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ニューズ・ライン(1月15日~31日)
2013年2月3日

■ YCL 再建

 マオイスト派の青年組織であるYCLはその過激さが各政党から反感をかい、その解体が同派の国政への参加条件になり一時その機能が停止されていたがマオイストは5月以降に予想される選挙でのその動員力に期待し復活することにした。国民からの反発も強く従来と同じような活動は難しく、社会奉仕などのボランテイアに徹するとしているが各政党はその動向を注視している。

■ 中国の活動が活発なテライ地方

 インド政府国境警備機関の最高幹部は近年ネパール・インド国境のネパール・テライ地方での中国の活動が活発になっており懸念しているとの声明を発表した。


■ 石油パイプ・ラインの建設

 NOC(Nepal Oil Corporation ネパール石油公社)は石油製品をIOC(Indian Oil Corporation インド石油公社)から輸入していいる。インド側は国境から南2kmのラクソールに貯蔵所と精製所を持っており、ネパール側は国境から北39kmのアムレクガンジに貯蔵所がありこの間をタンカーで輸送している。

 NOCによればこの間の輸送に年間5億ルピーを要することから両国でパイプ・ラインの建設が計画されている。しかしながら、計画が国境をまたいでいるため問題も多い。インド側は41km一括建設を考えているが、ネパールの法律によれば手続上随契でIOCに建設を任せることができない。またネパール単独で建設するには資金が充分無く、インド側2kmについては言及できない。閣議では建設の認可はしたが、法律の改正が必要とする話もある。

■ 航空協定の改正

 中国政府は現在ネパールと結んでいる航空協定の改正をめざしている。現在中国からは中国航空、中国南方航空、中国東方航空の3社が合計週14便運航しているが、中国からの観光客が大幅に増えたことからさらに週10便の増便を求めている。一方ネパールは週10000シートを上海、昆民、香港など7都市への乗り入れと、東京、ソウルへの以遠権を持っているがネパール航空の機材不足から実現していない。

 ネパールは36か国とASA ( Air Service Agreement 航空協定)と結び年間570万シートを保証しているがこれも全く使われていない。現在29社が週284便をカトマンズ空港に乗り入れているが、さらに
トルコ航空、スリランカ航空などが就航の準備をしている。

■ ルンビニ空港の拡張工事

 ADB (Asian Development Bank アジア開発銀行)は釈迦誕生の聖地ルンビニ空港(正式名 Gautam Buddha Airport ゴウタム ブッダ 空港)の拡張行為に3600万ドルのソフト・ローンを決定した。しかしながら、4年前のADBの積算とその後行われた韓国コンサルタントとの積算では大きな開きがあり、追加のローンが検討されている。

 計画によれば、B-757,A330-300などの4-Eレベルの航空機が使える3000mX60mの滑走路と管制塔、ハンドリング・システムなど2期にわたって工事は行なわれ2016年の完成を指すことになる。

■ インチキ・メーターの多いタクシー

 カトマンズ警察本部交通局はタクシー・メーターの改造や不正に対し市民からの苦情が多いことからその手口について公開し市民に注意を呼びかけた。警察によれば

1.ブレーキを踏んだりやフォンを鳴らすと料金メーターが変更になるもの。
2.FMラジオのメガヘルツがメーターと連動しており、スウィッチを切り替えると200mごとに6.4ルピーが上乗せされるもの

 等が多く運転手がこれらの動作をするようだと気をつけるようにとのことである。

■ 密輸が増える中国からの製品

 ネパールは北の国境が中国と接しており多くの製品がコダリなどの国境税関を経由してチベットから輸入されているが、なかでも最近携帯電話の密輸が増大しており税関は警察と共同で取り締まりを強化している。最も大きな税関であるタトパニ税関からカトマンズまで114kmに11か所の警察のチェック・ポストがあるが正式には30万セットの輸入とされている携帯電話のうち10万セット以上がこのルートを使った密輸と推定されている。これらの携帯電話はカトマンズ等の都市部で1500ルピー(約1500円)程度で売られている。



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