フランス、イタリア、スイス ツール・ド・モンブラン
トレッキング調査

(シャモニからバルムのコル、ラックブラン、アルペットの窓)
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コース概要

  2010年 8月13日 チューリッヒ空港駅=ローザンヌ駅=マルティニ駅~ホテル・フォルクラツーリング
8月14日 ホテル~マルティニ駅=シャモニ駅=レズーシュ駅~ロープウエー駅=ベルビュー駅~ヴォザ峠~ビオナセイ~ラ・ヴィ・シャーレ
8月15日 ラ・ヴィ~ノートルダム・ド・ラ・ゴルジュ~バルム小屋~ボンノムのコル~ボンノム小屋
    8月16日 ボンノム小屋~牛舎~レ・シャピュー=グラシエ~モッテ小屋
    8月17日 モッテ小屋~セイニュのコル~ネイチャセンター~エリザベッタ小屋
    8月18日 エリザベッタ小屋~コンバル湖~シェルクイ分岐~ミアージ湖~サイドモレーン~バールコンバル~シェルクイ分岐~シェルクイ湖~メゾンヴィエイユ小屋
    8月19日 メゾンヴィエイユ小屋~モンシュティフ分岐~モンシュティフ~モンシュティフ分岐~ドローネ~クールマユール=アントレーブバス停~ホテル・ピエールダングル
    8月20日 ホテル~ラ・パリュ駅~La Saxe~ベルトーネ小屋~サピン峠分岐~スペルトーレ~ボナッティ小屋
    8月21日 ボナティ小屋~谷奥~ボナティ小屋~アルヌーヴァ~エレーナ小屋~プチ・コル・フェレ~フェレ山~グラン・コル・フェレ~エレーナ小屋
    8月22日 エレーナ小屋~グラン・コルフェレ~ラピュール~プランプロ~フェレバス停=オルズィエール駅=サンブランシエ駅=マルティニ駅~ホテル・フォルクラツーリング
    8月23日 ホテル~マルティニ駅=シャモニ駅=プラ駅~プラ・ロープウエー駅=フレジェール駅~ラックブラン~アルジャンティエール~ホテル・モンタナ
    8月24日 ホテル~アルジャンティエールバス停=ルトゥール=シャラミヨン=バルム~バルムのコル~ルプティ~トリアン=フォルクラのコル
    8月25日 フォルクラのコル~ルプティ分岐~アルペットの窓~アルペット小屋~シャンペリフト駅バス停=オルズィエール駅=サンブランシエ駅=マルティニ駅~ホテル・フォルクラツーリング
    8月26日 ホテル~マルティニ駅=フィスプ駅=チューリッヒ空港駅=チューリッヒ空港=アムステルダム空港
    8月27日 =成田空港
 オートルート東のツアーガイドを終え、今シーズンのガイドは終了した。チューリッヒ空港でお客様を送り、ジュネーブ空港行きの列車に乗る。ローザンヌで乗り換え、マルティニに泊まり、マルティニからシャモニーに行き、12日間のツール・ド・モンブラントレッキング調査を開始した。最後の2日はツール・ド・モンブランと逆コースで、まだ歩いていないオートルート西のスタートルートを調査した。これで富士国際旅行社のオートルート東、西の全ルートの調査を終えた。



 私のスイスアルプストレッキングのバイブル「スイス アルプス 山歩き・花紀行」市原秀夫著・本の泉社を参考に、富士国際旅行社のツール・ド・モンブランのトレッキング調査を市原社長のアドバイスを受けて計画した。
8月13日 曇り

 チューリッヒ空港でのツアーの送りを終え、ジュネーブ空港行きの列車に乗る。のんびりとパソコンで作業をしながら、車窓を楽しむ。ローザンヌで乗り換え、マルティニで降りる。
 今日のマルティニは風が強い。一旦ホテルにチェックインしてから駅に重たいダッフルバツクを取りに行く。ホテルに戻って、今日までの整理と明日からの支度でてんてこ舞いだ。しかし、今朝は早起きしたので眠くなり、少し昼寝をした。
 明日のコースを確認し、まだ決めていなかった明日の宿をヴィのシャーレに決めた。早速ホテルのフロントへ行って予約をお願いし、OKになった。フランス語圏での英語での電話予約は大変困難なのでフランス語の話せる人にお願いするのが安全だ。
 今日は45人の団体が入ったが、夕食は外のようでホテルのレストランは閑散としている。そのせいか食事の味も芳しくない。一人なので夕食は早々に切り上げ、深夜まで支度をした。

写真


チューリッヒ空港での送りを終え、ジュネーブ空港行きの列車に乗る




のんびりとパソコンで作業をしながら、ワイン畑の車窓を楽しむ




ローザンヌで乗り換え、マルティニへ、右手の車窓に広がるレマン湖




マルティニで降りる




マルティニの富士国際旅行社の常宿、ホテル・フォルクラツーリング







ホテルにチェックインしてからマルティニ駅へ、ライゼゲペックしたダッフルバツクを取りに行く
SBBのプラットホームから見えているのはセントバーナード・エクスプレスの電車
モンブラン・エクスプレスのプラットフォームは駅舎の奥


行動記録
場所 標高 到着 出発  
チューリッヒ空港駅 10:13 鉄道
ローザンヌ駅 12:40 12:45 鉄道
マルティニ駅 486 13:37 13:41  
ホテルフォルクラツーリング 486 13:46

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8月14日 曇り後雨

 ホテルに荷物を預け、8時の電車でシャモニ方面へ向かう。このモンブランエクスプレスに乗るのは初めてだ。急な斜面を登り、谷あいを走る。フランスのバロルシン駅で乗り換える。フランス側に入ると電車も次第に込んでくる。
 プラの手前でドリュが見えるが、モンブランは雲の中だ。検札がやって来た。スイスパスを見せてレズーシュまでと言うと、OKとのこと。シャモニまでスイスパスが使えるとは、聞いてはいたがレズーシュまでOKとは驚きだ。シャモニで全員が降りたので乗り換えかといったん降りたが、その必要は無く、再び座席に戻った。
 レズーシュに着いたが、駅前には何も無い。橋を渡りロープウエー目指してバス道を20分程歩く。このロープウエーは60歳以上のシニア割り引きがある。懐かしいモンブランの登山に使うロープウエーだ。ベルヴューの駅からほぼ鉄道沿いに下って行くとヴォッサのコルに到着する。ホテルやレストランはあるがあまり賑わった感じは無い。
 ここからは急な車道を下る。白い四駆車が何度か往復している。下に駐車場があり、そこからお客さんを峠まで運んでいるようだ。駐車場の先は舗装道路になるが、ビオナッセイから左に山道に入る。戻るように川まで下って登り返すと林道にでる。ここで昼食にする。
 赤岳鉱泉の林道を思い出しながら歩いて行くと鉄塔があり、ベンチのある展望の良い所にでる。程なくシャンペルに到着し、集落を過ぎ舗装の車道がカーブする所を真っすぐに砂利道を下る。
 ヴィレッテの井戸の有るY字路では左に行かなくてはならない。道標の豊富な道だが、ここには道標が無いので要注意だ。真っすぐ行くと近道だがバス道路に出てしまう。この先車道が登りになる辺りで道標に従って左に曲がるとショートカットして駐車場に出る。駐車場の先で右の山道に入り下りになる。出たところがテレッセの集落だ。真っすぐバス道路を横切り川を渡り、右から回り込んで登りになる。登り道を回り込んだ辺りで雨が振り出し、雨具の上着を着る。幸運にも20分ほど歩いたら止んだ。
 途中、車道が左から上がってくる所で左に下り川を渡る。橋を渡ってすぐ右に川沿いの遊歩道に入る。しばらくは川沿いの静かな道を歩く。コンタミンの町は見えないが左に運動場が見える辺りの上がコンタミンの中心地のようだ。
 車道の橋を渡り少し登るとヴィだ。昨日予約したシャーレを探すのに少し手間取ったが何とか見つける事ができた。ヴィのバス停まで行かず、橋から真っ直ぐ登るとすぐだ。こじんまりとした居心地の良さそうな宿だ。シャワーを浴びてすっきりしたが、外では雨が降り出し、だんだん強くなってきた。
 夕食ではパリから来た4人組と一緒になった。今朝、車でパリを出発し、明日はボンノム小屋に泊まるそうだ。部屋も彼らと同じだった。

