スイス スイスハイキングと登山の山旅
(ヴァリス、ブライトホルン登山、メンヒ登山、ベルナーオーバーラント、ルツェルン
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コース概要

  2009年 8月17日 成田空港=チューリッヒ空港=チューリッヒ中央駅~ホテル・モンタナ
8月18日 ホテル~チューリッヒ中央駅=ブリック駅=ツェルマット駅=ゴルナーグラート駅~クルムホテル
8月19日 ホテル~ローテンボーデン~リッフェルベルク~リッフェルアルブ~フーリ~ツムゼー~ツェルマットホテル・ミシャベル
    8月20日 ホテル~ロープウエー駅=クラインマッターホルン~ブライトホルン登山~クラインマッターホルン=ロープウエー駅~ツェルマットホテル・ミシャベル
    8月21日 ホテル~ロープウエー駅=シュワルツゼー駅~ヘルンリ小屋~シュワルツゼー・山岳ホテル
    8月22日 ホテル~スタッフェルアルプ~ツムット~ツェルマット駅=フィスプ駅=サースフェー駅~ホテル・ブリタニア
    8月23日 ホテル~テレキャビン駅=レンクフルー駅~スピールボーデン駅=テレキャビン駅~サースフェー駅=ブリック駅=クリンデルワルト駅~グルント駅=メンリッヒェン駅~山岳ホテル
    8月24日 ホテル~クライネシャイデック駅=ユングフラウヨッホ駅~メンヒスヨッホ小屋
    8月25日 メンヒスヨッホ小屋~ユングフラウヨッホ駅=アイガークレッチャー駅~アイガートレール~アルピグレン駅=グリンデルワルト駅~ホテル・ソネンベルク
    8月26日 ホテル~グリンデルワルト駅=グローゼシャイデック駅~フィルスト~バッハアルプゼー~ファウルホルン~ブスアルプバス停=グリンデルワルトホテル・ソネンベルク
    8月27日 ホテル~グリンデルワルト駅=クライネシャイデック駅=ラウターブルンネン駅~トゥリュンメルバッハ滝~シュテッヒェルベルク駅=ミューレン駅=ビルク駅~シルトホルン小屋
    8月28日 シルトホルン小屋~アルメントフーベル~ミューレン駅=インターラーケン駅=ブリエンツ駅=ロートホルン・クリムホテル
    8月29日 ホテル=ブリエンツ駅=ルツェルン駅=ヴェッギス駅=リギカルトバード駅~リギ山=フィッツナウ駅=ルツェルン駅
    8月30日 ルツェルン駅=チューリッヒ空港=
    8月31日 =成田空港
   

 会社の勤続20年の休暇を利用してスイスの山旅を計画した。
計画に当たり、左の「スイスアルプス 山歩き 花紀行」と「ヨーロッパ・アルプス ハイキング・ガイド」の2冊を参考にした。この山旅は後のセカンドキャリアを決定づけるものになった。「スイスアルプス 山歩き 花紀行」の著者の富士国際旅行社・市原芳夫社長にはセカンドキャリアでは同社のツアーの添乗ガイドとしてお世話になることになった。「ヨーロッパ・アルプス ハイキング・ガイド」の著者のアドへベンチャーガイズの近藤謙司氏、古谷聡紀氏にはセカンドキャリアでは日本山岳ガイド協会の所属団体NIAJでお世話になることになった。

 往復のフライトとチューリッヒ、ルツェルンのホテルは会社のツーリストにお願いしたが、宿は山岳ホテルと山小屋を中心に選び自分で手配した。まだ予約サイトの無い時代だったので全てEメールで手配した。ゴルナーグラートのクルムホテル、シュワルツゼーの山岳ホテル、メンリツヒェンの山岳ホテル、ユングフラウヨッホののメンヒスヨッホ小屋、ミューレンのシルトホルン小屋、ロートホルンのクルムホテルなど予約の取りにくい珍しい宿に宿泊し展望を楽しむことができ、素晴らしい経験になった。
 旅の後半は悪天候のためシルトホルンを諦めたりピラトゥス山をリギ山に変更することになったが、全体的に天気に恵まれ計画通り、マッターホルン、アイガーなどヴァリス、ベルナーオーバーラントの美しい山々の眺めを楽しむことができた。素晴らしい15日間になった。
 
  
8月17日

 成田空港をJL451で出発し、チューリッヒ空港から鉄道でチューリッヒ中央駅へ行き、スーツケースを駅近のホテルに預け、市内観光をした。

写真
早朝、自宅を出発し、成田へ向かう。成田のJALのカウンターでチェックインすると、エコノミーが満席なのでビジネスクラスへアップグレードすると言う。ラッキー!。順調に成田を離陸し、機内で少し寝て、夕方チューリッヒ空港へ到着した。パスポートコントロールを素通りして、スーツケースを受け取り、カートに乗せて到着ロビーに出る。
 


チューリッヒ空港へ到着

空港の構造がよく頭に入っていないので、鉄道の目印を頼りにエスカレーターを上り下りして通路を進み、再び下りるとそこはチューリッヒ行きの列車のプラットホームだった。スイスの鉄道には改札口が無いのだ。

スイスパスのバリデーションのスタンプを押してしてもらわなければならないので、パスポートを持って切符売り場を探す。すぐに見つかり、スイスパスにスタンプを押してもらいルツェルン行きの列車でチューリッヒ中央駅へ向かう。二階建の快適な列車である。
 


ルツェルン行きの列車でチューリッヒへ

10分でチューリッヒ中央駅に着いた。線路沿いの駅ホテルモンタナを見つけスーツケースを押して行ったが、これはビルにホテルの広告塔があるだけのビルであった。本物は50mほど離れた所にある。ホテルにチェックインしてホッとする。
 


チューリッヒ中央駅にて

午後6時ごろ、腹ごなしに市内観光にでかけた。まず、チューリッヒ駅へ行き、バンホフ通りからリンデルホーフの丘に出て、リマト川沿いの旧市街を眺める。
 


チューリッヒ中央駅




プレディガー教会と旧市街

リンデルホーフの丘から聖ペーター教会、聖母聖堂と歩いてチューリッヒ湖まで行く。チューリッヒ湖からはリマト川の反対側を歩いて駅方面へ戻る。リマト川の流れは早く、水面も高い。駅近くの広場のカフェでビールを飲み地元の人と話をした。「つい先日まで天気が悪く、ドイツで大変な洪水になっている。明日から良い天気が続くので君たちは運がいい。」との事だ。スイスの被害を聞くと、水は全て外に流れて行くのでスイスの被害は無いと笑っていた。
 


チューリッヒ湖




リマト川からチューリッヒ湖方面を望む




ホテルモンタナ

ごく普通のアメリカンスタイルのホテルで可も不可も無し。駅や観光バスターミナルから近く便利である。
 
行動記録
場所 標高 到着 出発  
成田空港     10:30 空路
チューリッヒ空港 440 15:55 16:33 鉄道
チューリッヒ 408 16:43    

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8月18日

 チューリッヒから鉄道でツェルマットへ。ツェルマットでは快晴でマッターホルンを眺めることができた。ゴルナー鉄道でゴルナーグラートのクルムホテルに上がる。クルムホテルではマッターホルンビューの部屋で窓からのマッターホルンの眺めが素晴らしいが、展望台に登ってモンテローザ、ゴルナー氷河の眺めを楽しむ。

写真
朝、7時前に駅へ行きスーツケースをツェルマットへ送る。7時にホテルへ戻ると近畿ツーリストの団体が朝食をとっていてビックリした。朝食後再びチューリッヒ駅へ行き8時のブリーク行きの列車でツェルマットへ向かう。
 


ブリーク行きの列車でチューリッヒ中央駅を出発




ブリーク駅でBVZ登山鉄道に乗り換えてツェルマットへ

列車は快適でベルンを過ぎ、アルプスの長いトンネルを越えてブリークに到着した。ブリークでツェルマット行きの赤いBVZ登山鉄道に乗り換える。赤い電車はツェルマットへ向けて狭い渓谷をあえぐように登り、しだいに興奮が高まる。前方にブライトホルンとクラインマッターホルンが見えた。
 


真っ赤なBVZ登山鉄道でツェルマットへ向かう。




車窓からワイスホルンが見えた




前方にブライトホルンとクラインマッターホルンが見えた




ツェルマットに到着
GGB登山鉄道駅の向こうにウンターロートホルンが見える

ツェルマットでサンドイッチとビールを買ってゴルナーグラート行きの電車に乗り込む。出発するとすぐにホテルの間からマッターホルンが現れ興奮は更に高まる。ビールを飲んだり、写真を撮ったりと忙しくなった。
 


ゴルナーグラートへ登山鉄道で出発




ツェルマットを出発してすぐにマッターホルンが現れた

電車は樹林帯に入り、マッターホルンとお別れになるが、リッフェルアルプ駅あたりからマッターホルンの北のオーバー・ガーベルホルン付近の山々が眺められる。再び右手にマッターホルンを眺めながら斜面を大きくトラバース気味に行くとリッフェルベルグの駅に着く。車窓からトレッキングしている人が見える。登るにつれてブライトホルン、リスカムと次々にヴァリスの山々が姿を現してくる。電車は急な斜面を力強く登って行き、ゴルナーグラート駅に着いた。
 


リッフェルアルプ駅での電車のすれ違い、後方はオーバー・ガーベルホルン




後方にマッターホルンが聳える




リッフェルベルグの駅を出発し、急坂を上がるとブライトホルンが近づいてきた




電車はゴルナーグラート(Gornergrat 3,130m)への急坂を登る




クルムホテル ゴルナーグラート

ゴルナーグラートに着くと大勢の人だ。ゴルナーグラートの駅を降りると目の前には四千メートル級のバリスの山々が聳えている。ゴルナーグラートの駅も三千メートルを越えているのでゆっくりと遊歩道を登りホテルに向かう。
 


駅を降りるとモンテローザが目の前に。
左がモンテローザ、右がリスカム。中央はグレンツ氷河




ゴルナーグラートの塩くれ場に集まるシュタインボック

ホテルに到着してまずチェックインカウンターを探すがなかなか見つからない。うろうろしたが、入口左のレストランを真っすぐ行った所にチェックインカウンターがあった。共同のバス、トイレの説明を聞いて部屋に入ると窓からマッターホルンの眺めが飛び込んで来た。素晴らしい部屋だ。
 


ホテルの部屋からのマッターホルン

計画どうりロープウエーでストックホルンへ行こうと、テルモス等を持って乗り場へ向かったが、夏は運休とのことでストックホルンへ行くのは諦めた。その代わり、裏の展望台へ登り、コーヒーを入れて山々を眺めながら至極の時を過ごす。
 


展望テラスで一休み




モンテローザをバックに

ミシャベル山群のドームが北に聳えている。その手前にやや低く、明後日登る予定のスネガやオーバーロートホルンが見え、トレッキングのルートも識別できる。また、マッターホルンの北、ツェルマットの裏には四千メートル級のダンブランシュ、オーバーガーベルホルン、チナーロートホルン、ヴァイスホルンが負けじと聳えている。
 


ホテル裏の展望台に登りマッターホルンを望む




マッターホルン(Mattrehorn 4,478m)




マッターホルンの北の四千メートル級の山々
左からダンブランシュ、オーバーガーヘルホルン、チナール・ロートホルン




ゴルナーグラートホテルとマッターホルンをバックに




ホテルのテラスとリッフェルホルンを見下ろす




ブライトホルン(Breithorn 4,164m)とゴルナー氷河




ワイスホルン(Weisshorn 4,505m)




ストックホルンをバックに




モンテローザをバックに

素晴らしい天気の中、これだけの四千メートル級の山々の眺めをを十分に堪能できて、今回の旅行の半分は成功したような満足感を得た。人が少なくなったのでホテルに戻り、テラスでビールを飲み、人の少なくなった駅まで散歩にでかけた。
 


テラスでビールのひと時




マッターホルンの夕景




ゴルナーグラートホテルの夕食

ブライトホルン、リスカム、モンテローザの夕景、日の出を見るにはこのホテルに泊まるしかない。部屋の窓からマッターホルンの眺めを目いっぱい楽しめ、食事も素晴らしい。シャワーとトイレは共同。
部屋に戻ると、ホテルの窓からもマッターホルンの夜景が眺められ、寝るまで楽しめる。
 
行動記録
場所 標高 到着 出発  
チューリッヒ 408   8:04 鉄道
ブリーク 672 11:00 11:48 鉄道
ツェルマット 1,605 12:43 13:13 鉄道
ゴルナーグラート 3,089 13:55    

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8月19日

早朝、マッターホルンのサンライズショーを楽しみ、ゴルナーグラートからツェルマットまでハイキングをした。今夜のホテル・ミシャベルもマッターホルンビューの良い部屋だった。

写真
朝6時、薄暗い中しっかり着込んで裏の展望台へ向かう。マッターホルンの穂先がしだいに燃えるように赤くなってゆく。マッターホルンの朝焼けを見るのが目的だが、朝日に輝くブライトホルンも感動的だった。零度近い寒さの中、1時間ぐらい四千メートル級の山々の朝のドラマを眺めていた。
 


マッターホルン・サンライズショー開始6時31分




6時33分




6時36分




6時40分




ブライトホルンの朝焼け




朝日に輝くブライトホンルをバックに




朝日のマッターホルンをバックに




マッターホルン(Mattrehorn 4,478m)




