シャクナゲの山

奥秩父  天狗山  1882m   男山  1851m
てんぐやま    おとこやま




2006年6月10日

6月10日 原村=馬越峠〜天狗山〜男山〜天狗山〜馬越峠=多摩

6月から3日間で北アルプスの五竜岳周辺を縦走する計画でしたがあいにくの雨の予報のため中止にしました。9日は雨の中、原村で草刈りをしていたら午後から晴れてきました。10日は雨の中のシャクナゲを見に天狗山と男山へ行く予定でしたが、晴天に恵まれてしまいました。


6月10日

朝5時に起床して、朝食後かたづけ整理などをして7時過ぎに出発する。八ヶ岳の南を通って清里方面に抜ける。途中、美しの森に寄りたかったが、あまりのんびりしていられないので真っ直ぐ信濃川上へ向かう。信濃川上の手前で車から男山と天狗山が見える。振り返ると八ヶ岳の眺めもなかなか良い。



野辺山の先から望む男山(左)と天狗山(右)。


左に天狗山を見ながら千曲川沿いにしばらく走り、ゴルフ場の入り口の分岐を左に入る。少し行くとゴルフ場への入り口があり、それを左に見てさらに上って行く。天狗山の裾野の畑の中を進み、樹林に入る。樹林の中を行くと稜線は近くなり、馬越峠に到着する。峠のこちらと向こうに駐車エリアがあり、既に数台の車が止まっている。もう少し遅ければ満車になるところだ。団体を降ろして信濃川上に下るのだろうかレンタカーの小型バスも止まっていた。

急いで支度をして、団体が出発する前に出発する。駐車場の脇から直ぐに急登が始まり、ウォーミングアップどころではない。この急登はあまり長くなく、少し登ると緩やかな稜線を歩くようになる。天狗山へはしばらく緩やかな稜線が続くが、小さな岩峰が連続しており楽しめる。天気も良く、ツツジやシャクナゲの花も見られるようになって、気分は上々だ。巻き道の分岐がいくつかあるが、稜線歩きの方が楽しい。リッジ状の岩稜が続くが特に危険な所は無い。



稜線に出るとツツジが満開だ。




シャクナゲも咲き誇る。




岩壁の上を行く。




前方に天狗岳が見える。


岩稜が終わると天狗山への急登が始まる。所々、岩ぽい登りもあるが困難な所は無く、シャクナゲの花を眺めながらの楽しい登行が続く。楽しく登っていると、いつのまにか天狗山の頂上に着いてしまった。正面に男山が見え、その向こうに八ヶ岳が聳えている。遠望は利かないがほどほどの良い天気だ。



馬越峠からの稜線を振り返る。




赤いシャクナゲ。




天狗山の山頂だ。




正面に男山が見え、その向こうに八ヶ岳が聳えている。


男山へ向かって急な斜面を下る。眼下のゴルフ場が目障りだが気にせずに行こう。やがて足元がすっぱりと切れ落ち、前進が阻まれる。天狗山西面上部岩壁の上に出たのだ。凄い高度感である。ここは岩壁の上部の樹林を左に下って行く。しばらく下り、小さな岩場を下ると上部岩壁の南端に出る。この岩場は高度感も無く、容易だが三点確保の基本を守って下りたい。



上部岩壁の下り。




小さな岩場を下ると上部岩壁の南端に出る。


ここからは上部岩壁と下部岩壁の間の樹林のバンドを斜めに下る。木の根につかまりながらの急な下りだが樹林の中で高度感は全く無く、ゆっくり下れば問題は無い。やがて上部岩壁の下に出て男山への稜線を歩くようになる。振り返ると越えてきた天狗山の岩壁が凄い迫力で聳えている。しばらく穏やかな樹林の中を歩き、最低鞍部で南相木温泉への道を右に分ける。



上部岩壁と下部岩壁の間の樹林のバンドを斜めに下る。




天狗山の岩壁を振り返る。




南相木温泉への道を右に分ける。


穏やかな樹林のピークを越えると再び岩稜帯が始まる。細い岩稜だが、ルートを間違えなければ困難も無く通過できる。途中、岩峰の左に踏み跡らしいものが見えるが、ここを行くと行き詰る。岩峰の右のシャクナゲのトンネルがルートである。その先のピークは岩峰になっており、ここは右を巻く。暗い樹林の斜面を斜めに下って行くと再び稜線に出る。



穏やかな樹林の登りだ。




こんな岩も乗り越える。




岩壁の下に広がる素晴らしい新緑。




樹間から見る天狗山。




もうすぐ男山だ。




形の良い天狗山。




右のシャクナゲのトンネルを行く。


ここまで来ると男山は目前だ。岩稜帯が終わったコルから左に信濃川上への下山路がある。このコルからの急登を一登りで男山の山頂に出る。眼前に八ヶ岳が聳え、広々とした眺めが気持ち良い。反対に目をやると雲取山から甲武信岳、金峰山、瑞牆山の奥秩父の山々も眺められる。そして天狗山の岩壁も素晴らしい。



男山は目前だ。




男山への最後の急登。




男山の山頂にて。




金峰山と瑞牆山。


名残惜しいが八ヶ岳を背に来た道を戻る。コルまでの急斜面を下り、岩稜帯に入る。コルから右に信濃川上へのルートがあるが、このルートはしばらく下ると林道に出てしまう。岩稜歩きが苦手でなければ馬越峠へ戻る方が楽しい山行ができるであろう。岩峰のピークの巻き道で、峠の駐車場で会った団体とすれ違う。シャクナゲの季節なので思った以上に沢山のパーティーが入山している。10名以上の団体が3つ入っており、23名の団体と核心部で出会ってしまった。なかなかの人気の山である。



再び岩稜の道を戻る。




シャクナゲの花が出迎える。




なかなか楽しい岩登りだ。




天狗山への登り。


天狗山の登りは凄い岩壁で難しそうだが、登山道は容易である。気持ちよく登って山頂で一休みして馬越峠に向かって下山する。予想外に天気に恵まれ、楽しい岩稜歩きでした。

馬越峠からのビストンは高低差も少なく、岩稜歩きが長いので楽しめる。ヒストンを避けるのであれは、信濃川上駅からバスで大深山中央まで行き、稜線まで登るルートがある。タクシーで馬越峠まで上がって、男山まで縦走して信濃川上駅に下るのが楽だ。岩場が多い山なので、むやみに踏み跡を下るのは危険である。

6月10日 標高 到着 出発
馬越峠 1630 8:38 8:45
天狗山 1882 9:30 9:33
最低鞍部 1703 10:03
男山 1851 10:54 11:17
最低鞍部 1703 12:10
天狗山 1882 12:39 12:41
馬越峠 1630 13:16 13:31
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