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ニューズ・ライン(8月1日~15日)
2012年8月20日

■ 選挙はいつなのか!!!

 5月27日に制憲議会が解散され、現バッタライ政府は11月22日に国政選挙を設定したが、各党派から管理内閣であるバッタライ政権の正当性を指弾する声が高く、一方では実務的に準備不足の為実現は困難のようである。このため、バッタライ首相は最高裁に判断をもとめているが閣僚の中には来年3、4月と発言する者もおり情勢は混としている。

■ マオイスト派政治スケジュール

 この秋か来春に期待される国政選挙と明年1月27日に開催される。20年ぶりとなる党大会に向けてマオイスト派は当面のスケジュールを明らかにした。スケジュールを作成した委員会によれば

2012年 10月2日~16日 村単位地区会議
10月17日~21日 群単位地区会議
12月1日~15日 地区代表国家会議
2013年 1月27日 全党大会

■ 送信できない警察の固定電話

 電話局は市内の固定警察電話の支払いが滞っている為送信を停止した。カトマンズ警察本部によれば予算が充分でない為支払いが難しいとのことであるが、ことが事であるため解決を急いでいる。

■ 政府のVIP待遇にハンガー・ストライキで対抗!

 政府は元国会議員や大臣等に生涯年金に代わるVIP待遇として住居、車などを提供することにしているがこの措置に 市民団体、ジャーナリスト等が72時間の時限ハンガー・ストライキで反対した。

■ 日本政府等が支援する電源開発プロジェクト

 ネパールは電力不足に恒常的に悩まされており、乾季には一日10時間から17時間の計画停電が続いている。電源開発には膨大な時間と資金が必要とされるため政府も計画はあっても実現に二の足を踏んでいるのが現状である。

 その数ある計画の中で140MWを産出”タナフン・電源開発計画”が日の目を見るようだ。 もともとこの計画は”上部セテイ川電源開発プロジェクト”として日本政府が支援えの関心を示していたもので規模が大きい為ADB(アジア開発銀行)、EIB(ヨーロピアン投資銀行)が協調することになった。

 政府が行った調査によれば、プロジェクト・コストは約40billion Rupee約400億円程度)とされており、ADBが$38Millionの無償資金協力、$123Millionのソフト・ローン。日本政府が$180Million EIBが$50Millionのそれぞれソフト・ローンとなる。 またソフト・ローンについては日本政府には0.1%, ADBとEIBには1%の金利となる。また、ネパール政府も実施機関であるNEA(ネパール電力公社)対し融資を行う。NEAは諸手続を完了後、2014年3月からスタートし2024年には運転開始にしたいとしている。

■ 生き残れるか”NAC ネパール航空”

 1958年に営業を始めたネパール航空は来年節目の55年になるが、この先どのようにしたら生き残れるか政府内でも議論が多い。ネパール航空は20年前には19機で運航していたが現在2機のB757と3機の小型機で運航されており年々事業規模が小さくなってきているとともに毎年多額の赤字を計上している。

 機齢が古いB757の場合C-チェック(主検査)には$12Million を要し燃費が同型機に近いB737-700ERに比べ約2倍かかっている。ちなみに、カトマンズ/ ドバイ/ドーハ線には737-700ERは11トンの燃料であるがB757は18トンを要する。ネパール航空の稼ぎ頭はカトマンズ/クアラルンプールであるがこの路線にもこの夏からマレーシアのLCCエアー・アジアが参入したためNACのシェアは大幅に落ちるとされている。

 カトマンズには現在28社の国際線が乗り入れており、競争の激しさとともに2001年には14か国に乗り入れていたネパール航空も今わずかドバイ、ドーハ、バンコク、クアラルンプール、香港の5都市のみになった。

■ 貿易収支大幅な赤字、国際収支は黒字

 2011/2012会計年度の貿易収支は大幅な赤字となった。国立銀行の統計によればこの間、輸出が67.21Billion Rupeeに対し輸入は419.57 Billion Rupeeとなり16.3%、16.8%それぞれ増えたものの全体としては352.36Billion Rupeeの出超となった。一方、国際収支は観光や派遣労働者の海外からの送金などが増え113.22Billion Rupee の黒字となった。

■ ニューデリーに観光局の窓口

 NTB (Nepal Tourism Board ネパール観光局)インドからの観光客が年々大幅な伸びを示しておることから、今年度中にもニューデリーに事務所を設けることになった。



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