フランス モンブラン登山とシャモニハイキング
(グーテ小屋、プレバンのコル、ラック・ブラン、モンタンベール)
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コース概要

  2006年 8月12日 成田空港=アムステルダム空港=ジュネーブ空港=シャモニ・ホテル・クレテブランシュ
8月13日 ホテル=プラン・プラ~ブレバンのコル~プラン・プラ=シャモニ・ホテル
8月14日 シャモニ(休養)
    8月15日 ホテル=レ・ズーシュ駅=ラ・シャレットゥ駅~ベルビュー駅=ニ・デーグル駅~テートルース小氷河~グーテ小屋
    8月16日 グーテ小屋~テートルース小氷河~ニ・デーグル駅=ベルビュー駅~ラ・シャレットゥ駅=レ・ズーシュ駅=シャモニ・ホテル
    8月17日 ホテル~プラ駅=フレジェール駅=アンデックス駅~ラック・ブラン~フレジェール駅~プラン・プラ駅=シャモニ・ホテル
    8月18日 ホテル=プラン・ド・レギュイーユ駅=エギュイーユ・デュ・ミディー駅=プラン・ド・レギュイーユ駅~モンタンヴェール駅=シャモニ駅~シャモニ・ホテル
    8月19日 ホテル~シャモニ駅=ジュネーブ空港=アムステルダム空港=
    8月20日 =成田空港
 高校時代の友人と家内の3人でモンブラン登山を計画。残念ながら降雪のためグーテ小屋で下山となったが、シャモニでのハイキングを楽しんだ。

8月12日

 成田空港からアムステルダム空港経由でジュネーブ空港へ行く。空港から専用車で深夜にシャモニのホテルに到着した。

写真
朝6時半の電車で新宿へ向かい、9時過ぎに成田空港第一ターミナルに到着した。前日のイギリスでの飛行機テロ逮捕事件の影響とお盆休みのピークで混雑が心配されたが、さほどの事は無く一安心した。

順調にチェックインしてKLMのアムステルダム行きに搭乗する。機内は寒かったが、毛布にくるまってよく寝た。アムステルダムでの乗り換えは4時間以上あったのだが、これがくせ者で、待っているうちにジュネーブへのフライトの出発ゲートが変更になっていた。到着時にディスプレーで出発ゲートに変更が無い事を確認して空港内を散策し、搭乗時間にそのゲートへ戻った所誰も居ない。あわてて出発ゲートを調べ、走ってやっと搭乗に間に合った。
 


KLMで成田空港を出発




オランダ・スキポール空港で4時間待ち


アムステルダムは雨だったので心配したが、ジュネーブも雨だ。スーツケースを受け取って到着ロビーで待ち合わせていた運転手に会う。手配してあった車に乗り、シャモニへ向かう。11時過ぎにシャモニのホテル・クレテブランシュに到着した。雨が降り、驚くほどの寒さだ。雨具を着て、近くのカフェに行き、我々が一週間泊まるホテルのオーナーでツェルマットでガイドをしている河野さんと30分ほどのミーティングをした。
 


ジュネーブ空港から専用車でシャモニのホテルへ




河野さんとのミーティング




ホテルLes Cretes Blanchesのロッジ風のベッド


昨日辺りからヨーロッパに寒気が入り、突然冬の寒さになってしまったそうだ。モンブランの登山日も変更になるかもしれないとの事。それにしても今晩のシャモニは夏とは思えない寒さだ。
 


行動記録
場所 標高 到着 出発  
成田空港   8:59 11:10 KLM
アムステルダム空港   15:38 20:20 KLM
ジュネーブ空港   21:37 22:10 専用車
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1034 23:12    


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8月13日

 小雨の中、午前中は2000年10月以来6年ぶりのシャモニの市内観光をした。午後はモンブラン登山の足慣らしにプレバンのコルへ雪のハイキングに出かけた。


写真
今日は午後から天候が回復するかもしれないので、午後からハイキングに出掛ける事に変更した。午前中は雨のシャモニの町を歩き回って買い物をする。エギュイーユ・デュ・ミディーのロープウエー駅前のマムートのプロショップでは山靴、アイゼン、ピッケルなどのレンタルをしていた。
 


ホテル近くのスーパーマーケット




雨のシャモニの町を歩く













パルマとソシュールの像







シャモニ駅方面




山は雲の中




エギュイーユ・デュ・ミディーへのロープウエー




エギュイーユ・デュ・ミディーのロープウエー駅







エギュイーユ・デュ・ミディー経由イタリアのエル・ブロンネルまでの運賃表




チケット売り場の「視界ゼロ」の表示


我々の宿泊しているホテル・クレテブランシュはシャモニ中心の教会の近くにあるので、スーパーマーケットやレストランが近くにたくさんあり、大変便利だ。近くのスーパーマーケットで食料や水を買い込みホテルに戻る。シャモニの水道水は飲めるそうだが、安全のためミネラルウオーターを飲むことにする。

ホテルに戻って支度をしてプラン・プラへのテレキャビン乗り場へ向かう。教会を右に見て道路を真っすぐに10分ほど登って行くとプラン・プラへのテレキャビン乗り場に到着する。朝よりは小降りになったが、相変わらず時々小雨が降る天気だ。
 


教会の脇を通ってテレキャビン駅へ向かう




車道だが結構な登りだ




テレキャビンでプラン・プラに上がり、プレバンのコルへハイキング


プラン・プラのレストランでスープとサンドイッチを注文して昼食にする。天気が悪いので、今日はブレバンまで登らず、ブレバンのコルまで登って引き返すことにする。
 


プラン・プラ(1,999m)のレストラン


ヤナギランの咲くスキー場の広い車道を登り、上のレストランを過ぎるころには雨が雪に変わってきた。霧のため気がつかなかったが、山道に入ると新雪がかなり積もっている。この時期に標高2000m辺りで雪に降られるとは、なかなか強い寒波が来たようだ。
 