ダン・ブランシュ(Dent Blanche 4,357m)




ブライトホルン(Breithorn 4,164m)





窓がマッターホルンの額縁になっているクルムホテルの部屋

朝食後ツェルマットへ向けて下る。正子の膝が心配なので、ローテンボーデン駅までは一人で下ることにする。駅はツェルマットから上って来た人たちで賑わっている。眼下にゴルナー氷河を見下ろし、四千メートル級の山々に囲まれた素晴らしいトレッキングルートだ。電車とすれ違い、道端の花に出会い、黒い顔の羊の群れに出会いリッフェルゼーのあるローテンボーデン駅に向かう。
 


朝のゴルナーグラート駅




モンテローザ(左)とリスカム(右)、間を流れ落ちるグレンツ氷河




ゴルナーグラートへ向かう電車




ツェルマットへ3時間15分の標識




岩場を歩く




眼下のゴルナー氷河




ゴルナー氷河に落ちるテオドーロ氷河、右がトロッケナーシュテーク




ゴルナーグラートから急坂を下る登山電車




ゴルナーグラート(Gornergrat 3,130m)のクルムホテルを振り返る







リッフェルゼーを見下ろす、左下の小さな岩峰がリッフェルホルン













ローテンボーデンとリッフェルゼー




黒い顔の羊の群れに遭遇する

ローテンボーデン駅まで電車で下りて来た正子と落ち合う。逆さマッターホルンで有名なリッフェルゼーに下り、写真を撮る。少し風があってきれいに撮れない。上から小さな岩峰にに見えたリッフェルホルンが意外と立派な岩山なので驚いた。沢沿いに湿地を少し歩くともう一つの池があり、こちらの逆さマッターホルンの方が素晴らしい。
 


リッフェルホルンとリッフェルゼー




逆さマッターホルンで有名なリッフェルゼー、風で湖面が揺らいでいる




リッフェルゼーの下の池の逆さマッターホルン

少し下るとリッフェルベルグへの分岐があるがここは直進する。前方にマッターホルンを眺めながらのトレッキングは雄大だ。再びリッフェルベルグへの分岐が有り、ここは右に水平な道を行く。直進すると、カールの上部をトラバースしてリッフェルアルプへ出られる。しばらく眺めの良い草原の中を歩く。右手に見えるミシャベル山群のドームは国境に接しないスイス国内で一番高い山である。あまりに気持ちの良い場所なので一休みしてコーヒーを入れて山々を眺める。ここからはマッターホルンが美しい角度で眺められる。双眼鏡でブライトホルンを見ると、頂上の人が蟻のように見えた。
 


リッフェルベルグへの道を行く、正面はオーバーガーベルホルン。




ミシャベルのドム(Dom 4,545m)とテッシュホルン(Taschhorn 4,491m)を眺めながら歩く




正面にワイスホルン(Weisshorn 4,505m)を眺めてハイキング




マッターホルンのヘルンリ稜、右下にシュワルツゼー山岳ホテル

ローテンボーデン駅とリッフェルベルグ駅の間は傾斜が緩く、眺めも素晴らしいので人気のコースである。我々が休んでいる間にも「近ツリ」「HIS」「グローバル」と日本からのツアーが通り過ぎて行った。
 


ミシャベルの山々を眺めてリッフェルベルク駅へ下る

少し下ると眼下にリッフェルベルグの駅やホテルが見える。駅に着くとツアーの人たちが弁当を広げていた。ほとんどの人はここから電車で下ってしまうようだ。駅のトイレを借りてリッフェルアルプへ向かう。
 


リッフェルベルグからの下り、後方はシュワルツゼー

リッフェルベルグからカールの下りが始まり、下りが急になるが、沢筋の花を眺めながらの下りも楽しい。トレッキングルートは歩きやすく緩やかに作られている。登ってくる人も多い。前方には急坂をあえいで登る電車も見られる。道はリッフェルアルプの駅は通らずリゾートホテルの建つリッフェルアルプへ向かう。
 


リッフェルアルプへ下る、正面にミシャペルの山々、右にオーバーロートホルン(Oberrothorn 3,415m)




振り返るとマッターホルンが高い




リッフェルアルプへはU字谷の急な下りだ、眼下に見えるフーリの駅




リッフェルアルプリゾートに到着

リッフェルアルプリゾートからは樹林の下りになり、風景が変わる。しばらく緩やかな道が続き、所々に赤いベンチが見られる。一度スキーコースへ出て再び山道に入るが、この辺から急な下りが始まる。
 


リゾートホテルの建つオーバー・リッフェルアルプに到着、左にリッティーのレストランへ




カラマツ林の樹林帯を歩く




樹林帯の下りからマッターホルンを望む




レストラン・リッティーに到着、後方はフーリの駅




マッターホルンの眺めが良いレストラン・リッティー

レストラン・リッティーで遅い昼食をとり、ビールを飲む。ここからシュワルツゼーのホテルが良く見えるが、ロープウエー工事のヘリの音がうるさい。リッティーからツェルマットへ下らずに、フーリへの小道を下る。車道へ出るとツェルマットへ下る人が大勢歩いている。我々はフーリへ少し登り返してロープウエーの下あたりからツムゼーへ向けて下る。
 


ツムゼーの集落

民家の前を通り、分岐をツムゼーの集落へ左折する。ツムゼーのレストラン街を通り過ぎしばらく下るとT字路にでる。後で考えるとここは右に登る方の道を行くべきだったが、左の下りの道を選んだ。すぐに橋を渡り、ツムットからの川の左岸を歩く。ツムットからの道を合わせ緩い単調な道をツェルマットへ下る。
 


ツムゼーの集落を通り過ぎる




ツェルマットに到着

ロープウエーの駅を過ぎると道は二股になる。右の川沿いの道を行かず、左のバンホフ通りを行く。暑さのせいか、ビールのせいか、疲れているのか、わずかな登りが辛い。地図を確認すると今日の宿は川の近くなので、教会の先で右に入る。すぐに今日のホテルのミシャベルがみつかった。木造5階建ての古いホテルだ。最上階の見晴らしの良い部屋をくれた。エレベーターが無いので、また一登りだ。
登った甲斐が有ってマッターホルンを眺められる良い部屋だ。トイレは共同でシャワーは無いと思っていたら、共同だが立派なバスが有るのを後で見つけた。スーパーマーケットが目の前に有るのも良い。6時半の閉店ギリギリだったので、急いでビールと明日の食料を買った。ホテルに戻り、駅からスーツケースを取って来てもらう。少し町をぶらついてホテルに戻り、お湯を沸かして簡単に夕食を済ませる。

明日は高度順化のためにオーバーロートホルンを登る予定だったが、今日の高度順化の状況が良かったのと、好天気が長くは続かないとの予想から、明日はブライトホルンに登る事にした。スーツケースからピッケルとアイゼンを出して明日の準備をする。
 


ホテル・ミシャベル、左隣がスーパーマーケット




部屋からのマッターホルンの眺め

木造5階建ての古いホテルでエレベータは無い。頼べば荷物を運んでくれるので特に問題は無い。駅から5分と近いが電気自動車で迎えてくれる。冷蔵庫は無いがスーパーマーケットも30秒ほどの近さだ。上の階だとマッターホルンも望める。シャワーとトイレは共同でバスタブも有る。
 
行動記録
場所 標高 到着 出発  
ゴルナーグラート 3,089   9:23  
ローテンボーデン 2,815 10:15 10:15  
リッフェルゼー 2,775 10:29 10:40  
見晴らしの良い丘 2,665 11:11 11:53  
リッフエルベルク 2,582 12:05 12:15  
リッフェルアルプ 2,335 13:01 13:16  
リッティー 1,955 14:12 15:06  
フーリ 1,867 15:26 15:26  
ツェルマットホテル・ミシャベル 1,605 16:27    

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8月20日 快晴

今日は高度順化のためにオーバーロートホルンを登る予定でいたが、予定を一日繰り上げてブライトホルンに登ることにした。

写真


今日も晴天、ホテルの部屋から望む朝のマッターホルン

8時のフーリ行きのロープウエーに乗り、3台乗り継いでクラインマッターホルンに向かう。フーリから上の氷河の跡は思ったより迫力がある。リッフェルホルンの裏側(氷河側)は岩場になっており、後でわかったのだが岩登りのゲレンデになっている。
 


小さなロープウエーでツェルマットのシュルーマッテン駅からフーリ駅へ上がる




フーリ駅からトロッケナーシュテーク方面を見上げる




フーリ駅で大型のロープウエーに乗り換えてトロッケナーシュテークへ上がる




ゴルナー氷河の末端の流れ







フーリからトロツケナーシュテークへ上がるロープウエー







トロッケナーシュテーク駅の左にクラインマッターホルン

荒々しいアイスフォールを眺めながらトロツケナーシュテークに着く。クラインマッターホルンへは急峻な岩を這い上がるように上り、岩にへばりついた駅に到着する。クラインマッターホルンの駅から昨日歩いたゴルナーグラートからツェルマットへの道がはるか眼下に見える。
 


トロッケナーシュテークからロープウエーでクラインマッターホルンへ上がる




左に今日登るブライトホルン(Breithorn 4,164m)を眺めてクラインマッターホルンへ上がる




テオドーロ氷河を眼下にクラインマッターホルンに上がる




ゴルナーグラートとゴルナー氷河をはるか眼下に見下ろす




ゴルナーグラートのクルムホテルが小さく見える




マッターホルンの形も変わってきた




クラインマッターホルン駅(3,883m)に到着

クラインマッターホルンのツェルマット側トイレは有料で1フラン入れないと入れない。1フランが無いのでうろうろしていると、入り口に両替機が有るのを教えてもらい2フランをくずした。長いトンネルを歩いて出口に着いた。出口には小さなレストランが有るが、意外に殺風景でシンプルである。ここのトイレは無料。
 


トンネルを歩いてチェルピニア側の出口へ、途中に展望台へのエレベーターがある

レストランの前のベンチで防寒の雨具を着て、スパッツとハーネスを着け、ピッケルを持って雪原に出る。ここから見るマッターホルンは、また違った形をしていておもしろい。しばらくTバーリフトの斜面を下り、ブライトホルンの南面へ向けて緩い斜面を歩く。
 



チェルピニア側の出口







左にブライトホルン(Breithorn 4,164m)を眺めてTバーリフトの斜面を下る




しっかりトレースのついたブライトホルン登りの雪原




クラインマッターホルンを振り返る、頂上に展望台




チェルビーノ(Mattrehorn 4,478m)




ここから登山領域に入る




入山者への注意喚起の看板




ブライトホルン(Breithorn 4,164m)の奥にミシャベルの山々




広い雪原を歩く







沢山のパーティーが登っている、我々も左上する緩やかなルートで登る




マッターホルンとクラインマッターホルン







右手にポリュックス(Pollux 4,092m)







傾斜が増すあたりで正子とザイルを結びアイゼンを着ける。いよいよ四千メートルに近づく。ガイドとザイルをつないだ5人ぐらいのパーティーが多いようだ。近くにいる人に写真を撮ってもらってから登り始める。
 








眼下にクラインマッターホルンの岩峰










右上するようになると傾斜はしだいに急になり頂上が近くなってきた

高度以外は簡単な雪面の登りだが、四千メートルは初めてなので高度障害出るか心配だ。意識的にゆっくり歩いたので順調に行けたようだ。雪の斜面を左に斜上し、上部になった時、突然ガスが沸いて来て少しあせった。それでもゆっくり歩き、右上するようになると傾斜はしだいに急になり頂上が近くなってきた。頂上への稜線へ出ると左の雪面がすっぱりと切れている。ゴルナーグラートがはるか下に見える。とうとう4164mの山頂に立った。
 


遥か下にゴルナーグラート(Gornergrat 3,130m)とゴルナー氷河




イタリア国境の山ブライトホルン(Breithorn 4,164m)の山頂に到着

少し雪が降って来たが何とか展望がきく。下で写真を撮ってくれた人に再び会い、また記念写真を撮ってもらった。天気が悪くなりそうなので写真を撮って、早々に下る事にする。
 


モンテローザ(Monte Rosa 4,634m)をバックに







正面ゴルナー氷河と右からのグレンツ氷河の合流点




モンテローザ(Monte Rosa 4,634m)













写真を撮ってくれたおじさんと




ガイデッドツアーが登ってきた




クラインマッターホルンへ下る




霧のマッターホルンをバックに







登りと同じルートを下る。マッターホルンはもう霧がかかっていて見えない。かなり下った所でガイドに率いられた2パーティーとすれ違った。彼らは止まって、2人のガイドが登るかどうか話し合っているようだ。我々が下でザイルをはずしていると彼らはあきらめて下山して来た。我々が時間的に登頂ギリギリのタイミングだったようだ。ラッキーだった。
 


クラインマッターホルンも霧に包まれてきた




チェルピニア側の入口に到着

緩斜面でアイゼンとザイルをはずし、足早にクラインマッターホルンへ戻る。しだいにガスが濃くなってきてクラインマッターホルンも見えなくなった。最後のTバーリフトの登りがきつかったが無事にクラインマッターホルンへ到着した。ゴンドラが待っており、ハーネスをはずす間もなくツェルマットへ下った。
 


