奥秩父
雲取山
2017m
くもとりやま
1999年3月6日
奥多摩湖の北、東京都と埼玉県と山梨県の県境
鴨沢〜七つ石小屋〜七つ石山〜雲取山〜鴨沢
3月6日は雲取山に行ってきました。東京都の最高峰です。久々の二千メートル峰で雪山を楽しみたいと思い、珍しく山岳会へ計画書を提出して車ででかけました。計画書を提出していないと遭難時の山岳保険がきかないので念のため提出したわけですが、その結果はどうだったのしょうか。
朝、5時55分に車で家を出発した。青梅を過ぎ、山が近くなったが山には雪が無い。小河内ダムを過ぎ奥多摩湖から見える山々には全く雪が無い。とうとう登山口の鴨沢に着いてしまった。雪が無いので小袖乗越まで車で登ることにした。7時40分、家から1時間45分で小袖乗越へ着いた。
ピッケルを車に残し、念のためアイゼンはリュックに入れて出発した。堂所までは小袖山から七つ石山への尾根の東側をジリジリと登る。堂所からしばらく尾根の西側を歩く。ふと振り向くと富士山が朝のあいさつをしている。ゆるい登りが続くのでどうしても飛ばしぎみになってしまう。堂所から少し登りが急になると少し疲れがでてきた。途中の分岐で七つ石山の巻き道から分かれ、七つ石小屋へと、さらに急な道を登る。
富士山の見える山小屋という看板が立っている七つ石小屋を過ぎ、登りはさらにきつくなる。やがて奥多摩の駅から雲取山へ続く石尾根にでた。登りはゆるくなったが、少し疲れぎみだ。10時23分、2時間30分歩いて1757メートルの七つ石山に立った。正面に雲取山がすぐそこにそびえている。雪はほとんど無くがっかり。
振り返ると凄い。富士山を中心に山の大パノラマが広がっている。特に、富士山の右には、白く光る南アルプスの高峰が顔を揃えている。一番右には、岩の黒さが目立つ甲斐駒ヶ岳、その左奥には白い仙丈岳、その左はバットレスの岩場が黒く光る北岳、そして間ノ岳、農鳥山の白峰三山が続く。塩見岳、荒川岳赤石岳といった南アルプスのビックネームがさらに続き、高さを競っている。
15分間ビッグな眺めを満喫し、七つ石山から下る。100メートル急降下し雲取山への登りにかかる。振り返ると七つ石山そびえて見える。ずいぶん下ったなという感じだ。
ヘリポートを過ぎ、奥多摩小屋を過ぎた所から3つの急な壁が有る。巻き道も有るが、意地でも正面から登って行く。時々振り返り、ビデオを撮り疲れをごまかす。小雲取山直下の壁は新人の時、ボツカ訓練で挫折した所だ。最後の壁は雲取山の直下で非難小屋めざして登る。
非難小屋から北に20メートル行った所が雲取山の頂上である。七つ石山から1時間30分かかり頂上に立った。ここからは奥秩父の山々が望める。その向こうに赤岳だろうか八ヶ岳の白い頂上がチョッピリ見える。奥秩父の山にもあまり雪は多くない。右の方に白く見えるのは浅間山だ。しばし、眺めを楽しんだ後非難小屋へ戻り、小屋の横のベンチでコーヒーブレーク。
小屋のベンチは風がなく、暖かい。今日は冬山のあてがはずれ、日だまりの山である。まあ、それはそれで良い。この頂上から離れがたく1時間10分も、のんびりと過ごした。1時22分に頂上を離れ、一気に下る。七つ石山の下までは登路と同じ道を、景色を楽しみながら下る。そこからは巻き道に入り、ただひたすら小袖乗越の車めざして下る。雲取山の頂上から2時間20分で、やっと車にたどりついた。今日は少し疲れた。
日帰りでは少しもったいない山である。のんびりと三条の湯に泊まって翌日雲取山へ登り鴨沢へ下るコースが楽である。頂上から少し下った所に雲取山荘が有り、付近にテント場も有る。鷹ノ巣山から石尾根を縦走したり、秩父側の三峰神社から登って雲取山で一泊し、鴨沢へ下るコースがおすすめ。
場所 | 高度(m) | 到着 | 出発 |
---|---|---|---|
小袖乗越 | 740 | − | 7:51 |
堂所 | 1260 | 9:05 | − |
七つ石小屋 | 1575 | 9:53 | − |
七つ石山 | 1757 | 10:23 | 10:36 |
奥多摩小屋 | 1750 | 11:17 | − |
雲取山 | 2017 | 12:10 | 13:22 |
奥多摩小屋 | 1750 | 13:55 | − |
ブナ坂 | 1650 | 14:18 | − |
堂所 | 1260 | 14:59 | − |
小袖乗越 | 740 | 15:44 | − |