ヤナギランの咲くスキー場の道を行く




2000メートルを越えると新雪




スキー場の道路を登る




山道に入る


登るにつれて雪の降りが強くなり、10センチぐらいの積雪になってきた。トレースは消えているが岩の多い道でルートはわかりやすい。登って行くと左の草付きの斜面から雪崩れている所があった。
 





久しぶりの雪山




プラン・プラのレストランを見下ろす




プレバンのコルへ




しだいに積雪が増えてくる





さらに登り左の稜線上に出るとコルは近い。しばらく稜線通しに登り、稜線の左をトラバースするとブレバンのコルの道標が見えた。
 


プレバンのコル(2,368m)に到着




ブレバンのコルの道標にて


少し休んで、すぐに下る。下りは念のためショートロープで行くことにする。下に着く頃には雪は止み、霧も少し薄くなってきた。こんな天気でもロープウエーでブレバンまで上がって行く観光客がかなりいるのには驚きだ。
 


下りは念のためショートロープで










雪は止み、霧も少し薄くなってきた







プレバンの山頂へ上がるロープウエー




ブレバンのコル方面を振り返る





テレキャビンでシャモニへ下り、まだ時間があるので散歩がてら、エギュイーユ・デュ・ミディーのロープウエー駅辺りまで土産物を買にぶらついた。ホテルに戻り6時に夕食に出たが、レストランは7時からなのでなかなか食事にありつけない。人気がありそうなイタリアレストランで夕食にした。
 


行動記録
場所 標高 到着 出発  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034   12:34
テレキャビン駅 1,087 12:45 12:49 テレキャビン
ブラン・ブラ駅 1,999 13:00 13:44  
ブレバンのコル 2,368 14:50 15:00  
ブラン・ブラ駅 1,999 15:55 16:14 テレキャビン
テレキャビン駅 1,087 16:25 16:25  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034 16:37    


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8月14日

 予定していたモンブラン・デュ・タキュールでの高所順応訓練は積雪と強風のため中止になったので、ホテルでゆっくり休養した。

写真
朝6時に起き、朝食を済ませて7時半にエギュイーユ・デュ・ミディーのロープウエー駅へ向けて出発する。早朝には見えていたブラン・ド・レギュイーユ辺りは再び雲に覆われてしまった。ガイドとは8時に待ち合わせである。気温は8度だが、雪山用に厚着をしているので汗がにじむ。

駅に着くとガイドは既に来ていた。今日のガイドはリカさんというスウェーデン出身の女性である。早速ミーティングをするが、状況は良くない。まず、上はかなりの積雪で行動は困難なようだ。また、上のロープウエーは雪のためまだ営業運転が始まっていない。さらに、40メートル近い風が吹いているそうだ。結論として、今日予定していたモンブラン・デュ・タキュールでの高所順応訓練は中止になった。

今、メンヒに行っているチーフガイドのフィリップさんと連絡をとり、場合によっては午後、テートルース小屋まで入るかもしれないとの事だ。今日テートルース小屋に入った方がありがたいが、テートルース小屋付近の積雪も1メートル近いらしい。ともかく、金曜日から入って来た寒気の降雪は相当なもののようだ。

ホテルに戻り、午前中は電話連絡待ちで、一寝入りしてゆっくり体を休める。結局、フィリップさんとは連絡が取れず、予定通り明日の朝8時にホテルから出発するとの電話が11時に入った。

午前中は雨が降ったり止んだりだったが、午後は日も差すようになった。昼食後、シャモニの町をぶらぶらと土産物屋やスーパーマーケットをのぞいて歩き回った。駅前のバス停のチケット売り場で帰りのジュネーブ空港へのバスチケットを買い、ホテルに戻る。

夕食は近くのレストランで軽く済ませ、明日の仕度をして、早々に寝た。
 





夜になってブラン・ド・レギュイーユが見えるようになった


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8月15日

 ガイドと合流し、車でレ・ズーシュのロープウエー駅へ。ロープウエーで上がり、ベルビュー駅から鉄道でニ・デーグル駅へ上がる。ニ・デーグルからモンブランの登山開始だ。テートルース小屋の先からアンザイレンして積雪の岩尾根を登る。最後は固定ロープに頼ってグーテ小屋に到着した。

写真
朝、8時前にガイドのリカさんが車でホテルに迎えに来た。車にリュックを積み、レ・ズーシュ駅へ向かう。レ・ズーシュ駅の駐車場に車を止め、ラ・シャレットゥ駅へのロープウエーのチケットを買う。ここでガイドのフィリップさんと合流する。
 


車にリュックを積みレ・ズーシュ駅へ向かう




モンブラン方面を見上げる、右の尖った山がエギュイーユ・デュ・グーテ(Aig.du Gouter 3,817m)




エギュイーユ・デュ・ミディー(Aiguille du Midi 3,842m)




レ・ズーシュ駅の駐車場に到着










ガイドのフィリップさんと合流


ロープウエーでブレビューへ上がり、丘を少し下ってニ・デーグル駅へのモンブラン登山鉄道の駅に着く。ここからモンブランの山頂は見えないが、エギュイーユ・デュ・グーテの山頂が間近に見える。
 


シャモニ―入口の岩壁群




ラ・シャレットゥ駅から鉄道のベルビュー駅へ向かう




ヴォザ峠(Col de Voza 1,650m)方面
サンジェルベから上がってくるトラムウェイ・ド・モンブラン(TMB)




