北沢峠から

南アルプス  仙丈ヶ岳  3033m
せんじょうがたけ




2004年9月19日

9月19日 北沢峠〜小仙丈ヶ岳〜仙丈ヶ岳〜馬の背小屋〜北沢峠=戸台口=原村

昨日の甲斐駒ヶ岳に続いて今日も千メートルの登下降です。朝から雨の予報は外れましたが、どんよりと黒い雲に覆われた仙丈ヶ岳は雨のようで風も強そうです。


9月19日

昨日の行動が長かったので、起床は少し遅く4時にした。早々に朝食を済ませたが、トイレで時間をロスしてしまい、出発は5時半を過ぎてしまった。幸い寝ている間は雨は降らなかったようだが、仙丈ヶ岳は黒い雲に覆われている。雨は降っていないが、雨具のズボンとスパッツを着けて出発する。

時間の節約のために北沢峠へは行かず、林道から直接二合目への巻道を行く。巻道とはいえ、しばらくは急な登りが続き、北沢峠からの巻道と合流する。合流した後は緩くトラバースぎみの登りになる。今日は運良く、この巻道でカモシカに出会う事ができた。かなり歩いて二合目に到着する。



巻道でカモシカに遭遇。


二合目で一休みした後、小仙丈ヶ岳への登りが始まる。少し雨がぱらついているようだが、樹林のおかげで全く気にならない。歩きやすい単調な急登をゆっくり登って行くと、時々冷たい風が吹き抜けてゆく。四合目で少し休む。体が冷えると寒いくらいだ。雨も少し気になってきたので雨具の上着も着る事にする。五合目を過ぎると樹林がしだいに薄くなり、森林限界を越えた所で一休みする。ここから先は吹きさらしになるのでしっかりと雨具を着て出発する。

雨は大した事はないが、風が強い。道はしっかりしているので心配は無い。じっと風を我慢して登って行くと、しだいに風が弱まってきた。雨は弱まり、雨具が要らない程である。霧の小仙丈ヶ岳に到着し、記念撮影をする。



霧の小仙丈ヶ岳にて。


仙丈ヶ岳へは細い稜線の登下降が続き意外と長い。心配していた風は弱まり、雨も時々ぱらつく程度なので助かる。やがて長い登りが続くが、ここで雷鳥の家族、二家族に出会う事ができた。今日は景色には恵まれないが、動物との出会いが多い。右に仙丈小屋への道を分けると頂上はもうすぐだ。一旦登り切って少し下ると、頭上の霧の中に仙丈ヶ岳の頂上が見えた。



仙丈ヶ岳へは細い稜線の登下降が続く。




霧の中、赤い鮮やかな色が目を楽しませてくれる。




岩の上に雷鳥の姿が。


頂上で記念撮影をして、風を避けてしばらく休む。雨も止んで霧も晴れそうな気配はあるが、なかなか展望は開けない。



霧に包まれた仙丈ヶ岳の山頂にて。


来た道を先程の分岐まで引き返す。分岐を左に仙丈小屋へ向かって下る。カールの中は霧のため幻想的な雰囲気である。ハイマツと紅葉の組み合わせがきれいだ。やがて発電機の音が聞こえ、仙丈小屋に到着した。



仙丈小屋に到着。


仙丈小屋でトイレを借り、ベンチで一休みした後、沢沿いに下る。途中に水場があり、ここの水はとても美味しい。やがて沢から離れ、稜線を歩くようになる。正面の馬ノ背の紅葉の山肌が鮮やかである。緩い下りぎみの稜線を行くと分岐があり、ここを右に馬ノ背ヒュッテへ下る。小屋の裏手のベンチがある所で休んでいると、小仙丈ヶ岳方面の霧が少し晴れ、紅葉の山肌が広がった。

馬ノ背ヒュッテからさらに薮沢へ下る。正面の小仙丈ヶ岳もはっきり見えるようになった。薮沢を渡り、対岸を登る。五合目の分岐まで巻道が続くが、薮沢小屋までは緩い登りである。



小仙丈ヶ岳の紅葉した山肌。




藪沢を見下ろす。


薮沢小屋を過ぎ、少し行くと樹間から摩利支天を見ることができた。また、右から落ちてくる滝も素晴らしい。天候の回復に期待しながら五合目に到着した。ここからは鳳凰三山をしっかり見ることができた。明日登る計画の栗沢山とアサヨ峰も姿を見せている。



紅葉の中を歩く。




雨のおかげで沢の流れも元気だ。




少し摩利支天が姿を現した。




五合目からの鳳凰三山。


聳え立つアサヨ峰を眺めている間に、「2日間、目一杯歩いたので明日のアサヨ峰は辛いな」という流れになった。地図を広げて周りの山の名前を確認して北沢峠へ向けて下る。急な下りをどんどん下りながら明日の計画を考え、二合目で休憩する。ここで、「最終バスに間に合ったら原村へ戻ろう」と決まった。

巻道を行かず、尾根通しに北沢峠に向かう。快適に飛ばし、どんどん下り北沢峠に降りバスの時間を確認したら3時55分である。北沢のテント場に戻り、10分でテントを撤収し、最終バスに間に合う事ができた。幸い団体用の便があり、すぐに出発した。

バスの車窓から、すっかり雲が無くなった鋸岳を望む事ができた。バスが進むにつれて甲斐駒ヶ岳も見えてきて、我々が登った直登ルートの尾根が素晴らしい。駒津峰や双子山も迫力がある。バスは鋸岳の眺めの良い所で一時停車してくれた。バスの中からなので写真を撮れなかったのは残念だったが、針の穴のような鹿ノ窓をはっきりと見る事ができた。ここから見ると角兵衛沢はとても登れそうにないように切り立っている。

戸台口でデリカに乗り換え、原村へ向かう。高遠を過ぎ、ほとんど信号の無い道を快調に走る。杖付峠を越えるともうすぐ茅野だ。原村の「もみの湯」でゆっくり体を癒して、原村の家で夕食にする。

仙丈ヶ岳は特に危険な所は無いので多少の悪天候でも歩けるが、小仙丈ヶ岳から先は逃げ場が無いので雷には注意が必要である。

9月19日 標高 到着 出発
北沢テント場 1990 5:40
二合目 2180 6:27 6:33
四合目 2400 7:15 7:25
五合目 2490 7:49
森林限界 2650 8:14 8:24
小仙丈ヶ岳 2855 9:00 9:12
仙丈ヶ岳 3033 10:30 10:55
仙丈小屋 2885 11:33 11:43
馬ノ背ヒュッテ 2625 12:34 12:42
五合目 2490 13:31 13:52
二合目 2180 14:47 14:51
北沢テント場 1990 15:20 15:30
北沢峠 2033 15:40 15:41
戸台口 870 16:28 16:40
原村 1225 17:58
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