赤杭尾根から

奥多摩  川苔山  1363m
かわのりやま


1999年12月11日

青梅線の鳩ノ巣駅の北。

古里〜赤杭山〜川苔山〜本仁田山〜鳩の巣

今年の8月に車で川苔山へ登りに来たのですが、鳩の巣の駐車場が満車であきらめて小河内ダムから御前山へ登った事がありました。その川苔山に再度挑戦しましたが、今回は、少しハードで一般的でないルートを歩いてみました。古里から赤杭(あかぐな)尾根経由で川苔山へ登り、鋸尾根を下り、本仁田山(ほにたやま)へ登り、花折戸尾根経由で鳩の巣へ下るルートです。


朝、バイクのカバーに薄く霜が降りていた。寒そうだ。7時過ぎに家を出発し、吉野街道ルートで鳩の巣へ向かう。鳩の巣へは8時半に着いた。駐車場はまだ空いている。駐車滋養の隅のじゃまにならない所にバイクを止め、急いで山の支度をする。冬は着ているものが多いので時間がかかる。

支度ができたところで、鳩の巣の駅に向かう。今日は古里駅まで青梅線で一駅戻り、古里から赤杭尾根を登る。古里の駅から一度、青梅街道へでて、鳩の巣方面へ歩き、二つ目の交差点を右折する。道は青梅線の上を越え、あとは道標に従って民家の間を抜けて山道にでる。

予想通り、あまり人が入っていないようなので、ベアーベルを出して進む。道はヒノキの造成林の中をただひたすら登る。時々左から赤杭山の採石場の音が聞こえてくる。30分ほど登ると尾根状になり、傾斜は多少ゆるくなる。左の樹林の間から削り取られた赤杭山の醜い姿が見え隠れする。

やがて道はズマド山の急斜面を巻いて、川井への分岐のコルに着く。コルからは落ち葉をサクサク踏みしめて、日だまりの尾根歩きになる。小さなピークを一つ巻いて再び主稜線に出ると奥武蔵方面が見える。高水三山から棒ノ折山の稜線の眺めが良い。しばらく右に棒ノ折山を眺めながら歩く。


赤杭尾根から棒の折山を望む。

赤杭山を過ぎ、道が尾根の西側へでると、日当たりの良い斜面にでた。ここで一本たてる。左から日ノ出山、御岳山、大岳山、御前山、三頭山、そして今日歩く、本仁田山、鋸尾根から川苔山と広大な眺めだ。残念ながら川苔山の頂上付近は手前のエビ小屋山のかげになってよく見えないが、素晴らしいパノラマである。


赤杭尾根から左が日ノ出山、中央が御岳山。


赤杭尾根から遥かに三頭山を望む。


赤杭尾根から本仁田山を望む。


赤杭尾根から川苔山方面を望む。
中央がエビ小屋山、その奥に川苔山がある。

少し行くと、突然右手に白樺林が現れた。奥多摩には珍しい白樺林である。


白樺の林。

ここから少し下り、エビ小屋山の北斜面を巻きながら高度をかせぐ。所どころ霜柱が有り、冬を感じさせられる。やがて尾根上に戻り、防火帯の先にピークが見えるが、これは曲ガ谷ノ頭北峰という山で、川苔山ではない。左から鳩の巣からの道を合わせ急坂を登りきるとその先にまたピークが見える。

やっと着いたと思ったら川苔山からの稜線にひょっこりでた。ここから雲取山方面の眺めがパッと開ける。右に雲取山を眺めながら5分程行くと小屋が有るが閉まっていた。ここで鳩の巣からの道を合わせ、川苔山への最後の登りになる。頂上には十数名の人がいて、それぞれに昼のひとときを楽しんでいる。


川苔山の山頂にて。(川乗山は誤り)

川苔山の西側は急な斜面になっており、雲取山を中心に眺めの良いテラス状になっている。南側からは丹沢や富士山も見えるが、今日は逆光で霞んでいる。雲取山が正面ニ見えるテラス状の場所で昼食にする。今日は先週と違い、風がまったく無く、コーヒーを飲みながら展望を心ゆくまで楽しんだ。


