鳳凰三山

南アルプス  薬師岳  2780m  観音岳  2840m  地蔵岳  2764m
やくしだけ      かんのんだけ      じぞうだけ




2006年7月28日夜〜30日

7月28日 多摩=原村
7月29日 原村=芦安=夜叉神峠下〜夜叉神峠〜南御室小屋
7月30日 南御室小屋〜薬師岳〜観音岳〜地蔵岳〜高嶺〜白鳳峠〜広河原=芦安=多摩

梅雨が明けきらず雨が心配でしたが、入山中に梅雨明けとなりました。土曜日の夕方に30分ほど雨にあいましたが、日曜日は素晴らしい天気で、花と景色と鳳凰三山の登山を十分に楽しめました。


7月29日

朝5時に起床し、5時半に原村の家を出発した。車の少ない中央高速を甲府へ向かって快適に走り、八ヶ岳PAで一休みする。双葉ジャンクションから中部自動車道に入り白根インターで降り、芦安へ向けて走る。芦安の村を過ぎ桃の木温泉の先の山の神で左に下った南アルプ温泉ロッジの所にバス乗場と駐車場がある。

バス乗り場近くの駐車場は既に満車で、歩いて5分程下がった所の第四駐車場に車を止める。バス乗り場のベンチで朝食を食べながらバスの出発時間を待つ。バス乗り場近くの駐車場は朝の3時には満車になっていたそうだ。5時のバスがあるので7時40分のバスは混雑しておらず、ゆっくりできる。



芦安のバス乗り場の駐車場。


20分ほどバスに揺られ8時に夜叉神峠下のバス停に到着した。予想に反してここの駐車場はまだ空きがあった。トイレを済ませて8時過ぎに出発する。早速、暑い樹林の登りになる。ゆっくり20分ほど登って一休みする。歩きやすい道なので快調に高度を上げる。山肌を巻くように登り、尾根状の所に出ると目の前に白峰三山が広がる。あいにく山頂には雲がかかっているが、広々として眺めが良い。ここから一投足で小屋のある夜叉神峠に到着し、一休みする。峠にはヤナギランやクガイソウが咲いており、白峰三山の眺めもあり気持ちが良い。



道端のヤマホトトギス。




夜叉神峠への樹林の登り。




夜叉神峠にて白峰三山をバックに。




夜叉神峠のヤナギラン。


峠から緩やかな下りになり、やがて大崖頭山へ向けて登りが始まる。しばらく暗い樹林の中の急登が続き、尾根上に出る。少し明るくなり、右手の樹間から雲に浮かぶ富士山を望むことができる。展望の良い所で一休みする。



しばらく暗い樹林の中の急登が続く。




明るい尾根に出る。




樹間から雲に浮かぶ富士山を望む。


しばらく尾根に沿って緩やかな登りになる。大崖頭山を右手に見て、その山腹を左に緩やかに巻いてゆく。途中にベンチもある。山頂から西に延びる尾根を越えると休むのに良い広場があり、一休みする。ここには杖立峠の標識があるが、本当の杖立峠はもう少し先にある。南側の樹間から、光岳などの南アルプス南部の山を眺められる。

この辺りから緩やかな登りが続き、歩きが楽になる。樹林の中なので気にならないが、少し雨が落ちてきた。杖立峠の所で樹林が切れたので、少し休んでザックカバーを付け、雨対策をする。再び樹林に入り、樹林から出ると本降りのようになってきた。山火事跡のお花畑で一休みしながら雨具を着る。先程まで見えていた北岳は雲の中に隠れてしまったが、代わりに雨に濡れた高山植物の花々が目を楽しませてくれる。花を眺めながらゆっくりと登る。



オトギリソウ。




ウスユキソウ。




山火事跡から望む白峰三山。




雨具を着て出発。




ウスユキソウが沢山咲いている。




山火事跡の雨の中を花を眺めながらゆっくりと登る。


やがて山火事跡が終わり、再び樹林歩きになる。雨は30分ぐらいで止んだが、雨具を着たままゆるやかな登りを行くと苺平に到着する。



苺平にて。




雨に濡れたゴゼンタチバナ。


ここからは今日の宿の南御室小屋まで緩やかな下りである。やがて人声が聞こえ、樹間から青い屋根の小屋が見え、今日の行動は終わりになる。すっかり雨は止み、小屋の前ではビールを飲んでくつろいでいる人達が気持ち良さそうだ。



