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ニューズ・ライン(4月16日~30日)
2012年5月3日

■ 連邦制と国政(フランス方式かフィンランド方式か)

 新憲法は国体の基本であるが、5月27日の制憲期限に向けて各党派でいいろいろな案が提案されている。連邦制は各党派間で合意されているが、内容についてはの話し合いは一進一退である。コングレス党は7州、マオイスト派は10州、共産党は12州を提案している。

 また、マオイスト派、コングレス、共産党の主要3党間では国政について国民による直接選挙で大統領、副大統領を、国会で首相を選出することで合意されている。


■ 戦いは終わった

 ダハールマオイスト派議長は2005年に当時の7党連合とマオイスト派が交わした12ポイントの協定の役割はこの度PLAの国軍へ編入によりその役割は終わったとと述べた。これはマオイストが終戦を確認したことになる。

■ 新しい任務につくYCL

 マオイスト派の下部組織であるYCLはPLAを退職した兵士のうち約1700名を組織で受け入れることになった。

■ 市民権はいかに!

 新憲法の草案で各党派間での相違は多くあるが、意外と長く論議されているのは市民権である。ネパール人の男女が外国人と結婚した場合、その外国人にネパールの市民権を与えるべきか、議論は続いている。

■ 厳しい警備が続く

 5月27日の制憲議会の任期切れと新憲法制定にむけて、必ずしも政局が安定してない事や、不測の事態が予測されることから警察本部はカトマンズ盆地内で延べ5500人の警察官を動員して警戒にあたっている。

■ 退位あいても国が面倒をみる

 国政を担当して退位した、VIPについて、政府は新しい法令をつくり正副大統領、首相、国会議長、最高裁判所長官等の経験者に対し住居、車、秘書や運転手などの職員を国費で提供する。

■ マラリアの脅威

 南西アジアはマラリアの脅威が大きい。ネパールではインド国境地帯を中心にマラリア感染者は多い。近年はインド等ではアーバン・タイプと呼ばれる内陸の都市部にも患者がみられるそうである。ネパール厚生省によれば2010年には6人の死亡者と229人の重傷患者が確認されており75郡のうち13郡が感染の脅威にさらされている。

■ ポカラ空港

 ポカラに国際空港を建設する計画は30年ほど前からあり、土地の収用も終わっているが、その後資金調達が進まず計画は頓挫していた。これに対し中国政府はUSD145million のソフト・ローンを中国輸出入銀行から融資することになった。入札は中国企業化か中国企業が50%以上のシェアをもつ外国との企業連合に限られており5月4日は入札の締切日となっている。


■ 国勢調査

 2011年に行われた国勢調査の結果が未だに公表されていない。中央統計局によれば本来本年7月には発表できるはずであったが調査のデータ化を民間業者に入札する実施が手続上遅れた為公表は本年末になる模様である。

■ フェワ湖(ポカラ)が小さくなっている

 観光地ポカラのフェワ湖は観光スポットとして多くの観光客を迎えているが周辺に多く集まる観光施設等の影響で湖全体の面積が小さくなっている事がわかった。政府と観光業者などを含めてた調査委員会が対策を練っている。

■ アメリカで輸出振興フェア開催

 MCC(The Nepal Chamber of Commerce ネパール商工会議所)はロスアンジェルス、ボストンでネパール製品の輸出と投融資振興をめざして両都市で4月27日から29日、5月11日、12日の5日間に渡り展示会を行う。

■ 拡大の難しい輸出

 2003年4月に念願のWTO(World Trade Organisation 世界貿易機構)に加盟したネパールであるが、期待した国際市場への参入は難しいようである。WTOの統計によれば、2003年度は133Billionルピーの輸入であったものが、2010年度は388Billionルピーと3倍に増加しにもかかわらず、輸出は2003年度が55Billionルピー2010年度が69Billionルピーと25%の増加にとどまっており大幅な入超となっている。



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