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ニューズ・ライン(11月14日〜30日)
2010年12月1日

■ 首脳陣の軋轢が埋まらない

 21日から1週間にわたり開催されたマオイスト派拡大総会は約7000人の2カ月間にわたる準備と1000人を超える各地区からの代表が参加して行われた。会議は全てメデイア等を完全に締め出した会議であったため詳細を知る者は少ないが、時々行われるプレス・リリースによればこの会議に際しバッタライ、バイデイアの両副議長がダハール議長に対抗してそれぞれ独自の提案を行ったことによってはっきりと3者による派閥が確認され、組織の末端まで3つにわかれる結果となった。

 提案された政策によれば強硬派よされるバイデイア副議長が人民共和国とインドとの対決を鮮明にしていることに対し、バッタライ副議長は民主共和国とインドとの対決を避け、それに影響された国内の右派との対決を主張している事である。一方ダハール議長は両者の折衷案の為総会では非難の集中砲火を浴びたようである。

 マオイスト派内の勢力図によれば党の下部組織等はダハール派が占めPLA(武装組織)はバイデイア副議長への支持者が多く、バッタライ副議長は党内では少数はと見られている。結局、最高首脳の確執の為大きな成果のなかった会議のようである。

■ 国家予算が承認されない

 ネパールの会計年度は7月15日から始まるが未だに予算が国会で承認されない。主な理由は6月30日に辞任したマダブ・クマール・ネパール首相がつぎの首相が決まらないため依然として管理内閣を率いていることにある。予算規模は333.90billionルピー(約4000億円)であるが、財源は税収216.64billion ルピー、外国からの無償援助65.34billionルピー同じく有償援助22.23billionルピー、民間金融機関からの借り入れ33.68billionn ルピー等である。


■ 国軍とPLA(マオイスト派武装組織)の統合は不適切!

 バンダリー国防相は現在のようなPLAがマオイスト派の部隊であるなら国軍との統合は難しいとコメント。

■ ネパール・インド国境に1377kmの道路を建設

 インド政府はネパール国境に1377kmにのぼる道路建設を決定した。同時にパキスタン国境に255km、ブータン国境に313kmの道路が合わせて建設される。

■ 禁煙法は難しい

 厚生省は一定の条件下での禁煙などの法制化を国会に提出しているが新憲法の協議を含む案件が多くある為審議されておらず宙に浮いている。最近の調査によれば成人1500人の対象者の66%が公共の場での禁煙を支持しており、75%が販売の停止を求めていいる。ネパール政府はWHO Framework Convention for Tobacco Control に2003年署名しており2006年には批准している。

■ 野心的な鉄道建設は現実的か!!!

 MPPW( Ministry of Physical Planning and Work 公共事業省)は野心的な2大プロジェクトの可能性について調査を始めているが、国家予算が頓挫している為進捗状況はおもわしくない。 2大プロジェクトとは


1) メチ−マハカリ 、ポカラーカトマンズ 鉄道建設計画
全長1317kmのわたる広軌道鉄道のフィジビリテイ調査はインドのコンサルタントBITESが担当しているが大まかな目途として10年以内の完成を計画している。
2) Kathmandu Sustainable Urban Transport Project (KSUT)
 (カトマンズ盆地メトロ−電車網建設計画)
KSUTはADB(アジア開発銀行)がサポートしており早急にコンサルタントが選定されフィジビリテイ・スタデイが予定されている。



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