2003年1月25日
平須登山口〜富士見山(奥の院)〜平須登山口
富士見山は甲府の南、身延の北にある南アルプス前衛の山です。山梨県の百名山の一つで、富士山ばかりでなく南アルプスの眺めも素晴らしい山でした。比留間リーダーの元、多摩市山の会の大先輩と素晴らしい天気の中、富士見山に登り素晴らしい展望を満喫しました。
朝、5時半に永山駅前に集合し、中央高速で甲府へ向かう。談合坂で朝食をとり、甲府南で高速を降りる。正面に櫛形山を眺めながら富士川沿いに身延方面へ南下する。中富町の町役場の手前で右折する。しばらく寺沢川沿いに行き左折するとおびただしい数の俳句の石碑の間を走るようになる。石碑は千以上あるそうだ。
登り切ったT字路を左折し、しばらく水平に進むとバス停があり、ここが平須の富士見山登山口である。途中道に迷ったりしたが9時に到着した。バス停を避け、路肩に車を停める。ストレッチ体操の後、登山口の神社参道の階段から出発した。
しばらくトヨ状の道を行く。登山道にトレースは無く、我々は降雪後初めてのパーティーのようだ。ラッセルの期待がふくらむが、残念ながら積雪量はさほどではない。適当にトップを交替しながら登る。30分程歩いてトイレのある小屋に到着した。小屋と言っても雨をしのげる程度のものである。さらに尾根の左斜面を登って行くと再び雨避けの小屋があり、ここで休憩する。
やや暗い植林の中をしばらく登る。時折樹間から富士山が見えるが、展望はきかない。30分程歩いてやっと左の尾根上にでた。展望の良い場所で、ベンチもある。ここでしばらく展望を楽しみながら一休みする。
ここからは左が崖になっている尾根上の登りになるが、すぐに左のルンゼに向けてトラバースするようになる。ルンゼの前後には新しいクサリが固定してある。ルンゼの手前は足場もしっかりしているが、ルンゼの先は足場が外傾していて少し緊張する。
トラバースぎみの登りから、しだいにジグザグの登りになり、ルートファインディングに気を使う。先頭を中山さんに譲ったあたりから直登ぎみになり、雪も少し増えてきたようだ。左手に頂上直下の崖を見ながら登り、適当な所でお昼の休憩になった。
稜線直下の雪の急斜面を比留間さんと中山さんが交替でラッセルしてゆく。どんどん高度を稼ぎ、ひょっこりと稜線に出た。稜線は樹林の中で展望がきかないが左の樹間におむすび型のピークが見えた。
左折し、富士見山のピークへ向かって南下する。少しだらだらとした下りが続き、やがて急登が始まる。登り切った所が奥の院の頂上だ。
狭い頂上には鳥居と祠があり、半分雪に埋まっている。樹林が切れて、左手に富士山、右手に南アルプスと素晴らしい展望である。まず富士山をバックに写真を撮る。
南アルプスのパノラマは広大だ。笊ヶ岳が黒く聳え、その右に赤石が白い頭を見せている。そこから右に、荒川三山、塩見岳、白峰三山、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山と続く。
奥秩父方面は樹林の陰でよく見えないが、富士川をはさんで、富士山とその前衛の山々が目前に聳えている。富士山の右に目をやると駿河湾の向こうに伊豆半島の山々が続く。
大パノラマの余韻を胸に、登って来た道を下る。急斜面は靴で滑って下れるので楽だ。稜線を少し登り返し、下降点を右折して一気に下る。いいかげん下った所で一休みしてさらに下る。クサリ場に着くが、ここも難無く越える。
登りで休んだベンチの有る展望台で左折し、うす暗い樹林の中に入る。樹林の斜面を下り、2つの小屋を過ぎるとトヨ状の道から斜度に降り立った。
車で来た道を戻り、「かじかの湯」に向かうが、手違いで甲府の「まほらの湯」に入る事になった。露天風呂でゆっくり温まり、中央高速で東京へ戻った。
奥の院は本当の頂上ではないが、展望が良いのでここが頂上ということになっている。頂上は狭いが、南アルプスの展望が素晴らしいので遠望のきく日に登るほうが満足感が何倍も違う。地図にある久保からのルートは廃道になっているようであり、今回登った平須からのルートがお勧め。途中ルンゼのトラバースでクサリ場があるが、高度感は無いので心配は要らない。
1月25日 | 標高 | 到着 | 出発 |
平須登山口 | 680 | 9:00 | 9:30 |
小屋 | 1005 | 10:26 | 10:34 |
ベンチ | 1175 | 11:02 | 11:14 |
一本 | 1305 | 11:45 | 11:50 |
一本 | 1460 | 12:25 | 12:51 |
富士見山(奥の院) | 1620 | 13:30 | 14:12 |
一本 | 1275 | 14:55 | 15:08 |
平須登山口 | 680 | 15:58 | 16:15 |