今日の宿の南御室小屋。


小屋のチェックインを済ませて二階の部屋に荷物を置き、明日のために整理をする。屋根裏部屋だが2畳に3人なのでゆくり寝られそうだ。5時半の夕食まで時間があるので、小屋の裏を散策して時間をつぶす。今日の夕食はシチューで、なかなか良い味だ。夕食後6時に布団に入り、うとうとと寝てしまった。

7月30日

朝、4時半に起きる。昨夜は雨が降ったようだが良く寝た。天気予報では今日は曇りだが、空は明るく、晴れてきそうだ。5時過ぎに朝食が始まり、6時前に出発する。

薬師岳へ向けて、朝から急登が続く。急登が終わり、尾根上に出た所で一休みする。下は雲海で、富士山が頭を出している。登山道の脇には、ゴゼンタチバナやツマトリソウ、マイヅルソウなどの花が咲いている。時々樹間から薬師岳を眺める事もできる。ガマ岩の所で左手が開け、荷物を降ろして白峰三山を眺める。



尾根上に出た所で一休み。




マイヅルソウ。




時々樹間から薬師岳を眺められる。


さらに登って行くと森林限界を越え、白い花崗岩の登りになる。北岳が間近に聳え、仙丈岳が大きく聳えている。振り返ると富士山が気持ちよさそうに雲海に浮かんでいる。



もうすぐ森林限界を越える。




薬師岳と観音岳を望む。




北岳が間近に聳える。




仙丈岳がどっしりと聳える。




雲海に浮かぶ富士山。


しばらく花崗岩の中の稜線歩きが続く。山々の眺めが広がり、眼下には雲海が広がり、とても気持ちの良い稜線歩きだ。南アルプス南部の光岳、聖岳、赤石岳、荒川岳を背に花崗岩の稜線を歩く。一旦下ると薬師小屋だ。



花崗岩の中の登下降が続く。




とても気持ちの良い稜線歩きだ。




南アルプスの山々を背に花崗岩の稜線を歩く。




可憐に咲くタカネビランジ。




シャクナゲがまだ咲いている。




薬師岳が近づいてきた。




薬師小屋への下り。




薬師小屋。


小屋からさらに登ると薬師岳の山頂に到着する。山頂は縦走路から少し離れた所にあり、荷物を置いて行ってみる。往復10分程度の距離である。山頂から雲海に浮かぶ八ヶ岳、茅ヶ岳、金峰山などを見ることができた。



ツマトリソウ。




薬師岳の山頂。




薬師岳の縦走路と白峰三山。




薬師岳縦走路にて。


左手に白峰三山を眺めながら観音岳へ向けて緩やかに下り、やがて登りになる。花崗岩の間をぬって登ってゆくといつの間にか観音岳の山頂に到着した。狭い山頂は賑わっており、写真を撮って、縦走路の脇で一休みする。



左手に白峰三山を眺めながら観音岳へ向かう。




シロバナタカネビランジ。




観音岳への登り。




薬師岳をバックに。




観音岳の山頂にて。




地蔵岳の奥に甲斐駒ヶ岳が聳える。




観音岳の山頂で北岳をバックに。




甲斐駒ヶ岳が聳える。


観音岳からコルまでは140mの下りである。花崗岩の間をぬって下り、最後はザレた下りになる。ここで一休みする。右に鳳凰小屋へ下る道があるが、我々は稜線通しに赤抜沢の頭へ向かう。赤抜沢の頭へは50mの高度差だが、登下降があり、意外と時間がかかる。赤抜沢の頭の手前で一休みして地蔵岳のオベリスクを眺める。



観音岳からの下り。




観音岳を振り返る。




赤抜沢の頭と地蔵岳。




気持ちの良い稜線を歩く。




花崗岩の白砂に可憐に咲くタカネビランジ。




お花畑と地蔵岳。




今日見た一番立派なタカネビランジ。




赤抜沢の頭と甲斐駒ヶ岳。


少し行き、赤抜沢の頭の分岐に荷物を置き、賽の河原へ下る。地蔵岳のオベリスクへは登れないので賽の河原でオベリスクを眺めて、地蔵岳を登った事にする。賽の河原には小さな地蔵がたくさん置かれており、賽銭を投げて安全登山を祈願する。