写真


マルティニの駅へ、この中華料理店の他タイ・レストランもある




モンブラン・エクスプレスでシャモニーへ










明るい車内




フランスのバロールシン駅で乗り換える




オートルート西の出発点アルジャンティエール駅




モンブランは雲の中




シャモニ駅を過ぎてそのままレズーシュ駅へ




レズーシュに着いたが、駅前には何も無い




アルヴ川と広い自動車道路を渡って右にロープウエー駅へ




アルヴ川の橋を渡る




車道を横切って登る




ベルビューのロープウエー駅に向かってバス道を20分程歩く




モンブラン登山にも使うベルビューのロープウエー駅




このロープウエーは60歳以上のシニア割り引きがある




ロープウエーからのシャモニの眺め




ベルヴューの駅からほぼ鉄道沿いに下って行く







ヴォザ峠へ下る、ホテルやレストランはあるが天気のせいかあまり賑わった感じは無い




ヴォザ峠の駅




右へビオナセイへ




ここからは急な車道を下る




駐車場からの砂利道を峠までお客さんを運んでいる白い四輪駆動車が頻繁に走る




駐車場の先は舗装道路になる







ビオナッセイに到着




ビオナッセイから左に山道に入る




L'Ormeyシャンペルへ20分の道標




林道を歩いて行くと鉄塔があり、ベンチのある展望の良い所にでる







程なくシャンペルに到着する




ヴィレッテへ20分







集落を過ぎ舗装の車道がカーブする所を真っすぐに砂利道を下る







ヴィレッテに到着、トゥレッセへ30分の標識




道標の豊富な道だが、ここには道標が無いので要注意
ヴィレッテの井戸の有るY字路では左が正解のようだ
真っすぐ行くと近道だがバス道路に出てしまう




ここでは白赤がTMBの標識らしい




トゥレッセへ25分の標識







駐車場へ下る




駐車場の先で右の山道に入り下りになる、トゥレッセへ10分




登り道を回り込んだ辺りで雨が振り出し雨具の上着を着る




トゥレッセに到着、レ・クィへ10分、路線バス終点のコンタミンへ1時間




レ・クィへ







レ・クィに到着




コンタミンへ50分の標識




コンタミンへ25分の標識




橋を渡ってすぐ右に川沿いの遊歩道に入る




GR5.T.M.B. ノートルダム・ド・ラ・ゴルジュの標識




しばらくは川沿いの静かな道を歩く







ノートルダムへ55分の標識




左に運動場が見える辺りの上がコンタミンの中心地のようだ




車道の橋を渡り少し登るとラ・ヴィだ




昨日予約したラ・ヴィのシャーレを探すのに少し手間取った、橋から真っ直ぐ登るとすぐだ




ラ・ヴィのシャーレに到着




夕食ではパリから来た4人組と一緒になった、部屋も彼らと同じだった
今朝、車でパリを出発し、明日はボンノム小屋に泊まるそうだ


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ホテルフォルクラツーリング 486 7:45
マルティニ駅 486 7:50 8:01 鉄道
バロールシン駅 1,216 8:54 9:01 鉄道
シャモニ駅 1,196 9:37 9:39  
レズーシュ駅 939 9:55 9:55  
ロープウエー駅 993 10:16 10:28 ロープウエー
ベルビュー駅 1,801 10:35 10:40  
ヴォザ峠 1,653 11:02 11:09  
駐車場 1,426 11:32 11:32  
ビオナセイ 1,363 11:39 11:39  
林道 1,317 12:01 12:15  
シャンペル 1,220 12:43 12:45  
ヴィレッテ 1,062 13:01 13:10  
トゥレッセ 1,075 13:36 13:36  
レ・クィ 1,045 13:49 13:55  
1,073 14:20 14:20  
ベンチ 1,117 14:37 14:40  
ラ・ヴィ 1,175 15:16  

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8月15日 曇り後晴れ後雪

 8時に出発し、ノートルダムまでは川沿いに歩く。途中、大きなリゾートマンション?エリアやノルディックパークがあり、リゾートエリアになっている。池では釣りをしており、マレットゴルフ場や小さなシャンツェもある。
 やがて右手にノートルダムの教会が見える。教会へ行くとガイドに率いられたツアーの一団が出発して行った。教会の前にはもう一団が写真を撮っている。教会の横にはレストランはあるが、宿泊施設は無いようだ。旅の無事故の祈願をしに教会に入るとミサの最中だ。今日は日曜日だった。皆に睨まれ、場違いなのですぐに逃げ出した。
 雨が降り出したので雨具の上着を着て出発する。ノートルダムからも広い道が続くが、急登になる。20分ほど歩くと雨は止んだ。しばらく登って行くと小さなレストランがあり、9人泊まれるとなっていた。2時間ほど歩くとやっと広々とした所に出てベンチで一休みする。
 前にはツアーの一団が見える。かなりいいペースで歩いている。正面は広いカールになっていて、奥にはスラブの岩山が聳えている。煙が上がっているのはバルム小屋のようだ。バルム小屋に着くと、パリの4人組がいた。ノートルダムまで車で入ったそうだ。ここには公衆便所もある。ツアーの一団が出発して行った。
 バルム小屋からは山道になる。あと600mの登りだ。しばらく行くとツアーの一団は右の直登コースを登って行った。ここは逆らって左の緩やかなコースを行く。両コースが合流すると屈曲点に出る。屈曲点の少し上にトゥムルスの台地があり、ここで昼食にする。別なツアーの一団が追い抜いて行った。
 ここからは沢沿いの水が流れる急登の道を登る。ボンノムのコルがだんだん近づいてくる。12時半にボンノムのコルに到着し、昼食にする。ラヴィのサンドイッチはボリュームがあり何度食べてもなかなか減らない。食べているうちに雲が上がって来たのでゆっくりしてはいられなくなった。ツアーの一団が前方上のトラバース道で休んでいるのが見える。
 峠を越えてもボンノム小屋へ向けて登りが続く。歩きだすとすぐに霧に包まれ霰が降り出した。さっきまでの晴れ間は嘘のように視界は無くなり霰がバンバン降ってきた。雨具を着て、ただひたすら雷が来ない事を願って歩くが、願いは空しく、一発雷が轟いた。まだ遠いようだが、ストックをしまい、腰をかがめて速足で歩く。前のツアーの一団に追いつき一安心。自分に落ちる確率が減った。沢を渡り一登りでフール峠ルートとの分岐に到着した。すぐ下にボンノム小屋が見え一安心だ。
 一安心したのは早かったようで、少し下った所で、後ろで稲光と同時に雷が落ちた音がした。あわてて小屋に逃げ込む。小屋にはツアーの2団が揃ったが、彼らはレシャビューへ下るようだ。チェックインして3時ごろ部屋からレストランに戻ると雪は止み雷も止まった。小屋の外はいつのまにか白銀の世界だ。パリの4人組が到着した。雷で毛が逆立って恐かったと言っていた。ツアーグループは2団とも下って行った。代わりに、子供連れなど続々と到着してきた。
 一時レシャビューの谷がはっきりと見えたが、再び雪になり霧に包まれてしまった。この小屋のシャワーは無料だが、今日は冷水だそうだ。小屋のストーブで暖まりビールで一息ついた。明日の天気予報は朝のうちは晴れで午後は雨または雪だそうだ。外は雪が降ったり止んだりで、時々屋根から音を立てて雪が落ちている。
 夕食はフランス人、スペイン人の夫婦と一緒だ。皆さん同じルートで、明日はモッテ小屋に泊まる。昨夜一緒だったパリからの4人はエリザベッタ小屋まで行くそうだ。
 ボンノム小屋は個室もドミトリーも値段は変わらないようで、個室から入れて行くようだ。今日は50人程の泊まり客だが、ドミトリーは空だ。同室はイギリス人の若者2人で、テントを張っていたが、雪で寒いので小屋に逃げ込んだそうだ。この小屋は部屋ごとに山の名前がついていて、私の部屋はマチャプチャレで向かいは富士山だ。トイレはネパールと同様に紙は流せない。

写真


ラ・ヴィのシャーレCAFを出発




今朝もすぐれない天気だ




ノートルダムまでは川沿いに歩く




ノートルダムへ







ノルディックパーク




リゾートエリアになっていてマレットゴルフ場や小さなシャンツェもある




池では釣りをしている




GR5 T.M.B.の標識




右手にノートルダムの教会が見える




雨が降り出したので雨具の上着を着て出発する




ノートルダムからは古代ローマの道、急登になる




しばらく登って行くとナンポランのレストランがあり、9人泊まれるとなっていた




雨は止んだ







奥にはスラブの岩山が聳えている













バルム小屋に着くと、昨夜のパリの4人組がいた、ノートルダムまで車で入ったそうだ
ここには公衆便所もある




前にはツアーの一団が見える




ボンノム小屋へ2時間15分の標識




バルム小屋を振り返る




バルム小屋からは山道になる、あと600mの登りだ













ここからは沢沿いの水が流れる急登の道を登る




屈曲点の少し上にトゥムルスの台地があり、ここで昼食にする













ラ・ヴィのシャーレののサンドイッチはボリュームがあり何度食べてもなかなか減らない




食べているうちに雲が上がって来たのでゆっくりしてはいられなくなった




急登が続く










ボンノムのコルに到着




ボンノムのコルの小さな避難小屋













ボンノムのコルからも登りが続く、歩きだすとすぐに霧に包まれアラレが降り出した







雨具を着て、アラレの降る中ただひたすら雷が来ない事を願って登る




沢を渡り一登りでフール峠ルートとの分岐(クロワ・デュ・ボンノム峠)に到着した




バリエーションのフール峠への道、フール峠からモンブランが見えるらしい




すぐ下にボンノム小屋が見え一安心したが、後ろで稲光と同時に雷が落ちた音がした
あわてて小屋に逃げ込んだ




ボンノム小屋に到着




小屋の外はいつのまにか白銀の世界だ




この小屋は部屋ごとに山の名前がついていて、私の部屋はマチャプチャレで向いの部屋は富士山だ




ツアーグループは2団ともレ・シャビューへ下って行った
昨夜一緒だったパリからの4人はエリザベッタ小屋まで行くそうだ




一時レ・シャビューの谷がはっきりと見えた




レ・シャビューの谷に雪は降っていないようだ




同室はイギリス人の若者2人で、テントを張っていたが、雪で寒いので小屋に逃げ込んだそうだ




外は雪が降ったり止んだりで、時々屋根から音を立てて雪が落ちている


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ラ・ヴィ 1,175 7:52
ノルディックパーク 1,174 8:14 8:14
ノートルダムデラゴルジュ 1,210 8:43 8:50  
ポントロメイン(ベンチ) 1,407 9:21 9:21  
ロラッツ(ベンチ) 1,553 9:43 9:49  
バルム小屋 1,706 10:24 10:28  
トゥムルス 2,043 11:28 11:44  
ボンノムのコル 2,329 12:35 12:53  
フール峠分岐 2,479 13:41 13:41  
ボンノム小屋 2,433 13:46  

