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ニューズ・ヘッドライン(5月25日〜5月31日)
2010年6月1日

■ 制憲議会は任期1年延長

 事態の解決にはほど遠い!

 5月28日夜半コングレス、共産党統一派、マオイスト派の3大政党は3点の合意事項に調印し、これを受けて制憲議会は三分の二を超える賛成を得て議会の一年延長を議決した。合意事項は

1. 平和構築に向けて必要な作業を鋭意進めるとともに、新憲法の制定の為の責任を担うものである。
2. これまでも新憲法制定に努力していたが未だ不十分であるためこれの完成の為一年間の議会の任期延長を行う。
3. 以上の合意に従い国民(全政党)合意の政府を作るが、そのために首相は辞任すること。

であり、事態は一旦沈静化するやに見えたが一夜あけると抽象的な合意事項の解釈をめぐって三党間で再び論争がはじまり事態は従前より一歩も進展しない状況となった。

  □ 合意事項の解説
1.
平和構築に向けての必要な作業とは
1) マオイスト武装部隊の取扱
2) 闘争中にマオイスト派が取得した個人財産の返還
3) マオイストは青年組織(YCL)の解体
など従来から続いている懸案事項の解決
2. 旧議会は制憲議会と呼ばれる新憲法制定を行うための議会であったが、草案すら明らかにならなかった。
3. マオイスト派は新憲法の制定についてマダブ・クマール・ネパール首相の責任を追及しての事態の混乱であったが、合意事項には辞任の時期などは明記されてない。

  □  調印した3党は合意事項の解釈について
1.
コングレス、共産党は
1) 懸案事項をパッケージとして一括しておりこれが解決を最優先に決着すべきとする。
2) 首相の辞任についてはしかるべき時期に行われる。
2.
マオイスト派は
1) 首相に辞任が最優先とする
2) しかるべき後に国民(全政党)合意内閣にて懸案事項について話し合いをすすめる。
としており、 ”ニワトリ”と“卵”の関係になっていが、首相に辞任については合意事項のテーブルで口頭で首相より言及があったものを3党とも認めている。

 いずれにしても、議会の任期延長を優先するあまり全ての懸案事項を先送りし”ウヤムヤ”にしたためというのが再び議論が沸騰したというのが現状である。 新制憲の成立にはなお多くの時間を要するようだ。

■ ヤチャクンバ(冬虫夏草)の収集が盛ん

 冬虫夏草(とうちゅうかそう)はコウモリガの幼虫の頭に生ずるキノコ状の植物である。主にチベット、ネパール、ロシア(沿海州)に産し、強壮、強精、や抗菌、免疫力の賦活などに用いられる。ネパールでは北西部山岳地帯のドルポ地方がその産地である。高価なためこの時期になると周辺の学校なども休みになり収集に多くの人が集まる。



冬虫夏草(とうちゅうかそう)



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