東京都の最高峰

奥多摩 雲取山   2017m
くもとりやま




2003年2月1日〜2日

鴨沢〜ブナ坂〜雲取山〜雲取山荘〜雲取山〜ブナ坂〜七つ石〜鴨沢

雲取山には色々なルートから何度も登っていますが、何故か三峰口からのルートは歩いていません。今回は三峰口から入って鴨沢へ抜ける計画で、楽しみに参加しました。残念ながら雪の状況とパーティーの力量から鴨沢からの往復に変更になりましたが、多摩市山の会の仲間と楽しく雪の山を歩いて来ました。


2003年2月1日

6時前の電車に乗り、多摩センターでモノレールに乗り換えて、立川からJRで奥多摩へ向かう。行楽シーズンとは違い、電車の中は意外と登山者、ハイカーが少ない。奥多摩駅で降り、丹波行きの一番バスに並ぶが、我々夫婦を含めて8人程しか並んでいない。我々のパーティーの他のメンバーは次の電車で来るようだ。バスに乗って待っていると電車が到着した。まず松本さんがバスに乗って来た。メンバー全員が揃い、いつの間にかバスは満員になった。鴨沢では我々を含めて20人以上がバスを降りた。山側のバス停の横にはきれいな公衆トイレがある。バス停横の駐車場でゆっくり支度をしている間、多摩川を眺めると水面に流氷のような薄氷が溜まっているのが見えた。



表面が凍った鴨沢付近の多摩川。


9時40分にサブリーダーの松本さんを先頭に出発した。青梅街道を柳沢峠方面に10メートル程行って右に鋭角に曲がり、20メートル程歩き、坂を登り切った所で左折する。舗装道路をどんどん登り、道が大きく右に曲がるあたりに道標があり、ここを直進ぎみに登山道に入る。

登山道には所々雪が残っており、凍って滑りやすい。30分程で小袖乗越に着き、道路端で一休みする。百メートル程車道を歩くと左に登山口があり、再びここから登山道を歩く。ここでアイゼンを付けているパーティーもいた。我々はしばらくアイゼンを付けずに行くが雪道に慣れない人は歩きにくそうだ。日当たりの良い所は土の道で、日陰は凍った雪道で、なかなか歩きにくい状況ではある。何人かがころぶようになったのでリーダーの上野さんの指示でアイゼンを付けることになった。



日陰の雪は凍っている。




安全のためアイゼンを装着する。


アイゼンを付けると皆快適に歩けるようになった。しかし、氷の上より落葉の上を歩くほうが断然長く閉口する。私は12本歯のアイゼンしか持っていないので、アイゼンは着けずに歩いたため問題無く歩くことができたが。

途中の水場の近くの古いベンチが有る所で一休みして温かいスープを飲む。温まった所で出発するが、相変わらず土と氷がミックスした道が続く。堂所を過ぎても状況は変わらない。尾根の左側から右側にツヅラ折れに登るあたりで富士山を眺めることができた。



左に富士山が見えた。


再び尾根の左側に出て、七ッ石小屋との分岐あたりからやっと雪道になった。分岐を過ぎ、沢を越えるとトラバースぎみの登りがしだいに急になる。尾根を大きく回り込み、ブナ坂へ向けて道が平坦になってくると正面遠方に雲取山が望める。左に目をやると大菩薩嶺と飛竜の間に南アルプスの山々が遠望できる。



雪道歩きは快適だ。




尾根を回り込むと雲取山が見えた。


ブナ坂に着くと休んでいるパーティーがいた。さらに、七ッ石山から重荷を背負った若いパーティーが降りて来て、このあたりから山が少しにぎやかになってきた感じがする。雲取山へ向けて少し登った、眺めの良い雪の尾根で一休みする。