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8月16日 雪後雨

 朝6時半に起きると外は雪こそ止んだが、ホワイトアウトだ。朝食を済ませ、ベッドでしばらく様子を見る。8時まで待ったが良くなるどころか雪が降り始めた。天気予報では午前中は晴れのはずだが外れたようだ。フール峠のバリエーションルートはあきらめノーマルルートをレシャビューへ下る事にする。
 辺りは真っ白だが、積雪は数センチ程度なので問題ない。踏み跡があり、道を間違える心配も無い。フール峠からのモンブランが見られなかったのは残念だが、雪の峠歩きも悪くはない。積雪が多くなるとルートファインディングが難しくなりそうな地形だ。そのせいか所々にポールが立ててある。気温は2度ぐらいだが、風が無いので寒くはない。
 なだらかな起伏の中を、いくつかの沢を渡りながら高度を下げて行く。雪はやがて霙になり、200m下った辺りでとうとう雨になった。やむを得ず雨具のズボンを着て下る。牛舎が見えるようになると道はレシャピューに向かって直線的に下るようになる。泥道が幾筋にも分かれ、歩きやすそうな道を選んで下る。牛舎の所で登ってくる人と大勢すれ違った。
 さらに下って行くと下に車道と駐車している車が見える。レミュールの集落だ。ここで橋を渡り、車道歩きになる。眼下にはキャンピングカーが多数止まっている。少し下り橋を渡ると左手に細い歩道が分かれており、ここを下る。車が走りそうにない砂利の車道と絡み合いながら下って行くとレシャピューに到着する。
 公衆トイレのあるインフォで雨宿りしていると、ここからグラシエまでシャトルバスがあると言う。値段は2ユーロで、もうすぐ出発とのことだ。雨の中舗装道路を2時間近く歩くのは空しいのですぐに飛びついた。昼食のサンドイッチを出す間も無くチケットを購入しバスに乗り込んだ。
 グラシエの駐車場には15分程で着いた。バスに乗っているうちに体が冷えて寒くなってきた。気温は8度だ。この駐車場には公衆トイレがあり、隣の洗面所で雨宿りをしながら昼食にする。ここからモッテ小屋は近いのでモッテ小屋で昼食にすべきだった。
 駐車場から少し戻り、分岐を右に行く。少し下って川の左岸をゆるやかに登って行く。前方右手にセイニュウのコルへのジグザグ道が見える。小さな小屋を過ぎると右手からの川を渡る。やがて正面に牛舎のような小屋が見える。モッテ小屋だ。セイニュウのコルへの道を右に分け、川沿いに真っすぐ行くとモッテ小屋に到着する。
 この小屋は、レストラン棟、個室棟、ドミトリー棟、トイレシャワー棟とそれぞれ棟が分かれており、雨の日などはとても不便だ。レストラン棟でチェックインする。ドミトリーが37ユーロ、4人個室が47ユーロなので個室に入ることにした。個室棟はまだ新しく、半分しかできていないようだが、1階に4人部屋が3室あり、2人部屋が1室ある。2人部屋は広く、トイレシャワーが室内にあり値段も高そうだ。携帯電話はルシャピューからずっと圏外のままだ。
 今日は寒かったので雨具を着ても汗をかくことは無く濡れてはいないが、シャワーを浴びてすっきりした。レストランでお湯をもらい、サンドイッチの残りを食べゆっくりする。遅く到着したスペイン人は健脚の3人親子で、明日はクールマユールまで歩くそうだ。
夕方になってやっと雨が小雨になってきた。明日の天気予報は午後から晴天で、明後日以降は晴天が続くとのことだ。今日は大外れだったが、是非当たって欲しいものだ。明日はお昼にセイニュウのコルに立てるよう、ゆっくり出発しよう。
 4人部屋でボンノム小屋で同じテーブルだったスペイン人夫婦と同室になった。夕食では健脚親子の3人と夫婦と男2人組とスペイン人の7人と同じテーブルになった。片言のポルトガル語で対抗するが歯が立たない。ともかく賑やかなテーブルで楽しめた。噂どおりおいしい夕食で今日は食べ過ぎたようだ。デザートの時にアコーデオンの演奏があった。

写真


朝6時半に起きると外は雪こそ止んだが、ホワイトアウトだ




また雪が降り始めた
フール峠のバリエーションルートはあきらめノーマルルートをレ・シャビューへ下る事にする




辺りは真っ白だが、積雪は数センチ程度で、踏み跡があり、道を間違える心配も無い




積雪が多くなるとルートファインディングが難しくなりそうな地形だ
そのせいか所々にポールが立ててある







雪はやがてアラレになり、200m下った辺りでとうとう雨になった
やむを得ず雨具のズボンを着て下る




雪の中放牧された羊たち




すっかり雨になった




スイスとちょっと違うトレッキングコースの目印




振り返ってボンノム峠方面を見上げる




ラジャの牛小屋が見えるようになると道はレシャピューに向かって直線的に下るようになる




ラジャの夏の牛小屋




レミュールの集落手前から車道を歩く




レ・シャピューへ35分の標識




眼下にレ・シャピューの集落が見える




ボンノム小屋へ3時間の標識




公衆トイレのあるインフォで雨宿りしていると、ここからグラシエまでシャトルバスがあると言う
値段は2ユーロで、もうすぐ出発とのことだ




雨の中舗装道路を2時間近く歩くのは空しいのですぐに飛び乗った




バスでグラシエに到着







馬に荷物を運ばせてT.M.B.をトレッキングするグループ




モッテ小屋へ




モッテ小屋への砂利道




モッテ小屋が見えた







モッテ小屋へ




モッテ小屋からセイニュ峠まで荷物を運んでくれるかロバと思われる




モッテ小屋の個室棟はまだ新しく、半分しかできていないようだ




トイレシャワー棟




ドミトリー棟




レストラン棟




この民営の小屋は家族あげての心温まるサービスで噂どおりおいしい夕食
デザートの時にアコーデオンの演奏があった




夕食では健脚親子の3人と夫婦と男2人組とスペイン人の7人と同じテーブルになった


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ボンノム小屋 2,433 8:23
休憩 雨具 2,186 9:01 9:07
牛舎 2,031 9:29 9:29  
レ・シャピュー 1,549 10:25 10:36 シャトルバス
グラシエ 1,805 10:50 11:03  
モッテ小屋 1,870 11:38  

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8月17日 曇り後晴れ

 昨夜は9時前に寝たのに、今朝は珍しく目覚ましで起きられなかった。7時半に起き、8時にレストランへ行くとかたずけの最中だ。何とかお願いして1人分の朝食を用意してもらった。
 お昼にセイニュウのコルに着けるよう9時45分に出発した。雨が上がり西の空が明るくなってきたものの、セイニュのコルのコルはまだ雲の中だ。一旦分岐まで戻って登ったが小屋から直接登れるようだ。分岐からの道には新しい足跡は無く、おかしいと思った。幅の広い道のジグザグの登りが続く。昨日、牛舎の所ですれ違ったと思われる若い女性ガイドに率いられた一団が追い抜いて行った。しばらく登って下を振り返ると、クラシエ方面から大勢登って来るのが見える。
 急登のジグザグは200mで終り、なだらかな丘陵状を沢を渡りながら緩やかに登る。湿った道で、馬が歩くせいかグチャグチャでとても歩きづらい。大きく左にトラバースする辺りに羊の大群が居て驚いた。振り返るとモッテ小屋からルシャピューの谷が一望できる。
 セイニュのコルへ向けて緩やかな登りが続く。コルの雲は取れたがモンブラン方面にはまだ雲が沸いている。セイニュのコルには11時前に着いてしまった。気温は10度程度だが風が強く寒い。羽毛服と雨具を着て昼食にする。先程のグループは右の稜線ルートへ出発した。稜線ルートへ行く人も多いようだ。
 雲の間から時々モンブランが姿を現す。1時間近く待ったが雲が切れそうにないので、下る事にする。少し下るとエンチアンが沢山咲いていた。少し下ると真新しい小屋がある。中を覗くと宿泊施設ではなくネイチャーセンターになっていた。しばらく緩やかな下りが続く。
 前方に広い河原が見える。牛の間を抜けて河原に降りると平らな道が続く。小屋は見えないが正面の岩山辺りの左がエリザベッタ小屋だろう。広い道を登り登山道をわずかな登りで小屋に到着する。広い道をそのまま登っても小屋に着くようだ。小屋は中も外も昼食のお客で大変な賑わいだ。チェックインを頼むと、レストランが忙しいから2時半まで待てと。小屋に着くのが早すぎたようだ。
 小屋からコンバルの湿原が見え、フェレの谷の入口まで望める。しばらく小屋の外で風を避けながらコンバルの眺めを楽しむことにする。コンバルからの道を登って来る人が連なっているのが見える。しかししばらくすると登って来る人よりも下って行く人方が多くなってきた。小屋のレストランもいつの間にか空いてきた。
 2時半にチェックインすると、ドミトリーに案内された。ここの個室は、2人、4人、6人の部屋がそれぞれ2室、合計6室あるが、部屋が少ないので予約は難しいそうだ。値段はドミトリーが42ユーロ、個室は46ユーロであまり変わらない。朝食は6時半、7時、7時半から選べるそうだ。7時にした。イタリアの小屋では薄いシュラフを持参するのが常識になっているようで、無い場合は小屋のものを借りられる。3ユーロと書いてあったが、フロントで聞くと、おまえは払わなくてよいとのことだった。
 夕方、セイニュのコルで別れたオランダ人2人組が小屋にやって来た。クールマユールまで行くと言って稜線コースへ向かって行ったが、向こう側への下りが危険なためこちら側へ下って来たそうだ。
 夕食はベルギー人と一緒になった。初めは3人組と思っていたら、一人はハイキングガイドでフランス人だった。日本人グループもガイドすることがあるそうで、「日本人は3日ぐらいでシャモニから帰って行く」とか「日本人は6月と7月の安い時しか来ない」とか言っていた。彼らは今日シャモニからクールマユールに入って来たばかりで、明日はバルム小屋まで行くそうだ。4日間のハーフツアーだそうだ。

写真


朝のモッテ小屋




同室のスペイントレッカーと




モッテ小屋を出発




幅の広い道のジグザグの登りが続く、モッテ小屋を見下ろす







急登のジグザグは200mで終る










なだらかな丘陵状を沢を渡りながら緩やかに登る




大きく左にトラバースする辺りに羊の大群が居て驚いた




セイニュのコルが見えた







正面の大きなケルンがセイニュのコル







セイニュのコル(2,516m)に到着




ヴェニの谷を見下ろす、左のモンブランは雲の中




セイニュのコルからヴェニの谷、フェレの谷を望む




昨日の雪で素晴らしい眺めだ




雲のモンブランをバックに




セイニュのコルの方位盤




ヴェニの谷を下る




少し下るとエンチアンが沢山咲いていた




セイニュのコルを振り返る




雲の間から姿を現したモンブラン




真ん中の台地はミアージュ氷河のモレーン、奥はフェレの谷




モンブランとノアール針峰




眼下に小さな小屋が










中を覗くと宿泊施設ではなくネイチャーセンターになっていた




しばらく緩やかな下りが続く







この辺りから黄色いひし形がTMBの表示になる




モンブランの頂上を見上げる




ヴェニの谷を振り返る




エリザベッタ小屋が見えた




廃屋の奥にエリザベッタ小屋




エリザベッタ小屋に登る




小屋の裏のリー・ブランシュ氷河







エリザベッタ小屋はまだレストラン状態、大勢昼食に登ってくる




エリザベッタ小屋のドミトリー、毛布の上に使い捨てのインナーシュラフ




ノアール針峰、奥はグランドジョラスか








行動記録
場所 標高 到着 出発  
モッテ小屋 1,870 8:47
急登終り 2,090 9:20 9:20
休憩 2,200 9:44 9:52  
セイニュのコル 2,516 10:46 11:36  
ネイチャセンター 2,368 11:57 12:22  
エリザベッタ小屋 2,197 13:18  

