八ヶ岳
赤岳、阿弥陀岳
2899m
あかだけ、あみだだけ
1999年5月29日
山梨県と長野県の境、八ヶ岳の中心部
美濃戸〜行者小屋〜地蔵尾根〜赤岳〜阿弥陀岳〜赤岳鉱泉〜美濃戸
28日の夜は、再び甲州街道を西に向かいました。八ヶ岳の家の庭の花がきれいに咲いたと父がいうので、その写真を撮りに行きました。というわけで、久々に八ヶ岳に登る事になりました。美濃戸まで車で入り、行者小屋経由で赤岳へ、赤岳から阿弥陀岳へ登り、行者小屋へ下り、赤岳鉱泉経由で美濃戸へ下るという8の字コースです。
原村の家を7時25分に出発し、美濃戸の小松山荘に車をおき、赤岳へ向けて8時に出発した。美濃戸山荘の先で赤岳鉱泉方面への林道から右に南沢へと入る。しばらく沢沿に行くが、やがて左手の斜面を大きく登り高度をかせぐ。再び道は沢沿いになり、美濃戸から1時間半歩いたころ沢は大きく開け流れは無くなる。ここで正面に横岳が見える。右上には阿弥陀岳の急な岩尾根がそびえている。
行者小屋に着くと初めて赤岳が顔を見せる。地蔵尾根の上の小屋がすぐそこに見えるが道は険しそうだ。しばらく雪の残った樹林帯の中を登り、やがて樹林がきれる。振り返るとお気に入りの北アルプスの連山が望める。
いよいよ地蔵尾根の核心部に入る。小さな岩を軽く登り、雪まじりの斜面を登ると鉄バシゴの下にでる。いかにも工事現場のような不調和な鉄バシゴだ。その先にも小さな岩場が有るが、よく整備されていて危険は無い。
行者小屋から1時間ほどで稜線の地蔵仏に着く。ここから見上げる赤岳の登りはダイナミックだ。そして北にそびえる横岳の岩峰も険しいさらに硫黄岳、天狗岳が北に続く。南西には八ヶ岳の主脈からはずれた阿弥陀岳が厳しい山容を見せている。
赤岳展望荘という小屋の前を通り、いよいよ赤岳への最後の登りだ。見た目ほど急ではないが、高度が2700メートルを越えているせいか意気があがらない。頂上直下は右側の谷が切れており気が抜けないいつのまにか阿弥陀岳が眼下になっていた。
たどり着いた頂上は赤岳の北峰で、ここには小屋がある。赤岳の頂上は20メートルぐらい先の南峰である。広いベンチがある北峰でコーヒーブレークにすることにした。時間ももうすぐ12時だ。先週は南アルプス、今週は北アルプスを眺めながらのコーヒーブレークだ。1時間近く展望を楽しみ、南峰で写真を撮ってもらい、阿弥陀岳へ向かう。
赤岳の南面の下りはゴロゴロした岩の間にうまく道が付けてあり快適に下る。赤岳から中岳への道は、赤岳、阿弥陀岳、横岳という大きな岩山に囲まれて、まるで岩の庭園の中を歩いているようで気持ちが良い。中岳の小さなピークを越え、中岳のコルに降りる。コルにリュックを置いて阿弥陀岳をピストンする。
コルから見上げる阿弥陀岳の登りは険しそうだ。下部の岩場で行きづまっている人も見える。部分的に三点確保で慎重に登る事が要求される楽しい登りである。頂上で写真を撮ってもらい、まず原村の方をのぞいてみた。一面の樹林で、もちろん家は見えないが農場だけは判別できる。
次に南稜の岩峰をのぞいて、南の権現岳を見ると東面から雲が吹きあげられている。なかなかいい眺めだ。
再びコルへ慎重に下る。コルからは樹林帯の中を行者小屋めがけて下る。樹林の中は、まだ雪が残っており、それはそれで楽しく下る。行者小屋からは、朝と同じ道を避けて、少し時間はかかるが、中山乗越赤岳鉱泉経由で下る。中山乗越あたりは花の多い所だが、まだ一ヶ月早いので残念ながら花にはめぐり会えなかった。小松山荘に4時半、家に5時に着き、なんとか庭の花の写真を撮る事ができた。
行者小屋か赤岳鉱泉でのんびり一泊して横岳、赤岳、阿弥陀岳の岩を眺めるのがお薦め。赤岳鉱泉には風呂も有るらしい。山に登らず小屋の周辺を散策するだけでも楽しい。花の見ごろは6月から8月。
横岳から南に権現岳までは八ヶ岳の核心部で、どの山も険しい岩で囲まれているので初心者は安易に入らない方が良い。
場所 | 高度(m) | 到着 | 出発 |
---|---|---|---|
美濃戸 | 1710 | − | 7:56 |
一本 | 2240 | 9:33 | 9:40 |
行者小屋 | 2350 | 10:05 | 10:10 |
地蔵仏 | 2710 | 11:08 | 11:13 |
赤岳 | 2899 | 11:52 | 12:43 |
文三郎分岐 | 2745 | 13:06 | − |
中岳 | 2705 | 13:27 | − |
中岳のコル | 2640 | 13:37 | − |
阿弥陀岳 | 2805 | 13:59 | 14:09 |
中岳のコル | 2640 | 14:25 | − |
行者小屋 | 2350 | 14:59 | − |
赤岳鉱泉 | 2210 | 15:25 | − |
美濃戸 | 1710 | 16:33 | − |