ベルビュー駅への下り




モンブラン登山者で賑わうベルビュー駅




前方にエギュイーユ・デュ・グーテとモンブラン







電車が上がってきた


電車は急勾配をニ・デーグルへ向けて上る。ニ・デーグルの駅は殺風景な所で、駅舎以外には何も無い。せかされるように駅を出発する。幅の広い道を少し行くと左に山道になる。直進するとレストランがあるそうだが分岐からは見えない。岩がごろごろする単調な登りを30分ほど行き、一休みする。風が無いと暑いくらいなので衣服を調節する。
 








終着駅ニ・デ―グル




ニ・デ―グル駅から登山スタート













岩がごろごろする単調な登りを30分ほど登り一休み




岩がごろごろする単調な登り




風が無いと暑いくらいだ


道に残っている雪も登るに連れて増えてきた。稜線近くには鹿のような動物がいる。単調な登りを繰り返すと前方に避難小屋が見えてきた。ここでルートは右に曲がり、稜線上に出る。この辺りから前方にエギュイーユ・デュ・グーテが、左手にエギュイーユ・デュ・ミディーが見えるようになった。今日は素晴らしく展望が良い。少し登った所で一休みする。
 


前方に避難小屋が見えてきた




避難小屋を見上げる




前方に聳えるエギュイーユ・デュ・グーテ(Aig.du Gouter 3,817m)




避難小屋の前で一休み





雪が解けて凍った所があるので、ここでアイゼンとハーネスをつける。ツヅラ折れの岩の道がしばらく続く。左手にはエギュイーユ・デュ・ミディーが、眼下にはシャモニの谷が眺められる。しばらく登るとやっと小雪渓の右上にテートルース小屋が見えた。テートルース小屋はルートから外れているので行くと遠回りになる。雪原の上に聳えるエギュイーユ・デュ・グーテを眺めながら岩稜で一休みする。中央を左上する岩稜がルートで、その左が難所のクーロアール。
 





左手にはエギュイーユ・デュ・ミディーを見て登る







アイゼンとハーネスをつけて登る







ニ・デーグル方面を見下ろす










小雪渓の右上にテートルースの小屋が見えた




眼下に見えるシャモニの町




左手にエギュイーユ・デュ・ミディーを眺めながら登る




登ってきた岩稜を振り返る




テートルース小屋が近づいた




エギュイーユ・デュ・グーテを見上げる




プラトーの上に聳えるエギュイーユ・デュ・グーテ




岩稜で一休みする





ここからはガイドとロープを結んで行く。まず、広いプラトーを歩き、やがて雪壁の登りになる。登るに連れて傾斜が急になり、苦しい登りだ。雪壁を登り切るとワイヤーのある岩稜を斜上してクーロアールに到着する。
 





雪壁は登るに連れて傾斜が急になり苦しくなる





難所のクーロアールはすっかり雪に覆われ、雪も締っているようで心配無さそうだ。それでもガイドにせかされ一気に駆け抜ける。高度は3000mを少し越えた程度だが、一気に駆け抜けるのはかなりきつい。クーロアールを過ぎると、グーテ小屋へ向けてひたすら岩稜を登る事になる。高度差700mで富士山の七合目から山頂への登りと同じ高度だが、雪とミックスした岩稜の登りはなかなかしんどい。西風も強く、時々風でバランスを失いそうになる。モンブランの稜線ではもっと強い風が吹いているのだろう。
 


クーロアールはすっかり雪に覆われ、雪も締っている




クーロアール手前の登り




クーロアールを一気に駆け抜ける




遥か頭上のグーテ小屋を目指して岩稜を登る




苦しい登りだ


グーテ小屋は頭上にかぶさるように見えるのだが、なかなか近づかない。登るに連れて傾斜もきつくなってくる。小屋直下の100mは傾斜がきついがワイヤーがフィックスしてあり登りは楽になる。
 


ワイヤーがフィックスしてあり登りは楽になる


登り切った所にグーテ小屋があり、そのまま小屋に入る。暗い前室でアイゼン、ハーネスを外し、食堂で一休みする。天候が良くないのでグーテ小屋はさほどの混雑ではない。部屋は3人2畳ほどで日本の山小屋よりゆったりしている。とは言え、初めはすいていた部屋も続々と人が増え、満員になっていった。
 


エギュイーユ・デュ・グーテの岩稜をグーテ小屋から見下ろす




グーテ小屋のテラス




グーテ小屋からジュネーブ方面の展望




遥か下にヴォザ峠




ゆったりしたグーテ小屋のベッド





夕食は6時に始まる。まずチーズとパンから始まり、スープ、パスタ、肉料理と続き、最後はデザートとなる。夕食後ガイドと明日の行動について話し合う。朝食は2時と8時のどちらかになるので、2時に起床して状況を判断する。天候が悪ければ食事をして、天候の回復を待って再び寝るという事になった。
 


ガイドのリカさん、フィリップさんと





既に夕刻から雲に覆われ、雪が降り出しており、明日の朝はストームが来る予報なのでモンブラン登頂の可能性はかなり厳しくなってきた。とりあえず登頂の仕度をして寝るが、ダイアモックスのおかげで度々、外のトイレに行くことになる。その都度、積雪は増し、登頂の期待は薄れて行く。
 


しだいに積雪が増してきた




モンブランは雲の中、天候は下り坂だ


行動記録
場所 標高 到着 出発  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034   7:52
レ・ズーシュ駅 993 8:03 8:14 ロープウエー
ラ・シャレットゥ駅 1,801 8:22 8:22
ベルビュー駅 1,794 8:25 8:43 鉄道
ニ・デーグル駅 2,367 8:55 9:02  
休憩 2,572 9:30 9:36  
避難小屋 2,772 10:14 10:30  
岩尾根・アイゼン装着 2,872 10:53 11:12  
テートルース雪渓の脇 3,135 12:08 12:20  
雪壁・アンザイレン 3,310 13:07 13:10  
クーロワールの先 3,402 13:37 13:42  
グーテ小屋 3,814 16:00    