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8月18日 曇り後雨 強風

 昨日の昼からずっと強風が続いている。気温は10度程だが体感温度はかなり低い。雨具の上着を来て出発する。予報は外れ、朝から曇りでモンブランには雪雲がかかっている。
 広い車道をのんびり下る。道路脇の斜面に咲く花がきれいだ。斜面を下り終えるとコンバル湖の湿原の中を平らな直線道が続く。シェルクイへの分岐を過ぎ、橋を渡ってバール・コンバルの方へ向かう。
 途中の登山道を右に登って行くとミアージ湖が見下ろせるベンチがある。ここから北に下って行くとミアージ湖の近くまで行け、さらに行き色々と道を探しているとサイドモレーンへの道を見つけた。ここを少し登るとコンバル湖の望める良い場所がある。サイドモレーンに登るとミアージ氷河が一望にできるが、ここは岩の墓場のような眺めだ。
 バールまで下って一休みした後、分岐へ戻りシェルクイへの登りが始まる。初めは緩やかな登りだが廃屋を過ぎ牧草地に入ると次第にきつくなってくる。ミアージ湖が眼下に望め、どんどん高度を上げる。牛舎を過ぎると山の裏側を回り込んで登って行く。風の強い所ではリュックが風に持って行かれそうだ。牛たちの脇を通ってやっと尾根を回り込み最高地点に着き一休みする。
 一旦ジグザグに下り、その先はシェルクイのコルまで緩やかな下り道が続く。モンブランに一番近い所を歩いているのだが、残念ながら今日は雲の中だ。かなり歩いてやっとシェルクイ湖に到着した。モンブランが映っていなければ何の変哲も無い小さな丸い池だ。少し小雨が落ちて来た。
 さらに下り、シェルクイのコルに到着した。メゾンヴィエイユの前には日本人の夫妻が日本人ガイドと居た。今回初めて会う日本人だ。クールマイユールからシェルクイ湖までハイキングに来たそうだ。
 チェックインすると離れの個室に案内された。レストランに戻り、昼食のスパゲティーを食べる。これが本場イタリアのスパゲティーか。昼食を終えて外に出ると雨は本降りになっていた。
 部屋で少し休んで、レストランに戻るとジャコモさんが居た。市原社長の友人だと自己紹介すると喜んでくれ、お孫さんと一緒に記念写真を撮った。その後、シェルクイ周辺のルートを色々と教わった。シュラフ代わりのシーツを一ついただいた。
 夕食はフランス人の若者と一緒だ。スパゲッティ、肉料理とすごい食欲だ。イタリアはビールは高いがワインはとても安い気がする。


写真


エリザベッタ小屋を出発、ずっと強風が続いていて、気温は10度程だが体感温度はかなり低い




斜面を下り終えるとコンバル湖の湿原の中を平らな直線道が続く




広い車道をのんびり下る。道路脇の斜面に咲く花がきれいだ




ミアージュ氷河のモレーンへ向けて直線の道が続く
正面の尖った山かモンシュティフ



朝から曇りでモンブランには雪雲がかかっている




コンバル湖の湿原




ミアージュ氷河のモレーンが聳える







セイニュのコル、エリザベッタ小屋方面







シェルクイ分岐の道標




橋を渡って右に行けはラ・ヴィサイユのバス停からバスでクールマユールへ下れる




バール・コンバルの道標




踏み跡を登り、サイドモレーン登り途中から見下ろすコンバル湖とシェルクイ分岐




サイドモレーンから見下ろす、岩の墓場のような眺めのミアージ湖







ノアール針峰を見上げる




セイニュのコル方面とコンバル湖湿原




針峰の麓にエリザベッタ小屋




マーモット発見










バール・コンバルに下って一休み




橋に戻り右手のシェルクイ分岐から登る




メゾンヴィエイユ小屋へ2時間15分の表示







見下ろすコンパル湖の橋




サイドモレーンへ登る踏み跡が見える




対岸にミアージュ氷河




フェレの谷方面とモンシュティフ













初めは緩やかな登りだが廃屋を過ぎ牧草地に入ると次第にきつくなってくる




ミアージ湖が眼下に望め、どんどん高度を上げる
















モンシュティフの手前がシェルクイのコル




かなり歩いてやっとシェルクイ湖に到着した




正面にモンシュティフを見てシェルクイのコルへ下る




バス停の有るラ・ヴィサイユ集落を見下ろす




シェルクイのコルまでスキー場の下り




シェルクイのコルのメゾンヴィエイユ小屋に到着













今日は小雨模様




チェックインすると離れの個室に案内された




レストランに戻るとジャコモさんが居た
富士国際旅行社の市原社長の友人だと自己紹介すると喜んでくれ
お孫さんと一緒に記念写真を撮った
その後、シェルクイ周辺のルートを色々と教わった


行動記録
場所 標高 到着 出発  
エリザベッタ小屋 2,197 7:41
コンバル湖 1,961 8:26 8:31
シェルクイ分岐 1,969 8:37 8:37  
ミアージ湖 2,043 8:56 9:01  
サイドモレーン 2,083 9:35 9:37  
バール・コンバル 1,981 9:52 9:56  
シェルクイ分岐 1,969 10:05 10:07  
尾根上 2,437 11:22 11:31  
シェルクイ湖 2,161 12:31 12:38  
メゾンヴィエイユ小屋 1,952 13:02  

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8月19日 晴れ

 夜トイレに行った時は星空だったが、朝起きると雲が出てきた。今日はゆっくり出た方が良さそうだ。7時半に朝食にする。朝はジャコモさんが一人で接客していた。
 8時過ぎに出発し、モンシュティフへ向かう。メゾンヴィエイユからリフトの左を通ってTMBのルートを行く。少し下ってリフト駅の横を下るがモンシュティフへの道が見つからない。登り返してレストランで聞くと道なりに少し登った所に登山口があるとの事だ。道なりにリフトの下を少し登ると電信柱の先に標識があった。ジヤコモさんのお勧めのモンシュティフへのコースだ。しばらく樹林の中の静かな登りが続く。パスカルからの道を合わせると窓へのジグザグの急登になる。
 窓に着くと岩山とは思えない穏やかな道が続く。瑞牆山のような登りを予想していたが、予想に反してとても穏やかな登りだ。右の台地に上がると丸い山頂へ向けて登りになるが、それほどの急登ではない。山頂のコンクリートの上にリュックをおろし一休みする。朝は少し見えていたモンブランには雲がかかっている。グランドジョラスにも雲がかかってきた。
 マリア像まで下って行くと、眼下にクールマユールの街が広がる。目の前には明日歩くサピンのコルやフェレの谷が望める。モンシュティフの山頂で1時間ほどのんびりする。この間2グループ4名が登って来た。下り始めると子供連れなど沢山の人が登って来た。やはり人気の山のようだ。「ボンジョルノ」も板についてきた。
 分岐から下りはパスカル方面に行ってみる事にした。急ではあるが短く楽なルートだった。幅広い砂利道を今朝の登山口へ戻り、リフトの横からTMBの道へ戻る。ジャコモさんが教えてくれた道だが、この道がTMBの本道になっているようだ。しばらくは砂利道の少し上を水平に進むが無人小屋を過ぎると急下降する。ロープウエー駅の下辺りで一休みする。今日は30度近い暑さでイタリアの太陽が肌を刺す。何日ぶりの夏だろうか。
 道はリフトの下をどんどん下る。少し下り樹林の中に入ると一息つく。単調な長い下りの後、やっとドローネの遊園地の上に到着した。見上げるモンシェティーフの岩山は凄い迫力だ。少し下り街に入ると水場があり顔を洗って一息つく。ドローネの街を抜けるのは少し難しい。黄色いTMBの印を見逃さないよう注意して細い路地を抜けなくてはならない。
 橋を渡り坂を登るとクールマユールのバスターミナルに到着する。アントレーブ行きのバス乗り場を確認して街を散策する。山の中は良いが、リュックを背負っての街歩きは疲れる。バールでコーラを飲んでやっと元気が出て来た。地図とお土産屋を探すがなかなか適当な店が見つからない。スーパーマーケットを見つけるが、3時まで昼休みだ。3時まで待って1ユーロの水を買う。
 バスターミナルに戻ると昨日のフランス人の若者がいる。ボナティまで行かなかったのかと聞くと友人が膝を痛めたのでTMBを中止にしてシャモニへ戻るそうだ。別れの挨拶をしてバスに乗る。バス代はアントレーブまでは1ユーロもしない安さだ。
 アントレーブでバスを降り、ホテルを探す。右に上がる所がわかりにくかったが何とかホテルに到着した。バス通りから左に入りお店のあるT字路を右に少し登ると今日のホテルがある。ホテルでシャワーを浴びて下着を着替えると心身共にリフレッシュして明日からまた新しい旅が始まる気分になる。
 夕食はなかなかの味で、ワインもふんだんに飲んだ。食事が終わり、支払いを済ませるとマスターからコーヒーを飲めと勧められた。アルコールもどうだと注いでくれた。富士国際旅行社の定宿のおかげかありがたいおもてなしだ。アルコールはブラジルのピンガに似たサトウキビの酒のようで強いが美味い。
 外で飲んだ方がいいぞと言うので外に出るとモンブランが聳えている。急いで部屋からカメラを持ってきて写真を撮る。左手にはモンシェティフが聳えている。モンブランの後ろの雲が赤く燃えてきた。良いシャッターチャンスだ。

写真


メゾンヴィエイユから望むノアール針峰、モンブランは雲の中だかノアール針峰の裏で見えない




8時過ぎにメゾンヴィエイユを出発し、モンシュティフへ向かう




メゾンヴィエイユからリフトの左を通ってTMBのルートを行く




ヤナギランが眩しい




メゾンヴィエイユを振り返る




プラン・トェルクイのロープウエー駅方面、奥にクールマユール




正面にモンシュティフ(2,343m)、山頂左の窓を目指して登る







スキー場の道路から右の樹林にモンシュティフへの分岐







しばらく樹林の中の静かな登りが続く




窓を目指して登る




ノアール針峰(3,772m)とモンブラン(4,810m)




ヴェニの谷、セイニュのコル




窓への登り




窓へもう一息の登り




窓に到着




グランドジョラスにも雲がかかっている




右の台地に上がると丸い山頂へ向けて登りになる










クールマユールを見下ろす




意外となだらかな山頂




モンブラン(4,810m)




