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マオイスト派暫定内閣から閣僚引き上げ
2007年9月19日

 従来から予想されていたことであるが、マオイスト派は7政党による暫定内閣から(4名)を引き上げた。もともと他の7政党とマオイスト派は政治スタンスが大きく異なっていたが2005年11月の合意文書により対王制にに共同歩調を取っていたものである。

 今回マオイストが政党連合から離脱した直接の原因は11月22日に予定されている国政選挙を前にしてマオイスト派が
 1.現在の暫定議会で共和制を宣言すること。
 2.選挙制度を比例代表制にすること。
 3.この間の闘争で死亡、障害の者にたいして補償をすること。
 4.マオイストのゲリラに一人月3000ルピーを支給すること。
の4点であった。

 しかしながらマオイスト派の要求は時次変わり、かならずしも要求が一定しているとは考えられずいずれも政府に拒否されている。9月18日の集会で要求が政府に受け入れられなかったので閣僚を引き上げ、独自の闘争を続けるとの声明であったがもともと、選挙に全く勝ち目がなく、選挙によって混乱が終止しマオイスト派の立場が無くなることを恐れての決定であったと評価されている。

 マオイスト派の広報によれば当面の活動として
  9月22日 全国規模?の集会とデモ
  9月30日 集会とデモ
         この日は11月選挙の第一次候補者締め切り日にあたっている
  9月30日〜10月3日 政府等によって告発されている政治家役人などの弾劾
  10月4日〜6日    全国規模のストライキ
 等である。

ネパール陸軍の見解

 ネパール国軍総参謀部は来るべき国政選挙に備えセキュリテイに関するブリーフィングを首相に行った。国軍の見解によれば
  1) 選挙が行なわれなかった場合や延期された場合
  2) 選挙は予定通り行なわれたが、その結果がある特定の党派に良い結果でなかった場合
について、いずれの場合にも国内が混乱すると考えるので、これに対処する準備が必要である。

 実際のところ、南部タライ地方では、プロ・マオイスト、アンチ・マオイスト、プロ・王制派、アンチ・王制派、これに便乗した強盗団(ダコイトと呼ばれる)約21の武装グループが活動していると警察当局は発表して収拾がつかないのが現状である。国軍は現在のところ静観しているが、命令があれば出動することを明言している。

 ネパール国軍は " Internally, we are soldier focused,externally we must be people focused to win their trust that the Army is transoarent,accountable and democratized."


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