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政治に巻き込まれるエベレスト登山!
2008年4月20日

 王制から共和制への移行が現実になって来てはいるが未だ、政治的不安定を抱えているネパールで、お隣中国のチベット自治区問題と、この夏開催されるオリンピックの聖火リレーがネパールを忙しくさせている。

 1950年初頭のダライラマのインド亡命後多くのチベット人が各国、地域に亡命しているが、ネパールにも5万人を越える難民がいると推定されており、多くはネパール政府が手厚く保護している。しかしながら、この3月のチベットでの騒動以後ネパールでも中国大使館などへの抗議行動が烈しくなり連日100名以上のチベット人が拘束、逮捕されている。

 ところで、エベレスト(8848m)は中国とネパールの国境上にあり、ネパール名はサガルマータ、中国名はチョモランマと呼ばれ毎年多くの登山者が南のネパール側、北の中国側から挑戦しており日本からも多くの登山者を向かえているが、中国政府は北京オリンピックの聖火をエベレストの頂上に持ち上げるイベントを計画しており、世界中で聖火リレーに対する抗議、妨害が行われているなか、エベレストでも警戒の薄いネパール側からの妨害を恐れて、ネパール政府に対して厳重なる警戒を要請していた。

 ネパール政府の発表によれば聖火リレーが頂上に向かうと予定されている、5月1日から10日までキャンプUの約6500m以上での登山隊の行動を禁止するとともに周辺での写真、記事などの送信を規制する。また、軍、警察から25名以上を動員しキャンプUに常駐し監視するとの事である。



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