フェレの谷




マリア像まで下って行く







アントレーブの集落、左はモンブラントンネル入口と工事中のエルブロンネ新ロープウエー駅




クールマユールの町を見下ろす




モンシュティフのマリア像







マリア像の眼下にクールマユールの街が広がる




目の前には明日歩くサピンのコルが望める




フェレの谷とサピンのコルとマリア像




ヴェニの谷とミアージュ氷河の末端




エルブロンネのロープウエー







下り始めると子供連れなど沢山の人が登って来た




ゼレウナ方面へ下る




幅広い砂利道を今朝の登山口へ戻る




リフトの横からTMBの道へ戻る




クールマユールからのロープウエー駅とシェルクイのコルへ上がるリフト










今日は30度近い暑さでイタリアの太陽が肌を刺す




ドローネから見上げるモンシェティーフの岩山は凄い迫力だ




ドローネの遊園地




少し下りドローネの街に入ると水場があり顔を洗って一息つく




ドローネの街を抜けるのは少し難しい




黄色いTMBの印を見逃さないよう注意して細い路地を抜けなくてはならない




クールマユールのバスターミナルに到着し、。アントレーブ行きのバス乗り場を確認して街を散策する




プラン・シェルクイへ上がるロープウエー




路線バスでアントレーブへ




馬でTMBを歩くグループ




アントレーブでバスを降り、ホテルを探す




富士国際旅行社のアントレーブの定宿、ホテル・ピエールダングル




ホテルから見上げるモンシュティフ




モンブランの後ろの雲が赤く燃えてきた


行動記録
場所 標高 到着 出発  
メゾンヴィエイユ小屋 1,952   8:18
プラッツ・ネイロン 1,894 8:37 8:45
モンシュティフ分岐 1,920 8:49 8:49  
窓分岐 2,137 9:32 9:37  
モンシュティフ 2,343 10:21 11:21  
窓分岐 2,137 11:53 11:53  
ゼレウナ 2,048 12:04 12:06  
モンシュティフ分岐 1,920 12:25 12:25  
ロープウエー駅下 1,708 12:57 13:07  
ドローネ分岐 1,311 13:48 13:48  
ドローネ 1,213 13:57 13:57  
クールマユール 1,208 14:20 15:53 路線バス
アントレーブバス停 1,300 16:03 16:03  
ホテル・ピエールダングル 1,326 16:18    

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8月20日 曇り後小雨

 ホテルの朝食は7時半からだが、皆さんゆっくりしていて7時半に朝食をとっているのは一人きりだ。今日は雲っており、モンブランは雲の中だ。2日と続く晴れは無いようだ。
 今日はまずエルブロンネへのロープウエーのラ・パリュ駅まで行ってみる。ホテルからわずかな登りだ。真っすぐ登って行くと幹線道路に出てしまった。途中を右に行き、バス道から行った方が安全だ。ロープウエー駅には大勢の人がいた。シャモニーへの料金表示は無く、窓口は込んでいたので確認できなかった。駅前に土産屋があり、ここでも地図を買った。
 バス道に沿ってクールマイユールへ向けて下る。左に地図に有るショートカットの道を探すが、結局見つからず、La Saxeを左に入る。できるだけ右方向へは行かず真っ直ぐ進んで行く。おそらく真っ直ぐ行き止まりの道を行けば良かったのかもしれないが、右に行ってしまい、結局橋の手前を左に入り川沿いの道を登り、正規のルートに合流した。今日の気温は20度で少しの登りでも汗が出る。しばらく車道を歩き、駐車場の先で橋を渡り、山道に入る。樹林の中の単調な登りが長く続き、石のベンチで一休みする。
 少し登ると眼下にクールマイユールの街が望め、正面にモンシェティフが望めるようになる。大きな尾根の左を巻いて行くと急に開け、ベルトーネ小屋が見える。朝から怪しかった空だが、小屋に着くころに雨が落ちてきた。
 小屋でコーラを飲んでしばらく様子を見る。小屋の中はスタッフの昼食時間で賑わっている。雨が止んだので出発する。稜線には雲がかかっているのでサピンのコルは止めてトラバースルートを行く事にする。今日は左の山々が見えないので、トラバースルートは単調だ。再び雨が降り出したので雨具を着て歩く。
 ボナティー小屋まで単調で長い2時間半の横歩きである。やっと右上にボナティー小屋が見えた。道は右折して登って行く。ボナティー小屋は目の前に岩壁が連なり素晴らしい眺めだ。山頂まで見えればさらに迫力があるだろう。ベッドは一段で広く寝心地は良さそうだ。部屋も広々としている。
 夕食はオーストリアのグループと一緒になった。男一人女三人の中高年グループだ。気が付かなかったがエリザベッタ小屋の同じドミトリーだったそうだ。当時は8人グループだったが半分リタイアして4人になったと言う。オーストリアスキーの話で盛り上がり、トニーザイラーの名前が出たが、彼は昨年72才でガンで亡くなったそうだ。
 夕食後霧が晴れ、モンブランとグランドジョラスの眺めが広がった。早速カメラを持って外に出る。夕焼け雲を背に輝くモンブランの眺めが素晴らしい。風も無く寒くないのでしばらく眺めてからシャワーを浴びて寝る。

写真


早朝、ホテルから見上げるモンブラン




ホテルを出発、モンシュティフは雲の中




モンブランも雲の中




今日はまずエルブロンネへのロープウエー駅まで行ってみる。ホテルからわずかな登りだ




エルブロンネ・ロープウエーのラ・パリュ駅




駅前に土産屋があり、ここでも地図を買った




バス道に沿ってクールマイユールへ向けて下る、La Saxeを左に入る










TMB・ベルトーネ小屋への取り付きを探して地図を頼りに歩く













ベルトーネ小屋は42番のルートで1時間30分になっている




小屋への取り付きの道







樹林の中の単調な登りが長く続き、石のベンチで一休みする




少し登ると、正面に尖ったモンシュティフのマリア像が見えてきた




眼下にクールマイユールの街が望める




朝から怪しかった空だが、小屋に着くころに雨が落ちてきた




ベルトーネ小屋に到着




雨が止んだので小屋を出発する
稜線には雲がかかっているのでサピンのコルは止めて左のトラバースルートを行く事にする




ボナッティ小屋へ2時間30分の標識




今日は左の山々が見えないので、トラバースルートは単調だ




アントレーブのモンブラントンネル入口と新エルブロンネ・ロープウエー駅の工事現場




モンシュティフとミアージュ氷河







後方に聳えるモンシュティフ




再び雨が降り出したので雨具を着て歩く、左のグランド・ジョラスも雲の中だ







スペルトーレ(1,938m)まで下った







相変わらず雲に覆われるモンブラン山群




ボナティー小屋まで広いフェレの谷を眼下に歩く




フェレの谷のプランパンシューの集落


































やっと右上にボナティー小屋が見えた







ボナッティ小屋に到着










小屋前の展望広場




グランド・ジョラス方面







夕食後霧が晴れ、モンブランとグランドジョラスの眺めが広がった




夕焼け雲を背に輝くモンブランの眺めが素晴らしい




グランド・ジョラス


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ホテル・ピエールダングル 1,326   8:28
ラ・パリュ駅 1,379 8:35 8:42
La Saxe 1,247 9:10 9:13  
林道 1,476 9:58 10:06  
石のベンチ 1,757 10:46 10:52  
ベルトーネ小屋 1,977 11:29 11:49  
サピン峠分岐 2,045 12:00 12:00  
スペルトーレ 1,948 12:31 12:45  
休憩 1,977 13:35 13:46  
ボナッティ小屋 2,026 14:50    

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8月21日 快晴

 今日は朝から素晴らしい天気だ。朝食前に外へ出て心行くまで朝焼けのモンブランとグランドジョラスを眺める。今シーズン一番の至福の朝だ。
 朝食はセルフサービスで何時でも食べられるそうだ。合理的である。8時前に小屋を出発した。時間があるので谷奥へ歩いてみることにした。牛小屋を過ぎ小さな台地を越えると目の前に草原とカールが広がる。昨日稜線通しに歩いて来たら下って来たコースだ。今日はここまでにして分岐へ戻る。
 今日の横歩きは森林限界を越え、天気も良いので素晴らしい。途中、グランドジョラスの眺めが良い所で一休みする。モンブランはしだいにグランドジョラスの陰に隠れ主役交代だ。
 アルヌーバからジグザグ道でバス停方面へ下る。ここまで自家用車が入るので辺りは騒々しい。一旦橋を渡って行楽客と一緒に広い道を歩き、駐車している車の間を抜けて右にフェレへの道に取り付く。
 しばらく急登が続くが、大岩を過ぎると横歩きになる。正面の小山の上にエレーナ小屋が見えた。小川を渡ってひと登りでエレーナ小屋に到着する。エレーナ小屋で昼食後、チェックインしてザックを置こうとするが2時までチェックインできないとのこと。レストランにザックを置きプチ・コル・フェレを目指す。
 広い砂利道を少し下り、最初のカーブの手前を右に入る。しばらく沢沿いにのどかに歩くが尾根状に取り付くと急登になる。素晴らしいお花畑の中を登って行くのだが登るにつれてさらに急な草付になってゆく。ステップも小さく重荷では登りたくない所だ。上から一人下って来た。ちょうど彼が休んでいる所から草付の傾斜が緩んできた。
 緩い草付を気持ち良く登り、素晴らしいエンチアンの沢を越え登って行くと、左上の岩山から下りてくる人が見えた。グラン・コルへのトラバースルートを歩いている人も見える。到着したプチ・コルの下の分岐には意外と多くの人が居た。ここから左上する道があり、上の山小屋へ続いている。
 スイス側の谷が見える所で一休みする。トラバースルートでグラン・コルへ行く予定でいたが、稜線通しにもルートがあるようなのでそちらを行くことにする。少し登るとイタリアとスイスの国境道標が有った。少し不明瞭な道だが小さなピークを越えて下るとまた国境道標が有った。イタリアとスイスの国境稜線を歩くのも悪くは無い。
 道標から右へトラバースルートもあるが、ここはフェレ山へ向けて登るしかない。踏み跡は不明瞭だが、上に登るだけなので何も問題無い。右下にグラン・コルも見えてきた。山頂からの眺めも最高だ。グランコンバンは雲がかかっているが、スイス側の眺めも良い。モンフォール山は左の山の陰で見えないようだ。
 グラン・コルを眼下に下る。初めは不明瞭な踏み跡だが、だんだんしっかりした道になる。トラバースルートと合わさると良い道になり、小さな突起を越えるとグラン・コルフェレに到着する。
 グラン・コルからエレーナ小屋へはかなりの急斜面であまり快適とは言えない。道はジグザグに切ってあるが急な感じがする。途中の休み場を過ぎるとエレーナ小屋はすぐ下だ。プチ・コルへの登りを見ると上部はかなりの急な傾斜だ。
 エレーナ小屋でチェックインすると驚いたことに日本人と同じベッドだ。5人グループで今朝はエリザベッタから来て、4日目だと言う。夕食もこの日本人と同じテーブルだ。悪い予感はしたが、話が全く弾まない。何か言っても戻ってくるのは一言だで盛り上がらない。他のテーブルには日本人の家族連れのようなグループもいた。

