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ニューズ・ライン(4月1日~15日)
2012年4月16日

■ 再反乱は自殺行為だ!

 バッタライ首相(マオイスト派副議長)は党内の集会において、再び武器をとって戦う事は自殺行為であると言明した。集会への参加者の話によれば党内強硬派の主張はあたかも革命のように見えるが破滅行為であり、数百人の民衆で警察署を占拠しても意味はないとも述べた。

■ 国軍との協調を指示する

 ダハール・マオイスト派議長は党の武装組織PLAの指揮官クラス約400人に対しもはやネパール軍は国王の軍隊ではなく国家の軍隊であるから、PLA兵士もこれを尊重し、友好的であらねばなぬと述べた。近々協定により6500人にのぼるPLA兵士が国軍に編入されることになることへの配慮と言われている。


■ YCL(マオイスト派青年組織)の復活

 ダハール議長は各党派や国民から大きな非難を浴び活動を停止していたYCLを復活させることにした。党によれば新生YCLは主に社会奉士をその任務とするが各党派、国民からの怨嗟の声は高いようである。

■ マオイスト強硬派が署名活動をはじめる

 バイデイア副議長の率いる強硬派と言われるグループは240の選挙区で自派党員を動員して人民基盤の憲法の制定などを国会や政府に反映させるべく署名活動を開始した。5月23日まで続けられるこの署名は国会議長に提出される。

 一方、強硬派は連合する11の少数政党とともに人民憲法を制定すべくドラフトを作成しており近々全制憲議会員に配布を検討している。

■ インドは嫌い!

 バイデイア派は4月6日の民主化記念日(1990年の民主化)にインドとのPeace and Friendship Treaty of 1950(1950年ネパール・インド友好平和条約及びBilateral Investment Promotion and Protection Agreement(投資協定)を破棄すると発表した。外交的には影響は全くないが、マオイスト強硬派とインドとの関係がうかがえる。

■ 二派に分かれて大集会

 4月6日は1990年当時のビレンドラ国王のもとで複数政党が始まった記念すべき日とマオイスト派もとらえているが、これを記念した集会がダハール議長、バッタライ副議長(首相)連合とこれに反発するバイデイア副議長率いる強硬派が別々に集会を行った。ダハール議長は突然急病ということで集会への出席はなかった。政治家は都合が悪くなると突然病気になるのは日本もネパールも同じらしい。

■ PLAの国軍管路始まる

 コングレス党、共産党等とマオイスト派の合意を受けて政府は兵舎に収容されているマオイスト派兵士の国軍への併合と退職、武器等の管理を開始した。国軍とPLAによればPLAから国軍に編入されるのは3000人程度とみこまれている。また、階級としての将官な大佐級が1名、中佐級が2名となる模様である。

■ 国際会議

 International Conference of Mountain Countriesの国際会議が4月5日、6日の二日間カトマンズで開催された。30カ国と地域からの参加者が地球温暖化が与える、各分野での状況について意見を交わした。とりわけネパールのような開発途上国では農業分野での影響が大きく、女性や弱い部分への環境の悪化が述べられた。ヤダブ大統領が基調演説を行った。

■ インド国軍総参謀長カトマンズへ

 ビジャヤ・クマール・シン総参謀長がカトマンズを訪れた。日程は2泊3日で短く両国にまたがるテロリスト対策が協議事項であった。

■ バン国連総長の来ネパール延期

 ネパール政府は4月28日から計画されているInternational meeting on the Development of Lumbini ,the birthplace of Lord Buddhaに世界各国の要人を招待しているが、主賓の一人であるバン国連総長は日程の調整が出来ず訪ネを延期することになった。

■ 王冠等が博物館に展示される

 239年続いたシャハ王朝の王冠が博物館(旧王宮)に展示されることになった。この王冠はギャネンドラ前国王が退位する際政府に返還したものである。展示は7月ごろからであるが、あわせて1939年当時のドイツ総督ヒットラーから送られたベンツも展示される。

■ 爆弾2題

 31日カトマンズ国際空港で午後6時30分にドバイに向かうネパール航空に爆弾を仕掛けたとの電話が有り、2時間にわたり空港が閉鎖された。また、市内タパタリ地区にも土曜の電話が有ったがいずれも不審物は発見されなかった。

■ 偽造パスポートとニセ札と麻薬

 カトマンズ国際空港警察本部と出入国管理事務所のよれば一月、二月の二か月だけで118名が偽造パスポートで逮捕された。逮捕されたのはネパール人、インド人、日本のパスポート持っていた中国人達も逮捕されている。

 また、空港警察は邦貨にして一千万円を超えるニセ・インド・ルピーを所持していたベトナム人を逮捕した。情報によれば通常ニセ札はパキスタン等で印刷されネパール経由でインドに持ち込まれるそうである。

■ 前警察緒長官に懲役と罰金

 最高裁判所は在任中に不法に蓄財したとしてボラ前警察庁長官に18か月の懲役と邦貨約800万円の罰金を課した。

■ 新しい輸出入に関する法律

 DOI(Department of Commerce 通産局)では市場のグローバル化に伴い、新しい輸出入の法律を制定する準備をしている。目的は2010年に行われた貿易に関する検討会で輸出品目の多様化が決定されたことによる。

 輸出品目は主に農業産品が多く茶、ジンジャー、カルダモン、豆類,、薬草などであるが、手工芸品や内容は定かではないが観光振興が含まれている。また、輸入に関しては現在進められている周辺諸国との関税撤廃などを目途としている。

■ ネパール紅茶は名産品です

 ネパール紅茶は高品質だそうである。世界的に有名なインドのダージリン紅茶はネパールの東部イラムと丘陵続きであり、ネパール側ではイラム・テイーとして輸出が多い。NTT(Nepal Tea Corporation )によれば主な輸出先は、インド、パキスタンドイツ、オランダ、アメリカ等で日本にも若干ではあるが輸出されている。年間生産量は約17000トン、輸出は約5000トンとのことである。

■ 交通ルール違反のペナルテイ

 酔っ払い運転は最寄りの警察署で一泊と一時間の講習、1000ルピー罰金。シートベルト着用義務違反は200ルピーの罰金。昨年12月に交通違反取締が強化されて3月末までに、19992人が酒気おび運転で、またシートベルト着用義務違反で19650人がペナルテイを課された。



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