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8月16日

 今朝も風雪が続いている。天候回復の見込みが無いのでガイドの判断でモンブラン登頂は断念して下ることになった。クーロワールで雪崩に遭いながらも無事にニ・デ―グル駅に下山した。

写真
朝2時に起きて食堂へ行く。食堂は暗く誰も居ない。外は相変わらず風雪である。この天気なので2時の食事は全てキャンセルになったようだ。トイレに行ってからベッドに戻る。

8時前に起きるが、相変わらずの天気だ。大きなボールに入ったココアとパンの簡単な朝食を食べながらガイドから今後の行動を聞く。今日、明日とも天候の回復の可能性が低いので朝食後、すぐに仕度をして下山する事に決定した。トイレに寄ってから急いで部屋に戻り、下りの仕度をする。雪が深そうなのでオーバーパンツとスパッツを着ける。ヘルメットにゴーグルを付け、ハーネス、アイゼンを付け、少し時間がかかった。ともかく、まだ風雪があり、雪も深かそうなのでフル装備で下ることにする。

フィリップとロープを結び、トップで下る事になった。外に出て下りのルートを見ると、皆待機しているようで全くトレースが無い。小屋の直下の急斜面はガイドの指示でピッケルを使わずに両手でワイヤーを掴んで下る。時に腰近くまでのラッセルがあり、足元の雪が谷底へスパッと落ちて行く。トップは苦しいが、なかなか楽しい。振り返ると、上から待ってましたとばかりに待機していた連中がぞろぞろと降りて来るのが見える。

グーテ小屋直下の悪場を過ぎるとワイヤーは無くなり、ピッケルで下る。悪場が終わったとは言え両側は切れ落ちており、相変わらず気が抜けない。そしてワイヤーが無い分ルートファインディングが難しくなる。わからない所はガイドの指示で行くのだが、岩より雪の斜面を行くように指示されるので辛い。ロープで確保されているので心配無いのだが、急斜面に積もった雪は足元が心配だ。
 


グーテ小屋を振り返ると大勢続いて下って来ていた




苦しい岩稜の下りが続く


傾斜がやや緩くなった辺りからガイドのフィリップがトップを行くようになった。スピードアップのためロープを延ばしながら下り、下で確保して、近付いたらさらに下るというように行く。遥か下に見えたテートルース小屋が近く見え、いよいよクーロワールへの下りになる。
 


グーテ小屋と岩稜を振り返る




下るにつれて傾斜が緩む




テートルース小屋の雪原




ほぼ岩稜を下り終え余裕が出てきた




岩稜下部を振り返る




グーテ小屋を見上げる




急な岩稜帯が終わってホッと一休み




チーフガイドのフィリップ




テートルース小屋を見下ろす


雪の状況はかなり悪くなっている。岩稜から右に雪壁を斜めに下るのだが、雪崩れてきたら一気に谷底へいってしまいそうな斜面だ。降雪の後なので雪壁を慎重に下る。ここで初めて登って来たパーティーとすれ違う。雪と岩のミックスした急斜面を下り、クーロアールのワイヤーにたどり着いた。

クーロアールのワイヤーは中間点ではかなりの高さになるので、ワイヤーにカラビナをかけてそれにロープをかける。クーロアールの中間点まではあまり危険は無いが、問題は後半である。ガイドがクーロアールを抜けた時にチリ雪崩が始まった。膝上まで埋まりながら雪崩をやり過ごし、急いでクーロアールを抜けた。と同時に大きな雪崩がザーッと背後を通り過ぎて行った。
 


雪の不安定なクーロアールのトラバース。手前が雪崩れの跡


簡単な岩稜を少し下ると雪壁の上に出て、ここでロープを外す。テートルース小屋を左に見て雪原を一気に下る。下った所の岩の近くで一休みする。後は腐った雪まじりの道をジグザグに1ピッチ下りアイゼンを外す。
 


テートルース小屋を左に見て雪原を一気に下る







エギュー・ドゥ・グーテを背に雪原を下る




エギュー・ドゥ・グーテを振り返る




腐った雪まじりの道を下る







テートルース小屋


ここからはめいめい、適当にニ・デーグル駅へ向かって下る。下るにつれて暑くなってきた。駅に着き、行動食を食べていると30分程で電車が上って来た。驚いた事に、電車は観光客でいっぱいだ。彼らは近くを散歩して、レストランに寄って帰るらしい。
 


ニ・デーグル駅へ到着




ガイドのフィリップさん、リカさんと




ガイドのリカさんと




電車がやってきた


ブレビュー駅で電車を降り、ラ・シャレットゥ駅からロープウエーで下る。ガイドのフィリップの車でホテルまで送ってもらい、山行は無事終了した。夜は近くのレストランで久々のビールを飲み、登頂はできなかったが楽しかったモンブラン登山を祝した。
 


ヴォザ峠へ向けて下る







ベルビュー駅からロープエーのラ・シャレットゥ駅へ向かう




ブレビュー駅から望む白く輝くエギュイーユ・デュ・グーテ


行動記録
場所 標高 到着 出発  
グーテ小屋 3,814   9:17  
テートルース雪渓 3,205 11:43 11:56  
避難小屋手前の岩稜 2,877 12:40 13:00  
ニ・デーグル駅 2,367 13:59 14:30 鉄道
ベルビュー駅 1,794 14:40 14:40  
ラ・シャレットゥ駅 1,801 14:45 14:57 ロープウエー
レ・ズーシュ駅 993 15:04 15:14
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034 15:30    