左に飛竜山が聳える。




大菩薩嶺と飛竜山の間に南アルプスの連山を遠望する。


左側が明るく開けた気持ちの良い尾根を雲取山目指して登る。小さな起伏をいくつか越えるとヘリポートを過ぎ、奥多摩小屋に到着する。小屋からは短いが急な登りがある。夏は歩きにくい所だが、雪のおかげで快適に登れる。登り切った所で一休みして振り返ると七ッ石の眺めが良い。



奥多摩小屋の手前の雪尾根を歩く。




急斜面を登りきって振り返る七ツ石山と石尾根。


樹林の中を少し下り、いよいよ小雲取山の登りになる。この登りは意外と急で長いので疲れるところだ。我々のパーティーのスピードも、だんだん遅くなってきた。



苦しい小雲取山への登り。


登り切ると道は平坦になり、小さな起伏が続く。日が傾き、歩くスピードも遅くなってきたので、だんだん寒くなってきた。風が無いのに耳が冷たい。山頂の避難小屋へ向けて最後の急斜面を登り、小屋の前を通って4時45分に雲取山の山頂に着いた。皆が避難小屋の前で休んでいる間、静かに周りの暮れ行く山々を眺める。寒いが、気持ちの良いひと時である。



雲取山への最後の登り。




雲取山の山頂から富士山を遠望する。


風は無いが、日が暮れるとともに寒さが厳しくなってきた。あわててベストとフリースの上着を着て、厚い手袋に代える。やっと皆が登って来たので、雲取山荘へ向けて薄暗い樹林の中を下る。トレースは有るがあまり踏まれていないようで、今夜の小屋はすいている予感がする。



雲取山荘への樹林の下り。


雲取山荘へ400メートルの道標があったが、下りは意外と長い。どんどん下り、5時半近くに雲取山荘に到着した。日没直前だった。小屋はまだ新しいログハウスの小屋で快適そうだ。



雲取山荘に到着。


部屋はコタツのある小部屋が3室与えられ、極めて快適である。早速、こたつの上はつまみと酒が広げられ、夕食前の宴会が始まった。夕食で呼ばれ1階の食堂へ行く。少し寒い食堂だが、ビールで乾杯して盛り上がった。



雲取山荘で夕食前に乾杯。


夕食後、部屋に戻ってコタツを囲んで歓談した。疲れたせいか、皆が持ち寄ったお酒で十分に酔い楽しい時を過ごした。窓からは青梅から新宿方面の街の灯りが見え不思議な気分だ。9時に消灯になり布団に入る。ふんだんにある布団のおかげで、温かく寝ることができた。

2003年2月2日

昨夜は早く寝たので早めに目が覚めたが、しばらく布団の中で眠りを楽しむ。6時に起きて食堂へ向かう。皆で朝食をとり、お湯をもらい支度を始める。トイレは水洗で洋式もあり、便座が温かい。快適な朝で、とてもありがたいが何となく「贅沢すぎるのでは」との疑問も残る。予定通り7時半に雲取山荘を出発した。



雲取山荘を出発。


小屋の脇の木の階段を登り、昨日降りてきた道を登り返す。外気はマイナス10度で、程よい寒さである。右手の奥秩父方面は雲で霞んでいるが、左からは朝日がまばゆいばかりに輝いている。しばらく登ると左の樹林の間にキラキラとダイヤモンドダストが光っているのが見えた。神秘的な光景に感動した。



左の日差しの中にダイヤモンドダストが見えた。




雲取山への登り。


尾根は一度平坦になり、雲取山への最後の登りが始まる。樹林の中をもくもくと登ってゆくと、しだいに樹林が明るくなり雲取山の山頂に到着した。今日は富士山は見えないが、再び山頂からの展望を楽しみ、写真を撮る。



雲取山の山頂に到着。




山頂にて。


皆が避難小屋の前で休んでいる間、アイゼンを外してトレースの無い雪の斜面を下ってみた。微妙なブレーカブルクラストになっていて、クラストを踏み抜かなければキックステップで快適に歩けるが、クラストを踏み抜くと思いっきりもぐる。とても歩きにくい雪の状況だ。

