北陸の花の山

北陸   白山   2702m
    はくさん




2003年7月18日〜21日

7月18日 多摩=(中央高速、北陸道)=福井北=市ノ瀬
7月19日 市ノ瀬=(バス)=別当出合〜(砂防新道)〜甚之助避難小屋〜南竜分岐〜南竜ガ馬場
7月20日 南竜ガ馬場〜アルプス展望台〜室堂平〜御前峰〜室堂平〜南竜ガ馬場
7月21日 南竜ガ馬場〜(砂防新道)〜別当出合=(バス)=市ノ瀬=白川郷=飛騨高山=松本=多摩

梅雨明けの三連休をねらって白山へ行きました。あいにく梅雨は明けませんでしたが、霧の白山で山の花を存分に堪能してきました。帰路は白山スーパー林道、白川郷、飛騨高山と観光して帰りました。


7月18日

18日の午後2時過ぎに多摩を出発し、中央高速で名古屋方面へ向かう。双葉SAで休み、恵那峡SAで夕食にする。一宮で東名に入り、米原から北へ北陸自動車道を行く。道は既に暗くなり、雨が降り出した。

賤ヶ岳SAで最後の休みをとり、福井北で高速道路を降りる。永平寺の近くを通り、西へ勝山を目指す。157号線を左に入る所を見落としてしまい、かなり行き過ぎてしまったが何とか元に戻り157号線で金沢方面へ向かう。

谷トンネルを越え、白峰温泉で右折する。霧の中の暗い夜道を走り、市ノ瀬に午後11時前に到着した。ここから先は通行規制になっており、係の人の誘導で駐車場に車を止める。既に20台程の車が止まっていた。必要な荷物を持って、ビジターセンター裏のテント場へ向かう。斜面に作られた広いテント場には1張りのテントが張ってあった。幸い雨が止み、快適に寝る事ができた。

7月19日

昨夜、遅かったので7時に起床した。既に駐車場には沢山の車が入り、バス停付近は賑わっている。白山は雲の中だが、雨は降っておらず、まずまずの天気だ。テント場のベンチでお湯を沸かしてゆっくり朝食をとる。朝食後バス停に向かい、9時のバスで別当出合へ向かう。バスは20分おきに出ているのですいていた。15分程で別当出合に到着し、ベンチで身支度をして出発する。見上げる白山は相変わらず雲の中で、不動滝より上部は姿が見えない。雲の下に水を落とす不動滝が幻想的だ。



別当出合で支度をして出発。


すぐに観光新道と砂防新道の分岐に出る。観光新道は工事のため通行止めとの標識が出ていた。予定通り右の砂防新道を行くと、急な階段の下りになる。下りきって吊り橋を渡ると、いよいよ白山への登りが始まる。



吊橋を渡ると白山の登りが始まる。


樹林の尾根を少し登り、尾根の左側を斜上する。振り返ると先ほどの吊り橋がすぐ下に見える。再び樹林の中の登りになる。歩きにくい道ではないが、室堂周辺に比べると、十分に整備されていない印象だ。道端にはセンジュガンビ等さまざまな現われてきた。上部の不動滝の音が近づくと中飯場に到着した。中飯場にはベンチ、トイレ、水場が完備していて滝の眺めも良いので、ここで大勢休んでいた。我々もここで一休みする。連休初日だが、意外と下山者も多い。



まずセンジュガンビの花がご挨拶。




中飯場で一休み。




中飯場で不動滝をバックに。


急な階段を登ると道路の工事現場に出る。歩道橋を渡るように道路を越えると、再び樹林の登りが始まる。単調な道をしばらく登り、少し開けた所が別当覗である。たいした覗きではなくがっかりさせられるが、ここで一休みする。

再び樹林の登りになるが、ゴゼンタチバナ等の花が見られるようになってきて単調さから解放される。甚之助避難小屋下のベンチの広場を過ぎると良く整備された道になる。少しの登りで甚之助避難小屋に到着する。小さな避難小屋だがトイレと水が完備しており、大勢の人が小屋の前のベンチで休んでいる。



道端のゴゼンタチバナ。




キヌガサソウを発見。




甚之助避難小屋に到着。


避難小屋からは花も増え、我々の歩みも遅くなる。登り着いた所が南竜分岐である。ここから南竜ヶ馬場への水平道が始まるが頭上に広がるお花畑を眺めて、ゆっくりと休む事にする。ハクサンフウロ、イブキトラノオ、キンポウゲ、オタカラコウなど双眼鏡で眺めているといつまでも飽きない。



ヨツバシオガマ。




南竜分岐のお花畑で一休み。




南竜分岐のお花畑。




南竜分岐のお花畑。


室堂へ登る砂防新道と別れ水平に南竜ヶ馬場へ向かう。霧で下は見えないが崖の上の小さなバンドにつけられた道で、眺めの良さそうな所だ。エコーラインの分岐を過ぎ左に回り込むと形の良い雪渓が見えた。左の斜面にはミヤマキンバイが黄色い絨毯を作っている。



