりコーヒーを飲んでいると、皆下山して行き、静けさが戻ってきた。頂上を一人で独占するのも気持ちがいい。


人気の無い石老山頂上。

石老山の頂上は東西に長い。下りは西側の尾根から大明神展望台経由で行くことにする。頂上の西のはずれあたりで篠原への道を左に分け、斜め右に鼠坂(ねんざか)方面へ尾根を下る。急な尾根を一気に下り、その後は尾根に忠実に小さなコブの登り下りが続く。最後のピークが大明神展望台である。高さは低いが四角く金属のテスリの付いた展望台ができている。

展望台からほぼ360度の展望があり、石老山から左に津久井湖、眼下に相模湖、その上には高尾山から陣馬山への稜線が見える。写真を撮ってもらおうと、先程追い抜いたパーティーを待ったがなかなか来ない。10分ほど待ってあきらめたころやってきたので写真を撮ってもらう。


大明神展望台にて。

ここからは尾根をはずれ、右へ谷筋への下りになる。木の根に足をひっかけないように気をつけながら下る。ひっこり林道にでた。林道の左上の斜面にはトイレが有り、少し行くと沢山のバンガローがある。冬は休業しているが相模湖休養村という所で、左手に立派な建屋が見えた。舗装道路にでて、右にピクニックランド方面へ進む。

ここから車道づたいに相模湖病院へ行けば簡単だが、車を避けて東海自然歩道を行く事にする。東海自然歩道とはいうものの、少し怪しい道で、住宅の横、雑木林の中と複雑に曲がりくねっているので顕鏡寺の標識を確認しながら歩く。やがて車道にでて、青い相模湖病院へ向けて歩く。右上には顕鏡寺の煙が見える。

相模湖の駅から嵐山を経由して登るとさらに充実した山行ができるが、車道歩きが多いのが難点だ。ルートとしては今回のように顕鏡寺から登って大明神展望台経由で下るのが良いと思う。

12月19日
場所 高度(m) 到着 出発
自宅 11:25
顕鏡寺表参道入口 245 12:10 12:20
顕鏡寺 335 12:43
融合展望台 515 13:06
石老山 694 13:32 14:19
大明神展望台 545 14:46 14:56
相模湖休養村 300 15:13
顕鏡寺表参道入口 245 15:50 16:05
自宅 16:54


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