ツェルマットへ下るとマッターホルンは霧の中


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ツェルマットホテル・ミシャベル 1,605   7:37  
シュルーマッテン駅 1,640 7:56 8:12 ロープウエー
フーリ駅 1,867 8:18 8:23 ロープウエー
トロッケナーシュテーク駅 2,939 8:30 8:41 ロープウエー
クラインマッターホルン駅 3,883 8:50 9:24  
休憩 3,770 10:05 10:17  
休憩 3,840 10:36 11:00  
ブライトホルン山頂 4,158 12:21 12:30  
休憩 3,845 13:12 13:30  
クラインマッターホルン駅 3,883 14:15 14:26 ロープウエー
トロッケナーシュテーク駅 2,939 14:34 14:42 ロープウエー
フーリ駅 1,867 14:50 14:55 ロープウエー
シュルーマッテン駅 1,640 15:03 15:03  
ツェルマットホテル・ミシャベル 1,605 15:17    

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8月21日

スーツケースをサースフェーに送り、霧の中ツェルマットからロープウエーでシュワルツゼーに上がり、ヘルンリ小屋を往復し、マッターホルンの取り付きまで行った。夕刻には霧も晴れ、シュワルツゼーの山岳ホテルの素晴らしい眺めの部屋に宿泊した。

写真
今日は朝から雨だ。小雨だが出発を見合わせ、ゆっくりと朝食をとる。食後、電気自動車で駅まで送ってもらい、スーツケースをサースフェーに送った。駅に着くころには雨もやんだので、急いでシュワルツゼーに向かう。フーリから直行のゴンドラは工事中なのでフルック経由で行く。フーリから少し上がるとガスの中だ。フルックから6連のゴンドラでシュワルツゼーに上がる。乗客は我々2人だけだ。
 


霧のツェルマットを出発

シュワルツゼーのホテルでヘルンリ小屋の天候を確認すると、今はガスの中だが2時間後には晴れるとの事。まだチェックイン前だがホテルに不要な荷物を預けてヘルンリ小屋へ向かう。
 


シュワルツゼーの山岳ホテル、2階右の部屋が最高




シュワルツゼーは霧で見えない




カッパを着けてホテルを出発

ガスの中、シュワルツゼーを右下に見てツヅラ折れの斜面を登る。一登りするとリフト小屋に到着する。スキーのコースを横切って次の登りに入る。ヘルンリ稜の末端の見上げるような岩の壁の下を歩く。眼下に広がるフルック氷河が高度感がある。鉄の階段でへつる所が2箇所あり、「直進禁止」と言う感じの大きな看板にたどり着く。ここから右後方へジグザグの登りが始まる。一登りで稜線に着いた。
 


右下にシュワルツゼーを見ながら登る




池を過ぎてリフト小屋の登りへ




眼下にシュワルツゼー




リフト小屋を見上げて登る






















ヘルンリ稜の岩峰が見えてきた




リフト小屋までもうすぐ




青空も見えてきた




最初の鉄の階段。右下がフルク氷河




落石で曲がった鉄の階段を登る




高度感のあるフルク氷河




しばらく岩壁下の道を歩く




少し下って次の鉄階段へ




鉄の廊下で空中を歩く




直進禁止の赤い看板から右の道へ登る




岩壁を登ってゆく




ヘルンリ小屋の案内プレート







意外と歩きやすい岩場の登り




もうすぐ岩場を登りきる

稜線手前の岩陰で休んでいると4人の家族連れが登って来た。「もうすぐ天気が良くなるよ。」と言っていた。稜線の向こう側へ出ると足元に明日歩くスタッフェルアルプが広がり、マッターホルン北壁を正面に見ながらのなだらかな登りになる。時折、ガスが切れて北壁やヘルンリヒュッテが見えるようになる。ヘルンリヒュッテの下の緑色の岩の斜面は印象的だ。
 


稜線の向こう側はガレた道




スタッフェルアルプ方面を見下ろす




霧が晴れてオーバーガーベルホルンが見えてきた




マッターホルン北壁の霧が切れてきた







スタッフェルアルプへ下る分岐




分岐の標識




北壁全体が姿を現し、肩のヘルンリ小屋も見えてきた




ヘルンリ稜とヘルンリ小屋を見上げる

スタッフェルアルプからの道を合わせるといよいよヘルンリ小屋への急登が始まる。急登ではあるが、道は幅広く歩きやすく作られているので安心して歩ける。始めは稜線の右側を登る。稜線付近は左が切れているので注意が必要だ。やがて稜線の左を登るようになるとヘルンリヒュッテがすぐ頭上に見える。やっとヘルンリ小屋に着くとヘリが飛来して来た。どうやら事故が有ったようだ。
 


ヘルンリ小屋の下の緑の岩の斜面、稜線の左は切れている




山頂の雲はなかなか取れない




ヘルンリ小屋への岩場の登り
















所々に固定ロープ

























ヘルンリヒュッテに到着

小屋の中に入ってスープとマッターホルンレシュティを注文する。マッターホルンリュシュティは2人で食べてちょうど良い量である。小屋で昼食をとっていると日本人が多いのに気が付く。これからマッターホルンに登る人、登って来た人、さまざまで情報交換をしている。
 


小屋では登ってきた人、これから登る人が情報交換をしている




小屋から見上げるマッターホルン




マッターホルンレシュティ

まだ頂上は見えないが、ガスが切れてきたので、取り付きまで登ってみる。小屋の裏の小高い所を登る。左にテント場の道標が有り、見ると一張だけ張ってあった。ヘリポートの横を通って平らな雪稜を越えると取り付きに出る。一登りすると固定ワイヤーがある。あまり登ると下れなくなってしまうので、ここで引き返した。
 


小屋の裏からヘリポートに登る




左にテント場の道標が有り、見ると一張だけ張ってあった







スタッフェルアルプを見下ろす




岩峰の右にシュワルツゼーのホテル、左がスタッフェルアルプへの道、奥がツェルマットの町




ヘルンリ小屋のヘリポート付近からリッフェルアルプ方面を望む




右のリッフェルベルクからリッフェルアルプへ下る鉄道と道




取り付きまで行ってみる
















シュワルツゼーを見下ろす




ツェルマットの町を見下ろす










ヘルンリヒュッテ







マッターホルン登攀の取り付き




最初の岩登り




ヘルンリ稜の守護神




遭難の慰霊プレート




遭難慰霊プレートの横に固定ロープが垂れている




登るのはここまでにして下る










モンテローザ方面










眼下に広がるフルック氷河

小屋を後に快適に下って行くと、遥か下にシュワルツゼーのホテルが見え、そのさらに左下にツェルマットの町も見える。しだいにブライトホルンの方のガスが切れてきて眺めが良くなる。明日は天気が良いようで、ザイルを担いだクライマーが続々と登って来る。我々は写真を撮りながらのんびりと下る。
 


シュワルツゼーのホテルに向かって快適に下る







ザイルを担いだクライマーが続々と登って来る




シュワルツゼーのホテルの向こうにリッフェルアルプ




広大な山々を眺めながら歩く




スタッフェルアルプの滝




スタッフェルアルプへの分岐




昨日登ったブライトホルンを望む




ブライトホルン(Breithorn 4,164m)




明日歩くスタッフェルアルプへの道




オーバーロートホルン(Oberrothorn 3,415m)とロープウエー駅があるウンターロートホルン
下はブラウヘルトのロープウエー駅、さらに左に下ってスネガ




マッターホルンの穂先はまだ雲の中




モンテローザも雲の中













稜線からシュワルツゼー側に下る



















リフト小屋に到着




昨日のハイキングコースを一望
中央奥にストックホルン、右にゴルナーグラートとリッフェルホルン
左下にシュワルツゼーのホテルが見える




リッフェルベルクからリッフェルアルプへの下り




工事中のフーリからシュワルツゼーへのテレキャビン




シュワルツゼーからフルックへ下る6連のゴンドラ

シュワルツゼーのホテルに着くと生ビールを飲みながらテラスで素晴らしい山々を眺めながら至福の時を過ごす。マッターホルンを一番近くから眺められるホテルであるからその迫力は凄い。もちろん、ホテルの部屋からもブライトホルンやマッターホルンをベッドの中から見る事ができる。山岳ホテルにはめずらしく今日の部屋はバスタブ付きの快適な部屋である。一番東側の部屋だったので、バスルームの窓を開けるとブライトホルンを眺められる。
 


マッターホルンの雲も取れてきた




ヘルンリヒュッテ




ホテルのテラスからの展望、モンテローザ




リスカム方面




ブライトホルン




クラインマッターホルン




マッターホルンへの稜線



















町のホテルと変わらない山岳ホテルの部屋







ホテルの部屋から見上げるマッターホルン




ブライトホルンの夕照




バスルームの窓からブライトホルンを眺める


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ツェルマットホテル・ミシャベル 1,605   8:47  
シュルーマッテン駅 1,640 9:06 9:21 ロープウエー
フーリ駅 1,867 9:26 9:31 ロープウエー
フルック駅 2,431 9:37 9:42 ロープウエー
シュワルツゼー山岳ホテル 2,583 9:45 10:31  
リフト下 2,725 11:16 11:16  
稜線 2,830 11:42 11:52  
分岐 2,895 12:12 12:12  
ヘルンリヒュッテ 3,260 13:22 15:11  
コル 2,910 16:07 16:21  
シュワルツゼー山岳ホテル 2,583 18:00    

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8月22日



写真
今朝は6時からマッターホルンの東壁をヘリが飛んでいる。事故があったらしい。ホテルの窓から朝焼けのマッターホルンとブライトホルンを眺める。いつまで見ていても飽きないが、6時37分、マッターホルンの穂先が真っ赤に燃える一瞬が素晴らしい。明るくなってから着込んで零度近くまで冷え込んだ外に出てみる。目の前に素晴らしい景色が広がっている。双眼鏡でマッターホルンを眺めると、頂上近くを沢山の人が登っているのが見える。下を見ると東壁の下の雪田からヘリが遭難者を吊り上げていた。
 


シュワルツゼーからのサンライズショー、6時32分




6時36分




6時37分




6時46分




ブライトホルンの朝焼け

今日はスタッフェルアルプ、ツムット経由でツェルマットへ下る事にする。マッターホルンを別な角度で見られるのも楽しみである。ゆっくりマッターホルンを眺めてからシュワルツゼーに降りてみる。湖面に雄大なオーバーガーベルホルンを映し、小さなチャペルが印象的だ。
 


シュワルツゼーから眺める形の良いマッターホルン




ツェルマットへ向けて出発







シュワルツゼーに下る




天気が良いのでヘルンリ小屋へ上がる人が多い




チャペルと池に映るオーバーガーベルホルン




最高の眺め、オーバーガーベルホルンとシュワルツゼーとチャペル




チャペルでお祈り




スタッフエルアルプへ下る







見上げるマッターホルン




シュワルツゼーの下の池に映る逆さブライトホルン

しばらく北壁を眺めながら山々に包まれて牧歌的な道を西へ向かう。今、フーリとシュワルツゼーの間のロープウエーの掛け替え工事をやっているので時々トラックが通るのが残念だ。写真を撮っていると外国人のグループと羊のグループが通り過ぎて行った。右手に昨日登ったヘルンリヒュッテが、かなり高く見えた。四千メートル級の山々に囲まれて広々とした気持ちの良い場所だ。
 


ミシャベルのドムとテッシュホルン




見上げるマッターホルン

しばらく北壁を眺めながら山々に包まれて牧歌的な道を西へ向かう。今、フーリとシュワルツゼーの間のロープウエーの掛け替え工事をやっているので時々トラックが通るのが残念だ。写真を撮っていると外国人のグループと羊のグループが通り過ぎて行った。右手に昨日登ったヘルンリヒュッテが、かなり高く見えた。四千メートル級の山々に囲まれて広々とした気持ちの良い場所だ。
 


マッターホルン北壁を眺めて歩く




スタッフェルアルプへ向かう牧歌的な道を下る




北壁の真下を歩く







オーバーガーベルホルン(Obergabelhorn 4,063m)とヘーバルメン方面




黒い顔の羊の群れに遭遇




右にツムット氷河




昨日登ったヘルンリヒュッテ




マッターホルン北壁をバックに

先程のグループはそのまま左の車道を行ってしまった。我々は赤いベンチの所で一休みして、車道を外れて真っすぐ沢沿いの山道を下る。正面にダンブランシュ、オーバーガーベルホルンといった四千メートル級の山を眺めながら雄大な空間を歩く気持ちは何とも心地良い。この辺りがスタッフェルアルプである。左にヘルンリヒュッテや北壁を見上げ気持ち良く歩く。岩がゴロゴロした変わった雰囲気の場所である。
 



谷奥へ登る自転車のグループ




スタッフェルアルプのハイキング道をビール(Biel)に下る













柵で囲われた池の前のベンチで一休みする。ここからのマッターホルンは右にコブを膨らませて、北壁の下は裾野を広げ、雄大である。
 


マッターホルン北壁

再び沢沿いに下って行くとベンチを過ぎた辺りから急な下りになる。いくつかの分岐が有り、対岸の立派な松の木を目指して沢を渡ってみた。するとすぐに道路に降りてしまい、再び車道歩きとなる。道端の空き地には大型車が駐車しており、ロープウエー工事の資材らしきものが沢山置かれていた。対岸のツムットへの水平道へ行くには川を下って木の橋を渡るのが近道のようだ。
 