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8月17日

 今日は家内が休養日なので友人と二人でラック・ブランをハイキングする。シャモニからレ・プラへ歩いてロープウエーとリフトでランデックスへ上がる。ランデックスからハイキングをスタートし、ラック・ブランからフレジェールに下り、プラン・プラへ歩く。プラン・プラからはテレキャビンでシャモニに下る。

写真
朝、8時にホテルを出発し、レ・プラへ向かう。シャモニからレ・プラへは鉄道やバスでも行けるが遠くはないので歩いて行く。スポーツセンターの横を抜けて林の中の道を散歩しながらレ・プラへ向かう。今朝は高曇りだが、周辺の山々和よく眺められる。気持ちの良い朝の散歩である。
 


高曇りでミディ針峰群は見える




今日もモンブランは荒れているようだ




レストラン「さつき」の先で右に入る




散歩道からドリュも眺められる










静かな散歩道を行く




エギュイーユ・デュ・グーテから上は雲に覆われている




ドリュも雲行きが怪しい




正面にレ・プラからフレジェールへ上がるロープウエーが見える




シャモニからの電車




レ・プラから見上げるドリュ(Aig. du Dru 3,754m)


レ・プラのロープウエー乗り場はまだ閑散としていたが、切符を買っているうちにだんだん人が増えてきた。ヘルメットとロープを持ったクライマーのグループも乗って来た。ロープウエーはゴルフ場の上を越えて樹林の斜面を上りフレジェールに到着する。フレジェールからは6人乗りのリフトになる。少し寒いので1枚着てリフトに乗る。
 


レ・プラのロープウエー乗り場




ロープウエーから雲に覆われたモンブラン方面を望む




アンデックス~ラック・ブラン~フレジェール~プラン・プラのハイキングコース




レ・プラのゴルフコースの上を過ぎる




ドム・デュ・グーテの雲が切れてきた




ドリュの左にエギュイーユ・ヴェルト(Aiguille Vert 4,122m)




フレジェールに到着、リフトに乗り換える




エギュイーユ・デュ・ミディーの右のモンブランは雲の中




エギュイーユ・デュ・グーテを望む


エギュイーユ・デュ・ミディーを背に岩の多いスキー場の上を上って行く。正面には岩壁が聳え、素晴らしい眺めだ。到着したアンデックスの岩壁には既にいくつかのパーティーが取り付いている。一休みして見物する。
 


フレジェールからリフトで岩交じりのスキー場を上がる




左のロープトー




グラン・モンテ方面




リフトから振り返るヴェルト、ドリュとメール・ド・グラス




リフトでランデックスに上がる




岩壁に囲まれたランデックス




登攀の支度をするパーティー




登攀するパーティー




モンブラン方面を望む




モンブランは雲の中




ミディー針峰群




メール・ド・グラス奥のグランド・ジョラスも雲の中




モンタンヴェールを見下ろす


ラック・ブランへは岩壁を左に見てスキーコースに沿って下る。左上からのスキーコースと合流した所から右に下る山道があり、この道からラック・ブランへ行く。しばらく岩の中の道を下り気味に行き、小さな沢を越えた辺りから水平道になる。
 





岩壁を左に見てスキーコースに沿って下る




ランデックスのリフト駅と岩壁










エギュイーユ・ヴェルト(Aiguille Vert 4,122m)とドリュ(Aig. du Dru 3,754m)










ラック・ブランへ少し下る










しばらく岩の中の道を下り気味に行く








火口壁のような幅広い岩壁が目の前に広がるとカールへ向けて下りになる。垂壁に近い岩壁だが、ここにも3パーティーが取り付いていた。岩壁を回り込む手前で一休みして眺めを楽しむ。右奥のモンブランやメール・ドゥ・グラス氷河の奥のグランドジョラスは相変わらず雲の中だが、眼前に聳えるドリュが素晴らしい。
 





フレジェールのロープウエー駅を見下ろす




赤い針峰群の屏風の岩壁、左の岩には2パーティーが取り付いている




少し下って岩壁を回り込む




赤い針峰群







2パーティーが取り付いていた大きな岩峰







岩壁を巻いて行く




モンブランは相変わらず雲の中













岩壁を回り込む


しばらく水平道を行くと右下にフレジェールの駅が見え、フレジェールから登って来る人が見える。やがてフレジェールからの道を合わせるとラック・ブランへの登りが始まる。わずかな登りでラック・ブランに到着した。
 


下にフレジェールからの道が見える




フレジェールとの分岐




ラックプランへの登り





ラック・ブランに到着

ラック・ブランの池は氷河から流れ出たような白ぽい緑色の水をたたえている。右から山岳ホテルの下を通って小さな丘を登ると奥の湖が見下ろせる。ここでしばらく休んで眺めを満喫する。
 


氷河の水をたたえるラック・ブラン




ラック・ブランの山岳ホテル




ラック・ブランから望むトゥール氷河とアルジャンティエール氷河




ドリュを背にしたラック・ブラン、グランド・ジョラスとモンブランは雲の中




ラック・ブランを見下ろす




ラック・ブランの奥の池




ラック・ブランを見下ろす


来た道を分岐まで引き返し、その先はフレジェールへの道を下る。ラック・ブランは人気があり、アンデックスから、フレジェールから続々と人が登って来る。フレジェールへの道はシャモニ針峰群を正面に見てダイナミックに下って行く。途中の見晴らしの良い所で一休みする。
 


ラツク・ブラン(Lac Blanc 2,352m)







小屋の右はアルジャンティエールへの道







フレジェールとアンデックスの分岐







左にバルムのコル(2,167m)右にアルジャンティエール氷河




フレジェールへの途中にある小さな池
















フレジェール駅へ向けて下る










沢山の人がラック・ブランへ登ってゆく




モンタンヴェールを望む




エギュイーユ・ヴェルト(Aiguille Vert 4,122m)とドリュ(Aig. du Dru 3,754m)