雪渓をバックに。


橋を渡り、小さな尾根を越えると霧の中に南竜ヶ馬場の小屋が見えた。小屋の前を通り、橋を渡り、小さな雪渓を登るとテント場に到着する。既に沢山のテントが張ってあるが、広いテント場はまだまだ余裕だ。申し込みを済ませテントを張り一段落した。



雪渓を登りテント場へ向かう。




さっそくテントの設営。


まだ早いので、付近を散策する事にする。ハナカラシの花に導かれて別山方面へ向かう。坂を少し下ると目の前に池塘が広がる。池塘にはハクサンコザクラが無数に咲いており、素晴らしい所だ。木道を歩いて行くと、「クロユリが咲いている」との歓声が聞こえた。遠望はきかないが、少し霧が張れ、周囲の山々の緑も美しい。さらに木道を歩くと池塘は終わり、別山への山道になる。少し下ると正面に油坂の登りが見える。霧のおかげで幻想的な気分になる。岩肌には小さなアカモノが咲いていた。



池塘からエコーライン方面を望む。




油坂方面の眺め。




池塘に無数に咲くハクサンコザクラの花々。


来た道を帰り、テントへ戻る。後は夕食を済ませて寝るだけである。今日一日、雨にあわず幸運であった。まだ少し明るいが、7時過ぎに寝た。

7月20日

今日は4時に起床した。昨夜は雨音で何度か目が覚めたが、今は雨は止んでいる。テント場は相変わらず幻想的な霧に覆われている。朝食をとっている間に明るくなった。身支度をして、6時過ぎにテントを出発する。今日はザックが軽いので軽快だ。小屋へ戻るように雪渓を下り、橋を渡ると展望新道の分岐に出る。ここを右に入る。しばらく傾斜の緩い木道を歩く。霧に包まれて、沢の音や、鳥の声を聞き、花を愛でながらゆくりと歩く。なんと素晴らしい時間だ。

木道が終わり山道になるとしだいに傾斜がましてくる。それと同時に花の種類も増してくる。茶話筋に咲く小さなキヌガサソウが感動的な程に美しい。右手の雪渓がしだいに近づいてきて、これをトラバースする。そこに、また素晴らしいキヌガサソウが咲いていた。



雪渓をトラバースする。




雪渓近くに咲くキヌガサソウ。


ここからは樹林のやせ尾根の登りになる。花を探しながらゆっくり登って行くと、アルプス展望台の直下で突然、お花畑が広がる。ここで一休みして、しばらくお花畑の花々を眺める事にする。



アルプス展望台の直下のお花畑。


少し登るとアルプス展望台に到着する。霧のため展望は無いが、素晴らしい花たちに満足しながら登る。やがて森林限界を越え、広々としてきた。左から雪渓が上がってきて、コバイケイソウが群生している。さらに行くと傾斜は緩くなり遊歩道のようになる。ここでイワギキョウの群生を発見して全員大感激である。



ミヤマクロユリ。




コバイケイソウ。




雲上の庭園を歩く。




イワギキョウを発見。




コイワカガミとアオノツガザクラ。




イワギキョウの群生。


もったいないほど素晴らしい空間をゆったりと歩く。とても大きな時間である。平瀬道の分岐を左に室堂へ向かう。ここからしだいに人が増え、室堂で幻想の世界から現実の世界へ引き戻されてしまった。賑わう室堂で「白山の花」のハンドブックを買い、食堂でコーヒーを飲みながら花の勉強をしていたら1時間も休んでしまった。外に出ると相変わらずの霧の中である。神社の前で写真を撮って白山の最高峰である御前峰(ごぜんがみね)目指して登る。

きれいな石畳の道である。すぐに千蛇ヶ池への近道と交差するが、真っすぐ登って行く。どんどん登って行く人が多いが、我々は時間があるのでゆっくりと道端の花々を眺めながら登って行く。青石の横を登って行く。ここから上は天上界だそうだ。高天が原を過ぎ、さらに登って行くと神社が見えた。



青石に咲くオンタデの花。


神社にお参りしてから頂上に向かう。わずか10メートル程の距離である。頂上で記念撮影をしてから休んでいると団体が到着して急に混んできた。早々に引き上げ、池へ向けて下る。



白山奥宮に到着。




御前峰の頂上にて。


ほとんどの人は御前峰から室堂へ引き返してしまうので、再び静かな山歩きが始まった。しばらくは岩っぽい稜線を歩く。稜線が広くなると前方に大きな岩峰が見え、その手前を右に下る。このあたりから再び花が見られるようになる。

斜面を下って行くと、一瞬霧が晴れ、前方に剣ヶ峰が、眼下に紺屋ヶ池が見えた。写真を撮る間も無く再び霧に包まれてしまったが、感動的な出来事だった。ほとんど雪に埋まった紺屋ヶ池の脇でしばらく待つが、再び霧が晴れる事は無かった。



