展望の良い独立峰

奥三河山系  明神山  1016m
みょうじんやま




2004年9月4日

9月4日 浜松=三ツ瀬登山口〜明神山〜三ツ瀬登山口=浜松

浜松在住の服部さんから、最近山を始めて近くの山を登って楽しんでいるとのメールをいただき、早速山にご一緒する事になりました。今回は明神山という奥三河山系では標高の高い山を案内していただき、存分に楽しんできました。


9月4日

朝7時半に浜松の服部宅を出発した。257号線で北へ向かって車を走らせ、コンビニで昼食を買い、道の駅「鳳来三河三石」で一休みする。峠を越えると151号線で飯田線と平行に北東へ向かう。鳳来町を過ぎ、東栄町に入ると道は飯田線を離れ北上する。

本郷トンネルの手前を左に入り入口が閉ざされた古いトンネルを過ぎるとすぐに二又になり、右の道を行く。さらに道なりに進むと立派な屋敷のある中在家という大きな集落に出る。三ッ瀬を過ぎ、人家が切れ少し走ると簡易トイレが見え、道端に駐車エリアがある。4台程で一杯になりそうな小さな駐車エリアだが、まだ先客はおらず、端のほうに車を止める。



小さな駐車エリアに車を止める。


昨夜の雷雨で今日の天気は心配だったが、朝からしだいに日が差してきて午前中はもちそうな天気である。支度をして9時20分に出発した。しばらく杉林の中の傾斜の緩い舗装道路を川沿いに歩く。左手に明神山登山口の標識が有り、ここで丸木橋を渡り対岸の沢に出る。杉林の中、しばらく沢の左岸を登って行く。一合目の銀明水までは少し距離がある。銀明水からは沢の水も涸れ、斜面の登りになる。暗い杉林の中をひたすら登って行くと頭上に稜線の明りが見えてきた。



明神山登山口の標識。




銀明水への登り。


稜線の三ッ瀬峠に出て、明るい風通しの良い場所で一休みする。これから登る稜線の左は岩壁になっていて、さらに奥には鬼岩が見える。見晴らしの良い気持ちの良い場所だ。



これから登る稜線の左に聳える岩壁。


ここからは岩壁の右の樹林の中の急斜面を登る。早速、クサリ場になり緊張させられる。長いクサリ、短いクサリをいくつか越え、ハシゴを越える。このハシゴは上部を越えるのに少し苦労する。



岩壁の右の樹林の中の急斜面を登る。




岩場の登りが続く。




難関のハシゴを登る。


クサリ場を過ぎてもまだまだ樹林の中の急登は続く。直線的な登りはどんどん高度を稼いでゆく。やっと六合目の小ピークに到着し一休みする。展望の無い樹林のピークだが、乳岩からの道を合わせた要になっている。

六合目のピークからいったん下り、再び登りかえす。しばらく稜線上の登下降が続く。クサリ場もあり、小さな岩峰の右に左に楽しみながら登れる。八合目の鉄ハシゴを登ると馬の背岩に出た。一枚岩のリッジだが道幅もあり、あまり高度感は無く展望が開けて気持ちの良い場所だ。



一枚岩に垂れ下がるクサリ。




八合目の鉄ハシゴを登ると馬の背岩の上に出る。




馬の背岩にて明神山をバックに。


さらに進むと頂上直下に到着する。右手は大きな岩壁になっており、なかなか険しい頂上である。樹林のおかげで高度感は無いが、足元もすっぱり切れ落ちている。



山頂の右手は大きな岩壁になっている。


最後の急登を登ってゆくとやがて目の前に頂上の展望台が見えた。樹林に囲まれた頂上だが、展望台に登ると広々とした展望が広がる。遠望はきかないが明神山はこの辺りの最高峰である。晴れていれば大井川山系の向こうに富士山や南アルプス南部の山も見えるはずである。



最後の急登を登る。




目の前に頂上の展望台が見えた。




明神山の山頂の展望台。




山頂からの眺め。


他に人が居ないので展望台の上で店を広げて昼食にする。コーヒーを飲みながらコンロで湯を沸かし山々を眺める。至福の時である。北の方で雷が鳴り、南の方から黒い雲がやって来た。予報通り午後は天気が崩れるようだ。昼食を済ませ、雨具をザックの上にしまい展望台を下る。頂上の標識の所で記念撮影をして、登って来た道を下る。



山頂で服部さんと記念撮影。


急な道を下り馬の背に着くと8名ぐらいのパーティーが休んでいた。さらにクサリ場を下り、六合目のピークに登り返し一休みする。さらに下って行くと、よく登ったと感心するほどの急な道が真っすぐ続く。最後のクサリ場を快適に下ると三ッ瀬峠に到着し一休みする。一時パラついた雨もたいした事はなく終わったようなのでゆっくりと休む。



鬼岩方面の眺め。


後は暗い杉の樹林の中をただひたすら下る。足元に珍しい花を見つけて写真におさめる。さらに下って振り返っても稜線が見えなくなると涸れ沢沿いの下りになる。さらに下り水の音が聞こえてくると、やっと一合目の銀明水に到着した。沢を右手に見ながら下って行くとだんだん明るくなり登山口は近い。橋を渡り林道に出ると少し雨がパラついてきた。杉林の中なので濡れる事なく車に到着した。我々の車の他に2台駐車していた。



橋を渡ると林道。


三ッ瀬の集落を抜けて来た道を戻る。道は狭いが、幸い行き交う車は無い。国道に戻ると後は快適な道が続く。途中の「うめの湯」でゆっくり汗を流し、くつろいでいると突然土砂降りになった。やむを得ず土砂降りの中を浜松に向けて走り、7時前に無事に浜松に到着した。

明神山は奥三河山域の最高峰で独立峰なので、標高が低い割りには眺めが良い。冬の天気の良い日に登ると良いだろう。ルートはいくつかあるが、車の場合駐車場所の確保が課題になる。乳岩からのルートが人気のようだが鬼岩に入るクライマーが多いので遅くなると駐車場所が無くなる。クサリ場の多い変化に富んだ山なので楽しめる。

9月4日 標高 到着 出発
浜松 30 7:30
三ッ瀬登山口 385 9:07 9:20
三ッ瀬峠 675 10:05 10:15
六合目 900 11:03 11:15
明神山 1016 12:03 12:52
六合目 900 13:36 13:47
三ッ瀬峠 675 14:30 14:46
三ッ瀬登山口 385 15:20 15:36
うめの湯 225 15:55 17:25
浜松 30 18:42
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