対岸の立派な松の木







沢を渡る










マッターホルン北壁のコブ




どちらに行ってもツムット

橋を渡るとツムットのカールの向こうにウンターロートホルンやオーバーロートホルンが見えた。その奥には白いミシャベル山群の四千メートル級のリンプフィッシュホルンやシュトラールホルンが見える。樹林の中を歩き、再び橋を渡り少し登るとツムットへの道に出る。ここの分岐で大勢休んでいる。我々もコーヒーを飲みながらしばらくマッターホルンを眺めて休むことにした。
 


橋を渡って左岸からツムットへ




発電施設と滝を振り返る







ゴルナーグラートとブライトホルンを望む




カラマツ林を歩く




ヘルンリ稜が緩やかに見える

緩やかなトラバース道をツムットへ向かう。途中に一カ所だけレストランがある。花も残っていてなかなか楽しめる。眼下の川の水面はどんどん下がり、高度感がある。眼下にダム湖が見えるようになるとツムットは近い。右からダムからの道を合わせ、直進する。分岐にレストランのメニューの看板が有り、そこを右に下るとツムットに着く。
 






レストランが見えた













1軒のレストラン










スタッフェルアルプ方面を振り返る










眼下にダム湖、ダムの先にツムットの集落が見える













フーベルへの分岐







ツムットの集落が見えてきた




ツムット入口のメニュー





ツムットからは目の前の山に遮られてマッターホルンの先しか見えない。「ツムットの鼻」である。ツムットのレストランででビールを飲み地図を見ながら歩いて来た道を確認する。
 


ツムットを出てツェルマットへ







ツムットの鼻




ツェルマットへ1時間




ネズミ返しのある小屋




これから行くサースフェーのドムとテッシュホルン




ロートホルンが高くなった




ロープウエー駅の有るウンターロートホルン、その下にブラウヘルト、下にフィンデルンの集落




ブライトホルン(Breithorn 4,164m)







マッターホルンを振り返る


今日はサースフェーまで行くので電車の時間を確認して、一路ツェルマットへ向かって歩く。遅れたら1時間待てば良いのだが速足で歩き、町で土産を買う時間を確保して、何とかギリギリで電車に間に合った。
 





土産を買ってツェルマット駅に到着




電車の中でテルモスのお湯でスープ作り、行動食を整理しているとフィスプに到着した

フィスプからはポストバスでサースフェーに上り返す。ポストバスに乗るのは初めてである。大型の快適なバスで、走りも豪快だ。スイスの道路で一番優先されている乗り物のようだ。しばらくツェルマットへ向かって走るが、スタルデンから左折し狭い渓谷に沿って上ぼる。道路の左はスパッと谷底まで切れている。
 


フィスプからポストバスでサースフェーへ向かう




サースグルントから川を離れて急坂を上る。眼下にサースアルマゲルの町が見える。大きな立体駐車場を過ぎると、バスは大きな建物の中に入って行く。サースフェーに到着した。スーツケースを受け取り、キヨスクでテレホンカードを買い、ホテルに電話をする。5分で迎えに行くとの事だ。すぐに迎えが来て、電気自動車にスーツケースを積んで坂を下るとすぐにホテルに到着した。
 


サースフェーのバスターミナル




バスターミナルから望む氷河の町サースフェーとフェー氷河




ブリタニアホテル

今日のブリタニアホテルは小さなホテルだが山側が空地になっているので部屋からの展望も良い。あいにく今日はドームが雲の中だが、明日ロープウエーで登るレンクフルーまでは良く見える。氷河が頭上にせまる感じが凄い。

ホテルが高いサースフェーでは比較的手ごろなホテル。電話をするとバスターミナルまで迎えに来てくれる。5階建てだがエレベーターが有り、1階はイタリアレストランになっている。部屋にシャワー、トイレ有り。

下の道路で露店が開かれておりにぎやかだ。まずスーパーマーケットへ行って食料を買い込む。町の中を散歩してホテルの前まで戻ると露店はすでに片付けられていた。今日はブリタニアホテルの下のイタリアレストランのテラスで夕食にする。道端のレストランだが氷河の眺めが良い。
 


フェー氷河のレンクフルーを見上げる


行動記録
場所 標高 到着 出発  
シュヴァルツゼー山岳ホテル 2,583   8:56  
シュヴァルツゼー 2,555 9:12 9:19  
赤いベンチ 2,430 9:37 9:52  
スタッフェルアルプ 2,300 10:28 10:36  
車道 2,185 10:58 10:58  
分岐 2,170 11:04 11:04  
休憩 2,135 11:30 11:58  
ツムット 1,950 12:47 13:09  
ツェルマット駅 1,605 14:07 14:10 鉄道
フィスプ駅 650 15:20 15:27 路線バス
サースフェー駅 1,798 16:12 16:25  
サースフェーホテル・ブリタニア 1,780 16:30    


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8月23日

サースフェーのハイキングは午前中のみなのでテレキャビンでレンクフルーへ上がってスピールボーデンへ歩き、テレキャビンでサースフェーに下る。午後はバスと鉄道でベルナーオーバーラントへ移動し、メンリツヒェンを登りメンリツヒェンの山岳ホテルに泊まる。

写真
夜、雨が降ったようで、昨日のさすような暑さとはうって変わって涼しい。昨日よりは霧が濃いがレングフルーまでは見通しがきく。荷物をスーツケースとリュックに分けて部屋に残し、サブザックに水と行動食を入れてレングフルーのハイキングへ向かう。
 


ホテルから見上げるフェー氷河




レンクフルーの岩尾根の下にスピールボーデンのレストランが見える

10分ぐらい歩いて町外れのテレキャビンの駅に向かう。この駅から右はスピールボーデン行き、左はプラティエン行きの二つのテレキャビンがある。サースフェーの町が遠ざかり、モレーンを越えると、モレーンが大きな自然の防護壁になっているのがわかる。
 


教会の前を通ってテレキャビン駅へ




氷河湖のモレーンの下はスポーツ広場




シャルバーマッテンからテレキャビンに乗る




スピールボーデンへ上がる








スピールボーデンでロープウエーに乗り換えるが、乗客は我々2人だけである。レングフルーの駅は岩峰の上にあり、凄みのある氷河を見下ろす事ができる。ミッテルアラリンの方は霧でよく見えないが、雪渓でスキーをしているのが見える。レストランの脇を通って少し山側へ歩いてから、スキーコースに沿って下る。
 


スピールボーデンでロープウエーに乗り換える




ロープウエーで岩峰の上のレンクフルーへ上がる




見下ろす氷河とクレバス




氷河湖とサースフェーの町を見下ろす







レンクフルーからミッテルアラリン方面の氷河を見上げる







足元の氷河







レンクフルーの展望台




アラリンホルンは霧の中




スキー場に下る










レンクフルー(2,867m)スピールボーデンへ40分


氷河の脇をスピールボーデンまでハイキングする。下から見たほどは厳しい下りではなく、ルートには赤と白のペイントがあり、比較的歩きやすい。固定ワイヤーが張ってある所もあるがさほど危険ではない。リフト小屋の上で右に回り込み、岩峰を巻くが、スキーコースの幅広い廊下ができていて安心して下れる。
 


レンクフルーの駅を右に見て下る




スキーコースを赤白のペイントを目印に下る




左から迫る氷河













空のロープウエーが上ってゆく
















ロープの下り

岩稜が終わると急斜面の下りになる。眼下にスピールボーデンが見え、ロープウエーが頭上を飛んで行く。両側を氷河に挟まれた島のような所を気持ち良く下って行く。下から霧が湧いてきた。
 


下にリフト小屋が見えた




野生のゾッキョ




岩稜が終わると急斜面の下りになる




急斜面を下るとスピールボーデン




レンクフルーの岩峰を見上げる




岩のような氷河の氷







餌付けマーモットの斜面を下る







スピールボーデンの駅とレストラン







スピールボーデンのレストラン




レストランではマーモットの餌も売っている




サースフェーへ1時間20分の標識

スピールボーデンに着くとガスが沸いて来てサースフェーの町は見えなくなった。レストランで餌付けしたマーモットの事を聞いたら、今朝はいたけどわからないとのこと。当初の計画ではサースフェーまで歩く事にしていたが、今日中にメンリッヘンまで行き着けない可能性が有るので、テレキャビンでサースフェーに下る事にする。テレキャビンから下の斜面をよく見ると、穴からマーモットが出て来るのを発見した。スピールボーデンから下も相変わらず急な下りだが、草原の下りになる。下部になると、意外にも大勢の人がスピールボーデン目指して登っているのが見えた。
 


テレキャビンでサースフェーに下った




レンクフルーを振り返る

ホテルに戻り、スーツケースを電気自動車に乗せて駅まで送ってもらう。お土産にホテルの名前が入った小石をくれた。バスターミナルでスーツケースをグリンデルワルトに送り、ブリーク行きのバスに乗る。バスはサースフェーでほぼ満員になった。ブリークで鉄道に乗り換えグリンデルワルトへ向かう。列車の中でパンとスープで昼食を済ませ、コーヒーを入れる。長いトンネルを抜け、トゥーン湖が見えるとスピーツに到着だ。インターラーケンオスト行きの列車に乗り換え、湖畔をゆったりと走る。
 


ホテルに戻り、スーツケースを電気自動車に乗せて駅まで送ってもらう




ブリーク行きのバスに乗る、バスはサースフェーでほぼ満員になった




ブリークからSBB(国鉄)の列車でシュビーツへ







列車は次第に高度を上げ、フィスプの町の奥にマッター谷が望める
正面はグリメンツ、左にサースフェー、右にツェルマット




シュビーツからインターラーケン・オストへ




スイスの国鉄、私鉄各社が乗り入れている




SBB国鉄とBLS私鉄の車両




トゥーン湖の湖畔に広がる牧草地




トゥーン湖畔をインターラーケンへ向かう




トゥーン湖




国鉄2階建て車両のキッズカー

車窓の湖がトゥーン湖からブリエンツ湖に変わるとインターラーケン・オストに到着だ。グリンデルワルト行きの電車に乗り換え山間部へ入って行く。ツヴァイリチーネンでラウターブルンネン行きの車両を分けると、左右に岩壁を眺めながら進むようになる。やがて右手が開けてメンリッヘンへのテレキャビンが見えるとすぐにアイガーの北壁が現れ、グリンデルワルトに到着した。
 


インターラーケン・オスト駅でグリンデルワルト行きに乗り換える










グリンデルワルト行きの電車で山間部へ入って行く




ツヴァイリチーネンでラウターブルンネン行きの車両を分ける




右の線路はラウターブルンネン行き




アイガー北壁は雲の中




右手のメンリッヘンへ上がるテレキャビンが見える




クライネシャイデックの右のメンリッヘンは雲の中

グリンルワルトの駅でユングフラウパスを購入したが、120フランに値上がりしていた。電車を待っていると、ヘルンリヒュッテにいた日本人4人組と再開した。全員無事にマッターホルンに登頂できたとの事だ。イタリア側の頂上まで行けたという小柄な男性は63歳だと言う。同じ電車でグルントへ下り、グルントで別れた。
 


グリンデルワルトに到着




駅前のホテル群




クライネシャイデック行きの電車




電車は一旦グルント駅に下り方向転換してクライネシャイデックへ上がる







グルント駅で降りてメンリッヘンテレキャビン駅へ

5分ほど歩き、広い駐車場を横切ってメンリッヘンへのテレキャビンの駅へ向かう。広い高原の上を長いテレキャビンでメンリッヘンへ上がって行く。少し小雨ぎみになり、アイガーは雲の中に消えていった。
 


正面にテレキャビン駅




テレキャビンで正面の山を上がる




テレキャビンからグリンデルワルトの町を見下ろす







牧草地を上がる




中間駅




正面右にメンリッヘンの山頂




途中駅を通過して、ようやくグルントから30分でメンリッヘンに到着した。左のアイガーが眺められれば、のんびりした素晴らしい展望車だ。山岳ホテルにチェックインして一休みしていると霧もしだいに晴れてきたので、メンリッヘンの山頂へのハイキングに外に出た。山頂はすぐ目と鼻の先にあり、放牧されている牛の間をぬって歩く。アイガーはまだ雲の中だが、頂上から周辺の山々が望め、トゥーン湖も遠望できた。
 


アイガーはまだ雲の中




メンリッヘンの山岳ホテルにチェックインしてからメンリッヘンの山頂へハイキング




アイガー、メンヒ、ユングフラウとベルナーオーバーラントの名峰を窓から一望できるホテルはここだけ。3階中央の部屋は広くて眺めも良く最高。食事も素晴らしい。部屋にシャワー、トイレ有り。
 


雲の中のアイガーとテレキャビン駅の裏のチュッケン




ホテル前からメンリッヘンの頂上を望む




こわごわ、牛とツーショット




メンリッヘン(2,230m)へハイキング







ミューレンの村を見下ろす







アイガーの雲が少し上がってきた




ファウルホルン(Faulhorn 2,681m)方面を望む




ラウターブルンネン谷と岩壁の上のミューレンの村




左奥にトゥーン湖、右にシーニゲプラッテ




ホテルと植物園があるシーニゲプラッテ




シーニゲプラッテからファウルホルンへの稜線




中央右の尖った山がファウルホルン(Faulhorn 2,681m)