写真


朝焼けのモンブラン(4,810m)




朝焼けのグランド・ジョラス(4208m)




ボナティ小屋からのモンブランとグランド・ジョラス




グランド・ジョラス(4208m)




8時前に小屋を出発した




分岐の標識、時間があるので谷奥へ歩いてみる







牛小屋を過ぎ小さな台地を越えると目の前に草原とカールが広がる







今日はここまでにして分岐へ戻る




グランド・ジョラスを正面に分岐へ下る




分岐からアルヌーヴァへTMBを歩く




振り返るとボナティ小屋にも日が差しモンブランが輝いている













フェレの谷の奥にヴェニの谷のミアージュ氷河末端







フェレ山の左にプチ・コル・フェレ、右にグラン・コル・フェレ







モンブランはしだいにグランドジョラスの陰に隠れ主役交代だ










アルヌーヴァの駐車場を見下ろし下る










アルヌーヴァの駐車場に到着




一旦橋を渡って行楽客と一緒に広い道を歩く




駐車している車の間を抜けて右にフェレ峠への道に取り付く
















大岩を過ぎると、正面の小山の上にエレーナ小屋が見えた




小川を渡ってひと登りでエレーナ小屋に到着する







エレーナ小屋に到着




エレーナ小屋で昼食後、小屋のレストランにザックを置きプチ・コルフェレを目指し出発




小屋まで車で上がれるようだ




広い砂利道を少し下り、最初のカーブの手前を右に入る







TMB24番コース




モレーンへ登る




エレーナ小屋が遠くに




お花畑の急登を登る







エレーナ小屋が遥か下に




プチ・コルを見上げる







エンチアンのお花畑が素晴らしい




奥の小屋からも人が降りてくる







プチ・コル・フェレ峠からのスイス側の眺め




スイス、イタリアの国境




まさに国境稜線の道を歩く




グランコンバンは雲がかかっているが、スイス側の眺めも素晴らしい




フェレ山(2,714m)




トラバースルートでグラン・コルへ行く予定でいたが、稜線通しにもルートがあるのでそちらを行く




小さなピークを越えて下るとまた国境道標が有った




フェレ山からヴェニの谷奥のセイニュのコルを望む




グラン・コル・フェレを見下ろす、奥の山の手前にグラン・サンベルナール峠




プチ・コルを見下ろす、モン・ドロン(Mont Dolent)方面の眺め




フェレ山(2,714m)に到着




グランド・ジョラスを望む







エレーナ小屋を見下ろす




グラン・コル・フェレを見下ろす




フェレ山を振り返る




アルヌーヴァとエレーナ小屋を見下ろす







グラン・コル・フェレ(2,537m)










エレーナ小屋へ下る




自転車でフェレ峠越え







途中のの休み場で一休み




もうすぐエレーナ小屋




エレーナ小屋に到着




エレーナ小屋でチェックイン


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ボナティ小屋 2,026   7:54
分岐 2,046 8:01 8:01  
谷奥 2,240 8:22 8:25  
分岐 2,046 8:39 8:47  
休憩 2,077 9:16 9:29  
アルヌーヴァ上 2,005 10:13 10:22  
アルヌーヴァ下 1,775 10:52 10:54  
フェレ分岐 1,781 11:01 11:14  
エレーナ小屋 2,066 12:04 12:52  
プチ・コル取付 2,037 12:59 12:59  
プチ・コル・フェレ 2,485 14:09 14:17  
フェレ山 2,714 14:58 15:06  
グラン・コル・フェレ 2,537 15:31 15:37  
休み場 2,299 16:06 16:06  
エレーナ小屋 2,066 16:24    

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8月22日 快晴

 珍しく2日続けて晴天だ。8時前に出発してフェレのコルを目指す。休み場を過ぎるとやや急登になり、やがて緩やかにグラン・コルフェレへの登りが続く。
 グラン・コルフェレから今日はグランコンヴァンが雲も無く良く望める。スイス側の道は幅広く緩やかに下って行く。大きな尾根をゆっくりと巻くように下って行き、牛が放牧されている辺りから少し急降下するとLa Peureに到着する。ここには牛舎を改装したような造りのレストランが有り、30名泊まれるそうだ。
 ここから農道沿いに下る道と山腹を巻いて行く山道と分かれる。農道へ向かって下るのが一般ルートだが、時間があるので山道を行ってみる。ほぼ横道で徐々に高度を下げて行くが、フェレの集落が近くなると登りになってきて少し心配になる。大きな沢を一つ越えると左手にフェレ山が見える。プチ・コルへの尾根も正面に見える。
 小さな無人小屋があり、そこからフェレへ向けての下りになる。樹林帯をドンドン下って行くとフーリーとの分岐の道標があり、右にフェレへ下る。橋を渡りひと登りでバス道に出る。右に少し登るとバス停、左に少し下るとレストランがある。レストランでビールを飲み、ツールドモンブランの旅が終わった。
 フェレを1時のバスに乗り、オルズィエール駅に向かう。フーリーから乗る人もいて乗客は12人程だ。この辺りは車で入った人達で賑わっている。TMBを歩いている人は見えないが、もちろんバス道を歩いている人はいない。オルズィエールで下りたのは私の他1名で、バスはそのままシャンペ行きになり、全員シャンペへ行くようだ。
 少し待つと折り返しのサンブランシエ行きの電車が入ってきた。電車が発車するとすぐに終点のサンブランシエの駅に到着する。車窓のモンフォールの山が懐かしい感じだ。乗り換えの電車はすぐに来て、マルティニへ向けて出発する。
 電車は暑いマルティニに到着した。フォルクラツーリングホテルに到着し、チェックインして一段落だ。部屋で一人でビールで乾杯してから明日からのオートルート調査の準備にかかる。トレッキングの途中にホテル泊を入れるととても体が休まる。

写真


珍しく2日続けて晴天だ、8時前に出発してフェレのグラン・コル・フェレを目指す




休み場で一休み




グラン・コル・フェレへの登り







ヴェニの谷、フェレの谷最後の眺め




グランド・ジョラス方面




モン・ドロン方面




グラン・コル・フェレの国境




スイス側の眺め




グランコンバン(4,314m)




スイス側の道は幅広く緩やかに下って行く




左手にフェレ山を望みスイス側へ下る




スイスのフェレへ向けてしばらく緩やかな下りが続く




グラン・コル・フェレ(左上)を振り返る




アルプに放牧される牛たち







尾根を回り込んだ辺りから急降下になる







急降下するとLa Peureのレストランに到着する




ラピュールLa Peure(2,071m)まで下った、フェレへ50分の標識




牛舎を改装したような造りのレストラン、30名泊まれる




眼下にフェレの集落、農道へ向かって下るのが一般ルートだが、時間があるので山道を行ってみる




懐かしいスイスのトレールマーク




眼下にフェレの集落




プチ・コル・フェレを見上げる




小さな無人小屋へ下る







無人小屋があり、そこからフェレへ向けての下りになる




眼下にフェレ




頭上に聳える氷河







フェレへ向けて下る




フェレの集落




TMBの道標







フエレ(1,705m)に到着




フェレのバス停




レストランでビールを飲み、ツールドモンブランの旅が終わった
今晩はマルティニのホテルで休み、明日はシャモニからシャンペへオートルートを歩く




フェレのチャペル






13時のバスでオルズィエール駅へ






















手前の山がシャンペ




オルズィエール駅からセントバーナード・エクスプレスの電車で




サンブランシエ駅で乗り換え




マルティニ駅に到着、今夜はホテル・フォルクラツーリングで一休み


行動記録
場所 標高 到着 出発  
エレーナ小屋 2,066 7:44
休み場 2,270 8:13 8:13  
グラン・コル・フェレ 2,537 8:54 9:10  
休憩 2,294 9:53 10:02  
ラピュール 2,071 10:23 10:37  
休憩 2,001 11:05 11:11  
プランプロ 1,910 11:31 11:31  
フェレバス停 1,700 11:54 13:00  
オルズィエール駅 904 13:35 14:09  
サンブランシエ駅 757 14:17 14:18  
マルティニ駅 486 14:36 14:36  
ホテル・フォルクラツーリング 486 14:41  