皆で避難小屋を出発して雪の斜面を下る。ここからブナ坂までは雪尾根のプロムナードが続く。開放的でとても気持ちの良い稜線である。小雲取山の斜面を下り、奥多摩小屋への下りを過ぎるとあとは細かい起伏の平坦な雪道になる。



奥多摩小屋への下り。


途中で景色を眺めながら一休みした後、ブナ坂へ向かう。ブナ坂では七ツ石山の登りに備えて行動食をとる。七ツ石山への登りは、今日最後の登りなので気合を入れて登る。途中で振り返ると雲取山が彼方に見えた。



七ツ石山への登り。




七ツ石山への登りから振り返る雲取山。


七ツ石山の頂上でお湯を沸かし、昼食にする。それぞれ思い思いにお汁粉やラーメンやスープを作って景色を楽しみながら雪山のひと時を楽しむ。あいにく富士山は雲の中だが、南アルプスの山々はぼんやりと見る事ができる。



七ツ石山の山頂で昼食。


七ツ石山から石尾根を奥多摩駅方面に少し下ると七ツ石小屋への分岐がある。この分岐を右に下り縦走路から外れる。



石尾根から七ツ石小屋への分岐。


少し下ると縦走路の巻き道に出る。ここを右にしばらく行くと沢に出て、ここで巻き道と別れて沢沿いに下り、七ツ石小屋に到着する。このあたりから雪と土が交互に出てきて歩きにくい道になる。昨日登って来た道に合流して、一路鴨沢へ向けて下る。堂所を過ぎ、昨日休んだ水場の横のベンチで一休みする。

落ち葉の上を歩いたり、滑りそうに凍った雪の上を歩いたり、ひたすら緩やかなトラバース道を下る。前方の川沿いに小袖の集落が見えるがなかなか近づかない。我々のパーティーを追い抜いていった若者のパーティーもアイゼンを外して歩くようになると我々に追いつかれてしまった。我々のパーティーもアイゼンが外れてしまったりとトラブルがあり、なかなか進まない。それでも何とか舗装された車道に降り立ちホッとした。



やっと車道に到着。


小袖乗越から再び山道になり、少し凍っているが難なく通過し鴨沢に到着した。目の前でバスが発車してしまったが、おかげで次のバスまでの20分間に近くの店でビールを買って飲むことができ、ゆっくり支度をする事ができた。奥多摩駅からの乗り継ぎも良く、多摩センターに5時過ぎに到着し、皆で軽く飲んで食事をして帰宅した。

ブナ坂と雲取山の間には三つの急登があり、眺めの良い明るいプロムナードである。ゆっくりと景色を楽しみながら歩きたい。三つの急登も変化があり楽しい。振り返って眺めを楽しむ余裕を持って登ろう。小袖乗越まで車で入れば日帰りできるコースだが、静かな雲取山荘で一夜を過ごすのも良い。

2月1日 標高 到着 出発
鴨沢 540 9:10 9:43
小袖乗越 740 10:15 10:25
アイゼン装着 990 11:15 11:33
一本 1125 12:00 12:26
堂所 1260 12:47
一本 1385 13:12 13:20
七ツ石小屋分岐 1515 13:43
一本 1615 14:05 14:13
ブナ坂 1650 14:33
一本 1695 14:43 14:51
奥多摩小屋 1750 15:23
一本 1813 15:35 15:38
雲取山 2017 16:44 16:55
雲取山荘 1840 17:25
2月2日 標高 到着 出発
雲取山荘 1840 7:39
雲取山 2017 8:20 8:33
ブナ坂 1650 10:13 10:22
七ツ石山 1757 10:40 11:08
七ツ石小屋 1597 11:26
七ツ石小屋分岐 1515 11:34
堂所 1260 12:11
一本 1125 12:28 12:39
小袖乗越 740 13:41 13:52
鴨沢 540 14:16 14:38
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