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2009年の経済見通し
2009年4月17日

 NRB(Nepal Rastra Bank 国立銀行)は2009年度の経済に関する非公式見解を発表した。

 NRBによれば本年度の経済成長とインフレーションはネガテイブに動くということで、予想された7%の経済成長と7.5%のインフレを否定した。銀行がCBS(Central Bureau of Statistic統計局) から持ち寄った資料によれば,全分野の平均で3.9%の成長率が予測されるが、現在進行しているインフレは従来の予測7.5%を超えて11%から14%と算出している。NBRとしてはインフレ抑止の為経済原則に習った懸命の努力をしているが、電力不足、水不足、頻発する労働争議、などNRBではコントロール出来ない部分でのハザードが多く困難を極めているようだ。
 国際金融危機も徐々にネパール経済に影響を与え始めているようだ。これもバッタライ蔵相が言うように経済成長を大きく下方修正した原因となっている。さらに、政治的には政体が大きく変わったことでその過渡期への警戒感が強く民間からの投資は塞ぎ込んでいるが唯一不動産業だけがバブルの状況である。

 政府は当初計上された236billion(約2900億円)の開発事業費を215billion(約2680億円)に削減したが、これは歳入欠陥が明らかになったからであるが、むしろ国債発行による大幅な財政出動を期待する向きが多い。奇妙なのは政府は国際金融危機はネパールには及んでいないとしているが、NRBはこれを否定しており国家機関でも見解は一致していない。

 国際収支部門ではは海外で働く労働者からの送金がネパール国内でルピーで契約している場合が多い為大幅なルピー安で外貨が減少し、観光客に有利なはずのルピー安も大幅な観光客の減少でこの部門の予測は政府も発表していない。



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