ファウルホルンからグローセシャイデックの稜線




メンリッヘンから望むアイガー、左はシュレックホルン




アイガーとメンヒの雲が切れかけたが右のユングフラウは雲の中







インターラーケンからツヴァイリチーネンへの谷




ベルナーオーバーラント鉄道が分岐するツヴァイリチーネン駅




チュッケン山とメンリッヘンの山岳ホテル




リゾートの村ウェンゲンと雪崩止めの鉄柵




ラウターブルンネンとウェンゲン




メンリッヘンの山頂でアイガーをバックに




ホテルに下ってメンリッヘンの山頂を振り返る、左はウェンゲンからのロープウエー駅







シュタウフバッハの滝




ウェンゲンからメンリッヘンへ夕食に上がってくる人たち







陽が差してきた、左は頂上に小屋があるファウルホルン(Faulhorn 2,681m)




シュワルツホルンからグローセシャイデックの稜線、右はウェッタ―ホルン

夕食の時間にしだいに雲が薄くなり、アイガー、メンヒ、ユングフラウが見えるようになった。メンリッヘンのホテルの部屋もなかなか素晴らしい眺めだ。夕食も素晴らしい。夕食の時に泊まり客は、我々の他に日本人の2人組だけだとわかった。こんなに素晴らしいホテルなのに勿体無い感じだ。
 


チュッケンの左にアイガーとメンヒ




チュッケンの右にユングフラウ




アイガー(Eiger 3,970m)の北壁




メンヒ(Monch 4,107m)の北壁




ユングフラウ(Jungfrau 4,158m)の北壁




シルトホルン(Schilthorn 2,970m)のシルエット




ホテルの窓から





行動記録
場所 標高 到着 出発  
サースフェーホテル・ブリタニア 1,780   8:34
シャルバーマッテン 1,810 8:46 8:46 テレキャビン
スピールボーデン 2,445 9:02 9:04 テレキャビン
レングフルー 2,869 9:07 9:25  
スピールボーデン 2,445 10:19 10:25 テレキャビン
シャルバーマッテン 1,810 10:41 10:41  
サースフェーホテル 1,780 10:55 11:08  
サースフェー駅 1,798 11:10 11:35 路線バス
ブリーク駅 681 12:44 12:59 鉄道
シュピーツ駅 560 14:03 14:07 鉄道
インターラーケン・オスト駅 564 14:28 14:35 鉄道
グリンデルワルト駅 1,034 15:21 15:47  
グルント駅 943 15:55 16:03 テレキャビン
メンリッヒェン山岳ホテル 2,229 16:38 17:20  
メンリッヒェン山頂 2,343 17:43 18:03  
メンリッヒェン山岳ホテル 2,229 18:23    


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8月24日

午前中メンリッヘンからクライネシャイデックへフラワーハイキングをして、午後クライネシャイデックから鉄道でユングフラウヨッホへ上がる。ユングフラウヨッホからは霧の中を今晩の宿メンヒスヨッホ小屋へスノーハイキング。

写真
朝起きると、昨夜せっかく切れた雲が再びベルナーオーバーラントの山々の上にかかっていた。窓から朝日のアイガーを眺める。
 


朝のアイガー

今日は朝食の時間を少し早めてもらい、早めに出発した。テレキャビンは既に動いており、早い人はもうグリンデルワルトから上がって歩き始めている。今朝のアイガーは上の方が雲の中だが下は晴れている。アイガーを前方に見ながら、クライネシャイデックへ向けて歩く。
 


メンリッヘンのホテルを出発




テレキャビンが動き出した、後方の山はシュレックホルン(Schreckhorn 4,078m)







アイガーを正面に見てクライネシャイデックへハイキング




クライネシャイデックへ1時間20分の標識、珍しく日本語表記がある




まずはチュッケンへ向かって緩やかな下り




可愛い赤のテレキャビン、下はスキーリフト







クライネシャイデックへ緩やかな下りが続く




フラワーハイキング







メンリッヘンのホテルを振り返る



















リフト小屋から右に大きく回り込む







メンリッヘンからクライネシャイデックへのトレッキングコースはアイガーへ向かって緩い下りのコースで人気がある。見晴らしの良い場所にはベンチがあり、ゆっくりと展望を楽しみながら歩ける。アイガーが見晴らせる気持ちの良いベンチで一休みした。眼下にクライネシャイデックへ上る電車が見え、遠くにはグローセシャイデックが望める。
 


リフト小屋の下のアイガー北壁展望ベンチ、下にベルナーオーバーラント鉄道が走る




ユングフラウヨッホを見上げると雲の中だ。沢を渡るとしだいに斜度は増すが、穏やかな下りである。ラウバーホルンへの道を右に分けるとクライネシャイデックはすぐそこだ。
 





ユングフラウ鉄道のアイガーグレッチャー駅




クライネシャイデック駅が見えてきた







眼下にベルナーオーバーラント鉄道が見える




カールを回り込んでクライネシャイデックへ







野生の動物たち






クライネシャイデック駅とテントとホテル

クライネシャイデックに着くと、今までの静かな山から突然にぎやかな観光地に来てしまった感じだ。ユングフラウヨッホへの電車に乗り、アイガーグレッチャー駅から長いトンネルに入る。上りはアイガーウァント駅とアイスメイア駅で5分間の一時停車があり、慌ただしく電車から降りて駅の窓からの眺めを楽しむ。
 


ユングフラウヨッホへ上がるユングフラウ鉄道




クライネシャイデック駅、奥はラウターブルンネンに下る電車




ユングフラウ鉄道の電車に乗る




アイガーグレッチャー駅(2,320m)に停車




アイガーグレッチャー駅からのハイキング標識




アイガーグレッチャーからメンヒ北壁を見る




アイガーバントから見下ろすアイガー北壁




真下の岩壁




上を見上げる、アイガーサンクションのラストシーンでロープにぶら下がる場所







急いで電車に戻る




アイスメイヤー駅




アイスメイヤー駅から氷河を見下ろす




アイガー登山の起点アイスメイヤー駅からのミッテルレギ稜登山ルート方面




アイスメイヤー駅前の氷河







アイガー南面の氷河とシュレックホルン

ユングフラウヨッホの駅を降りると大勢の人に驚かされる。それも日本からの団体が多い。皆さん絵葉書を書いているが、我々にはその余裕が無い。複雑な構造の内部を一通り回ってみたが、展望台はでガスが濃くて何も見えない。レストランで昼食を済ませてエレベーターでスフィンクス展望台に上がるが、もちろん展望は無い。トンネルの出口でスパッツを着け雪原に出る。
 





終点のユングフラウヨッホ駅




名物の日本の赤ポスト




レストランから外を眺める




ユングフラウヨッホの氷の宮殿、廊下の床は凄く滑るので注意










霧のプラトー展望台




エレベーターでスフィンクス展望台に上がるが霧の中

外にもガスの中、大勢の人がいる。犬ゾリ等も走っていた。ガスは濃いが、メンヒスヨッホ小屋まではしっかりしたトレースが有り、目印のポールも有るので迷う心配は無い。しかし、トレースを外すと大きなクレバスが有るので要注意だ。高度が高いのでゆっくりと歩く。
 





メンフィスヨッホ小屋の案内板、ポールから外れないようスノーハイキング







犬ゾリを楽しむ観光客




ポールに沿ってトレースを外さず歩く




雪が降り出したのでカッパを着る




ガスの中から左にメンヒの岩稜が見えてきた。メンヒへのトレースを左に分けるとすぐに岩にへばりついたメンヒスヨッホ小屋に着いた。
 


岩壁にへばりつくメンフィスヨッホ小屋が見えた




小屋の下に大きな下水タンク




小屋に到着

小屋の入り口で登山靴を脱ぎ、サンダルに履き替えて中に入る。食堂で料金を払い部屋へ案内される。小屋でガイドが見つかったらメンヒに登るつもりだったが、ガイドはグリンデルワルトで予約しないとダメとの事。夕食の時に隣のスイス人がメンヒに登って来たと言うので聞いたら、登り3時間、下り2時間で雪稜が厳しいそうである。登頂はあきらめて、明日は一人でさわりだけ楽しんで来よう。
 


メンヒスヨッホ小屋はいわゆる蚕棚式の寝所で日本の山小屋と大きな差は無いが、一人当たりの幅は広い。掛け物は毛布だけである。これでトイレがきれいで食事も良く、料金は日本の半分だから驚く。朝食は4時と7時が選べる。シャワーは無く、トイレは共同。
 


小屋からの眺め




テラスにて。後方はアレッチ氷河







小屋から眺めたメンヒへの稜線、この辺りなら一人で登れそうだ




小屋のトイレ





行動記録
場所 標高 到着 出発  
メンリッヒェン 2,229   8:54
休憩 2,155 9:38 9:45  
クライネシャイデック駅 2,061 10:25 10:28  
アイガーグレッチャー駅 2,320 10:41 10:41  
アイガーバンド駅 2,855 10:54 11:00  
アイスメイア駅 3,115 11:08 11:18  
ユングフラウヨッホ駅 3,454 11:30 13:05  
メンヒスヨッホヒュッテ 3,650 14:15    


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8月25日

朝、メンヒスヨッホ小屋から見えるメンヒの稜線の下部を一人で登り、雪壁が急になったところで引き返しメンヒスヨッホ小屋からユングフラウヨッホ駅にスノーハイキングした。ユングフラウヨッホ駅からユングフラウ鉄道でアイガーグレッチャー駅に下り、ベルナーオーバーラント鉄道のアルピグレン駅までアイガートレールをハイキングして下る。鉄道でグリンデルワルト駅に下り、グリンデルワルトのホテル・ソネンベルクに宿泊した。

写真


小屋の食堂の窓から朝焼けの山々




朝焼けに光る雪壁

朝食をとっていると、昨日メンヒに登った3人組みのスイス人の一人がやって来た。今日はユングフラウへ登ると言っていたのだが。聞くと、彼一人ユングフラウヨッホ駅へ下るとのこと。小屋の下でアイゼンを着けていると、先ほどの彼がやって来て「気をつけて」と言って下って行った。私もピッケルを持って元気に出発。
 


小屋の下でアイゼンを着ける




メンヒへ出発




雪原をメンヒの取り付きへ向かう



ユングフラウを正面にメンヒの取り付きへ向かう




緩い傾斜に見える下部の岩稜


荷物はサブサックに水と食料だけなので楽だ。トレースに沿ってメンヒの岩稜に取り付く。岩と雪がミックスして歩きにくいが踏み跡はしっかりしている。尾根上に出た所で小屋が見えた。小屋に正子が見えたので写真を撮ってもらう。
 


岩稜に取りつき登り始める




振り返るとユングフラウ、スフィンクス展望台が下に見える




下山パーティー




メンフィスヨッホ小屋が見える




ユングフラウ(Jungfrau 4,158m)




雪壁を登る




左上の頂稜に登山パーティーが見える




メンヒの稜線を登る










頭上に自動降雨計が見える




眼下にメンヒスヨッホ小屋が見える




岩峰左の急な雪壁




左に回り込み雪壁へ、頭上の頂稜にパーティーが見える

岩峰の下を左から回り込むと頭上に自動降雨計が有る。ここからは岩峰の左の急な雪壁の登りになる。先行パーティーが登って行くのをしばらく眺めて、私はここから引き返す事にした。遥か頭上に頂上の雪稜が見え、登って行くパーティーが米粒のように見える。左の雪壁は見た目以上に切れ落ちている。アレッチ氷河からユングフラウへの眺めを十分楽しんでから小屋へ下る。
 


自動降雨計の下で下山する事に決定




引き返し点から望むアレッチ氷河方面










ユングフラウを眺めて下山する、スフィンクス展望台が遥か下に




ユングフラウとスフィンクス展望台




稜線の左は切れ落ちている




スフィンクス展望台へ向けて下る




小屋まで下った




小屋へ少し登り返す


アッと言う間に小屋に着き、正子と合流する。急いで支度をしてリュックを背負い、小屋を後にする。昨日と同じ道をユングフラウヨッホへ向けて下るが、今日は昨日と違って素晴らしい眺めだ。ユングフラウ、メンヒそして広大なアレッチ氷河がスケール感のある空間を作っている。
 


メンヒの取り付き




見上げるメンヒの山頂




メンヒの下部







メンヒの岩稜をバックに


しばらく下って行くとユングフラウヨッホから登って来る人とすれ違うようになる。日本人のグループ、ガイドを連れた日本人など日本人も多い。止まってユングフラウを双眼鏡で覗くといくつかのトレースが見えた。いずれも左の雪稜から登るルートで、一つは雪崩れたカール状の雪壁を直登するもの、次は尾根の末端の岩壁を登り尾根上を行くもの、そして末端の岩峰の下を巻いて向こう側から尾根に取り付くもの等である。どのルートも最終的には中間部の急峻な雪壁のトラバースがあり、いやらしい。このトラバースを終えると頂上まで快適な雪稜が続いているように見える。
 


