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ニューズ・ヘッドライン(5月7日〜5月14日)
2010年5月14日

■  ストライキとその後

無期限ストライキ戦術は間違い−プラチャンダ

 結局予想された通り”ウヤムヤ”のうちに5日間にわたって続いたマオイスト派のストライキは終わった。 ネパールの場合何事に限らず”ウヤムヤ”に終わるというのがほとんどの場合の解決方法であるから慣習に従っているわけであるが、ストライキそのものでマオイスト側も政府側から何の譲歩や回答を引き出す事が出来ずストライキ中止の決断に苦慮したようである。

 結局今回のマオイスト派のストライキは同派の大量動員が不発におわり、政党、経済界、国民からは猛反発を食らい、マダブ・クマール・ネパール首相側からは無視されまさに踏んだり蹴ったりの結末であった。喜んだのは子供達で歩行者天国になった大通りはサッカー場やクリケット場になり、大気汚染等環境の悪化嘆いている人々にとっては全く排気ガスの無い1週間となった。

 マオイスト派は各界の代表を集めた会見でこのたびの無期限ストライキ戦術の誤りを認め、現政権の打倒が成るまで平和的な街頭闘争は続ける意向を示すとともに、各党から標的になっているYCL(マオイスト派青年部)の解散に言及するとともに平和路線を維持することを力説した。

 5月28日の制憲議会の任期終了は残すところ2週間ほどになり、肝心の新しい憲法の行方はどうなるのか、この議会は憲法策定の議会であったはずであるが。各党派間では取引が続いているようであるが、こんどもまた”ウヤムヤ”になるのか。

■ UNMINの任期延長

 国連が派遣している UNMIN(国連が派遣している軍、武器等に関する監視団)は5月15日に任期がきれるがネパール政府は9月15日までの延長を認めた。

■ FNCCIが最後通牒!

 FNCCI(Federation of Nepalese Chambers of Commerce and Industry 経済団体連合会)がマオイスト派のストライキと政府、政党の対応に最後通牒を通告した。

 現政権発足以来これに対抗するマオイスト派の攻防、コングレス党を先頭とする各政党の対応の貧しさから経済界は疲弊しており多くの工場等が閉鎖に追い込まれている。FNCCIの記者会見によれば金曜日から48時間の期限を設けて政府、政党の政治的合意を求めており、もし合意がならない場合には政党への寄付金の拒否、税金の不払い、街頭行動に発展すると警告した。



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