奥久慈の岩峰

茨城 奥久慈男体山   654m
おくくじなんたいさん




2003年2月15日

古分屋敷〜大園地越〜男体山〜大園地越〜古分屋敷

今日も午前中、土浦の近くで用事が有ったので、午後に茨城県の山を登ることにしました。近場の筑波山には先月登ったので、水戸の先にある奥久慈男体山を登りました。往復2時間半程の手軽な山ですが、南面が切り立った岩峰になっていて、迫力のある山でした。帰りに夜の袋田の滝を見物して来ましたが、残念ながら凍っていませんでした。


今日は用事に時間がかかってしまい、土浦桜のインターで常磐道に乗ったのは12時を過ぎていた。那珂のインターで降り、農道を少し走り118号線に入る。5キロ毎に「袋田の滝」の標識が有り迷う事は無い。流れの良い道をゆっくり走り、やっと右前方にそれらしい山が見えて来た。

西金(さいがね)の交差点に男体山登山口の大きな看板が有り、ここを右折する。しっかり舗装された道だが1車線の狭い道なので時々すれ違いに手間取る。弘法堂への道を左に分けると駐車場のある古分屋敷(こぶやしき)は近い。やがて男体山登山口への道を左に分け古分屋敷の駐車場に到着する。

古分屋敷の駐車場は道路脇の小さな駐車場で8台程度止められる。着いたのが1時半を過ぎていたので帰る車もいてすいていた。下を見ると新道の周辺にはいくつか駐車場が有るようだったがそのまま見晴らしの良い駐車場に止めて、昼食の鍋焼きうどんを食べる事にした。見上げると男体山の南壁や東に続く岩峰が素晴らしい。



古分屋敷から見上げる男体山。


道路端のトイレに寄って、先程の分岐に戻り、新道へ下る。新道のトンネル脇に降りさらに下って行くと右に少し広い駐車場がある。さらに下ると大園地(おおえんじ)登山口の標識があり、ここを右折する。右に立派な農家の建屋を見ると車道が切れて山道になる。小川を渡り木の桟橋を歩くと茶畑の真ん中に出た。ここからの男体山の眺めが素晴らしい。



分岐に戻り新道へ下る。




大園地登山口の農家の前を行く。




茶畑からの男体山の眺めが素晴らしい。


すぐに健脚コースとの分岐に出て、ここは真っすぐ一般コースを行く。小川を渡るとすぐに樹林の登りになる。深山の趣がある杉林の中を登る。雰囲気は良いが正子の花粉症が心配になる。

20分程登るとやっと杉林から解放され、涸沢の中を歩くようになる。今までは良く整備されたツヅラ折れの道だったが、ここからは直登ぎみの道になる。落葉した明るい沢筋を登って行くと上方にコルが見えてきた。



上方に大園地越のコルが見えた。


両側の壁がせまって来るとコルは近い。壁のあちこちでしみ出た水が小さな滝のように凍っている。コルに到着すると、意外と広い広場になっていて東屋が建っていた。大園地越と呼ばれる所だ。



東屋がある大園地越広場。


大園地越は四辻になっていて、ここを左に稜線沿いに行く。すぐに急な登りになるが、簡単な岩場を越えると稜線上に立つ。樹林越しに男体山の頂上を望む事ができる。眼下には上高倉の集落も見える。何となく桃源郷的な眺めだ。

軽く下って、小さなコブを越えるとややぬかった急な下りになる。ここからの登りは、左側が開けて眺めが良い。ただし、左側は崖ですっぱり切れているので気が抜けない。



古分屋敷を見下ろす。




男体山の岩峰を見上げる。




稜線の左はスッパリと切れている。


最後の登りだと思って登り切った所、頂上はもう一つ先であった。小さなパラボラアンテナの横を通って登り切った所が三角点のある頂上だ。頂上の南壁側の一番高い所には祠が聳えており、北側にはNHKの送信所がある。所々木が黒くなっていて、山火事の名残になっている。



男体山の山頂にて。




頂上の祠。


紅茶でパンを食べながら30分程眺めを楽しむ。周りは低山が広がっているが、南の篭岩の眺めが迫力ある。紅葉の季節にはさぞ素晴らしい眺めなのであろう。北西の樹林の間にうっすらと白い山が見える。那須の連山である。



迫力ある篭岩の眺め。


下りは崖に向かって降りる所が数箇所有り、慎重に行く。ザイルを出すまでもない、中途半端な感じがいやだ。最初のコブを下った所で悪場は終わり、のんびり歩く。大遠地越からは単調な下りなので少し速足で降りる。少し下り、右手の壁を見上げるとかなりの高度差があり、迫力がある。健脚コースとの分岐に着くともう着いたも同然である。お茶畑の手前で振り返ると男体山が赤く輝いていた。



赤く輝く男体山。


車道を登り返し、車に戻り、だんだん暗くなってゆく中、袋田の滝目指して下る。男体山を右に見ながら118号線を行くが、袋田の滝に着いた時は既に暗くなっていた。おかげで駐車料金も入場料金も払わずに滝に入る事ができた。

トンネルの中を歩いて行くと激しい滝の音が聞こえてきた。この暖かさで完全にとけてしまったようだ。暗い袋田の滝を眺めた後、来た道を水戸方面へ戻る。途中で夕食をとり、常磐道、首都高、中央道と走り、夜の10時前に自宅に戻った。

岩の美しさが映える紅葉の季節がベストだが混雑が予想される。駐車場もいくつか有るがハイシーズンには不足するであろうし、道が狭いので渋滞の心配もある。健脚コースは岩登りの要素もありそうで安易に入っては危険である。

2月15日 標高 到着 出発
古分屋敷 220 12:35 14:05
大園地越 510 14:50
男体山 654 15:25 15:53
大園地越 510 16:25
古分屋敷 220 17:09 17:12