見上げるユングフラウ(Jungfrau 4,158m)の北東稜、ノーマルルートは左の南稜




アレッチ氷河




ユングフラウの左にロートタールホルン(Rottalhorn 3,969m)
コルに上がるトレースは左の岩尾根からのものと中央のカールの雪壁を登るものが見える







広大なアレッチ氷河をバックに







メンヒスヨッホ小屋からの道




アレッチ氷河




アレッチ氷河を下るツアーもある

ユングフラウヨッホに到着し、スフィンクスに登り再び広大な景色を楽しむ。いつまで眺めていても飽きないが、その内にガスが出て来たので下る事にする。駅に着くとちょうど良い時間に電車があり、アイガーグレッシャーまで一気に下る。
 


スフィンクス展望台から見上げるメンヒ(Monch 4,107m)




メンヒの頂稜




メンヒスヨッホ小屋へのトレース




クライネシャイデックを見下ろす







メンヒをバックに




ユングフラウの山頂




ロットタールホルンとユングフラウのコル




雪稜のトレースと登山者が見える

アイガーグレッチャー駅では大勢の日本の団体が下車し、クライネシャイデックへ下って行った。天気が良いので我々はアイガートレールを歩く事にする。電車が行き過ぎるのを待って、ホーム前方から線路を渡るとアイガートレールの表示板が有る。建物の横を少し登ると、頭上にアイガー西稜を眺めながらの緩やかな長い下りが始まる。左手には昨日歩いたメンリッヘンからの道も見え、山頂から続くなだらかな草原が美しい。
 


ユングフラウ鉄道でアイガーグレッチャー駅に下る




電車が行き過ぎるのを待って、ホーム前方から線路を渡る




岩壁の上の村ミューレンを見下ろす




アイガーグレッチャー駅から見上げるメンヒ




アイガー氷河とメンヒ




アイガートレールオープン、アルピグレンへ2時間の標識




線路を左に見て車道を登る




アイガーを見上げる







クライネシャイデックとメンリッヘンの斜面




アイガーの岩壁の下を歩くアイガートレール







あの尾根を回り込むとアイガーの北壁が見える




見上げるとアイガー西稜の岩峰がすごい迫力だ







アイガーグレッチャー駅を振り返る










ここから北壁の下を歩く




アイガー北壁を背に一休み




メンリッヘンのホテルが見える







正面にウェッターホルン(Wetterhorn 3,692m)




アイガー北壁の下部




アイガー山頂方面を見上げる




北壁のルート図の看板




アイガー北壁を見上げる
















中央奥が明日登るファウルホルン










明日歩くグローセシャイデック




アイガーの影と牛の糞を踏んで歩く

この尾根と次の尾根の間が北壁の真下になる。北壁の左端にはアイガーウァントの駅の窓も見える。それにしても大きな壁である。その大きな壁を眺めながら歩いていると首が痛くなる。そして、意外にも牛の糞が足の踏み場も無いほど散らかっている。足元にも気をつけなくてはならない。途中の沢で靴を洗いながら行く。
 





右に北壁を見上げながら歩く

尾根を越えるとしばらくツズラ折れの道が続く。北壁から離れると北壁の影の外になり日差しが厳しい。暑い中、再び水平道を行くと、ネジレの滝にでる。北壁の岩を深く削って流れてきた水が突然空中に舞い、岩にぶつかって直角に右に曲がっている。近寄ると水しぶきが凄い。
 























アルピグレン目指してツヅラ折れに下る













落ち口で直角に曲がる滝







渦を巻いて流れ落ちる







アイガー北壁を背にどんどん高度を下げる










メンリッヘンが遥か上に
















アイガー北壁と滝をバックに




グリンデルワルトの町を見下ろす。左に行くとアルピグレン右へ行くとグリンデルワルト

滝からどんどん高度を下げてグリンデルワルトへの道を分けててアイガートレールは終わる。グリンデルワルトとは反対に戻るように下るとアルピグレンに到着する。アルピグレンのレストランでアイガーを眺めながらゆっくりとビールを飲み疲れを癒す。
 





























アルピグレンのレストランから見上げるアイガー北壁





電車でグリンデルワルトへ下る事にする。ハイキング道は線路と並行しており、電車も遅いので、歩いている人と不思議な一体感がある。グリンデルワルトの駅を降りてスーツケースを受け取る。スーツケースとは久しぶりの再会である。
 















暑いし、スーツケースを運ぶ元気が無いのでホテルにスーツケースピックアップの電話をしたら、人手が無いので駄目との返事だ。タクシーに聞いても近すぎて駄目との事。駅前の路地を少し入ると今日泊まるソネンベルクホテルが見えた。確かに近い、近すぎる。しかし、きつい登りだ。車道を百メートル程登り、狭い道を百メートル程登って、ホテルに到着した。
 



例によって最上階の見晴らしの良い部屋に案内された。ホテルの前の木が少し邪魔だが、アイガーが正面に見える良い部屋だ。少し休んでから町へ出る。今日は日曜日なのでスーパーマーケットは既に閉まっていて、食料を買うことができなかった。ガイド協会も覗きに行ったが、こちらも閉まっていた。槙有恒さんの写真が飾ってあるので有名なホテルベルヴューのレストランでチーズフォンデュー食べ、ウィンドーショッピングをしてホテルへ戻った。
 



ホテルソネンベルクはグリンデルワルトの駅から北に歩いて5分の近さだが、車道は無く、急坂の登りがある。その代わりグリンデルワルトの町を見下ろし、ミッテルレギを見上げる展望の良い場所だ。シャワー、トイレ付き。
 





槙有恒さんが初登頂したミッテルレギ




グリンデルワルトの町を散策







ホテルベルヴュー




ホテルベルヴューのレストランでチーズフォンデュー




グリンデルワルト駅


行動記録
場所 標高 到着 出発  
メンヒスヨッホヒュッテ 3650   7:58
メンヒ下部で引き返し 3725 8:30 8:34  
メンヒスヨッホヒュッテ 3650 9:02 9:27  
ユングフラウヨッホ駅 3454 10:15 11:00 鉄道
アイガーグレッチャー駅 2320 11:30 11:44 鉄道
最初の尾根ベンチ 2275 12:10 12:57  
次の尾根 2020 13:42 13:49  
1905 14:06 14:06  
アルピグレン駅 1616 14:47 15:47 鉄道
グリンデルワルトホテル・ソネンベルク 1034 16:12    


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8月26日

 今日は天気が良さそうなのでクローゼシャイデックからバッハアルプゼー、ファウルホルンを経てブスアルプまで6時間ぐらい歩き、バスでグリンデルワルトに戻り、ホテル・ソネンベルクに連泊する。

写真

昨日、食料を買えなかったので朝食のパンを分けてもらう。サンドイッチを作り、急いでパンとハムとチーズをくるんでザックに詰め、駅へ向かう。バスは駅前のバスターミナルから出発する。クローゼシャイデックへ向けて緩い上り坂を快適に進む。右手にアイガーから続くシュレックホルンの岸壁を眺めながら行く。途中から一般車侵入禁止になり、正面にヴッターホルンを見ながら、ポストバスは細い道路をグイグイ上って行く。
 


グリンデルワルトのバスターミナルから出発




グリンデルワルトの村を抜けてグローセシャイデックに向かう




ポストバスはホーンを鳴らしながら狭い車道をガンガン上がる




ウェッターホルンの岸壁が正面に見えるともうじきグローセシャイデックに到着


たどり着いたクローゼシャイデックには一軒の山岳ホテルと数軒のチーズ小屋が有る。バスは峠を越えてマイリンゲンに下って行き、我々は稜線沿いに歩き始める。グローゼシャイデックから見上げるウェッターホルンの北壁は凄い迫力だ。
 


グローセシャイデックの山岳ホテル




グローゼシャイデックから見上げるウェッターホルン北壁
ウェッターホルンの頂上はこの奥




チーズ小屋を見下ろす




グローセシャイデックからのアイガー(Eiger 3,970m)
アイガーのミッテルレギ稜はナイフの刃のように鋭い




クライネシャイデックからメンリッヘンの稜線




これから向かうフィルスト方面




グローゼシャイデックを出発







バスが下って行ったマイリンゲン方面


放牧されている牛の間をぬってしばらく歩くと山道への分岐に出る。ここでやっと牛から解放されて歩ける。お花畑を歩いたり、きれいな沢すじをあるいたり、振り返ってウェッターホルンの岩壁を眺めたり、アイガーの壁を眺めたり、ほぼグリンデルワルトの全てを楽しみながら歩く。
 







アイガーからメンリッヘンへの山稜とグリンデルワルト




メンリッヘンへの道




グローゼシャイデックのホテルを振り返る







放牧された牛の間をぬって歩く










ウェッターホルン北壁







常にアイガーを左手に眺めて歩く
















フィルストへ向けて歩く




シュレックホルンの山頂が見えてきた







ウェッターホルン(Wetterhorn 3,692m)の山頂



















シュレックホルン(Schreckhorn 4,078m)







グローセシャイデック方面を振り返る







下にフィルストへのテレキャビンの中間駅が見える




ウェッターホルン(Wetterhorn 3,692m)




シュレックホルン(Schreckhorn 4,078m)




フィルストに上がるテレキャビン




フィルストのテレキャビン駅


フィルストに着くと静けさから引き戻された感じだ。ロープウエーの駅でトイレを借りるが、あまりの清潔さに脱帽してた。ベンチに戻ってコーヒーを飲みながら眺めを楽しんだ。
 


フィルストでウェッターホルンをバックに


フィルストからバッハアルプゼーの間は、今日の銀座コースである。左にアイガーを眺め、足元の花を眺めながら平坦な道を楽しく歩ける。途中に避難小屋があり、悪天候でも安心して歩けそうだ。
 


クライネシャイデック方面を望む




フィルスト(2,167m)ファウルホルンへ2時間20分の標識







眼下に放牧される牛たち




アイガーとシュレックホルンの間にオーバー・グリンデルワルト氷河が落ちる




ファウルホルンへ向けて出発




雲が高く、運良くアイガーの山頂が頭を出している




一旦下って緩やかに登るとバッハアルプゼー、後方のファウルホルンへは急登




バッハアルプゼー中間の避難小屋




一旦下って登りになる




緩やかに登りきるとバッハアルプゼーだ




バッハアルプゼーの裏のお花畑を歩く






















池塘のワタスゲ








バッハアルプゼーにも牛が沢山いる。牛を避けて避難小屋の裏のベンチで昼食にする。コーヒーを入れてサンドイッチをほうばる。
 


バッハアルプゼーに到着










バッハアルプゼーのベンチでコーヒーを入れてランチタイム







ファウルホルンへ向けて出発

























ファウルホルンへの登り





バッハアルプゼーから登りが始まる。アイガーはレーティ(2,757m)の影で見えなくなりひたすらファウルホルン目指して登る。避難小屋を過ぎ、ブスアルプへの分岐を過ぎると、ファウルホルンへの登りになる。
 


バッハアルプゼーを見下ろす
後方はウェッターホルンとシュレックホルンの間のオーバー・グリンデルワルト氷河




避難小屋を過ぎるとブスアルプへの分岐




ファウルホルンへ50分の標識










グローセシャイデック方面の展望







ブスアルプとの分岐、ファウルホルンへ登る




ブスアルプへ下る道、後方はメンリッヘン




シーニゲプラッテ方面の山々




ファウルホルンのホテルを目指して急登




山頂のホテル










ブスアルプ方面を見下ろす




シーニゲプラッテ方面


ホテルの裏の頂上に立つと素晴らしい眺めだ。眼下にブリエンツ湖、その向こうにロートホルンが望め別世界に来たようだ。双眼鏡を覗くと、ロートホルンの斜面を蒸気機関車があえいで登っているのが見える。
 


ファウルホルンのホテルに到着




アイガー北壁の下を走る登山鉄道




眼下にブリエンツ湖が見える。その向こうに蒸気機関車で登るブリエンツァーロートホルン




ヘリポートがあるファウルホルンの山頂




見下ろすブリエンツ湖




ファウルホルンの山頂のヘリポート(荷揚げ場)にて







レストランに行く前にトイレを借りたが、こんな山頂のトイレが水洗なのには、文化の違いというか、驚いた。レストランでコーラを頼み、テラスでしばしくつろぐ。
 


ファウルホルンの山岳ホテル




山頂なのに水洗トイレに驚く


あとはブスアルプへの下りだけである。分岐まで下り、バッハアルプゼーを後に右へ下る。ルートには赤白のペイントがあり迷う心配は無いが、いくつかの踏跡が有り、歩きやすい所を選んで下る。振り返るといつの間にかファウルホルンが遥か上に見える。
 


ブスアルプの分岐へ下る




ブスアルプへの道




メンリッヘンをバックに




分岐を右にブスアルプへ下る




見下ろすバッハアルプゼー




ファウルホルンのホテルが遥か上に見える




ペンキマークを頼りにブスアルプへ標高差900メートルをひたすら下る










崖の上で草を食む牛たち







ファウルホルンを振り返る


左上方では、かなり険しい所で牛が草を食んでいるのが見え、少し心配になる。右手のシーニゲプラッテへの稜線の下の斜面にも沢山の牛が放牧されており、カウベルがインドネシアのガムランのように響き渡っている。途中でアイガーを眺めながら一休みする。オーバーレーガーに到着すると豚が出迎えてくれた。牛舎が並んでいて、その軒先には大きなカウベルが並んでいる。少し車道を歩き、左の山道に入る。
 