川苔山から雲取山を望む。

一度、小屋まで戻り右に鳩の巣方面へ下る。斜面をどんどん下り、沢を越えた所で防火帯にでて、赤杭山への分岐になる。防火帯を更に下ると右に本仁田山への分岐があり、細い踏み跡を登る。

ここから鋸尾根が始まる。初めは小さな起伏のくり返しだが、最後の3つのピークの下りはきつい。さほど危険な場所ではないが、岩と土のミックスした斜面である。振返ると、まさに崖のような急斜面だ。


鋸尾根の急斜面。

降りたった所が大ダワという所で、ここで先程の道と合流する。しかし、ここからまたクズタカ山の登りへと別れる。落ち葉を踏みしめ20分登ると小さなクズタカ山の頂上に着く。ここから右に日ノ出山、左に川苔山が見え、正面には関東平野が広がっている。なかなかの眺めである。


鋸尾根を振り返る。奥に川苔山が見える。

クズタカ山から少し下り本仁田山への登りになる。やはり20分程で頂上に着く。頂上には運良く老夫婦が休んでいたので写真を撮ってもらう。この老夫婦が奥多摩駅へ下って行き、一人の頂上になった。


本仁田山山頂にて。

本仁田山からの関東平野の眺めも圧巻である。日ノ出山の向こうは多摩ニュータウンだろうか。新宿のビルも見える。その左のビル群は大宮だろうか。その左のはるかかなたに見えるのは筑波山に違いない。母が眠る入間の墓地はあの辺だろう。しばし合掌。


本仁田山から日ノ出山と関東平野を望む。
右の日ノ出山の先が多摩ニュータウンあたり。

本仁田山を3時過ぎに出発した。少し下ると鳩の巣駅と奥多摩駅への分岐にでる。奥多摩駅へのルートが一般的であり、左の鳩の巣への花折戸尾根は地図で点線になっているだけあってあまり踏まれていない。踏み跡程度の急斜面の道を滑らないようにバランスで下る。ストックのおかげで比較的楽に降りられるが、かなり足にくる。道は落ち葉で埋まっており、しっかりルートファインディングをしないと迷いそうだ。

急斜面を下ると、今度はチクマ山までいくつかの小ピークを越える。途中、前でガサガサと音がした。まさか熊では、と立ち止まるとキジが10メートル前を横切って行った。チクマ山からは再び尾根の下りになる。右手の大岳山と御前山の間に富士山が見える。伐採場を過ぎどんどん下る。4時になったが、まだ標高700メートルである。日暮れとの競争になってきた。

さらに下ると標高600メートルあたりに鳩の巣の町がよく見える場所がある。暗くなるとルートファインディングが困難になるのでどんどん下る。多摩川の鳩の巣のダムが眼下に見え、もう尾根の末端に近い事がわかる。左に鳩の巣駅の標識が有り、それに従って左の斜面に入る。やがて人家が有り、その人家の横(中?)を犬に吠えられながら進むと青梅線のトンネルの横にでる。ここから少し下り、青い橋を渡るとバイクが待つ鳩の巣の駐車場に着いた。バイクの支度をして、暗くなった青梅街道を八王子へ向けて進む。6時半に自宅に着き、7時からのテニスの忘年会に間に合った。

鋸尾根、花折戸尾根ともに一般ルートとしてはやや難しい。鳩の巣から一般ルートを登り、下りに赤杭尾根を使うのが一般的。本仁田山からの関東平野の眺めは素晴らしいので、鳩の巣から杉ノ殿尾根をコブタカ山経由で本仁田山に登り、奥多摩駅へ下るルートもお勧めである。

12月11日
場所 高度(m) 到着 出発
自宅 7:12
鳩の巣 300 8:36 8:58
古里 280 9:02 9:07
川井分岐のコル 680 10:06 10:08
赤杭山 923 10:51
一本 930 10:56 11:08
川苔山 1364 12:34 13:28
分岐 1215 13:42
大ダワ 975 14:19
クズタカ山 1110 14:38 14:42
本仁田山 1260 15:01 15:10
チクマ山 1043 15:32
鳩の巣 300 16:33 16:52
自宅 18:23


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