赤い針峰群を見上げる











少し下って、後はトラバース気味の下りが続く。フレジェールの下に着き、ひと登りでフレジェールの駅に到着する。ここでトイレを借りて一休みする。
 


フレジェールの手前からヤナギランとドリュ







フレジェールのロープウエー駅に到着


プラン・プラへの道はロープウエー駅の左下にある。少し下り、リフト乗り場の下を回り込んで樹林の中へ入る。しばらく樹林の中の水平道を行くと突然、急な下り階段がある。階段は急だが手摺が付いているので危険は無い。
 





ランデックスへのリフト駅を見上げる




明るい樹林の間を行く










突然、急な下り階段がある


道は開けたカール状を行くようになり、車道を横切る。再び樹林の中に入ると小さな尾根を回り込みシャルラノンへ下る。シャルラノンは大きな岩が点在するカールの底のような所で水場もある。ここで一休みする。
 


シャモニの町を見下ろして歩く




TMBのルートになっているせいか行き交う人も多い




開けたカール状を行く






















シャルラノンは大きな岩が点在するカールの底のような所




シャルラノンの水場




シャルラノンからエギュイーユ・デュ・シャモニの眺め








車道を横切り岩と潅木の間を通って行くと道標がある。左へ行くとシャモニへ下る道だ。右へ行くと300mぐらい登ってプラン・プラへ行く道がある。我々は直進してプラン・プラへ向かう。樹林の中を登り気味に行くと尾根を回り込んだ所が岩になっており崖側にネットが張ってある。
 


崖側にネットが張ってある


樹林を抜けると車道を横切りカール状の中をトラバース気味に登って行く。リフトの新設工事をしていて、工事の音がにぎやかだ。プラン・プラのレストランが次第に近づき、登りになる。見上げると初日に登ったブレバンのコルへの道が見える。雪はほとんど消えて夏道になっている。
 





プラン・プラとブレバンを見上げる




少し下ってプラン・プラへ登り返す













プラン・プラへの登り







すっかり雪が無くなったブレバンのコルへの登り




赤い針峰群とフレジェール方面を振り返る




モンブラン方面はまだ雲の中




ブレバン(Le Brevent 2,524m)を見上げる




ブレバンへ上がるロープウエー




プラン・プラへ下る


プラン・プラのレストランから駅に下り、駅前のレストランでビールで乾杯する。今日は一日モンブランを眺めていたが、ドーム・デュ・グーテまでは見えるもののモンブランは一日中雲の中だった。明日歩く予定のプラン・ドゥ・レギュイーユからモンタンヴェールへのハイキングコースをプラン・プラからゆっくり眺めて、テレキャビンでシャモニへ下りホテルへ戻る。夕食はホテルの近くの日本食レストラン「さつき」へ行った。
 


エギュイーユ・デュ・グーテ




プラン・ドゥ・レギュイーユ、左にモンタンヴェールへのハイキングコース




左へモンタンヴェールへ




左の稜線を越えるとモンタンヴェールへの下り




テレキャビンでシャモニへ下る




ジグザグのシャモニへの下山路










シャモニのホテル・クレテブランシュ(Les Cretes Blanches)













日本食レストラン「さつき」で夕食




モンブランビール




シャモニの夕暮れ


行動記録
場所 標高 到着 出発  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034   8:00
レ・プラ ロープウエー駅 1,070 8:55 9:17 ロープウエー
フレジェール駅 1,902 9:23 9:30 リフト
アンデックス駅 2,406 9:40 9:48  
岩峰基部 2,293 10:47 11:06  
ラック・ブラン 2,361 11:50 12:20  
展望の良い丘 2,114 13:04 13:23  
フレジェール駅 1,902 14:05 14:25  
シャルラノン 1,826 15:14 15:30  
プラン・プラ駅 1,999 16:34 17:04 テレキャビン
シャモニ テレキャビン駅 1,087 17:15 17:15  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034 17:28    


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8月18日

 エギュイーユ・デュ・ミディーでのんびりモンブランを眺めて、プラン・ド・レギュイーユへロープウエーで下り、ミディ―針峰群の中腹をモンタンヴェールへハイキングしてドリュを眺めた。鉄道でシャモニに戻り、シャモニでの登山とハイキングを終了した。

写真
昨夜は強い雨が降ったが、朝起きると素晴らしい天気だ。エギュイーユ・デュ・ミディーには朝日があたり、輝いている。早々に朝食を済ませて仕度をして、予定より早く7時50分にホテルを出発した。
 


シャモニの町から雪煙上がるモンブランを見上げる




青空に聳えるエギュイーユ・デュ・ミディー


エギュイーユ・デュ・ミディーのロープウエー駅には8時前に着き、まだこんでいなかったので8時の便に乗ることができた。途中のプラン・ドゥ・レギュイーユで乗り換え、エギュイーユ・デュ・ミディーへ向かう。ロープウエーは岩壁すれすれに登って行く。右手にはエギュイーユ・デュ・グーテの斜面が近く見える。
 


8時のロープウエーに乗ることができた




プラン・ドゥ・レギュイーユからロープウエーは岩壁すれすれに登って行く





エギュイーユ・デュ・ミディー駅に到着し、まずモンブランのテラスへ向かう。ここでしばらく雪煙の上がるモンブランを眺める。エギュイーユ・デュ・グーテのグーテ小屋は見えないが、苦闘した岩稜が懐かしい。エギュドゥグーテの上にはこんもりとした白いドーム・デュ・グーテが高度差500mで聳え、その左手にさらに高度差500mのモンブランが聳えている。登頂はできなかったが、今回のツアーで初めてじっくり眺められたモンブランである。下に目をやると、モンブランから落ちるボソン氷河が荒々しい。
 


