日本山岳ガイド連盟の資格更新講習会

八ヶ岳  横岳   2829m
よこだけ




2002年10月16日〜18日

美濃戸口=美濃戸〜赤岳鉱泉〜硫黄岳〜横岳〜赤岳鉱泉〜美濃戸=美濃戸口

10月16日から三日間、八ヶ岳で山岳ガイド資格更新の講習会があり、参加してきました。48名の参加者で岩場での吊り上げ、ケガ人の搬出方法などの実技演習をしました。


10月15日

夜10時半ごろ八王子の自宅を出発し、原村の家に着いてからロープワークの練習をしていたら2時を過ぎてしまい、急いで寝た。

10月16日

8時に起きて朝食の後、支度をして9時過ぎに家を出た。5分ほどで美濃戸口に着き、車を駐車場へ入れる。10時に集合なので受付は始まっていないようだ。八ヶ岳山荘の前で座っていると続々と集まってきた。赤岳展望荘の北原さんの顔も見えた。受付が始まり名簿を見てびっくり、参加者は総勢48名である。

美濃戸まで車で入る事になり、北原さんのデリカに乗せてもらう。美濃戸口を10時15分に出発した。美濃戸までの道は紅葉で素晴らしい。美濃戸の赤岳山荘の前で講師の竹内さんから説明を受け、班別に分かれた。私は2班で、リーダーの星野さん、佐藤さん、池田さんの合計4名である。10時45分に美濃戸を出発した。赤岳鉱泉までは交替でトップを歩き、ガイド役を演じる。林道終点の堰堤の所で一休みして昼食をとる。



美濃戸にて。右が今日の講師の青年小屋の竹内さん。




赤岳山荘の前でオリエンテーション。




中央が我が班のリーダー星野さん。左の佐藤さんと右の池田さん。


見上げると昨夜の雪で赤岳は白く薄化粧をしている。横岳の正面に大同心を眺めながら赤岳鉱泉に向かう。赤岳鉱泉には1時過ぎに到着した。小屋はトイレの水洗化工事の真っ盛りである。小屋の横の広場で早速実習が始まった。



赤岳はもう真っ白だ。




黒く聳える横岳の大同心。




赤岳鉱泉の広場に集合。中央が竹内講師。
その左のおちゃめな人が赤岳鉱泉支配人の木村さん。


まず、ロープを使ったケガ人の搬出である。ポイントはロープのループの長さと、ループの長さを整える事である。ケガ人の体格にもよるが、自分と同じ体格であれば、自分の肩より少し低いくらいのループが良いようだ。ロープの結び目がケガ人のお尻にくるようにしてロープをお尻と腋の下に回して担ぐ。ループの長さが適切だと楽だが、自分より背の高い人を担ぐのは辛い。



ザイルを出して搬送の準備。




大きなループで負傷者を背負う。


次は雨具を使った搬出法である。ザックの中身を全て出し、雨具の上着を逆さに腕の部分を肩紐に結わく。雨具とザックの間にケガ人を入れて、ケガ人の腰を補助ロープで自分に固定する。雨具の強度が心配だが、重心が高いので背負いやすい。この他、ザックの肩紐を長く延ばしてケガ人を背負う方法もある。

次はスタッカートで岩場を登っている時のセカンドの吊り上げである。登高器と滑車を2組使った1/3システムをカラビナとシュリンゲで作る方法である。セカンドのビレーから荷重の掛かったロープを固定し、メインロープにシュリンゲを掛けるのだが、慣れないとスムーズに行かない。

4時半ごろ広場での実習を終了し、小屋に入った。2階の大同心という部屋だ。平日なのでゆったりと泊まれる。赤岳鉱泉自慢の風呂に入る。体を洗う事はできないが、汗を流し温まるととても気持ちが良い。夕食後、懇親会が有り、9時半に消灯になった。

10月17日

朝5時半に起きて、6時から朝食になる。7時に小屋の横の広場に集まりコンティニュアスのロープの結び方を練習する。余分なロープを体に固定しセカンドとの間を2メートル程度になるようにループを作る。最後のループは一握りにして、ロープを流さずに止める方法である。セカンドは8の字結びを2つ作ってカラビナでハーネスに固定する。



今日はコンティニュアスの訓練。




ミッテルは8の字結び2つで。


この結び方で4人つながり、8時に硫黄岳へ向けて出発する。途中の赤岩ノ頭まで先頭のガイド役を交替しながら登る。赤岩ノ頭に到着すると素晴らしい眺めだ。空は快晴で白くなった北アルプスが遠望できた。眼下には八ヶ岳山麓の紅葉が広がり何とも言えない眺めだ。



蓼科山と北八ヶ岳。遠くの北アルプスが真っ白だ。




赤岩ノ頭でザイルをはずす。


赤岩ノ頭でロープをはずし硫黄岳を登り横岳のコルに下る。横岳の登りで再びロープを結び核心部を通過する。セカンドの墜落に備えて鎖や岩をしっかりホールドしながら登らなくてはならない。



硫黄岳へ向けて出発。




硫黄岳の山頂にて。




大同心と後方の阿弥陀岳。




横岳でコンティニュアスの練習。




ガス湧く赤岳。


横岳の稜線の途中で1時間ほど吊り上げの練習をして赤岳展望荘へ向かう。午後からガスが上がって来て西側は展望がきかなくなった。展望荘もトイレの水洗化工事中である。小屋でしばらく休み地蔵尾根を下る。尾根の下部でロープを使ったケガ人の搬送を行う。60キロの人を背負っての階段の下りはなかなか辛い。おまけにケガ人の足が階段に引っ掛かって歩き辛い。

搬送は程々にして中山の展望台に登る。赤岳や横岳はガスの中だがしばらく待っていると晴れ上がり、その姿を現わした。赤岳はちょうど良い光線である。



中山展望台から赤岳を望む。


赤岳鉱泉に戻ると、昨日と同様に入浴、夕食、懇親会となる。今日は全員が簡単な自己紹介をした。八ヶ岳の小屋の番人が案外多いのに驚いた。赤岳鉱泉の木村支配人もその一人だ。今日も9時半に消灯になった。

10月18日

朝6時に朝食をとった後、食堂で机上講習が始まった。「ガイドのありかた」について、マニュアルを使っての講習の後、「第三者の救助とガイドの責任」について熱い議論が始まった。なかなか結論の出ない議論であるが非常に有益であった。

しばしの休憩の後、ファーストエイドについての説明が有った。基本的には私が持っているものと大差は無かったが、参考になるものもいくつか有った。10時に講義が終了し、外の広場で再び引き上げの練習を行った。

練習を終え、一休みしてから11時に美濃戸へ向けて出発した。岩が濡れて歩きにくかったが、飛ばしたので1時間弱で美濃戸に到着した。赤岳山荘でお茶をいただいているうちに全員集合した。講師から講習の終了の挨拶があり講習会は終了した。車で美濃戸口まで送ってもらい、美濃戸口でパジェロに乗り換え、佐藤さんを茅野へ送り、原村の家に戻ったのは1時過ぎだった。



赤岳山荘前でクロージング。

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