霧に包まれた紺屋ヶ池。右が剣ヶ峰。


ここから千蛇ガ池までのお池巡りが始まる。沢山の花々に囲まれたとても気持ちの良いお池巡りである。面白い岩もあり、ゆっくり歩かなくては勿体ない、そんな道である。



アオノツガザクラの群生。




とても気持ちの良いお池巡り。


血ノ池に着く頃には霧も薄くなり少し明るくなった。池の端の花がとても美しい。しばらく行くと千蛇ガ池に到着し一休みする。千蛇が池は雪の下で、見ることはできない。



血ノ池に到着。




池の端に咲く花々。


しばらく下りが続き、沢を渡るとハイマツの中のトラバースが続く。所々シャクナゲが咲いていて目を和ませる。ハイマツから笹に変わると水矢尻雪渓は近い。雪渓の中間部には雪は消えていてそこに登山道が有る。雪渓を越えると、驚く程のミヤマクロユリの群生が現れた。これには全員唖然としてしまった。やはりクロユリには可憐な一輪が似合うようだ。



シャクナゲが咲いている。




驚く程のミヤマクロユリの群生。


すぐに室堂の建屋が見え、雑踏に引き戻された。室堂のベンチで休んでいると御前峰の中腹まで見えるようになった。砂防新道で阿弥陀ヶ原へ下り、分岐を左にエコーラインを行く。花の少ない道である。阿弥陀ヶ原を歩いていると、とうとう雨が降り出した。今まで降らなかったのが不思議なくらいである。



阿弥陀ヶ原を見下ろす。


阿弥陀ヶ原を過ぎ下りの傾斜がきつくなる頃、雨足がしだいに強くなり、遠くで雷が鳴るようになった。南竜ガ馬場への道に降り立ち、川を渡り、無事にテントへ戻る事ができた。全員大満足の一日であった。

7月21日

昨夜はテント場も賑わっており、夜中に雨音がしたりとうるさかったが何とか寝ることができた。朝4時に起床すると、小雨だが相変わらず雨が降っている。朝食を済ませ、雨具を着けてテントを撤収する。小雨の中、南竜道を砂防新道へ向けて歩く。昨日より濃い霧である。前方にエコーラインを登って行く団体が見えた。南竜分岐手前でお花畑を眺めて別れを惜しみ、甚之助避難小屋へ下る。雨を避けて小屋の中で一休みした。

砂防新道を下って行くと、雨の中かなりの人が登って来る。中飯場で休み別当出合いへ向かう。眼下に吊橋が見えるともうすぐだ。吊橋を渡り、急な階段を登ると別当出合に到着し、山行を終える。いつの間にか時々青空が見える天気になっていた。



大満足で吊橋を渡る。


市ノ瀬行きのバスに乗り、車内で濡れ物の整理をする。市ノ瀬に着き、前の白山温泉に入ろうと思ったが、車で荷物の整理をしている間に満員になってしまった。やむを得ず車で下り、何軒か当たってみて、白山スーパー林道入り口の白山尾口の温泉にやっと入る事ができた。温泉の後は一里野まで行って昼食を取る。

ゲートを越えて白山スーパー林道に入ると両岸に素晴らしい滝が続く。各駅停車で滝を見ていてはいつ家に帰れるかわからないほどである。それでも最後のふくべの大滝は圧巻だった。



ふくべの大滝にて。


白川郷に降り、車で散策し御母衣ダムの脇を通って高山へ向かう。高山で少し観光をして松本へ向かう。沢渡からも渋滞は無く順調に松本に到着し、高速道路に入った。諏訪湖のサービスエリアで夕食を済ませ、渋滞は有ったもののほぼ順調に帰宅できた。

白山は花を愛でながらゆっくり歩きたい。そのためには山中で二泊する余裕が必要である。少し遠回りになるが、室堂へ上がるには展望歩道がお勧めである。

7月18日 標高 到着 出発
多摩 14:15
市ノ瀬 825 22:30
7月19日 標高 到着 出発
市ノ瀬 825 9:00
別当出合 1260 9:15 9:30
中飯場 1490 10:26 10:41
別当覗 1735 11:27 11:45
甚之助避難小屋 1970 12:38 12:55
南竜分岐 2095 13:28 13:45
南竜ヶ馬場 2085 14:29
7月20日 標高 到着 出発
南竜ヶ馬場 2085 6:15
アルプス展望台下 2240 7:23 7:35
室堂 2445 8:50 9:43
御前峰 2702 10:46 11:03
千蛇ヶ池 2575 12:02 12:14
室堂 2445 13:13 13:50
南竜ヶ馬場 2085 15:20
7月21日 標高 到着 出発
南竜ヶ馬場 2085 6:15
甚之助避難小屋 1970 7:13 7:25
中飯場 1490 8:33 8:42
別当出合 1260 9:20 9:26
市ノ瀬 825 9:50 10:15
白川尾口 325 11:00 11:47
白川郷 495 14:10 14:20
飛騨高山 575 16:15 16:55
多摩 22:05
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