雪煙上がるモンブラン(Mont Branc 4,807m)




グーテ小屋からモンブランへの稜線










頭上のピトン・セントラルの展望台を見上げる




グランドショラスを横にヴァレ・ブランシュへ下る登山者










ミディ針峰群




中央にイタリア・スイス国境のグラン・コンバン(Grand Combin 4,314m)、その右に尖ったマッターホルン




モンブランをバックに




エレベーターで上の展望台へ




ロープウエーの展望台へは階段で上がる




モン・モディ方面
















エルブロンネへの三連ロープウエー













モンブラン・ド・タキュール(4,247m)、モン・モディ(4,336m)とモンブラン(4,807m)







ヴォザ峠を見下ろす







グーテ小屋への登り(ルートは手前の尾根の陰で見えない)




エギュー・デゥ・グーテの山頂(グーテ小屋は右崖縁の少し奥)




ドーム・デュ・グーテの登り




ドーム・デュ・グーテ(Dome du Gouter)の山頂




ドーム・デュ・グーテからヴァロ(Vallot)避難小屋の岩峰




ヴァロ(Vallot)避難小屋からの登り




グラン・ボス(4,513m)とプティ・ボス(4,547m)を越えてモンブランへの最後の登り




モンブラン(Mont Branc 4,807m)山頂、左はモン・モディ(M. Maudit 4,336m)の岩峰





さらに3ユーロ払ってエレベーターでエギュイーユ・デュ・ミディーのピトン・セントラルへ上がる。ここは360度の展望である。マッターホルンやモンテローザなどのスイスアルプスの山々や、イタリアの山々もよく眺められる。しばらく氷河上を歩くパーティーやモンブラン・デュ・タキュールの岩を登攀するパーティーを眺める。モンブラン・デュ・タキュールのノーマルルートの雪壁は雪崩そうでとても登りたくない。テラスの気温は数度程度なので長く居ると冷えてくる。風は無い方だが、それでも吹く風は冷たい。
 


ボソン氷河を見下ろす




シャモニに落ちるボソン氷河




モンブラン・デュ・タキュールの奥に聳えるモンブラン
日影になっている斜面がクラッシックルート




眼下のコスミック小屋




グランド・ジョラス(Grandes jorasses 4,208m)




バレプランシュの雪原を歩くパーティー







ピトン・セントラルの展望台から見下ろすロープウエー駅の展望台




シャモニの谷と赤い針峰群




エギュイーユ・ヴェルト(Aig. Vert 4,122m)の左肩にドリュ(Aig. du Dru 3,754m)




レ・ドロワット(les Droites 4,000m




les Courtes (3,856m)




針峰群の右にAiguille de Triolet (3,767m)




奥にスイスアルプスが広がる、ワイスホルン(Weisshorn 4,505m)




グラン・コンバン(Grand Combin 4,314m)の右にマッターホルン(Mattrehorn 4,478m)




 モンテローザ(Monte Rosa 4,634m)











 

ブレバンとプラン・プラ




フレジェールとアンデックス




ラツク・ブラン


エレベーターで下に降り、ヴァレ・ブランシュへの出口を覗いてから、シャモニ側のテラスに上がる。ここは風も無く、日当たりがよいので行動食とテルモスを出して昼食にする。
 





ヴァレ・ブランシュへの出口







ヴァレ・ブランシュへ下るリッジ




リッジをヴァレ・ブランシュへ向け下るパーティー




風の無い展望台でランチ




ピトン・セントラル方面への橋


ブラン・ド・レギュイーユに下り、先日登ったエギュドゥグーテを展望する。残念ながら登攀ルートは稜線の向こう側なので見る事はできないが、かなりの傾斜である
 


ブラン・ド・レギュイーユに下る





ブラン・ド・レギュイーユの土産物屋の手前から下り、モンタンヴールへのトレッキングが始まる。しばらくエギュイーユ・デュ・ミディーを背に岩のごろごろする中を下る。そのまま山小屋のある分岐まで下っても良いが、適当な所でモンタンヴール方面へトラバースして行く。上の池から回って行く道もあり、好きなルートを行けば良い。
 





ミディ針峰群を見上げて歩く




見上げるエギュイーユ・デュ・ミディー(Aiguille du Midi 3,842m)




モンタンヴェールへのハイキングルート




ブラン・ド・レギュイーユの土産物屋の手前からハイキングが始まる




赤い針峰群を正面に下る








シャモニ針峰群が頭上に聳え、シャモニの谷をはさんで赤い針峰群が聳える。険しく、広々とした素晴らしい雰囲気の中をゆっくり下り気味に歩いて行く。とても気持ちの良いトレッキングだ。小さな沢が流れる辺りでいくつかのグループが昼食をとっている。我々も沢を渡った所で一休みする。
 


正面にヴェルトとドリュが見えてきた




広々とした素晴らしい雰囲気の中をゆっくり下り気味に歩いて行く













小さな沢が流れる辺りでいくつかのグループが昼食をとっている







見上げる針峰群が素晴らしい























やや下り気味の気持ちの良いトレッキングが続く。足元のシャモニの町が手に取るように見え、我々の泊まっているホテルも判別できる。谷の向こう側にはプラン・プラやフレジェール、ラックプランの小屋等、昨日歩いたルートが良く見える。展望台のような岩の上で一休みする。見晴らしが良く、とても気持ちの良い場所だ。
 


