正面にオーバー・グリンデルワルト氷河




アイガー北壁を眺めて一休み







ブスアルプから下ってゆくバス







オーバーレーガーに到着すると豚が出迎えてくれた




農家の間を下る




軒先に並んだ大きなカウベル




オーバーレーガーの農家の軒下にカウベルが並ぶ







もうすぐブスアルプのバス停




ブスアルプに到着




ブスアルプでビールを飲んでアイガー(右)を眺める




グリンデルワルトを見下ろす




バスが上がってきた




ブスアルプのバス停、バスでグリンデルワルトへ下る




今日もホテル・ソネンベルクに宿泊


行動記録
場所 標高 到着 出発  
グリンデルワルトホテル・ソネンベルグ 1,034   8:00
グリンデルワルトバスターミナル 1,010 8:16 8:22 路線バス
グローセシャイデックバス停 1,962 8:54 9:05
グラートシャーレム 2,006 9:28 9:28  
オーバーレーガー 1,948 9:51 9:51  
フィルストテレキャビン駅 2,167 10:39 11:01  
分岐 2,255 11:24 11:24  
避難小屋 2,245 11:30 11:30  
バッハアルプゼー 2,271 12:04 12:37  
ブルギヒッタ 2,442 13:13 13:13  
分岐 2,553 13:30 13:30  
ファウルホルン小屋 2,681 13:54 14:50  
分岐 2,255 15:02 15:02  
休憩 2,145 15:51 15:56  
オーバーレーガー 2,045 16:09 16:09  
ブスアルプバス停 1,800 16:37 17:06 路線バス
グリンデルワルトバスターミナル 1,010 17:31 17:31  
グリンデルワルトホテル・ソネンベルグ 1,034 17:45    


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8月27日

 今まで好天気が続いたが今日から天気は下り坂だ。小雨のグリンデルワルトを出発し、ベルナーオーバーラント鉄道でクライネシャイデック経由でラウターブルンネンに行く。ラウターブルンネン谷では滝を見物しながらシュテッヘルベルクへ歩き、ロープウエーでミューレンへ。ミューレンからシルトホルン展望台へ上がる予定でいたが、霧で展望が無いのでビルクでロープウエーを降りてシルトホルンヒュッテへ歩いた。

写真
アイガーの朝焼けを期待して、朝6時に起きたが、どんよりとした曇り空で、その内に雨が降り出した。ゆっくりと朝食を取って1時間遅い電車で出発することにした。
 


ホテルから眺める小雨のグリンデルワルト


ガラガラと坂道をスーツケースに引っ張られるように下り、グリンデルワルトの駅に向かう。運よく雨は霧雨になり濡れずに到着した。駅でスーツケースをルツェルンへ送りクライネシャイデック行きの電車に乗る。小雨が降っているというのに、電車はずいぶん賑わっている。

我々は少し遠回りをして、クライネシャイデック経由でラウターブルンネンに下る。電車はアルピグレン辺りから雲の中に入り視界が無くなってきた。雨も少し強くなったようだ。クライネシィデックの駅は混んでいたが、朝なのでラウターブルンネン行きの電車は我々を含めて数名しかいない。車窓からラウターブルンネン方面へトレッキングしているパーティーも見えるが展望は無い。高度が下がるにつれてしだいに視界がきくようになり、メンリッヘンからのロープウエーが見えるとヴェンゲンに到着する。ヴェンゲンからはお客も増えた。電車は眼下にラウターブルンネンとシュタウプバッハ滝を見ながら、急斜面を一気に下る。ラウターブルンネンの駅は屋根付きの駅だ。
 


ベルナーオーバーラント鉄道でクライネシャイデックへ




霧の中へ上がる




小雨のクライネシャイデックでラウターブルンネン行きの電車に乗り換える




霧でもユングフラウ鉄道は賑わっている




ラウターブルンネンへ













ウェンゲンに到着




ウェンゲンの駅




リゾート地ウェンゲンのホテル







ラックレールの切換ポイント




ラウターブルンネンとシュタウプバッハ滝を見下しながら、急斜面を一気に下る




シュタウプバッハ滝







屋根の有るラウターブルンネン駅


ラウターブルンネンの駅でカッパを着て歩きだすが、雨はすぐに止んでしまい暑くなる。断崖の上から落ちてくるシュタウプバッハ滝は凄い迫力だ。空中を飛んで途中の岩にぶつかった水が霧のように空中を飛んでゆく。滝の下へ行く道は通行止めになっていて、滝の近くには行けないようだ。
 


雨の中、滝を眺めながらシュテッヘルベルクへ歩く




シュタウプバッハ滝へ




シュタウプバッハ滝を見上げる







雨のため水量が多く迫力がある




トゥリュンメルバッハ滝へ







岩壁に挟まれたラウターブルンネン谷


暑いのでカッパを脱いで歩く。左にオートキャンプ場があり、舗装された道をシュテッヘルベルクへ向けて歩く。途中の道標に従って左折し、川を渡る。川幅は狭いが白い氷河の川が勢いよく流れている。少し歩くとバス停があり、トリュンメルバッハ滝の入り口に着く。ホテルの横の細い道を斜めに入って土産屋の前を通り過ぎるとトリュンメルバッハ滝のゲートに着く。一人10フラン払って中に入り、斜めのエレベーターで100メートル上がる。エレベーターを降りてさらに地中の滝に沿って階段を登る。岩をくりぬいてせまい岩の中を滝となって勢いよく落ちている。ユングフラウヨッホの北側の氷河の水がここに集中しているらしい。1時間かけてトリュンメルバッハ滝を見物して外に出た。
 


シュテッヘルベルクへ向けて歩く




トリュンメルバッハ滝への分岐を左に







白い氷河の川が勢いよく流れる




トゥリュンメルバッハ滝へ




トゥリュンメルバッハ滝のバス停




ホテルの右の細い道を斜めに入って滝の入口へ







土産屋の前を通り過ぎるとトリュンメルバッハ滝のゲートに着く




滝のエレベーター入口へ




斜めのエレベーターで100メートル上がる

























岩の割れ目を渦巻いて落ちる滝






















ラウターブルンネン谷を望む




トリュンメルバッハ滝の上部




雨で発生した沢山の滝




トリュンメルバッハ滝を振り返る





オートキャンプ場の中を通り抜けて川を渡り、再び元の道に戻る。シュテッヘルベルクへ向けてしばらく歩いた後、適当なベンチを見つけてコーヒーを入れて昼食にする。ベンチから出発するとすぐに右手に公園があり、そこの分岐を左に川を渡るとシュテッヘルベルクに着く。ロープウエー駅の切符売り場で聞くとスイスパスでミューレンまで行けるとの事。
 


シュテッヘルベルクからロープウエーでミューレンへ




ロープウエーから見た段々の滝


ロープウエーはすぐに発車した。なかなか素晴らしい眺めだ。ギンメルワルトで乗り換え、ミューレンに到着した。上は雲の中なので今日はシルトホルンの頂上まで行かず、途中のビルクからシルトホルン小屋へ下る事にする。切符を買おうと窓口に行くと、「今シルトホルンはこんな感じだが行くのか」と山頂のライブ映像を見せてくれた。ビルクから歩いて下るのでビルクまで片道買うと言うと、「ハイキングシューズは履いているのか」と、窓口の女性は親切だった。
 


ギンメルワルトで乗り換えミューレンへ




ミューレンに到着




ミューレンからシルトホルンへのロープウエー駅


トイレに行っている間にビルク行きのゴンドラは出発してしまい、ミューレンの町を眺めながら次を待つ。ミューレンの日差しは強いが、少し上は雲の中だ。この駅には1969年に加藤滝男リーダーの日本隊がアイガーを直登した時の装備が展示してある。

ロープウエーに乗ると、広いカール状の草原の上を行き、間もなく雲の中に入った。我々はビルクで降りたが、他の数名の人達はこの天気の中、シルトホルンへのロープウエーに乗り換えて行った。ビルクの駅は大きな岩峰の上にあり、南側が切れている。その南側に広いテラスがあり、晴れていれば見晴らしが良さそうだ。
 


中間駅ビルクへ上がるロープウエー




花の谷を見下ろす




ビルクは雲の中だ


カッパを着てビルクの駅を出発した。南側の斜面を下る。幅広い砂利道のようなスキーコースを下るとシルトホルンとのコルに着く。ここからミューレンへ向けてカール状を下る。道が沢山有りどれを行こうか迷うが、左端の岸壁の下の道以外はどれも大差無い。赤白のペイントの道標を見つけて、それに沿って下る。リフト小屋の前を通って沢沿いに下って行くと、途中で沢を離れて左へ少し登る。霧の中、正面に四角い影が有り、小屋かと思ったが大きな岩であった。しかし、その岩の下で花の写真を撮っていると、すぐ近くに小屋を発見した。
 


ビルク(2,677m)でロープウエーを降りる、シルトホルンヒュッテへ1時間




スキー場の道をコルに下る










コルからビルクを振り返る




小雨の中スキー場を下る













シルトホルンヒュッテに到着


ビルクから一時間弱歩いて下るとシルトホルンヒュッテに到着する。小さな山小屋だが、水洗トイレ食堂などとても清潔である。天気がよければアイガー、メンヒ、ユングフラウのベルナーオーバーラントの山々の素晴らしい眺めがあるはずだ。

小屋に入ると地下に案内され、靴と濡れ物を脱ぐ。こんな天気で、お客は我々2人だけだと思ったが、部屋に入ってびっくりした。大勢の荷物が置いてある。おまけに誰も居ないので不思議に思っていたら、スキー場で工事をしている人達が泊まっているのだった。料理は質素だが、夕食のスープは量もたっぷりでおいしかった。
 


小屋で温かいお茶を飲んで




夕食のスープ




山小屋らしい質素な夕食


行動記録
場所 標高 到着 出発  
グリンデルワルト駅 1,034   9:18 鉄道
クライネシャイデック駅 2,061 9:52 9:56 鉄道
ラウターブルンネン駅 795 10:48 11:07
シュタウプバッハ滝 800 11:22 11:22  
トリュンメルバッハ滝 815 12:04 13:00  
休憩 855 13:36 14:12  
シュテッヘルベルク駅 862 14:22 14:25 ロープウエー
ギンメルワルト駅 1,367 14:29 14:30 ロープウエー
ミューレン駅 1,638 14:34 15:10 ロープウエー
ビルク駅 2,677 15:19 15:32  
シルトホルンヒュッテ 2,432 16:15    


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8月28日

 雨は止み、天候は少し回復してきた。シルトホルンヒュッテからミューレンまでハイキングで下り、鉄道と船でブリエンツへ行く。ブリエンツからロートホルン鉄道の蒸気機関車でクルムホテルへ上がる。霧で眺めを楽しむことができなかったが、蒸気機関車の旅を楽しみ、ロートホルン・クルムホテルに宿泊した。

写真


時々雨音を聞きながら、うとうとと目が覚めた。外は濃い霧に包まれている。ゆっくりと食事をしていると、時折霧が切れるようになった。支度をして外に出るとカッパはいらない程度の天気だ。小屋の前で写真を撮って出発する。小屋の前にはテラスが有り、天気が良ければアイガーやユングフラウの眺めが良いはずだ。
 


ビルク方面、少し青空が見えてきた







カッパを着てシルトホルンヒュッテを出発


スキーコースに沿って下って行くと、左上から工事の音が聞こえて来る。振り返ると霧の間からシルトホルンヒュッテが崖の上に建っているのが見える。突然正面の霧の中から大きなキノコ型の岩陰が現れた。この岩峰の左を行くと、下水工事の溝と平行に歩くようになる。高度が下がったので霧も晴れてきた。正面にメンヒが姿を現わした。工事の脇を通って、適当な所で一休みする。左のアイガーと右のユングウラウはなかなか姿を現わさないが、何とかカメラにおさめる事ができた。
 





アルメントフーベルへ1時間10分







昨日歩いた道を振り返る。左上がビルクの岩峰




突然正面の霧の中から大きなキノコ型の岩陰が現れた













羊が放牧されている




雲間に姿を現したメンヒ




メンヒ(Monch 4,107m)










ユングフラウ(Jungfrau 4,158m)も姿を現した







夏のスキーゲレンデは下水道工事中だ




アルメントフーベルを見下ろす




急斜面をスキー場の道路に沿って下る




アイガー(Eiger 3,970m)も姿を現した




花の谷を下に見て下る、スキー場は工事現場だ




花の谷の向こうはラウターブルンネン谷




ビルク、花の谷方面を望む




花の谷からシルトアルプへの道




花の谷のレストラン




アルメントフーベルの前には牛たちの関門が


牛の関門を抜けてアルメントフーベルに到着した。高度は低いが眺めの良い所だ。ここからミューレンまでケーブルカーが有るが、歩いて下る事にする。一度分岐に戻って、北側の見晴らしの良さそうな道を下る。一度、車道に出てすぐに山道に戻る。この道はミューレンの町の上を大きく一往復するコースで十分に展望と花を楽しんだが、電車に遅れそうなってしまった。最後は小走りにショートカットして電車に間に合った。
 


フラワートレールを下る




ミューレンへ30分




花の谷に浮かぶロープウエー




ノースフェーストレールのアイガー北壁のパネル







ミューレンへ下る










シルトホルンヒュッテからアルメントフーベルへ下る急斜面を見上げる










メンヒ(Monch 4,107m)




