原生林の山

南アルプス  櫛形山2053m
    くしがたやま


2000年9月3日

甲府盆地の西側

芦安温泉=北尾根展望台〜アヤメ平〜裸山〜櫛形山〜祠〜中尾根櫛形林道〜北尾根展望台=八王子

櫛形山は、わざわざ東京から登りに行くには遠い山なので、いつか八ヶ岳の帰りにでも登ろうと思っていました。幸い、NDS三田山岳部の60周年記念山行で芦安温泉に泊まる機会があったので、その帰りに櫛形山へ登りました。


櫛形山へは櫛形町から入るのが一般的だが、もっと北の長峰林道にダート(非舗装)があると知り、長峰林道から入る事にした。櫛形山へは芦安村からも登山道がある程で、芦安温泉から近いのだが、バイクだと一度白根町まで下らなくてはならない。白根町へ下ったが、長峰林道への入り口がわからない。防災の日で消防署に集まってきた人に聞くと、「デイリーヤマザキまで戻って、左の小道を入れ」との事。

言われた通りに戻ると、それらしい道が有った。しかし、こんな小道では聞かなくてはわからない。左折し、道なりに行くと新しい道にぶつかる。右が工事中で行き止まりなので左に行き、すぐに右に神社の方へ曲がる。少し登ると、二又になる。どうやら左のようだが、「8キロ先工事中のため9月1日まで通行止め」とある。今日は3日だし、バイクなので何とかなるだろう。

しばらく良い道が続き、左の甲府盆地の眺めが良い。なんでこんな所にこんな立派な道がと疑問に思う。右に大きく回りこむと待望のダートだ。雨で削られて、かなり荒れている。やがて「工事中立ち入り禁止」の立て札が有る。まだ舗装工事も始まっていない。工事遅れのようだ。今日は日曜日で工事していないので無視して進む。工事区間が終わり、舗装になった所は芦安温泉のすぐ上だ。見上げると鳳凰山の岩の頂が見えた。


芦安温泉を見下ろす。

さらに進むと、左から櫛形山林道が合流する。そのまま櫛形山林道を進むと駐車場がありここからも櫛形山へ登れる。さらに進むと展望台があり、ここが北尾根の登山口だ。ここの展望台からは素晴らしい景色が望める。左から八ヶ岳、金峰山、そして奥秩父の山々、大菩薩嶺、三つ峠、そして最後に富士山。甲府盆地の向こうに広がっている。


櫛形林道の展望台から八ヶ岳を望む。

展望台には仮設のトイレもあり、案内板もしっかりしている。しかし、登山口の「熊出没注意」の看板には参る。登山道は良く整備されていて良いハイキング道である。


整備のゆきとどいた北尾根の登山道。

整備のゆきとどいた道をアヤメ平へ向けて快適に歩く。ずっと樹林の中の道だが、1時間ほど歩き、アヤメ平が近づくとお花畑が広がってきた。やがて道は平坦になり、お花畑の中を歩くようになるとアヤメ平に着く。ベンチでは夫婦が昼食をとっている。ここで一休みする。すばらしいアザミのお花畑だ。


アヤメ平のアザミの群生。

アヤメ平からは芦安村への道がある。アヤメ平を後にゆるい登りの道を裸山へ向かう。少し登ると櫛形山との分岐があり、ここを右に行く。道は一度下り、また登りになる。登りきった所にお花畑が広がり、ここにも櫛形山と裸山の分岐がある。花の写真を撮り、裸山へは少しの登りで着く。


裸山の分岐から櫛形山を望む。

裸山の山頂には2つのパーティーが昼食をとっていた。正面に山が見えるが、雲でよくわからない。どうやら塩見岳ではなく、その手前の広河内岳ではなかろうか。北岳はどこだ、と探していると右の樹林の間に見つけることができた。


裸山から北岳を望む。

登って来た道を下り、分岐に戻る。ここから櫛形山への道は「やまなしの森林100選・櫛形山の原生林」ということで、コメツガの原生林の中を歩く事ができる。さまざまな奇木も見ることができる。


コメツガの原生林の中を櫛形山へ向かう。


色々な奇木がある。

しばらく歩くと、祠頭との分岐がある。祠頭への道はかなり細い道だ。ここから右に緩やかな登りになる。上りきった所にお花畑があり、ここがバラボタン平と呼ばれる所である。ここからあっという間に櫛形山に着く。頂上には6人のパーティーがいて、一人のおばさんが元気にしゃべっている。山頂は原生林に覆われ、ほぼ平らで見晴らしが無いが、唯一南側の樹林が切り払われていて富士山が望める。


櫛形山の頂上にて。


櫛形山から望む富士山。

お湯を沸かし、ラーメンを食べていると6人のパーティーは下山して行き、静かな原生林の山になった。富士山を望む場所に小さなベンチがあり、ここでコーヒーを入れる。静かな原生林の中でコーヒーを飲みながら富士山を眺める。私にとって、とても贅沢なひと時である。

あとは下るだけである。下りは中尾根を行く。バラボタン平まで戻り、お花畑の中の細い道を祠頭へ向かう。心細くなる程細い道だ。裸山からの道を合わせ、なおも下ると祠頭に着く。ここには新しい立派な避難小屋があり、キャンプ場もある。祠頭とは大木の根元に祭られた小さな祠である。

祠平から右に行くと南尾根、左に行くと中尾根である。ここは左に中尾根を下る。単調な道をどんどん下るが、なかなか林道が見えない。と思っていると、突然林道に出た。ここには駐車場は無く、山梨ナンバーのバイクが二台止まっていた。林道を30分程歩き、北尾根の展望台に戻った。展望台には車で来て景色を楽しむ人で賑わっていた。

バイクで櫛形山林道を南尾根方面へ進み、その先の丸山林道を左に下る。まっすぐ市川大門へ下り、信号の少ない広域農道で勝沼に出る。勝沼から渋滞する中央高速へ入り、すり抜けしながら八王子に着いた。中央高速が渋滞している時に甲州街道を行くと大月手前で大渋滞になり、道が狭いのですり抜けもできず難渋する。

北尾根の道は良く整備されているが、中尾根、南尾根の道は細く、あまり整備されていない。手軽に櫛形山の原生林を楽しむには、丸山林道から池の茶屋林道へ入ると良い。30分の登りで櫛形山へ着く。

9月3日 標高 到着 出発
芦安温泉 8:40
北尾根展望台 1368 9:50 10:09
アヤメ平 1890 11:17 11:28
裸山 2003 11:53 12:00
櫛形山 2053 12:31 13:17
祠頭 1800 13:40
中尾根林道 1450 14:09
北尾根展望台 1368 14:37 14:55
八王子 17:50


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