モンタンヴェールへ



















ブレバン(Le Brevent 2,524m)とシャモニの町





少し下り気味に行くとトラバースルートとの分岐に出る。右の登りのルートがメインルートだ。ジグザグの登りはさほど長くはなく花も咲いている、ほどなく最初のケルンに到着する。ここからの眺めも素晴らしく、少し休んで眺めを満喫する。展望の良い緩やかな登り気味の道を行くと、突然目の前に尖ったドリューが見える。その先に次のケルンがあり、ここでも一休みして眺めを楽しむ。この辺りがちょうどエギュイーユ・デュ・ミディーの展望とドリュの展望の分かれ目になる。
 


モンタンヴェールへの巻き道を左に分けて登りになる


































シャモニの町を見下ろす










登りきるとドリュが現れた




ここからのドリュ(Aig. du Dru 3,754m)がかっこよい













モンタンヴェールのホテルが下に見える


少し行くと小高い所に沢山のケルンが積んである。道を外れてケルンの間を歩き少し下るとメール・ドゥ・グラス氷河が広がる。氷河の奥のグランドジョラスはあいにく雲の中だが素晴らしい眺めだ。眼下にはモンタンヴェールのホテルも見える。
 


メール・ドゥ・グラス氷河を眼下にグランド・ジョラストドリュの展望台







メール・ドゥ・グラス氷河




ドリュ(Aig. du Dru 3,754m)







赤い針峰群を望む







ドリューをバックに




モンタンヴェールのホテルを見下ろす


トレッキングルートに戻らずそのまま踏み跡を下って行く。少し急だが危険な所は無い。下って行くとトレッキングルートと合流して、とても歩き安い道になる。氷河を眼下に見ながらゆっくり高度を下げモンタンヴェールのホテルに到着した。
 











メール・ドゥ・グラス氷河が近づいて来る













モンタンヴェールのホテルに到着


ホテルのテラスで雲のかかったドリューやグランドジョラスを眺めてビールで乾杯する。シャモニへの電車が目の前を過ぎて行くが、何れも満席で混雑している。線路沿いに少し登り線路をくぐるとモンタンヴールの駅がある。今日は久しぶりの好天なので駅は長蛇の列だ。30分ほど並んでやっと電車に乗れた。
 



シャモニへ下る満員の電車が目の前を過ぎて行く




モンタンヴールの駅へ向かう







メール・ドゥ・グラス氷河から上がってくるテレキャビン







ドリュの登攀ルート




グランドジョラス北壁の登攀ルート




モンタンヴェールの駅は大混雑




なかなか乗り切れない乗客







シャモニに到着


シャモニは久しぶりの夏の日差しである。6時を過ぎているので直接夕食に行く事にする。昨日さつきのオーナーから教えてもらったメトロポリスというピッザリアへ行く。メインストリートから外れた川沿いの店は地元の人が多く、なかなかの味でリーズナブルな値段だ。シャモニ最後の夕食はワインで祝杯となった。
 


シャモニ最後の夕食はワインで祝杯





行動記録
場所 標高 到着 出発  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034   7:50
シャモニ ロープウエー駅 1,040 8:02 8:10 ロープウエー
プラン・ドゥ・レギュイーユ駅 2,317 8:18 8:25 ロープウエー
エギュイーユ・デュ・ミディー駅 3,842 8:32 11:50 ロープウエー
プラン・ドゥ・レギュイーユ駅 2,317 11:59 12:27  
2,180 13:00 13:22  
展望の岩 2,097 14:31 14:54  
最初のケルン 2,162 15:12 15:16  
ケルン 2,220 15:50 16:00  
モンタンヴェール駅 1,889 16:43 17:49 鉄道
シャモニ駅 1,030 18:18 18:20  
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034 18:30    


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8月19日

 シャモニ駅前からジュネーブ空港行きのシャトルバスに乗り、ジュネーブ空港へ。KLMでアムステルダム経由、翌日予定通り成田空港に到着した。

写真
朝6時前に起き、朝食を済ませて7時過ぎにホテルを出た。スーツケースをガラガラとさせながら駅に向かう。今日は曇り気味の天気で、エギュイーユ・デュ・ミディーが何とか見える。
 


帰国の荷物




一週間滞在したホテルLes Cretes Blanchesの部屋ともお別れ




7時過ぎにホテルを出発


ジュネーブ空港行のバスは7時45分に定刻に出発した。左手にエギュイーユ・デュ・ミディーやエギュイーユ・デュ・グーテを眺めながら一週間楽しませてもらったシャモニ・モンブランに分かれを告げる。
 


シャモニ駅へ




ジュネーブ空港行のバス




ブレバンを見上げてシャモニに別れを告げる


バスは数ケ所の駅に停車しジュネーブへ向かう。高速道路を快調に走り移り変わる車窓を楽しんでいるとジュネーブ駅に到着した。レマン湖の湖畔のきれいな町である。市内を通って空港には10時に到着した。
 








ジュネーブ駅のバスターミナル




ジュネーブ空港に到着




KLMでアムステルダムへ




アムステルダム空港での乗り継ぎの時間は30分




アムステルダム空港


ジュネーブ空港は小さな空港で、出国審査やセキュリティーチェックに時間がかかったが、順調にジュネーブを出発した。アムステルダムでの乗り継ぎの時間は30分ほどなので急いで買い物をして出発ゲートに向かった。成田への便は6名のオーバーブッキングが有ったそうだが、順調に出発した。20日の朝、9時半に成田に到着し、昼過ぎに無事に帰宅した。
 
行動記録
場所 標高 到着 出発  
8月19日        
シャモニ・ホテルLes Cretes Blanches 1,034   7:15
シャモニ駅 1,030 7:21 7:45 シャトルバス
ジュネーブ空港   10:00 11:30 KLM
アムステルダム空港   13:55 14:20 KLM
8月20日        
成田空港   9:30 10:22


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