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8月23日 曇り時々小雨

 今日からはシャモニ周辺とオートルートのシャモニ~シャンペ間の調査を始める。シャモニ~シャンペ間はTMBと重複し逆コースになる。今日はシャモニのラック・ブランに上がり、オートルート西の起点アルジャンティエールに下る。
 8時の電車でシャモニへ向かう。すぐに車掌が来て、車両の都合で途中でバスに乗り換えるとのことだ。ついでに、スイスパスでどこまで乗れるのか聞いてみたところ、シャモニまでだそうだ。前回レズーシュまでOKだったのはおまけだったのか。
 シャテラード駅を降りるとすぐにバスがやって来て車掌を含めて3名が乗った。バスで国境を越えフランスのバロルシン駅で電車に乗り換える。空いていた車両もアルジャンティエール駅で一杯になる。車窓から今夜の宿ホテルモンタナを探すと駅を出てすぐ左に見つかったので一安心。
 シャモニ駅で降りて地図を買ったり、駅付近を散策する。久々のシャモニだが、少し歩くと以前のイメージがよみがえって来た。駅前にはクールマイユールで見た赤いバスが停まっていた。
 シャモニには40分程居て、次の電車でプラへ向かう。駅から公園を横切ってロープウエー駅へ行く。フレジェールで降りるともう11時前だ。モンブランの山頂には雲がかかっているが高曇りで、エギューデュミディーやドリュー、グランドジュラスは何とか見えている。
 ラックブランへの道は以前下ったことはあるが登ると意外と長い。途中の池で一休みしてラックブランに到着した。このころから雨が落ちてきた。雨具を着て湖畔で昼食にする。ラックブランには沢山の人が来ていて大変な混雑だ。
 小屋の横から岩を越えてアルジャンティエール方面に下る。岩ぽい道で、木の階段や短いハシゴ等がある。小さな池の横を通りさらに下ると分岐が有り、右に下る。さらに下って行くとまた分岐が有り、真っすぐ下るとハシゴコース、右に行くと一般コースだ。
 真っすぐ下って行くと次第に傾斜がきつくなり、岩壁帯の上に出る。木の階段と鉄のハシゴでバンドに下りしばらくバンドを歩くと眼下に尖った岩が見え、岩溝の下りになる。ここには木や鉄の階段とハシゴがある。しっかりした鉄の手摺りがあるので安心して下れる。尖った岩の所で一休みする。
 少し下ると左のゲレンデで数パーティーがクライミングをしている。スラブで難しそうな岩だが、雨の中登るとは。この先の下りは緩やかになるが、木の根や岩が多くて歩きにくい。そのうえとても長い。2度折り返してやっとアルジャンティエールに到着した。出た所は駐車場のような所で、ここからバス道を駅まで下り、さらに下るがなかなか着かない。間違えたかと思ったころやっとホテルモンタナに到着した。
 予約メールで154ユーロになっていたので、昨夜マルティニのホテルに100ユーロぐらいの部屋に変えてもらうよう頼んでおいた。しかし100ユーロはBBの値段でハーフボードだと128ユーロになるという。それでOKにしたが、夕食は8時からだというので結局夕食はキャンセルしBBにした。ちなみにBBで100ユーロは9月からのオフシーズン料金である。
 夕方になって雨が上がったので夕食がてら町を散策する。バス停の場所をホテルのマダムに聞くと今日明日の無料パスをくれた。ロープウエー乗り場への道がよくわからなかったが、ホテルモンタナの横からとリゾートマンションの中を抜けて行く道の2つ有ることがわかった。小さな町だがスポーツ用品店がやたらに多い。
 テレビ番組はフランス語ばかりなのでよく分からないが、明日、明後日ともに天気は悪いらしい。

写真


国鉄(SBB)のマルティニ駅




モンブラン・エクスプレスのマルティニ駅




モンブラン・エクスプレスのマルティニからフランス国境までの路線図




スイス国境からシャモニの路線図




線路は深い谷のスリリングな崖の上を走る




この区間は地下鉄の様にサイドレールから給電される




フォルクラ峠への谷




車掌の案内でシャテラード駅を降りる







すぐに代行バスがやって来て車掌を含めて3名が乗った




バスで国境を越えフランスのバロルシン駅で電車に乗り換える
車窓からのモンブラン







モンブラン登山以来4年ぶりのシャモニ駅を降り町を散策する




クールマユールに行く高速バス




駅前ロータリーからプレバンを望む




シャモニの街を散策して地図を買う




モンブラン(4,810m)、ボソン氷河とエギーユ・デュ・グーテ(3863m)




エギーユ・デュ・ミディ(3,842m)




電車でプラ駅に戻りロープウエー駅へ




プラのロープウエー駅




ロープウエーでフレジェールに到着




ラックブランへ出発




ガレ場を抜けて登る




フレジェールを振り返る




スキー場を登る




モンブランの山頂には雲がかかっている




エギーユ・デュ・ドリュ(3,754m)西壁
















メール・ド・グラス氷河の奥にグランド・ジョラス



グランド・ジョラス(4208m)













エギーユ・デュ・ドリュ(3,754m)




グランド・ジョラス(4208m)




Mont Blancは雲の中




ラックブランに到着




ラックブランの小屋




ラックブラン(2,352m)




小屋の横から岩を越えてアルジャンティエール方面に下る




池に急下降







鉄ハシゴの多い下り













下にフレジェールからの道が見える




フレジェールへ2時間の標識







左ル・トゥールの谷奥にバルムのコル




TMB最後の峠、バルムのコル




ル・トゥールを見下ろす




岩壁の下へ下る核心部




アルジャンティエール、グランモンテロープウエー駅を見下ろす







階段とハシゴで下る







アルジャンティエール氷河




ハシゴの急降下が続く










バンドへの下り







下ってきた岩壁




岩壁のゲレンデを登るクライマーたち




樹林に下って一安心




岩壁を振り返る




アルジャンティエール駅が見えた




駐車場に着いた




アルジャンティエールの町をホテルに向かう




やっと町はずれに見つけたホテル




富士国際旅行社オートルート西の常宿ホテル・モンタナ




夕方になって雨が上がったので夕食がてら町を散策する




アルジャンティエール駅







ホテルの裏からグランモンテ・ロープウエー駅へ散策




橋を渡ると正面にグランモンテ・ロープウエー駅




グランモンテ・ロープウエー駅


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ホテルフォルクラツーリング 486 7:50
マルティニ駅 486 7:57 8:01 鉄道
シャテラード駅 1,245 8:45 8:47 代行バス
バロルシン駅 1,380 8:54 9:00 鉄道
シャモニ駅 1,040 9:33 10:16 鉄道
プラ駅 1,092 10:21 10:21  
プラ・ロープウエー駅 1,185 10:31 10:40 ロープウエー
フレジェール駅 1,877 10:46 10:50  
2,171 11:47 11:54  
ラックブラン 2,352 12:23 12:38  
休憩 2,068 13:33 13:38  
ハシゴ下 1,886 14:10 14:14  
アルジャンティエール 1,285 15:45 15:45  
ホテルモンタナ 1,226 15:50  

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8月24日 雨

 朝、窓からモンブランを見るとグーテのピーク辺りまで雲の中だ。少し青空も有るが、今日は一日雨のつもりで支度する。朝食は7時半からだが、お客は少なく7時半には誰もいない。
 8時半にホテルを出てバス停に急ぐ。案の定バスは早めに来た。乗っているお客はほとんどおらず、ガンガン飛ばして、すぐにル・トゥールに到着した。テレキャビンは9時からなのであまり早く着いてもしょうがないのだが。
 テレキャビンとリフトで18ユーロと案外高い。リフトに乗ると風が出て来た。リフトを降り、雨具の上着を着てバルムのコルへ向かう。雨がパラパラと落ちて来た。コルの小屋に着く頃には風と共に強い雨になった。小屋のベンチで雨を避けて雨支度をしながら様子を見る。
 20分程して雨脚が弱まったので出発する。この頃からルプティから登ってくる人が小屋に到着してきた。エレーナ小屋等で見た片手女性がいるグループが上がって来た。しばらく下ると何とエレーナ小屋で会った日本人5人組が上がって来た。日本人女性家族も来た。そしてボナッティー小屋で会ったオーストリアの4人組も1人増強して登って来た。TMB後半で出会ったグループとすれ違う時間帯のようだ。
 一団が過ぎるともう登って来る人は少なくなる。途中のベンチで一休みしてさらに下ると樹林の中のジグザグ道になった。降り切って沢を渡るとアルペットの窓が見える。ここで一休みして地図を広げる。2600mあるようには見えないが、明日の午前中はきつい登りになりそうだ。
 ルプティには小さなキャンプ場とTMBの小屋がある。バス停は無さそうなのでトゥリアンへ向けて下ってみる。ここからフォルクラのコルへは歩いてもすぐに行けそうだが、とりあえずバス停の場所を確認しなくてはならない。後で真っ直ぐバス道に向かって登って行くとバス停があることがわかった。
 聞く人も歩いておらず、レストランなどを探しながら教会の辺りを歩くが肝心のバス停が見つからない。青いバスが来たので追いかけるとポストバスが停まっていた。青いバスはデモッソン湖とトゥリアンを往復するバスでポストバスはマルティニとトゥリアンを往復するバスで、マルティニ行きに乗らなくてはならなかったのだが、マルティニ行きは逆方向と勘違いしてしまい乗り過ごしてしまった。
 歩いてもたいした事はないので、教会の近くのレストランで昼食にする。2時のバスまで時間があるのでレストランで地図で明日のルートなどを確認したりしてからバス停へ向かった。
 青いバスが来たが、マルティニ行きのバスは来ない。あきらめてフォルクラのコルへ向けて歩き出したところポストバスがやって来た。バスの運転手はフランス語なので言っている事がよく分からない。スイスパスを見せて乗車したが、どうやらジープで行くようだ。バスの運転手はバスを車庫にしまい、一緒に近くのボロジープに乗り換えた。ボロジープはものすごい音をたてて坂道を登り、フォルクラのコルへ駆け上がった。
 フォルクラのコルに着いてよく調べると、14時18分のバスは8月15日以降は運休になっていて、12時35分の次は15時35分なのだ。バスの運転手に聞いても話が通じないので、予想するに、青いバスの運転手は私が12時半から待っていたことをポストバスの運転手に話し、かわいそうに思ったポストバスの運転手が自分のボロジープで送ってくれたというストーリーだ。
 ルプティーのバス停はルプティーからバス通りへ向けて10分ほど登った所にある。ツアーの時の到着時刻は確定できないので、12時35分のバスに乗れないようなら歩いてフォルクラのコルへ向かった方が良さそうだ。
 宿にチェックインして、近くを散策しながら明日の予定を考えた。7時の朝食の後出発するとシャンペを3時半のバスに乗るのはギリギリのようだ。少し余裕を見て、朝食はピクニックにして6時に出発することにした。宿のピクニックは14フランから24フランまでバリエーションがある。朝食のピクニックは14フラン相当のサンドイッチとリンゴのセットだ。
 今日の夕食は一人テーブルだ。ここの夕食は少し変わっていて、スープとメインはお代わりを聞きに来る。スープは懐かしいスイスの味だ。料理はイタリアよりもスイスの方がなじめる。