ミューレンからアルメントフーベルへ上がるケーブルカー










ミューレンの正面に聳えるシュワルツメンヒの岩壁







ホテルアイガーの前を下ってミューレンの鉄道駅へ


グリュチュアルプまでの電車は水平に走る。右側の車窓から見上げていると、雲の間からユングフラウヨッホが見え、スフィンクスの展望台がある岩峰も見える。しばらく進むと眼下にウェンゲンの町が見え、その上にメンリッヒェンが聳えている。メンリッヒェンはグリンデルワルトから見る穏やかな山容とは異なり険しい山容である。
 


ミューレンからグルッチュアルプへの一両の電車




ウインターエックのレストラン




ユングフラウに雲が湧いてきた







ウェンゲンの町の上に聳えるメンリッヒェン


グリュチュアルプでケーブルカーに乗り換え、ラウターブルンネンに到着する。列車に乗り換えてインターラーケンオストに到着する。インターーケンから山を振り返ると、この奥にあんな素晴らしい景色が有るとは思えない平凡な山並みなのに驚く。
 



グルッチュアルプからラウターブルンネンに下るケーブルカー










眼下にラウターブルンネンの町




ラウターブルンネンから鉄道でインターラーケン・オストへ向かう
ツヴァイリッチーネンでグリンデルワルトからの列車と連結される


インターラーケンからブリエンツへは鉄道ではなく、船でのんびりと行く事にする。船の時間を確認してから、殺風景なインターラーケンオストの駅前でゆくりと買い物をした。遊覧船に乗船して前方のベンチに座って、ビールを飲みながらブリエンツ湖の眺めを楽しむ。周囲の山々は残念ながら雲の中で、ファウルホルンやロートホルンを見ることはできない。
 


インターラーケンオストの鉄道駅




インターラーケンオストの船乗り場







ビールを飲みながらブリエンツ湖の眺めを楽しむ


ブリエンツで船を降り、線路を渡ってロートホルン鉄道の駅に向かう。緑色の蒸気機関車と赤いディーゼル機関車の二種類有り、次の列車はディーゼルの方だ。民家の軒先のような所の急斜面をゆっくり登って行く。いつの間にか眼下にブリエンツ湖が広がっている。薄緑の湖面が何とも美しい。
 


ブリエンツに到着




ロートホルン鉄道の赤いディーゼル機関車






















眼下に広がるブリエンツの町とブリエンツ湖














残念ながら上るにつれて霧が濃くなってきた。カール状の斜面を回るく走るあたりは気持ちの良い所だが、このあたりから視界が無くなってきた。頂上の駅に着くと、小雨になっていたが、ホテルはすぐ近くなので濡れずにチェックインできた。
 





ロートホルン駅に到着










ホテルからロートホルン山頂方面





ロートホルンクルムホテルはロートホルンの駅から歩いて3分の場所にある。一階は広いレストランになっていて、ホテルは二階である。部屋は非常に清潔で、トリプルの部屋だったので広く快適だった。シャワーとトイレは共同。
 



行動記録
場所 標高 到着 出発  
シルトホルンヒュッテ 2,432   8:55
休憩 2,040 9:48 9:58
アルメントフーベル 1,907 10:24 10:30
ミューレン駅 1,650 11:27 11:30 鉄道
グリュチュアルプ駅 1,465 11:45 11:47 ケーブルカー
ラウターブルンネン駅 795 11:58 12:05 鉄道
インターラーケン駅 615 12:27 13:34 遊覧船
ブリエンツ駅 615 14:54 15:10 鉄道
ロートホルンクルムホテル 2,244 16:12    


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8月29日

 ロートホルンからシェーンビュールへの縦走し、ピラトゥス山へケーブルカーで上がる予定でいたが、小雨の天気は回復しないのでロートホルン鉄道でブリエンツに下り鉄道でルツェルンへ向かった。しかし、天候の回復が見られず、霧の中をピラトゥスへ上がるのは止めにしてリギ山に登る事にした。

写真
今日も雨音で目が覚めた。今日はシェーンビュールへの縦走とピラトゥス登山の予定だが、縦走はあきらめて電車でブリエンツに下り直接ピラトゥスへ向かう事にする。一番電車は9時半なのでゆっくりと朝食を楽しむ。

外に出るとさほど降っていないので、すぐ近くの頂上まで歩こうかと思ったが、視界が利かないのでやめた。駅まで歩き、切符を買った。訳を話して、上りの片道切符を見せると、往復切符との差額で下りの切符を売ってくれた。
 


霧のロートホルン駅





昨日よりさらに濃い霧の中を下って行く。乗客は我々を含めてわずか4名だ。しかし、驚いた事に、上って来る列車はほぼ満員だ。途中の給水場ですれ違った列車には、大勢の日本人が乗っていた。下るにつれて霧は無くなり、再びブリエンツ湖の美しい眺めが広がる。
 














空いた車内




牛が線路に










小雨だが登りの列車は満員






ブリエンツでは乗り換えの時間が有ったので、市内を散歩して買い物をした。日本人の観光客が多い町のようだ。しかし、特産の木彫りの置物やオルゴールは目玉が飛び出る程の値段で、見るだけに留まった。
 






ブリエンツからの列車はルツェルン行きで、窓の広い快適な車両だ。広い車内でコーヒーを入れて昼食にする。列車はマイリンゲンで方向転換して、逆方向へ走る。途中の急斜面をアプト式で上り、いくつかの湖を過ぎてピラトゥスに近づいてきた。しかし、雲は低く展望は無い。こういう日にピラトゥスに登ってもしょうがないので、そのままルツェルンへ行く事にした。
 








窓が広い展望の良い車両




マイリンゲンで方向転換して山に入る





ルツェルンの駅でスーツケースを受け取り、ホテルへ向かう。ホテルはすぐに見つかり、2時少し前だがチェックインさせてもらった。今回、唯一の四つ星ホテルで久々に都会に来た感じだ。サブサックに水と食料等を詰めて、明日に予定していたリギへ向かう。船はルツェルンの駅の前から出発する。運よく、船はすぐに出発し、ルツェルンの町の眺めを後ろに見ながらウェッギスへ向かう。
 


ルツェルン駅に到着




久々の大都会




ホテルの窓から




ホテル・フローラにスーツケースを置いてリギ山ハイキングに向かう


ウェッギスからロープウエーで上り、リギまで歩いて登り、電車でフィッナウへ下り、船でルツェルンへ戻る計画である。四森州湖の湖畔の眺めを楽しみながらウェッギスへ向かう。天気が良ければ左前方にリギが、右手にピラトゥスが見えるはずだが今日は雲の中だ。
 














ウェッギス港に到着





スイスの船は鉄道と同様に正確な時間で運行する。船は時間どおりにウェッギスへ到着しロープウエーの駅に向かう。15分あるので余裕だと思っていたら、なかなか着かない。小学校の前を通り、道を聞き、坂道を登り、自動車道の下を通ってやっとロープウエーの駅が見えた。なかなか分かりづらい道である。それでも何とか出発時間ギリギリに駅に到着できた。

ゴンドラはすぐに雲の中に入って行ったが、霧は薄く視界は有る。リギカルトバードで降り、歩き始める。しばらく別荘地の中の緩やかな登りの舗装道を歩く。線路を渡ると視界が開け、近くのベンチで一休みする。目の前の緩斜面の草原はスキー場になっており、今は牛が放牧されている。すぐ近くには駅が有り、赤い電車がやって来て止まった。
 


リギロープウエー駅へ




ロープウエー駅へ登りが続く







ロープウエーでウェッギスからリギ・カルトバードへ上がる


しばらく歩くと舗装道路から解放され、線路ぎわを歩くようになる。脇の植物にはそれぞれ名札が付けられており、楽しい散歩道である。左手の下を見ると、四森州湖とツーク湖に挟まれたキュスナハトの町が見える。
 


リギクルムへ1時間10分













ベンチで一休み


リギシュタッフェルヘーエ駅まではほぼ平坦な道だが、リギシュタッフェルヘーエ駅を過ぎるとリギへの登りが始まる。直進の線路沿いの道は工事中なので、右の樹林の身を行く。マウンテンバイクの若者が追い越して行った。途中で左の直登ルートを行くと、沢山の牛たちが迎えてくれた。

再び線路ぎわを歩くようになる。電車が追い越して行き、すぐにリギ駅に到着した。駅前の店の時間を確認すると、あまり時間が無いようなので、ビールとサンドウィッチを買って夕食にする。テラスでビールを飲んでいると、だんだん寒くなってきた。食事の後、10分程の道を歩いてリギの山頂へ行ったが、雲の中で展望は無かった。
 











リギ山を見上げて
















フィツナウからの赤い電車




アルト・ゴルダウからの青い電車




リギのクルムホテル




山頂へ、右は高齢者道




リギ山の山頂


赤い電車に乗ってフィッツナウへ下る。右手の四森州湖の夕景がなかなか素晴らしい。フィッツナウには電車のターンテーブルが有り、電車が車庫に入って行った。船の出発まで少し時間が有るので、ゆっくりと夕方の湖を眺めて船を待つ。
 


電車でフィッツナウへ下る










フィッツナウのフィーアバルトシュテッテ湖




フィッツナウの乗船場




フィッツナウのターンテーブル




ターンテーブルで方向転換する電車


船からの眺めを楽しみながらルツェルンへ到着する。カペル橋、城壁など歩いて市内観光をしてホテルに戻ったのは8時半になっていた。スーツケースとリュックに最終的な帰国のパッキングをして寝た。
 


ルツェルン行きの遊覧船




フィツナウの裏山













カペル橋




火災の傷跡が残る




城壁を歩く




夜8時半にホテル・フローラに戻る


ホテル・フローラはルツェルンの駅から歩いて5分の場所にある。アメリカン風の大きなホテルで高級感があるが、団体客が多い。シャワー、バスタブとトイレ付き。
 


行動記録
場所 標高 到着 出発  
ロートホルンホテル 2,255   9:34
ロートホルン駅 2,244 9:37 9:45
ブリエンツ駅 615 10:49 11:40
ルツェルン駅 435 13:25 13:25  
ルツェルンホテル・フローラ 435 13:41 14:00  
ルツェルン 435 14:15 14:25  
ウェッギス港 435 15:00 15:00  
ウェッギス駅 510 15:15 15:15  
リギカルトバード 1,438 15:25 15:25  
リギシュタッフェルヘーエ 1,550 15:44 15:56  
リギクルム駅 1,752 16:48 17:10  
リギクルム 1,797 17:20 17:25  
リギクルム駅 1,752 17:30 17:45  
フィッツナウ港 435 18:25 18:45  
ルツェルン港 435 19:45 19:45  
ルツェルンホテル・フローラ 435 20:36    


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8月30日

 天気が回復したらピラトゥスを計画していたが、天気の回復は見込まれず、ルツェルン周辺の四森州湖を鉄道で観光し、チューリッヒ空港へ向かう。

写真
晴れていたらピラトゥスに再挑戦しようと思って起床したが、昨日にも増して重たい天気だ。ルツェルンの町まで低く垂れ込めた霧に包まれている。

朝食を済ませてから、部屋に荷物を残してサブザックでホテルを出る。駅まで行くが、ピラトゥスはあきらめて、列車で近くの湖見物に行く事にする。地図を広げて行く先を決めてもどこ行きの列車に乗れば良いのかわからない。結局センパチ湖を眺めにスルゼーへ行き、再びルツェルンに戻り、四森州湖を眺めながらキュスナハトへ行き、再びルツェルンへ戻った。
 


オルテン行きの電車でスルゼーへ行く




センパチ湖付近


ルツェルンでまだ時間があるのでホーフ教会へ行く事にした。立派なパイプオルガンのあるきれいな教会である。
 


ホーフ教会










ホーフ教会からカペル橋へ




カペル橋とギュチュ展望台


12時ギリギリにホテルに戻りスーツケースとリュックを持ってチェックアウトした。ルツェルンからチューリッヒ空港へは快適な二階建の列車だ。ビールとサンドイッチで車窓を眺めているうちにチューリッヒ湖が見えてきた。チューリッヒ中央駅でしばらく停車した後、市街地を抜けチュリッヒ空港へ到着した。
 


チューリッヒ空港駅に到着


空港に早く着き過ぎたので、チェックイン後、ビールを飲んだり買い物をしたり時間をつぶすのに苦労した。4時40分にようやく出発ロビーに入り5時20分に搭乗し、予定通り離陸した。これで14日間に渡るスイスの山旅は素晴らしい思い出と、三千枚の写真と共に終了した。
 
行動記録
場所 標高 到着 出発  
ルツェルンホテル・フローラ 435   8:20
ルツェルン駅 435 8:25 9:08
スルゼー駅 512 9:35 9:47
ルツェルン駅 435 10:06 10:44  
キュスナハト駅 457 10:58 11:01  
ルツェルン駅 435 11:16 11:16  
ルツェルンホテル 435 11:55 12:00  
ルツェルン駅 435 12:05 12:10  
チューリッヒ空港 440 13:14 17:45  


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8月31日

 予定通り午後1時前に成田空港に到着した。スーツケースを一つ自宅へ送り、京成電車で日暮里に向かう。土曜日なので電車が空いていて楽だ。午後4時には自宅へ到着した。

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