賽の河原への下りで。




賽の河原にて。




賽の河原の地蔵。


赤抜沢の頭へ登り返し白鳳峠へ向かう。稜線通しに登下降を繰り返しながら50m下り、コルから高嶺へ80mの登りになる。右手にハイマツの斜面が大きく広がり、気持ちの良い登りだ。高嶺の頂上で一休みする。もう北岳の山頂は雲に覆われていて見ることはできない。



観音岳を振り返る。




高嶺への登り。




高嶺の山頂。


白鳳峠までは300mの下りである。始めはハイマツの斜面の急降下で、岩がゴロゴロしてやっかいな下りだ。下るに連れて傾斜が緩み、尾根状の下りになると一安心だ。途中で右に屈曲して、あとは白報峠へ向けて一気に下る。樹林に覆われた白報峠で一休みする。



高嶺から白鳳峠への下りは急峻だ。


まだ広河原まで900m近く残っているので安心できない。まず岩がゴロゴロするカール状の中をジグザグに下る。50分ほど下ると樹林の中に入り、日差しから解放される。さらに下り、道がトラバースになる所で一休みする。



白鳳峠からカールの下り。




北岳を正面に見てカールを下る。




北岳の大樺沢が正面に見える。


これからがやっかいな下りだ。トラバースが終わると大きな岩の間の急斜面を下る。鉄ハシゴやロープがあり危険は無いが、滑らぬよう、落石しないよう慎重に下る。200m下ると悪場は終わり、一休みする。



ハシゴの下り。




岩の間の急斜面を下る。


悪場が終わっても、急降下は続きやっかいな下りは変わりない。特にザレた急斜面は滑りそうで慎重に下る。眼下に野呂川の堰の水面が見えるが、なかなか近づかない。それでもゆっくり、慎重に下って行き、広河原への舗装道路に降り立った。一休みしていると北沢峠からのバスが猛スピードで通り過ぎて行った。



広河原への舗装道路に降り立った。


4時のバスには間に合わないが、広河原へ向けて舗装道路を歩く。甲府方面のバス乗り場は国民宿舎の前からという情報だったが、以前広河原の駐車場だった所がバス乗り場になっていた。4時のバスはまだ出発しておらず乗れそうだ。乗客が多いため、まだ並んでいる人がいて出発が遅れているのだ。1時間の立席だが、何とか4時のバスに乗れて運が良かった。

バスは5時過ぎに芦安の駐車場に到着し、早速、バス乗り場の所の日帰り温泉に入り汗を流した。6時過ぎに芦安を出発し、途中までは快調に走ったが、中央高速の渋滞がかなり激しく、帰宅は9時を過ぎてしまった。

鳳凰三山はどのルートをとっても下りは長く厳しいが、車利用の場合は夜叉神峠から縦走して広河原に下り、バスで夜叉神峠に戻るルートが一番良いと思う。白鳳峠と広河原の間は特に危険箇所は無いが、登山道の整備が十分でないので(南アルプスでは普通だと思うが)山慣れない人には辛いかもしれない。

7月29日 標高 到着 出発
原村 1225 7:08
芦安駐車場 872 6:57 7:40
夜叉神峠下 1383 7:59 8:07
樹林帯 1505 8:31 8:37
夜叉神峠 1796 9:23 9:34
大崖頭山巻道 2177 11:07 11:22
杖立峠 2216 11:50 11:59
山火事跡 2312 12:15 12:30
苺平 2498 13:19 13:31
南御室小屋 2439 14:10
7月30日 標高 到着 出発
南御室小屋 2439 5:49
樹林帯 2564 6:10 6:15
ガマ石 2645 6:40 6:44
薬師岳 2780 7:31 7:55
観音岳 2840 8:25 8:45
コル 2705 9:08 9:16
赤抜沢の頭 2758 10:05 10:21
賽の河原 2707 10:29 10:37
赤抜沢の頭 2758 10:45 10:54
高嶺 2779 11:42 11:56
白鳳峠 2468 12:49 12:55
カール下樹林帯 2166 13:50 13:57
樹林帯 1885 14:44 14:53
白鳳峠下 1575 15:43 15:51
広河原 1511 16:12 16:15
芦安駐車場 872 17:13 18:14
多摩 115 21:38
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