写真


モンブランは雲の中、今日は一日雨のつもりで出発する




ホテルを出てバス停に急ぐ




バスはガンガン飛ばして、すぐにル・トゥールに到着した




モンブランの雲は下がってきた




昨日下ってきたラックプランからの岩場




テレキャビンとリフトで18ユーロと案外高い




テレキャビンは9時からなので少し待たされる




ル・トゥールを見下ろして




シャラミヨンでテレキャビンを降りる




チェアリフトでバルムへ上がる




リフトに乗ると風が出て来た




左上のバルムのコルに小屋が見える




リフトを降りてバルムのコルへ




雨具の上着を着てバルムのコルへ向かう




バルムのコル(2,191m)のフランス側の道標、トリアン方面はスイスとなっている




国境の石とスイス側の道標




バルム小屋




国境のフランス側




国境のスイス側




ルプティへ1時間40分、トリアン1時間50分のスイス側の道標




バルムの小屋に着く頃には風と共に強い雨になった




中に入ってお茶を頼まないとおばさんがフランス語で怒るので
小屋のベンチで雨を避けて雨支度をしながら様子を見る




TMBでルプティから登ってくる人が小屋に到着してきた




ルプティへ向けて下る







バルムのコルを振り返る




TMB後半で出会ったグループが続々と登ってくる




ルプティ(1,300m)の集落を見下ろす




途中のベンチで一休み




明日登るアルペットの窓を見上げる




アルペットの窓(2,665m)へはかなりの登りだ




左のアルペットの窓と右のトリアン氷河




トリアンの集落とフォルクラのコルへ上がる車道が見えてきた




見上げるトリアン氷河




ルブティのTMB小屋




右へ行くとルブティのバス停、まっすぐトリアンへ下る




トリアンの教会




トリアン唯一のレストラン




マルティニ行きのポストバス発見、これに乗れば良かった




14時18分のバスは8月15日以降は運休、次は15時35分発




トリアン(1,279m)




トリアンのバス停から教会を見上げる




バスの運転手が自分のジープでフォルクラのコルへ運んでくれた




フォルクラのコルの駐車場で下車




フォルクラのコル(1,527m)




道路脇の今日の宿




アルペットの窓へ3時間50分の道標




峠からマルティニ方面を望む




ルプティを見下ろす




トリアンの教会を見下ろす


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ホテルモンタナ 1,226 8:29
アルジャンティエールバス停 1,235 8:34 8:37 路線バス
ルトゥール 1,453 8:43 9:01 テレキャビン
シャラミヨン 1,861 9:08 9:10 リフト
バルム 2,203 9:18 9:21  
バルムのコル 2,191 9:36 9:56  
ベンチ 1,858 10:45 10:49  
休憩 1,415 11:40 11:54  
ルプティ 1,328 12:04 12:04  
トリアン 1,308 12:30 14:36 路線バス
フォルクラのコル 1,526 14:41  

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8月25日 快晴

 朝6時過ぎに出発する。辺りは薄明るくひんやりとして良い感じだ。少し寒いので雨具の上着を着て出発する。1時間ほどは水路に沿った水平道を歩く。
 ルプティから上がって来る道を合わせた所にベンチが並んだ休憩場があり、シーズンには店もやっていそうだ。ここから山道になるが緩やかな傾斜が続き、水路に沿った道はなかなか急登にならない。それでもだんだん氷河は近づき高度を上げて行く。
 対岸頭上に見えていた小屋が同じ高さになるとやっと標高が2000mになる。バルムのコルの小屋も見えてきた。少し急登になり壊れた小屋を過ぎ、少し登ると傾斜の緩い広いカールになる。道は頭上の岩壁に向かって登り、岩壁の下を斜上して行く。右手の氷河が近く、とても迫力がある素晴らしい登りだ。その割りに、急登と言うほどの登りではなく、歩きやすい山道が続く。
 短いゴーロ状の登りを過ぎるとやっとコル直下の急登になる。ジグザグに登って行くと上で人の声がし、アルペットの窓に到着する。フォルクラ側から登って来たのは私一人だが、シャンペ側からはTMBのグループが大勢登って来ている。話しからスペイン人のグループらしい。窓からはモンフォーの山が見え、オートルートの道程の長さが感じられる。
 窓から100m程の下りはザレた急斜面で、落石しないよう気を使って下る。ちょうどTMBのトレッカーが登って来る時間帯のようで、すれ違いに気を使う。道はいくつかあるが、ここは右側の道よりも左側の道の方が安定しているようだ。ザレが終わるとゴーロ帯になり、ここも歩きにくい道だ。フォルクラからの道に比べシャンペからの道はかなり歩きにくい。長いゴーロ帯が終わりやっとまともな道になり、一休みする。振り返るとアルペットの窓が小さく見える。
 道は次第に右の沢に向かって下って行き、沢状の底を歩くようになる。左には岩壁が覆いかぶさってくる。やがて遥か前方に牛舎のような小屋が見えるがなかなか着かない。突然幅の広い砂利道に出てそこで一休みする。
幅広い砂利道を下って行くと牛舎があり、その先にアルペット小屋がある。ここまで一般車が入れるので賑わっている。小屋の先で左の山道に入る。分かりにくい所もあるが何とか水路と並行する道に出て、リフト乗り場に到着する。
バス停はこのリフト乗り場の裏の駐車場にある。予想時間通りの時間で歩いたので、3時半のバスまで1時間ほどある。近くのレストランでビールを飲んで旅の終わりを祝った。バスと電車でマルティニのホテルに戻り終了した。

写真


早朝、暗い中頭上のトリアン氷河を見上げて歩く




水路に沿った水平道にはトロッコが




昨日下ったバルムのコルとルプティ




カタカタと聞こえた音は水車だった




トリアン氷河にも朝日があたり始めた




橋の脇にも水路が




水路は続く




氷河が近づいてきた




水平道でやっと氷河の小屋(1,583m)まで登った




シーズン中は賑わいそうな小屋だ




アルペットの窓へ




山道を登る




ようやく少し急登になってきた




広いカールの緩やかな登りになる




トリアン氷河が迫る













バルムのコルと同じ高度まで登った




窓までの急登を前に一休み







トリアン氷河と同じ高度まで登った




アルペットの窓に到着




トリアン方面を見下ろす




最後の急登




トリアン氷河方面




アルペットの窓(2,665m)はTMBのバリエーションルート




アルペット方面を見下ろす




モン・フォール山(3,330m)を望む




左奥にワイスホルン(4,512m)と右奥にダン・ブランシュ(4,357m)
中央奥がオートルートの終点ツェルマット




今日の昼食はちらし寿司




窓から100m程の下りはザレた急斜面で、落石しないよう気を使って下る




アルペットの窓を振り返る




ちょうどTMBのトレッカーが登って来る時間帯のようで、すれ違いに気を使う




長いゴーロ帯が終わり、振り返るとアルペットの窓(左)が小さく見える







道は次第に右の沢に向かって下って行き、沢状の底を歩くようになる




モンフォール山を望む







左には岩壁が覆いかぶさってくる







緩やかなハイキング道を歩く




やがて遥か前方に牛舎のような小屋が見えるがなかなか着かない




幅広い砂利道を下って行くと牛舎があり、その先にアルペット小屋がある




アルペット小屋まで一般車が入れるので賑わっている







小屋の先で左の山道に入る




シャンペ湖まで30分




アルペット小屋とアルペットの窓を振り返る




分かりにくい所もあるが何とか水路と並行する道に出た




樹間に見下ろすシャンペ湖




リフト乗り場に到着




リフト駅の駐車場がシャンペの始発バス停




バスはオルズィエール駅へ向けてガンガン下る、正面奥はフェレの辺り


行動記録
場所 標高 到着 出発  
フォルクラのコル 1,526   6:13
ルプティ分岐1 1,531 6:24 6:24
ルプティ分岐2 1,532 6:39 6:39  
休み場 1,583 7:12 7:25  
休憩 1,943 8:25 8:34  
休憩 2,300 9:28 9:37  
アルペットの窓 2,665 10:37 11:16  
休憩 2,284 12:21 12:34  
車道 1,826 13:37 13:44  
アルペット小屋 1,638 14:10 14:10  
シャンペリフト駅バス停 1,506 14:37 15:37 路線バス
オルズィエール駅 985 16:00 16:09 鉄道
サンブランシエ駅 757 16:17 16:22 鉄道
マルティニ駅 486 16:38 16:38  
ホテルフォルクラツーリング 486 16:41    

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8月26日 晴れ

 朝食はキャンセルして、出発前にホテルでサンドイッチを2個もらい、ダッフルバッグを担いでザックを手に持って駅に向かう。ひとつ早い列車が来たのでフィスプまで行くことにする。フィスプ乗り継ぎの列車はチューリッヒ空港行きではなくベルン乗り換えになるのでこれは見送って、サンドイッチを食べながら次の列車を待つ。
 チューリッヒ空港駅には定刻に到着しチェックイン2へ向かう。チェックイン端末は1回目はうまく動作せずヒャッとしたが、リトライしてOKになった。ダッフルバッグを預けチケットコントロールへ。
 B8ゲートは左へ。エスカレーターで下るとB10ゲートが右にあるが、少し左へ行きさらに直進する。セキュリティーチェックを過ぎエスカレーターで下の階に行くとゲート待合室がある。ここにも免税店や飲み物の自動販売機がある。
 アムステルダム行きの機内では1時過ぎに昼食が出る。昼食といっても小さなサンドイッチ2個と飲み物といった簡素なもので物足りない。何か別に食べ物を持っていたほうが安心だ。
 アムステルダム空港ではC6ゲートに到着し、中央広場までかなり歩く。中央広場のパスポートコントロールの手前でゲートを確認するが、変更は無かった。F7ゲートはFゲートの先端でかなり遠い。セキュリティーチェックは搭乗エリアの手前なのでチューリッヒ空港で買った飲み物もまだ捨てる必要は無い。ただし、アムステルダム空港の水が2.5ユーロ、コーラが1.5ユーロとチューリッヒ空港の自動販売機よりも安い。
 セキュリティーチェックをしてすぐに搭乗となる。機材は珍しくボーイング747だが、満席である。アムステルダムを飛び立って夕食までの時間が長い。夕食を済ませて早く寝てしまいたいところだが、日本時間の午前2時になってようやく飲み物が始まる。夕食の味、内容はまずまずで、同じ経営なのに昨年のエールフランスとは随分違う。

行動記録
場所 標高 到着 出発  
ホテルフォルクラツーリング 6:30
マルティニ駅 6:35 6:39 鉄道
フィスプ駅 7:19 7:57 鉄道
チューリッヒ空港駅 10:16 10:16 鉄道
チューリッヒ空港 10:21 12:30 航空機
アムステルダム空港 14:05 17:40 航空機

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8月27日

 成田空港には定刻に到着したが、残念ながらこの期間帯にはリムジンバスは無く、電車に乗り、無事帰宅した。
行動記録
場所 標高 到着 出発  
成田空港 11:40 12:20
成田空港駅 12:25 12:47 鉄道

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